1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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中日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 4 |
千葉ロッテ | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 4 |
25日に2軍落ちし、28日に再び1軍に合流した立川が、強烈な一振りで1軍残留をアピール。6回、栗山の直球を左翼スタンドに運んだ。
ロッテのサブマリン・渡辺俊介投手が、新ストライクゾーン効果で先発ローテーション入りを決めた。この日の中日戦に先発した渡辺俊は初回、先頭の蔵本に対して初球に新ゾーンいっぱいの高さでストライクを取ると、2球目はさらに約10センチ高いボール球で空振りに。そして1ボールのあと最後は高めに浮き上がる“ライズボール”で空振り三振に切って取った。
「思ったところよりも高いボールをバッターが振ってきてくれた。投球の幅が広がって余裕ができました」。MAX126キロながら3回を2安打無失点。40球中、8球を新ゾーンへと投げ込み、下手投げの高めが有効であることを確かめた。
山本監督も「完全に先発の一角に入った」と嬉しそうに先発ローテーション入りに二重丸。ネット裏の西武・亀井スコアラーは「地上10センチぐらいのところからあの高さに来たら、ちょっと手こずりそうです」と警戒を強めた。
途中出場の立川が1軍残留に弾みをつけるアーチを放った。2点リードの6回に栗山の直球を左越え1号ソロ。2打席目にも左前に安打を放ち「いいアピールになったと思うが、まだまだこれからです」。キャンプは1軍スタートながら、調子が上がらず2月25日に2軍落ち。28日に再合流しての奮起の1発に、山本監督は「気合が入っていた。自分自身のことを分かってきたんじゃないの」と目を細めていた。
打者のユニホームの胸のマークを通過すればストライクになるという新ストライクゾーン。ボールが下から浮き上がる下手投げ投手には有利と言われ、とくにマウンドの土にあと数センチで指がついてしまいそうな真下からボールが浮き上がってくる渡辺俊には、願ってもない“ルール変更”だ。
その結果は、3回を2被安打、2奪三振、無失点。投球数40球の7割が高め新ゾーンを意識したもので、失投は1回、荒木に中前へ打たれたのと、同じ回のブレットへの3球目(ファウル)の2球だけだった。
気持ちに余裕が生まれた証拠に、昨年、1イニング平均0.473個だった四球が、この日は3回で無四球。山本監督は「先発ローテーションに完全に入った」と太鼓判を押した。
キャンプの終盤に2軍落ちした9年目・立川が、1号本塁打を含む2安打と気を吐いた。「(毎日が)必死だから、打てて良かった」というヒーローに、山本監督は「やらなくちゃいかん、とその気になってきた。やればできるんだから…」と満足げだった。