わたしはかもめ2000年鴎の便り(6月)

便

6月27日

千葉ロッテ4−4西武(千葉マリン)

西武が粘って、延長12回4−4で引き分け。ロッテは、4回、初芝の二塁打などで3点を挙げたが、抑えのウォーレンが捕まり、9回2死一塁から垣内に2ランを打たれて、土壇場で追いつかれた。

123456789101112R
西武1000001020004
千葉ロッテ0013000000004

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崩れた勝利の方程式

ロッテはあと1歩のところで勝利の方程式が崩れ、手中に収めかけていた勝利を逃がし、今季2度目の延長12回引き分けになった。2点リードの9回から守護神・ウォーレンを投入したが、2死一塁から垣内に中越え5号2ランを被弾。井上投手コーチは「うちの勝ちパターンだから仕方ない。ウォーレンの後の小林雅はよく投げてくれた」と力なく話していた。

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ノット入団発表

ロッテは27日、新外国人選手、エリック・ノット投手(25)=1メートル83、85キロ、左投げ左打ち=の入団を発表した。米大リーグでの登板はないが、今季はダイヤモンドバックス傘下の3Aのツーソンで11試合に投げ、3勝2敗で防御率6.35の成績を残している。発表後、ノットはブルペンで投球練習。「自分は、普段は陽気だけど、いったんグラウンドに出たら戦士となって最後まで戦い抜くタイプだ。日本では最低でも5、6年はやりたい」と意気込んでおり、山本監督は「安定している。変化球もいいし、球の出どころも見にくいし、いけると思う」と話した。イースタン・リーグで登板し、来週には1軍に合流する予定になっている。

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清水直2勝目逃す

清水直が5月4日以来の2勝目を逃した。5回1失点の好投で降板し、継投で逃げ切り、2勝目を挙げるかと思われたが、守護神・ウォーレンが、9回2死一塁から垣内に2ランを打たれ、まさかの同点。清水直は、この日登録され、5月20日以来の1軍登板だった。

清水直
「最低でも7回は投げたかった。次回はもっと長い回を投げられるよう頑張ります。」

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ノット投手が入団会見

27日、エリック・ノット投手の入団を発表した。ダイヤモンドバックス傘下の3Aツーソン所属。会見後にブルペン投球を披露した。早ければ7月1日、2日のイースタンで調整登板後、1軍に合流し、6日のダイエー戦で先発予定。

ノット
「日本でプレーできるチャンスを生かしたい。ロッテが日本シリーズに出られるように貢献したい。」
山本監督
「いい球がきていた。十分に使える。」

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東尾監督が告発

西武・東尾修監督が10回表終了後に、ウォーレンが投げたボールを手に、「傷がついている」と猛抗議。引き分けに終わった試合終了後も、ロッテの監督室に足を運んで約1時間にわたって抗議。今後の対策として審判団によるチェックの強化を求めた。確証がないためにウォーレンは不問となった。

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「不正投球だ」東尾監督がウォーレン告発

東尾監督が不正投球を“告発”した。西武・東尾修監督が27日、ロッテ14回戦(千葉マリン)の10回表終了後にロッテのB・ウォーレン投手が投げたボールを手に「傷がついている!」と猛抗議を繰り広げた。引き分けに終わった試合終了後も、ロッテの監督室に足を運んで約1時間にわたって抗議。今後の対策として審判団によるチェックの強化を求めた。この日は確証がないためにウォーレンは“不問”となったが、昨年も同様の疑惑が囁かれただけに今後に波紋を呼びそうな気配だ。

◇試合中、試合後に抗議1時間

試合終了から約1時間後。ようやくロッテの監督室から姿を現した東尾監督は、「(報道陣の)みんなに分かるようにグラウンドで抗議したんだ。裏では何もやってない。オレは現実を出しただけだ」と時折笑みすら浮かべて一気にまくしたてた。現実、とはウォーレンが投げた1球のボールのこと。試合後に小野球団代表、全審判を引き連れて相手の監督室に押しかける異例の行動。 怒りの指揮官はロッテ・山本監督、後藤球団代表、石井球団代表補佐らを相手に、自信と確信を胸に不正投球を告発した。

