3回無死2塁で小坂の二ゴロが失策となる間にサブローが生還して先制し、堀の中前打で2点目。5回2死満塁でボーリックの中前適時打で2点を加えた。川井は5回を3安打1点に抑えて、プロ初勝利。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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大阪近鉄 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | x | 4 |
連勝を4まで伸ばした山本監督だが、浮かれた様子はなかった。先発陣と中継ぎ陣の入れ替えが成功して投手陣が安定してきた。
プロ2年目の川井が、近鉄相手に先発5回を3安打1失点でプロ初勝利だ。今季初先発だった4月27日の日本ハム戦(東京ドーム)では、4回まで無安打ながら、5回途中で4失点降板していた。
ボーリックがまたまた活躍。2−1と1点差に迫られた直後の5回、2死満塁からセンター前に2点タイムリーを放った。
ベンチで戦況を見守った川井の顔がみるみる紅潮していった。2点リードの9回1死一塁。ウォーレンが礒部を一直併殺打にうち取った瞬間だ。プロ3度目の先発で5回3安打1失点。プロ初勝利を手にした川井はナインと抱き合った。
「信じられない。バックが助けた。嬉しいです」。初めてのヒーローインタビューに2年目の左腕は、はにかみながら答えた。お立ち台を降りると右翼スタンドへ1直線。ファンと共に万歳三唱し、喜びを分かち合った。
先発3本柱だった黒木、小林雅、武藤が不振で次々と中継ぎに回り、先発チャンスが巡ってきた。前回先発の4月27日の日本ハム戦では4回まで無安打投球も、5回に集中打され4失点KO。この日は「とにかく腕を振ることだけ考えた」と3月に覚えたチェンジアップを駆使。近鉄打線を翻弄した。
今季初の4連勝で最大14あった借金もついに10。山本監督は笑顔で「川井がよう投げた。内をどんどん攻めたし逃げなかった。この調子で借金を返していきたい」。ロバーツ、吉田に続く中継ぎからの昇格投手の好投に、巻き返しの手応えを感じた様子だった。