昨秋の早慶戦で左くるぶしを骨折したため2軍スタートとなったD1位・喜多(慶大)が、ぐんぐん調子を上げている。この日はフリー打撃で32スイング中、18本が安打性で、うち3本がサク超えだった。「まだ5、6分の状態ですが、開幕1軍を目指して頑張ります」。期待のルーキーは、追い上げに懸命だ。
ドラフト1巡目、喜多隆志外野手(慶大)がオープン戦開始から1軍に昇格することになった。鹿児島・湯之元の2軍キャンプに参加している同選手はこの日、8日ぶりとなる屋外でのフリー打撃。32スイングで安打性21本、サク越え3本も記録し、全開近しをアピールした。
慶大時代から定評のあるバットコントロールに加え、プロ入りして初めて取り組んだウエートトレーニングの成果は明らかに表れている。毎日30分から40分はウエートトレーニングに費やしたほか、巨人・清原らを見習いプロテインを摂取。肉体改造に努めている。体重が2キロ増えて80キロになったが、増量分の全ては筋肉にほかならない。
昨年10月27日の早慶戦で左くるぶしを骨折した影響から、全力のランニングは行えない状況だが「ヒットコースに打つのが巧い。守備ができるようになったらすぐに上(1軍)に上げるよ」と醍醐2軍監督は絶賛。16日に視察したばかりの山本監督も「今月の終わりか、来月のアタマには1軍に合流させる」と断言している。
昨秋、東京6大学で史上最高打率の.535で首位打者を獲得した喜多。「焦る気持ちもあるが、開幕1軍が自分のベストです」。6大学の安打製造機からパワー溢れるプロの安打製造機へ。喜多が1軍の扉をそのバットでこじ開ける日はもうすぐだ。
2軍で調整を続けてきた戸部が、19日から1軍に合流することが決まった。前日に1軍練習に参加。フリー打撃で立川、清水将を相手に投げ、得意のシュートで空振りを奪うなど絶妙な制球力が評価された。今キャンプから横手投げに転向。毎晩、シャドーピッチングでフォーム固めに取り組んでいる3年目の右腕は「同じタイプのピッチャーがいるので必死に頑張ります」と気持ちを引き締めていた。