わたしはかもめ2002年鴎の便り(2月)

便

2月10日

白組2−4紅組(鴨池)

初の紅白戦が行われた。6回終了。昨年の初の紅白戦は両軍合わせ22安打14得点の打撃戦だったが、今年は投手に有利な新ストライクゾーンの影響もあってか、平凡なスコアに終わった。

123456R
白組1000102
紅組0040004

◇打撃成績

打順守備白組
1小坂300
2酒井310
3一指福浦300
4初芝221
5佐藤300
6200
7大塚200
8サブロー211
9清水将200
10指一藤谷200
2442

打順守備紅組
1中左諸積210
2渡辺正300
3立川312
4ユウゴー300
5左指早川300
6捕指里崎200
7澤井200
8丸山100
9指捕100
10指中亀井212
2442

◇投手成績

白組
加藤2600
手嶌1821
中村1400
渡辺俊2710

紅組
田中充2821
小林宏2710
川井21011

※アマ派遣選手:手嶌、中村、藤谷、亀井

福浦
「高めを意識しすぎると、低めが打てなくなる。今日は打ってないから何も言えないよ。」

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渡辺俊、戸惑う

初の紅白戦が行われ、高めに15〜20センチ広がった新ストライクゾーン判定に、ベンチ横に前川パ・リーグ審判部指導員が待機し、新ゾーンを通過した球には右手を挙げて合図を送った。審判が認定した新ゾーン通過ストライクは8球(ファールなどの打球は除く。)3回表まで1球もなく、白組で登板した下手投げの渡辺俊が3球と最多だった。渡辺俊によれば、ブルペンでストライクだった球がボールと判定されたという。

6回表に渡辺俊と対戦したユウゴーは、カウント1−1からの高めの直球を見逃したところ、ストライクとコール。新ゾーンにビックリ。また、6回表に2球続けてバントをファールにした酒井は、「ボールだと思ったが、球審には入っていると言われた」と話した。

前川指導員は、「審判は正確に積極的に取っていたと思う。」と話したが、山本監督は、「ブルペンであれだけストライクを取っていたのに、思ったより少なかったなぁ」と複雑な表情を浮かべた。

渡辺俊
「アレッという球が何球かあった。審判も戸惑っているんじゃないですか。」

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審判も新ゾーンに苦労、ロッテ紅白戦[スポニチ]

高めに拡大された新ストライクゾーンの対応に苦労しているのは選手だけではない。ロッテの紅白戦では通常の審判団のほかに、一塁側ベンチに前川審判指導員が陣取り、球審の高めの判定をチェック。新ゾーンを通過した球には右手を挙げて合図を送った。

この紅白戦で両軍投手が投じた球数の合計は176球で、7球が新ストライクゾーンを通過。そのうち4球を投げたという渡辺俊は「ストライクじゃないの?という球は何球かありました。審判もまだ慣れていなかったんじゃないですか」と話す。アンダースローで高めに浮き上がる球が得意なだけに「倍増です。昨年までボールを振らせるつもりで投げていたところがストライク」とほくそ笑んだ。

一方、山本監督は「ブルペンではもう1つ上のところを取ってくれていたと思ったが…」と疑問を投げ掛けたが、前川審判指導員は「正確に判定を下していたし、打者も打っていた。今日のストライクゾーンが平均値です」と判定に自信をのぞかせた。

試合後には配球表と紅白戦を撮影したビデオで確認作業を行った審判団。「徹底して取らせていく」と言い切った前川審判指導員だが、新ストライクゾーンの徹底にはまだ時間がかかりそうだ。

◇尚子から義理チョコ120個

シドニー五輪女子マラソンの金メダリスト、高橋尚子からナインに一足早いバレンタインチョコが届けられた。この日、鴨池球場で練習を視察した積水化学女子陸上部の小出監督がロッテ「ガーナチョコ」120個を持参。今キャンプ最高のテレビカメラ8台が集まる中、山本監督に手渡し「高橋も徳之島で予定通り練習しています。お互い頂点を目指して頑張りましょう」と激励した。

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サブマリン渡辺…新ゾーン本当に有利だ[サンスポ]

渡辺俊介投手が鹿児島キャンプの10日、紅白戦で2回1安打無失点と好投した。「アンダースローに有利」といわれる新ストライクゾーンを生かし、先発ローテーション入りに向けて好発進した。

あの噂は本当だった。「アンダースローに有利」とは聞いていたが、ここまでトクした気分になれるとは…。近代野球では貴重な存在、平成のサブマリン・渡辺俊は「極端にいうと、ボクのストライクゾーンは倍になった」と高笑いした。

