わたしはかもめ2002年鴎の便り(4月)

便

4月8日

千葉ロッテ3−7日本ハム(千葉マリン)

日本ハムは、1−1で迎えた6回表、1死一、二塁から木元の2点適時二塁打などで計3点を勝ち越し。8回にも小笠原の2ランなどで3点を追加した。シールバックは6回を2失点に抑え2勝目を挙げた。ロッテは、9番ショートでプロ入り初スタメンの塀内がパリーグ23人目の初打席初ホームランを放つが、チャンスにあと1本が出ず、守りも乱れた。開幕8連敗で球団ワースト記録を更新した。

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日本ハム0010030307
千葉ロッテ0010010103

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ロッテが悔しい開幕8連敗…元気出せ、上向きの兆しが出てきたぞ![サンスポ]

8連敗が決まると、山本監督は「大丈夫です」とだけ言いのこし、虚ろな顔つきで監督室へと消えた。

5打数ノーヒットに終わった昨年の首位打者・福浦は、「どんな所(コースに)でも手を出してしまう。何故だか分からない」と、顔を引きつらせた。

開幕から白星がない唯一のチーム。その重圧は日増しに強くなるが、そんなに深刻になることはない。敗戦の中にも、良い兆しが徐々に表れ始めている。

開幕以来、前日(7日)まで23打数無安打だった4番打者(ボーリック16打数、メイ7打数)に、この日初ヒット(7回にボーリックが二塁打)が出た。1軍に昇格したばかりの清水将、早川にもヒットが出て、さらに遊撃・9番でプロ初スタメンした3年目の塀内がプロ初打席初ホーマーの離れ業を演じた。

まだ朗報はある。1試合8安打はチームの今季最多安打だ。パ・リーグの開幕連敗記録は昭和30年のトンボと54年の西武(2引き分けを挟む)の12。まだ4つもある。

「ファームでも初安打はタイムリーだったんです。ボクは何か運を持っているんでしょうね」と笑う塀内。この笑顔が、チーム全体に漂う日はそう遅いことではない。そうでなければ、右翼スタンドで試合が終わっても「ヤマモト・マリーンズ」と大合唱で激励してくれている数千人のロッテファンに申し訳が立たない。

渡辺俊
「6回、先頭のオバンドーへの四球が悔やまれる。これが全てです。」
開幕連敗記録(8日現在)
連敗チーム監督最終順位
112連敗トンボ1955(昭和30)年浜崎真二8位(最下位)
112連敗西武1979(昭和54)年根本陸夫6位
310連敗阪急1961(昭和36)年戸倉勝城5位
48連敗ヤクルト1979(昭和54)年広岡達朗6位
58連敗ロッテ2002(平成14)年山本功児
66連敗ロッテ(大毎)1960(昭和35)年西本幸雄優勝
データBOX
プロ3年目の塀内が3回、プロ初打席初本塁打を放った。昨年5月1日の中日・ショーゴー(森章剛)以来で44人目。

◇連敗記録あれこれ

プロ野球記録
開幕連敗のプロ野球記録は昭和54年、西武の12連敗(2分けを挟む)。なお、1リーグ時代に大東京が14連敗(1分けをはさむ)を喫しているが、当時は試合形態が異なっており、参考外。
シーズン最多連敗
「開幕から」にこだわらない連敗は、ロッテが平成10年に喫した18連敗(1分けをはさむ)がプロ野球記録。セ・リーグ記録は昭和45年、ヤクルトの16連敗。
新監督の開幕連敗
オリックス・石毛監督は就任初年度の今季、開幕6連敗を喫した。これは、従来のワースト記録「初年度開幕5連敗」(昭和41年=東京・田丸仁、平成3年=オリックス・土井正三、5年=横浜・近藤昭仁)を更新する新記録。
開幕戦連敗
今季は開幕7連勝と快調な阪神だが、実は平成3年から昨年まで「開幕戦11連敗」を喫していた。もちろん、プロ野球ワースト記録。2位は、西武(クラウンライター時代を含む)が昭和51年から60年にかけて喫した9連敗(1分けをはさむ)。
投手の連敗記録
権藤正利(大洋)は、昭和30年7月9日の広島戦から、2年後の32年6月2日の阪神戦にかけて実に「28連敗」というプロ野球記録をつくった。この3シーズン、権藤は3勝21敗、0勝13敗、12勝17敗の成績だった。
1シーズンでは15連敗
通算254勝(255敗)を挙げた梶本隆夫(阪急)も昭和41年は不振で、5月1日の南海戦から9月27日の東映戦まで「15連敗」を喫した。梶本はこの年、2勝15敗だった。

