わたしはかもめ2000年鴎の便り(10月)

便

10月5日

千葉ロッテ8−5福岡ダイエー(千葉マリン)

1回に小久保、松中の連続二塁打で2点を先制し、2回にも2点を加えたダイエーだったが、逆転負けを喫し、優勝決定を持ち越した。ロッテは、4−4の5回に初芝の2ランなどで3点を勝ち越した後、逃げ切ってダイエー戦の4年ぶりの勝ち越しを決めた。

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嫌がらせはお手のもの

逆転で目の前の胴上げを防ぐと共に、対ダイエー戦に4年ぶりの勝ち越しを決めた。さらに日本ハムに敗れた近鉄の最下位が決まったため、今季の4位か5位が確定した。

山本監督
「勝ち越し?相手どうこうより1つでも勝たなければね。」

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ベテランが意地

4点のビハインドを背負った2回、無死二塁からダイエー先発・斉藤和の真っ直ぐを、石井がレフトスタンドへ放り込んだ。6月10日、西武・松坂から放って以来、約4ヶ月ぶりの1発。左手首骨折で7月10日から約2ヶ月間戦線離脱した石井にとって、嬉しい復帰後初アーチだった。もう1人のベテラン・初芝も、5回に2ラン、8回にダメ押しソロと2打席連続アーチを放った。今季初の1試合2発で初のお立ち台に。

石井
「完全に切れると思ったけど、よく入ってくれた。優勝阻止の一発?そういうことですね。」
初芝
「あの時(平成7年9月、優勝目前だったオリックスをGS神戸で3タテ)の経験が生きている。本当は逆の立場になりたいけどね。」
山本監督
「石井とか初芝とかベテランがよく打った。守備でも福浦の好送球とか、清水の体を張ったブロックがよかった。明日に楽しみができたよ。」

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球団営業部はウハウハ

ロッテ勝利を手放しで喜んだのは球団営業部。観衆は2万9000人。三塁側指定席は全て売れた。一塁側2階指定席が若干売れ残り、満員(3万5000人)には届かなかったが、6日は金曜日。5月5日のオリックス戦以来、今季2度目の大入りに期待している。

手塚康二部長代理
「本当なら消化ゲームですからね。これはもう、神のみぞ知るです。感謝してますよ。」

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ウォーレンが退団濃厚

昨年のパ・リーグ最優秀救援投手・ウォーレンが今季限りで退団する可能性が高いことが、5日、明らかになった。ウォーレンは、今季、右ひざ痛悪化に不正投球疑惑も災いし、3勝2敗16セーブと低迷。9月は2試合しか登板機会がなかった。山本監督に「頭もハートも混乱している状態で集中できないし、チームメートに悪い」と申し出て、出場選手登録を外れた。後藤球団代表は退団を示唆した。

山本監督
「残るなら先発の方がいいけど、試すチャンスがなかった。フロント、編成部が話し合った中での判断になる。」
後藤球団代表
「今年の成績をどう見るかだけ。話し合いは1回で決めたい。」

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5選手に戦力外通告

5日、成本年秀、榎康弘、河野博文の3投手と、鮎川義文内野手、秦真司外野手の計5選手に戦力外通告をした。成本はフロント入りを要請されたが、現役続行を希望している。2軍打撃コーチ就任を要請された秦は、返事を保留した。

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ロッテバンザイ!もう1000万円

これじゃどっちがV目前のチームだか分からない。守護神・小林雅が9回2死から林を空振り三振に切り捨てるとガッツポーズ。タカの胴上げを阻止した。ナインが、右翼スタンドのファンが球団、球場職員も跳び上がって喜んだ。

序盤に4点のリードを許したが2回、石井が6月10日の西武戦以来の9号2ラン。同点の5回2死二塁では勝ち越しの左越え二塁打と暴れまくる。初芝は5、8回に2打席連続の19、20号。タカを撃ち落とした。

目前胴上げの危機を迎えるとロッテは妙に強くなる。88年10月19日にはダブルヘッダーに連勝すれば、西武に逆転優勝できる近鉄と対戦。1戦目は敗れたものの2戦目を引き分け猛牛を泣かせた。95年にはマジック1のオリックスに3連勝。イチローに優勝の難しさを思い知らせた。初芝は「胴上げを見たくなかった。皆も同じ気持ちだった」と高笑いだ。

ナイン以上に嬉しがったのは球団、球場の営業担当者。この日は警備員を増員、無料シャトルバスを増発するなどタカ党集結に備えていたが、思惑以上の2万9000人の観衆が押しかけた。わずか4000人だった前夜の日本ハム戦から何と2万5000人増。昨年4月21日の松坂の千葉マリン初登板以来のダフ屋も出現した。この日敗れればタカ景気も“一夜の夢”で終わるところだったが、胴上げ持ち越しで、6日“満員御礼”は確実。約1000万円の増収は約束されたようなものだ。早速、球場内で焼きそばを販売する業者は3000食を追加発注した。「とにかく今日勝って欲しかったっていうのが本音。明日もいっぱい入りますね」と営業担当者。秋の夜、幕張の浜がまた熱くなる。

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ウォーレン退団必至

ロッテのブライアン・ウォーレン投手の退団が5日、確定的になった。7日に来季契約の最終会談が持たれるが、球団側は大幅ダウン提示する方針を固めたもので、交渉決裂は必至の状況になった。

この日、ウォーレンは山本監督に「来季の契約がはっきりしないし、今のままでは投げる気にならない」と申し入れ登録抹消を了承されたが、後藤球団代表は契約問題について「雇うか雇わないかを含め煮詰めている。1年の成績をどう見るか」と話した。昨年は31セーブポイントで挙げ最優秀救援投手となったウォーレンだが、今季は3勝2敗16セーブ、防御率4.35と低迷。1億2000万円からの大幅ダウン提示は確実で「条件によっては他球団でプレーしたい」とするウォーレンとの交渉が決裂の可能性が高まった。

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成本、フロント入り要請固辞

ロッテは5日、埼玉・浦和のマリーンズ寮で96年に30セーブポイントを挙げ最優秀救援投手に輝いた成本年秀投手(32)ら5選手に戦力外通告を行った。席上、球団は成本にフロント入りを要請したが成本は固辞。98年に右ひじ手術を受け、再起をかけてきただけに他球団のテストを受ける意思を示した。また、榎康弘投手(28)河野博文投手(38)鮎川義文内野手(30)秦真司外野手(38)にも戦力外通告がなされ、秦は2軍打撃コーチ就任を要請された。

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