ボーリックのサヨナラアーチで、初の3連勝。0−0の9回無走者で、ボーリックは、好投を続けた近鉄・前川からバックスクリーンに叩き込んだ。2番手の小林雅に初勝利がついたが、6年ぶりに先発した吉田の7回無失点の力投が大きかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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大阪近鉄 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 1x |
0−0の9回、ボーリックがバックスクリーンへサヨナラ5号ホームランを放ち、ロッテが3連勝。7試合目にして本拠地で初勝利。
藤田投手が、2日、右足親指の骨折亀裂が悪化し、1軍登録を抹消された。19日に登板したダイエー戦で打球を受けて骨折したが、患部をテーピングで固定し、試合には出場していた。29日の西武戦での本塁スライディングをめぐるもみ合いの際、右足を踏まれて悪化した。代わって、寺本が今シーズン初めて1軍登録された。
千葉の夜に今季初めて歓声が轟いた。0−0の9回無死。カウント0−2からの3球目だった。ボーリックの打球は逆風を切り裂いて中堅へ突き進む。ナインの勝利への執念、右翼スタンドのファンの声援が後押した打球はバックスリーンで勢いよく弾んだ。
5試合ぶりのアーチは今季初の本拠地白星、そして3連勝を決めるサヨナラ5号ソロだ。「打ったのは直球。2ボールだったし、ベルトより高い球を狙っていたんだ。パーフェクトなスイングだった。最後はちょっと痛い思いもしたけど、最高の気分だよ。負けても負けても来てくれたファンのために打ったんだ」。本塁を踏むなりベンチを飛び出してきたナインから手荒い祝福。それを掻き分けてお立ち台へ上がったボーリックは顔を紅潮させて一気にまくし立てた。
開幕から32日。千葉に移転した92年以降最も遅い本拠地初白星となった山本監督も「ボーリックがよう打ってくれた。吉田もよう投げた。ホンマよかった。これからいくぞ」高々と“5月反攻”を宣言した。