東尾監督が“物的証拠”を押収したのは10回表の攻撃が終わった直後だ。2死から玉野がウォーレンに空振り三振を喫し、疑惑のボールが山本球審から投手交代を告げにベンチを出た杉本投手コーチに渡される。そのボールを手に、指揮官は同球審に「ここに傷がついてるじゃないか!」と猛然と詰め寄ったのだ。

三塁ベンチ前での抗議から、山本球審を促す形で一塁ベンチ前へ。山本監督を交えての猛抗議は7分間に及んだ。さらに1度はベンチに引っ込むと、審判員控室にいた橘主任審判の元へ。ここでもボールを見せ、同様の抗議を8分間にわたって行った。グラウンドでは10回裏のロッテの攻撃が行われていたが、そんなことはお構いなし。異例の行動が東尾監督の怒りのほどを表していた。

西武側は、ウォーレンの疑惑に確信を持っていた。ボールを見た楠城ヘッドコーチは「やすりで削ったような丸い傷があった」と証言。さらに「(5月28日の)秋田での試合の時にも気づいて、審判には言ってあった。いつも調べていたけど、今回のは特にひどい」と、相手は“常習犯”であるとした。三振した玉野も「1、2球目は普通だったけど、3球目は凄い落ち方だった」と話し、その“犯行”を裏付けた。

しかし一方のウォーレンは「何のことか分からない。去年と同じことだよ」と東尾監督の抗議を一蹴。疑惑が囁かれながら“シロ”となった昨年と同様のケースだとした。だが審判側は「微妙な、疑わしい傷はついていた。やったという確証がないし、今日はチェックできない」(橘主任審判)と、限りなくクロに近い灰色であることに変わりはない。

ロッテの監督室での53分間の話し合いでは、「今後はよりチェックを厳しくして欲しい」と訴えた東尾監督。この日は“告発”だけで連盟側に調査の依頼などは行わない方針だが、昨年から囁かれ、西武も内偵を続けていた疑惑だけに今後も論議を呼ぶことは必至の情勢だ。

◇山本監督「するはずない」

試合終了直後、東尾監督に押しかけられた格好の山本監督は「するはずないじゃない。どうなっているというか、審判が確認してないんだから」と戸惑いの表情を見せた。また、球団としての調査については「詳しい話はしていないけど、どうだったんだという話はしますよ」と28日に直接ウォーレンに“事情聴取”することを明らかにした。

清水将
「玉野を三振に取った球?サインは真っ直ぐです。上(高め)のボールが下(低め)に来ただけですよ。」
西武・小野球団社長
「(ロッテの監督室に一緒に入り)ボールは確かに見た。おかしいと言われるような感じはあったが、事実確認をしただけ。」
西武・杉本投手コーチ
「ささくれだった傷が付いていたけど、どう考えても普通のプレーじゃ付かない。地面についていれば赤土が付いてる訳だしね。」

◇ウォーレン過去の疑惑

99年6月8日
近鉄−ロッテ戦(ナゴヤドーム)の試合後、近鉄・伊勢ヘッドコーチが、やすりで摩擦したような傷のあるボールを発見し、審判員に“証拠”として提出。疑惑の解明を求める抗議を行った。近鉄の抗議から数日後、審判員が千葉マリンのロッカールーム内でウォーレンのグラブなどの所持品を抜き打ち検査したが、紙やすりなどは発見できなかった。
99年6月30日
ロッテ−ダイエー戦(千葉マリン)で救援登板。4−3で勝ち14セーブ目を挙げると、ダイエー・王監督から「セットがきちんと静止していない」とセットポジションにクレームをつけられた。ダイエーは5月25日にも「ロージンのつけ過ぎ」とウォーレンの投球にクレームをつけている。

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