黒木知宏が3年連続開幕投手を務めた。これだけ早い開幕は、東京オリンピックが10月に行われるために、セ・パ両リーグ共早まった1964年3月14日以来。パ・リーグでは、1950年3月11日、1964年・1952年・1953年・1956年3月21日に次ぐ、6番目の早期開幕。
また、3球場いずれもドームでの開催は初となった。西武ドームの西武−千葉ロッテ戦が50000人、福岡ドームの福岡ダイエー−オリックス戦が48000人、東京ドームの日本ハム−大阪近鉄戦が38000人を集め、計13万6000人。これは、1994年5月3日と1997年5月4日の13万3000人を抜く、パ・リーグの1日の最多観客数となった。3カード共、昨年のBクラスチームが揃って白星をあげ、前年Bクラス3チームの白星発進は、1968年以来33年ぶり。
黒木が、4月4日の大阪近鉄戦(大阪ドーム)に8回まで無失点で勝利し、開幕3戦全勝。開幕3連勝は、1996年・1998年に次ぎ3度目だが、3戦3勝はプロ入り7年目で初めて。
4月14日の西武戦(千葉マリン)に5−3で勝ち、開幕以来10勝6敗で、パ・リーグで10勝1番乗りした。ロッテにとっては1981年以来20年ぶり。
ボーリックは、4月21日の大阪近鉄戦(千葉マリン)で9回に柴田から本塁打を放ったが、これはプロ野球創設以来、通算75000本目であった。
黒木は、5月11日の大阪近鉄戦(大阪ドーム)で、2回裏無死一塁から礒部に2ランを打たれ、開幕の3月24日の西武戦2回からの連続無失点が37回2/3でストップした。
黒木の連続無失点の内容 | ||||||||
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月日 | 相手 | 勝敗 | 投球回 | 被安打 | 四球 | 死球 | 三振 | 失点 |
03-24 | 西 | ○ | 7 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 |
03-30 | オ | ○ | 9 | 3 | 1 | 0 | 12 | 0 |
04-04 | 近 | ○ | 8 | 2 | 3 | 0 | 3 | 0 |
04-10 | 日 | - | 4 2/3 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 |
05-04 | オ | ○ | 8 | 2 | 3 | 0 | 5 | 0 |
05-11 | 近 | ○ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
計 | 37 2/3 | 11 | 8 | 0 | 25 | 0 |
5月19日の大阪近鉄戦(千葉マリン)は4−4のまま延長に入り、12回表2死満塁に大阪近鉄・中村紀が満塁本塁打を放って勝負を決めた。12回以降に出た満塁本塁打は7本目。ロッテにとっては1998年7月7日のオリックス戦(神戸)で12回裏、広永に代打満塁本塁打を打たれたのに続き2本目。
この試合は14:00に開始されたが、終わったのは19:37。雨で中断した10分を差し引いた試合時間5時間27分は、2000年8月29日の西武−オリックス戦の5時間32分に次ぐ、パ・リーグ史上2番目の長さ。
山アが、5月29日の福岡ダイエー戦(千葉マリン)で、8回1死一塁で登板したが、1球で2ゴロ併殺打に仕留めてチェンジ。その裏、ロッテは1点を挙げ2−1とリードすると、9回表から小林雅が登板し、1点を守りきった。8回裏の1点は山アがもらえるので1球で勝利投手となった。1球での勝利はプロ野球史上13人目だが、山アにとって5年目の初勝利でもあった。
1球勝利投手 | |||
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投手 | 所属 | 年月日 | 相手 |
ミケンズ | 近鉄 | 63-08-21 | 南海 |
板東英二 | 中日 | 66-08-26 | 巨人 |
菅原勝矢 | 巨人 | 67-08-15 | 阪神 |
安仁屋宗八 | 広島 | 68-06-30 | 阪神 |
宮本洋二郎 | 広島 | 71-05-13 | ヤクルト |
高橋里志 | 近鉄 | 85-04-25 | 南海 |
土屋正勝 | ロッテ | 86-05-10 | 西武 |
弓長起浩 | 阪神 | 93-10-21 | 広島 |
落合英二 | 中日 | 99-07-11 | 阪神 |
森中聖雄 | 横浜 | 00-05-25 | 巨人 |
葛西稔 | 阪神 | 00-08-03 | 中日 |
山ア貴弘 | 千葉ロッテ | 01-05-29 | 福岡ダイエー |
5月30日の福岡ダイエー戦(千葉マリン)で、4−3と1点リードの9回表、1死無走者から登板した小林雅がセーブを挙げ、これで6日連続セーブ。5日連続セーブは、1996年の広島・佐々岡(6月26日〜30日)、1998年の近鉄・大塚(8月19日〜23日)がいるが、6日連続セーブはプロ野球新記録。なお、ロッテは31日は移動日なので、記録は6日間でストップした。
小林雅の6日連続セーブ | ||
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月日 | 相手 | 投球回 |
05-25 | 日本ハム | 1 |