初の紅白戦。地面スレスレから高めに浮き上がっていく軌道を有効に使った。そして高めにボール2、3個分広くなった新ゾーンを完全に味方にした。

投球数23球のうち、この恩恵を受けたのは見送りストライクが3球、ポップフライ(ファウルを含む)が4球。2回1安打無失点という結果以上に収穫となった。

渡辺俊
「今日投げて思ったんですが、新ゾーンの(ストライクの)さらに上まで有効に使える。言ってみれば、自分はインチキでも何でもできるくらい有利になりました。」

先発ローテーション入りを目指すプロ2年目。自分が“選ばれた人間”であることを実感できたことは大きい。まさに新ゾーンの申し子だ。「これから実戦を積んで、もっと有効になるものを探したい」。渡辺俊が水を得た魚のようにイキイキとしている。

渡辺俊介(わたなべ・しゅんすけ)
昭和51年8月27日、栃木県生まれ、25歳。国学院栃木高から国学院大、新日鉄君津を経て平成13年ドラフト4位でロッテ入団。昨季は13試合に登板し2勝2敗、防御率2.66。1メートル77、70キロ。右投げ右打ち。今季年俸1300万円。
アンダースロー投手
昭和30年代では秋山(大洋=現横浜)、杉浦(南海=現ダイエー)が有名。40年代になると阪急(現オリックス)黄金時代を築いた2人、通算284勝の山田(現中日監督)、足立が代表的な存在になった。近年ではサイドスローはいるものの、速球派志向が増えたせいか、下手投げ投手はほとんど見られなくなった。

◇前川審判指導員は満足げ

右打者の時は一塁ベンチから、左打者の時は三塁ベンチから新ストライクゾーンをコールするとしていた前川審判指導員だが、「右打者が多かったので」2回からは一塁ベンチからジャッジした。「見送りのストライクは7球あったが、打者は積極的に打ちにいっていたので、新ゾーンの狙いの1つである試合のスピードアップも期待できそうだ」と満足げだった。

◇サブローがチーム第1号

バットを担ぐような構えに変えたサブローが、5回、川井から左翼席にチーム第1号を放った。「まぐれ、まぐれですよ」とサブローは照れたが、山本監督は「一生懸命やっている者は必ず報われる。毎日、努力しているから出たホームラン」と評価していた。

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加藤、2回をピシャリ

昨年9勝を挙げた加藤が貫録を見せつけた。紅白戦で白組の先発を務めた左腕は2回を打者6人で締めて2奪三振。それでも新ストライクゾーンの高めへの投球が「力んでしまって、巧くコントロールできなかった」。その反省から試合後に82球の投げ込みを行った。山本監督は「うちのローテーションピッチャーなんだから悪くてもきっちりしているだろう」と話していた。

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サブロー1号

サブローが今季チーム第1号を放った。5回に川井のカーブを左中間に運ぶソロアーチ。

山本監督
「やっている人は数字に表れる。」
サブロー
「出来過ぎですよ。今日のことは忘れてください。本塁打よりライト前ヒット3本を狙いたい。」

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アマ選手が快投

全日本候補の中村泰広投手(日本IBM野洲)が紅白戦の白組3番手で登板。得意のスライダーで3三振を奪い、「新ゾーンに助けられた。自信になりました」と笑顔。

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若手が使えない…

山本監督が紅白戦でふがいない動きの若手にブチ切れ。期待のユウゴー、早川らを名指しで「打席で腰が引けてるようじゃ、一生使えない。デッドボールを恐がらないで向っていかないと駄目。そういうヤツはファームに行けばいい」とおかんむり。早くも1、2軍の入れ替えを示唆した。

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黒木知、10球の次は44球

9日の投球練習を右肩の違和感から10球で中止したエース黒木知が6度目のブルペン入り。捕手を中腰に座らせたまま、セットポジションから5割程度の力で44球を投げ込んだ。肩の状態には「良くもなく、悪くもないですよ」。井上投手コーチは「ピッチが上がってこないところが気になるが、まだキャンプは始まったばかりなので心配はしていない」と話した。

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藤田満足の初投げ

藤田がキャンプ10日目でようやくブルペン入り。直球だけで34球の投球練習に、「力半分くらい。ひじも肩もいいし、全部ストライクに入った」と満足そうだった。今クール中にはフリー打撃の打撃投手も務めるつもり。

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高橋尚子からチョコ120個

前日9日に講演を行った積水化学女子陸上部の小出義雄監督がキャンプを視察。小出監督はシドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子から預かった「練習はハードだと思いますが、優勝目指して頑張ってください」との直筆メッセージとロッテ・ガーナチョコ120個を山本監督に手渡した。

小出監督
「高橋も徳之島で予定通り練習しています。お互い頂点を目指して頑張りましょう。」

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