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8連敗も…ファン大声援[スポニチ]

最後の打者サブローが遊ゴロに倒れると同時に、右翼席から大声援が沸き起こった。また負けた。開幕8連敗で球団ワースト記録をまた更新。それでもロッテファンの声援は鳴りやまない。「山本マリーンズ!山本マリーンズ!」。12球団で唯一白星がなくてもファンは“明日”を信じている。

3時間55分の試合を戦いながら勝てなかった選手達は、沈痛な表情でロッカー室へ消えた。大合唱に右手を上げて応えた山本監督は「大丈夫です」と言い残し、うつろな顔つきでベンチを後にした。開幕8連敗は79年のヤクルトと西武以来。今季3度目となった緊急ミーティングで、指揮官は肩を落とすナインに「明日元気を出してやるしかない」と声をかけた。

危機を脱出するための手は打った。この日、袴田2軍バッテリーコーチを昇格させ、山中ブルペン担当を降格。1軍の佐々木バッテリーコーチをブルペン担当へ配置転換した。開幕8戦目での異例のコーチ入れ替えについて、山本監督は「1、2軍とも一緒に戦っているんだから力を貸してもらう」と説明したが、歯車がかみ合わない。昨年までの“正妻”清水将を1軍昇格させていきなり先発させた効果も表れない。

1−1で迎えた6回、2点を勝ち越されると緊張の糸が切れる。2死二塁でメイが左飛を落球。8回には1死一、三塁から、清水将の3塁への牽制が悪送球となった。そして福浦、ボーリック、メイのクリーンアップが合わせて11打数1安打では反撃もままならない。チームリーダーの福浦は、今のチーム状況について「(どうしていいか)分からない」と漏らした。

8日行われた球団の株主総会では、重光オーナーから「とにかく頑張ってくれ」と激励されたという川北球団代表。監督人事については「ない」の一言で否定した。緊急ミーティングを終えて帰途に就く山本監督は、連敗の責任問題についての質問に「くだらん質問はするな!」と声を荒らげた。怒気を含んだその声に事態の深刻さがのぞく。

◇98年ファン応援歌40分

プロ野球ワーストタイの16連敗を記録した98年7月5日のダイエー戦後、千葉マリンスタジアム正面玄関に500人のファンが集結。バ声を浴びせるのではなく自作した応援歌「俺達の誇り」を40分間歌い続けてチームを激励した。その日だけでファンクラブ入会者は100人増。そしてGS神戸のオリックス戦で連敗は18でストップ。左翼席で声を枯らした200人近い応援団の中には感極まって泣きだす者が大勢いた。

◇小野、復帰延期

今回の日本ハム3連戦(千葉マリン)で予定していた小野の1軍復帰が延期された。右肩痛と腰痛のため調整が遅れ、開幕は2軍スタート。3日のイースタン・西武戦は先発で7回6失点に終わっており「この前悪かったからもう1回見てみる」と井上投手コーチは説明した。9日のイースタン・日本ハム戦(千葉マリン)に登板するが、先発陣が総崩れの苦しい台所事情の中で期待していた右腕の復帰延期に、山本監督は渋い表情だった。

◇塀内初打席1号

9番遊撃でスタメン出場した塀内が3回、シールバックの速球を熱いロッテファンが待つ右翼席へ運んだ。パ・リーグ通算23人目のプロ初打席初本塁打だ。愛媛・三瓶高からドラフト4位で入団して3年目の20歳。「2軍でも初安打がタイムリーだった。まさか1軍では安打と打点と本塁打が一緒だなんて…。打った後は手が震えました」とコメントも初々しかった。

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塀内がプロ初打席本塁打

9番遊撃手で先発出場した塀内が、3回、シールバックから本塁打を放ち、2000年6月のナナリー(オリックス)以来となる、パ・リーグ通算23人目のプロ初打席本塁打の快挙を達成した。

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清水将が1軍昇格

昨年までの正捕手、清水将が戻ってきた。オープン戦でリードを批判され、開幕から2軍。7試合で48失点のバッテリー強化のため、袴田バッテリーコーチとともに1軍に上がった。

清水将
「結果を気にせず思い切りやるだけ。今日は、ぼくにとっては大きなチャンスなんです。」

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小野の復帰延期

日本ハム3連戦で予定していた小野の1軍復帰が延期された。右肩痛と腰痛のため調整が遅れ、開幕は2軍スタート。3日のイースタン・西武戦は先発で7回6失点に終わっており、「この前悪かったからもう1回見てみる。」と井上投手コーチは説明した。9日のイースタン・日ハム戦に登板する。

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