05-26 | 日本ハム | 1 |
05-27 | 日本ハム | 1 |
05-28 | 福岡ダイエー | 1 |
05-29 | 福岡ダイエー | 1 |
05-30 | 福岡ダイエー | 2/3 |
黒木は、6月12日の日本ハム戦(東京ドーム)に完投し、2失点だったが、見方打線がスミ1で敗戦投手となり、開幕からの連勝が9でストップした。1985年の村田兆治の開幕11連勝の球団記録には追いつけなかった。
黒木の開幕連勝記録 | ||||
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月日 | 相手 | 勝敗 | 投球回 | 失点 |
03-24 | 西 | ○ | 8 | 3 |
03-30 | オ | ○ | 9 | 0 |
04-04 | 近 | ○ | 8 | 0 |
05-04 | オ | ○ | 8 | 0 |
05-11 | 近 | ○ | 7 | 2 |
05-16 | 西 | ○ | 7 0/3 | 5 |
05-25 | 日 | ○ | 8 | 2 |
05-30 | ダ | ○ | 8 | 3 |
06-05 | オ | ○ | 8 | 4 |
06-12 | 日 | ● | 8 | 2 |
小林雅は、6月16日の福岡ダイエー戦(千葉マリン)で5−3と2点リードの9回頭から登板し、5月25日以来、10試合連続セーブとなった。1990年の西武・鹿取義隆に並ぶパ・リーグタイ記録。小林雅は、6月20日のオリックス戦(神戸)でもセーブを挙げ、11試合連続セーブのパ・リーグ新記録を樹立した。なお、パ・リーグ記録を更新中だった連続セーブは、7月4日の大阪近鉄戦(大阪ドーム)で、延長10回、中村紀にサヨナラ本塁打を打たれ、12でストップした。
小林雅の11試合連続セーブ | |||
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月日 | 相手 | 投球回 | 失点 |
05-25 | 日 | 1 | 0 |
05-26 | 日 | 1 | 0 |
05-27 | 日 | 1 | 0 |
05-28 | ダ | 1 | 0 |
05-29 | ダ | 1 | 0 |
05-30 | ダ | 2/3 | 0 |
06-04 | オ | 1 | 0 |
06-05 | オ | 1 | 0 |
06-11 | 日 | 1 1/3 | 0 |
06-16 | ダ | 1 | 0 |
06-20 | オ | 1 | 0 |
石井が6月17日の福岡ダイエー戦(千葉マリン)で、5−5の同点の9回裏2死三塁で代打に起用され、サヨナラ本塁打を放った。石井は巨人時代の1999年4月15日の広島戦でも代打サヨナラ本塁打を放っており、2本目となる。2本以上は9人目だが、2球団で打ったのは、加藤俊夫(ヤクルト・日本ハム)、広永益隆(ヤクルト・オリックス)に次いで3人目。
ボーリックが、7月9日の福岡ダイエー戦(千葉マリン)の延長10回に満塁逆転本塁打を放った。プロ野球23本目(22人目)の劇的アーチだが、外国人打者では史上初。また、これまでは全て9回に飛び出しており、延長戦では史上初。さらに、3点差をひっくり返すつり銭なしとなると、
以来、9本目となる。
ミンチーが8月14日のオリックス戦(千葉マリン)で8回まで1失点で10勝目を上げた。1998年に広島入りしたミンチーは、1998年に15勝、1999年に2勝、2000年に12勝しており、ロッテ移籍1年目で10勝したことで、両リーグ10勝を達成した。これは、外国人投手では初めて。
藤田は8月21日の福岡ダイエー戦(仙台)で、1998年のプロ入り以来、4年連続50登板以上を記録した。藤田は、1999年は65試合、2000年は70試合で、2年連続してパ・リーグの最多登板投手となっている。入団以来4年連続50登板以上は、1956年入団の秋山登(大洋)と稲尾和久(西鉄)、1958年の杉浦忠(南海)、1962年の稲川誠(大洋)、1969年の金田留広(東映)以来で、6人目。秋山は1964年まで9年連続して50試合以上登板したが、他の4人は4年でストップした。
入団以来4年連続50試合登板以上 | ||||||
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秋山 | 稲尾 | 杉浦 | 稲川 | 金田 | 藤田 | |
1年目 | 58 | 61 | 53 | 55 | 59 | 56 |
2年目 | 65 | 68 | 69 | 54 | 53 | 65 |
3年目 | 62 | 72 | 57 | 55 | 51 | 70 |
4年目 | 56 | 75 | 53 | 55 | 51 | 51 |
5年目 | 59 | |||||
6年目 | 69 | |||||
7年目 | 72 | |||||
8年目 | 60 | |||||
9年目 | 63 |
パ・リーグ全日程は10月5日であったが、今季最終戦の10月2日の日本ハム戦(千葉マリン)まで福浦と小笠原が首位打者のタイトルを争った。福浦は4打数2安打で.346、僅かながら首位打者の可能性があった小笠原は5打数2安打で.339となり、福浦が首位打者のタイトルを獲得。福浦は、9月15日の時点では小笠原との差は1分9厘あったが、最終13試合を.491の猛追でイッキに追い抜いた。