2点を追う日本ハムは7回と9回に野口が適時打を放ち逆転。しかし、ロッテは9回裏に澤井の適時打で同点に追いつき延長へ。延長11回、ロッテは酒井のプロ初のサヨナラHRで勝った。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | R | |
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日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 5 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1x | 6x |
福浦が2安打を放ち、首位打者のタイトルを決定的にした。1打席目は1回1死二塁からタイムリー。3回の2打席目は、日ハムのまずい守備に助けられた二塁打。打率を.346として昨年まで7年連続首位打者を獲得してきたイチローの後を次ぐことをほぼ確実なものにした。なお、日本ハムの小笠原は、2安打して歴代2位となるシーズン195安打目をマークした。
ロッテが石井に戦力外通告を行うことが、2日までに確実となった。石井は自由契約となり、他球団での現役続行を目指すことになる。戦力外通告は近日中にも行われる見通し。野手、投手含めて約5人がリストアップされており、その中には西武から移籍して1勝を挙げた横田も含まれている。
8年目の福浦が初の首位打者をほぼ確実なものにした。2位につける日本ハム・小笠原の前で4打数2安打、打率.346で今季を終了。「自分自身驚いていてまだ実感はありません。眠れない日々が続いて本当に疲れました」とプレッシャーから解き放たれ、笑顔で最高のシーズンを振り返った。
昨季は9月半ばまで3割をキープしながら打率を意識するあまりにフォームを崩し、最終的には.296で終わった。その悔しさから今季は年末年始も休まずにバットを振った。ライバルの石井にも競り勝ち、開幕から不動の3番としてチームを引っ張った。打率をキープするために試合を欠場することも首脳陣は勧めたが「大丈夫です。出ます」と出場を直訴。この日も最後まで出場して見事に大輪の花を咲かせた。
2軍打撃コーチ時代の94年、投手だった福浦を打者に転向させた山本監督は「本人の努力の結果です。本当に素晴らしい打者に成長してくれた。これで超一流の仲間入りをしたよ」と自分のことのように喜んだ。
光山英和捕手が11月に開幕するプエルトリコのウインターリーグに挑戦することが2日、明らかになった。光山は83年にドラフト4位で近鉄に入団。近鉄時代の93、94年には野茂(現レッドソックス)の登板時に必ずマスクをかぶったことから「野茂の恋人」と呼ばれた。その後中日、巨人を経て昨秋ロッテにテスト入団。しかし今季はわずか6試合しか出場機会がなく、来季の構想からも外れていた。
光山は「18年間何も残せなかったけど、信念を持ってやってきたから後悔はない」と話したが、古巣・近鉄の優勝にも触発されて現役続行を強く決意。海外も視野に入れた上で親友の野茂に相談したところ、中南米のウインターリーグを勧められた。日本人選手では過去に水野(元巨人)がドミニカンリーグに挑戦しているが「プエルトリコは治安もいいらしいから、家族も一緒に連れて行きたい」と光山。家族連れでの本格的な挑戦となると過去に例はない。
ただ、懸案されるのが米大リーグが来季、サラリーキャップの導入をめぐりストライキが予想される点。開幕が遅れることを想定したメジャー選手が、既に続々とウインターリーグに応募をしている。それでも光山は「日本でやれるのが1番。でも受け入れ先がないのなら」と日本でのプレーを希望しながらも、自由契約となり次第、プエルトリコへの売り込みを開始する。「野球をやれるんだったら地の果てまで行くつもり」。35歳の挑戦。光山の野球にかける思いは熱い。