小坂が「1日1歩」作戦で出塁率アップを狙う。1試合のうち1打席でも四球で選び、チームの得点力不足の解消につなげる考え。
第2クール2日目の6日から、バントシフトや牽制など本格的な投内連係プレーの練習を開始した。例年よりもハイペース調整。10日から始まる紅白戦に向け、各選手も細かいサインプレーなどに真剣な表情で取り組んでいた。
右肩痛からの復活を目指す黒木知が、全力投球再開の目安を「遠投120メートル」とする。キャンプ2日目からブルペンでの投球練習を行っているが、まだ3〜4分程度。ペースアップの時期を計りかねていたが、シーズン中、調子を崩した時に行う超遠投で、様子を見ることに。
高めに広がった新ストライクゾーン。その恩恵を受ける選手として注目されているのが、パ・リーグ唯一の下手投げ投手、渡辺俊介だ。鹿児島・鴨池キャンプの6日、フリー打撃に登板、その“威力”を如何なく発揮した。
以前はチームに必ず1人はいた下手投げ投手だが、現在1軍で活躍しているのはこの渡辺と阪神・川尻だけとなった。
その“サブマリン”がストライクゾーンの高め拡大により有利になるといわれる。下から出たタマは、ストライクの上限とされる胸のマークを通過してからさらにホップするので、上手投げより高めを有効に使える。今までは完全にボールだったタマも、全てストライクになる訳だ。
そのテストを兼ねて、渡辺はこの日、フリー打撃に初登板。46球投げたうち、17球を高めに投じた。
新ゾーンとなった今季、近鉄・梨田監督が「絶対大化けする」と警戒する渡辺。打席で“実験台”になった沢井は「下からフワッと上がってきてストライクになるんですから、簡単に打てません」と証言した。
地上約10センチから繰り出す“ライズボール”が浮き上がる。今キャンプ初めてフリー打撃に登板した渡辺俊。澤井、ユウゴー相手にオール直球の46球、新ストライクゾーンを十分意識して投げ込んだ。
新ストライクゾーンを通過したのは17球。空振りが4、見逃しが5、邪飛を含む飛球が8球と完璧な内容だった。打撃ケージの裏から目を凝らした山本監督は「意識して高めを使えるようになったら絶対に勝てる。起用法?先発しか頭にない」と早くも先発ローテーション入りを確約した。
昨年は近鉄・礒部に8打数4安打2本塁打と打ち込まれたサブマリン。「今年は相性が変わるでしょう」。新ストライクゾーンが自信を与えてくれた。
ロッテの即戦力ルーキー・田中充が、前日の206球の投げ込みに続いてこの日はフリー打撃に初登板。コントロールを重視して49球を投げた。大塚、早川を相手に安打性の当たりを7本に抑え「とにかくストライクが入ればと思っていたので上出来じゃないですか」。小野投手コーチは「コントロールがいい。あれだけ投げられれば十分」と期待の左腕に合格点を与えた。
ドラ4巡目左腕・田中充が6日、フリー打撃に登板。低めのコーナーをつく抜群の制球力を見せつけ、先発ローテ入りが確実となった。大塚らを相手に計49球を投げ、ヒット性の当たりは7本。5日の投球練習では200球を投げ込むなど、スタミナもある。田中充は、10日の紅白戦初戦にも登板する。