ドラ1巡目の喜多が肉体改造に取り組む。左足くるぶし骨折で出遅れたため、ケガの防止が狙い。苦手なウエイトトレーニングを増やすほか、プロテインを飲む。体重も5キロ増の85キロに増やす考え。
6年連続Bクラスに甘んじている山本功児監督は、15日、東京・新宿区の「ヒルトン東京」で行われた賀詞交換会で、これまでの“温情采配”を一掃し、低迷打破に“非情采配”で臨むことを明らかにした。
これまで3年間、良き兄貴分として接してきた山本監督が、顔を紅潮させながら「選手は6年もBクラスということを忘れている。その負け慣れを打破するために、文句は言わせない」と、まくし立てた。
『負け慣れ』とは「最終的に個人成績が良ければ、チーム成績に関係なく満足している」ことだ。「そこで、たとえ3割を打っても印象度、チームへの貢献度がなければ3割の評価はしない。逆に2割5分でも、印象度があれば、3割以上の評価をします」。
さらに、選手の野球に対する姿勢にも言及した。
山本監督、就任4年目の春は、笑顔のないキャンプになりそうだ。
ロッテの賀詞交歓会が新宿区内のホテルで行われ、球団関係者ら約50人が出席した。挨拶の中で重光オーナー代行は「負け犬意識、粘りのなさ、チャンスでの勝負弱さを払拭して意識改革をしてもらいたい」と厳しいメッセージを送った。就任以来3年連続Bクラスの山本監督は「現場、フロントが一体となり、個人が何をすべきか考え、優勝に向かって頑張っていきたい」と力強く語った。
12球団の新人選手のトップを切って、ドラフト4巡目の田中充(NTT東日本)がブルペン入り。さいたま市内の室内練習場で行われている新人合同自主トレで、捕手を立たせたまま直球だけ50球投げ込んだ。「ぼちぼちですね。社会人時代にもこの時期は投げてましたから」。鹿児島キャンプは1軍スタートが濃厚な左腕は「チャンスがあれば先発でやってみたい」と開幕ローテーションに意欲を見せた。
今季からのストライクゾーン見直しに伴う審判合同研修会が15日、神宮室内練習場で行われた。セ・リーグ28人、パ・リーグ29人の審判員ら計61人が参加。約3時間にわたって打撃マシン2台を使用し、それぞれ直球、カーブの軌道を見ながら高めに拡大されるストライクゾーンを確認した。
昨年から米大リーグがルールにのっとった高めのゾーンを採用。これを契機にセ・パ両リーグでも見直しが検討されたが、研修に参加した審判員からは「今のは高い」「いやストライク」などの声が相次いだ。この日は津川、平林の両審判が胸の部分にテープを張ったユニホームを着用して打席に。その結果、ボール2個から3個、約20センチほど従来より高いものが規則上のストライクゾーンと解釈された。
「非常に難しい。86年の低めのストライクゾーンの時は均一化に3年かかった。今日も侃々諤々だった」と小林毅二セ・リーグ審判部長。永見武司パ・リーグ審判部長も「かなり高い印象」とした。研修を視察した川島広守コミッショナーは「正しいジャッジをするには勇気、準備が必要。自分の理想像を常に夢に描いて欲しい」と激励。ゾーンの徹底を訴えたが、16日には12球団の投手、打撃コーチが説明のため集合する。大幅な拡大となるだけに議論百出は必至の情勢だ。
米大リーグを含め国際的には外角が日本のプロ野球よりボール1個分広いと考えるのが一般的。昨年11月に行われたW杯や00年のシドニー五輪でも「国際規格」のストライクゾーンが適用され、戸惑う日本選手も多かった。元セ・リーグ審判員で現在、コミッショナー事務局の規則委員を務める丸山博氏は「国際舞台で戦う際にはゾーンの違いをきちんと把握することが必要」としている。
大リーグでは過去、投手の救済措置として63、88年に2度ストライクゾーンを拡大。昨年は「上限は肩とベルトラインの中間、下減はひざのライン」というルールの順守が決定し、そのため高めにボール1個半から2個分広がった。その結果は明らかで、各年度とも前年に比べて防御率が全てアップ。逆に打率、得点などの数字は全てダウンしている。