わたしはかもめ2000年鴎の便り(6月)

便

6月28日

ウォーレン問題

山本監督は、前日27日に西武側から、ヤスリでボールに傷をつけて投げている、と抗議を受けたウォーレンの不正投球疑惑について、東尾監督と千葉マリンスタジアムの三塁側ビジター控室で約35分会談した。

会談を終えて出てきた山本監督は、改めて不正投球疑惑を否定。併せて、パ・リーグ連盟サイドからウォーレンを厳しく監視していくとの表明があったことに関して、審判団&相手球団からのチェックは常時OKという姿勢を打ち出した。

パ・リーグは、ウォーレンの不正投球疑惑について審判員らから報告を受け、ウォーレンを今後厳しく監視していくことを確認。ウォーレンは、昨シーズンもヤスリなどでボールに傷をつけたのでは?との疑惑が向けられたが、抜き打ち検査では疑惑を裏付ける物的証拠は見つからず、今年のオープン戦での検査でも問題はなかった。

山本監督
「疑いを晴らすため、いつでも厳しくチェックしてくれればいい。(不正投球を)やってたとしたら、現行犯で逮捕すればいいんです。でも本人はやってないという。あと何を求めればいいの?」
ウォーレン
「(抗議によって)俺の投球リズムを崩そうとしているのは分かっている。去年も(不正投球がないことの証明に)相手ベンチへボールを投げたけど、今年もそうなるのかな。」
東尾監督
「(ロッテ側には)事実を話してみせた。あとはロッテ球団と山本監督に任せる。ボールには人工芝やアンツーカーではつかない傷がついていたことは事実なんだ。何ならそのボールをマスコミに公開した方がいい。」
後藤球団代表
「西武の小野社長には電話で連絡しました。不正投球はないということと、疑いがあればいつでも(ウォーレンを)チェックして下さいということをお伝えしたら、『分かりました』とおっしゃっていました。」
村田パ・リーグ事務局長
「ウォーレンが傷をつけたという確証はなかったが、去年からの経緯もあり、今後厳しく監視していくことは間違いない。」

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小野をオールスターへ!母校熱援

小野を激励しようと母校の静岡・御殿場西高、御殿場市野球連盟で活動が盛り上がっている。「地元でこれだけ応援していることを分かってもらいたい」と御西OBの伊倉基至さん。オールスターのファン投票用に約2万5000票分を集め、29日、投票用紙の入った段ボールを抱え、千葉マリンスタジアムに直接届ける。この中には小野の弟で、御殿場西のエース・亨(あきら)=2年=が書いた2票も含まれている。小野の実家がある駿東郡長泉町でも同様の応援活動が活発化している。

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東尾監督、疑惑球の“公開”要求

ウォーレンの不正投球疑惑について山本監督が28日、西武・東尾監督と直接会談。「やっていないということを伝えた」と無実を訴え、さらに「何を調べてもらってもいい。疑惑は徹底的に晴らさないと」との姿勢を示した。

この日の試合が雨天中止となり、山本監督は疑惑の主であるウォーレンを監督室で事情聴取。本人から「何もない」との答えを得た。それを受けて三塁側のビジター控室に足を運び、約30分にわたって東尾監督に事情を説明。あくまでウォーレンは“シロ”であるとし、報道陣に対しては「隠すことは何もない。やっていないんだから。 じゃあ現行犯で逮捕してみてくれ」と強気のコメントを繰り返した。

ロッテ側としてはチェック強化を決めた連盟の方針に従う構え。山本監督から説明を受けた東尾監督も「あとは向こうの監督と球団、連盟と審判に任せる」と一応は同調の姿勢を示した。しかし、報道陣に対しては「オレは事実を話しただけ。みんなも(疑惑の)ボールを見せてもらえばいい」と連盟に保管されているボールの“公開”を要求するなどウォーレンへの疑いは完全に晴れてはいない。29日も対戦があるだけに今後の動向が注目される。

ウォーレン
「オレは何もしていないし、傷もつけていない。いいかげん鬱陶しくなってきているよ。抗議してファンを試合から遠ざけるべきじゃないんだ。それで変わる訳じゃないんだから。昨年も投球後に相手ベンチにボールを転がしたけど、今年もそういうことになりそうだね。メイも昨年1年チェックされたけど、何も出なかったんだろう。オレをいらつかせようとしてやっているのは分かっている。リラックスして投げるだけだよ。」

◇大島監督も「対処を」

ウォーレンの不正投球疑惑について日本ハム・大島監督は「ボールの変化は確かに大きいが、疑いだしたらきりがない。アンパイアがチェックして疑惑を晴らしてくれないと自分達もそういう目で見てしまう。連盟も含めて対処して欲しい」と早期の疑惑解明を要望した。 今季、日本ハムはウォーレンと5月21日(東京ドーム)に1度対戦し、2回1/3を打者7人無安打3三振と完璧に抑えられている。

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パ事務局長「疑惑残った」

パ・リーグの村田繁事務局長はこの日、東京・銀座の連盟事務所に中村稔、山本隆造両審判員と前川芳男審判指導員を呼び、ロッテのウォーレンが不正投球をしたとして西武側が抗議したことについて詳しい事情を聴いた。村田事務局長はウォーレンの行動には疑わしい部分が残ると指摘。ボールに傷をつけるなどの行為があったという確証こそ得られなかったが、必要があれば警告を与えながら同投手の投球を厳しく監視するよう前川審判指導員を通じて審判団に伝えた。場合によっては同投手のロッカーやグラブを抜き打ちで検査する可能性もある。

また中村、山本両審判員が持参した当該ボールを検査した同事務局長は500円玉大のすり傷がついていたことを明かしたうえで「あの回(延長10回表)はボール交換もなく、バックネットに当たった場面もなかった。(擦り傷がつく)可能性が全くないとは言えないが、不審な傷という印象を受けた」との見解を示した。

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