わたしはかもめ2002年鴎の便り(4月)

便

4月15日

千葉ロッテ13−5西武(千葉マリン)

ロッテは打線が今季チーム最多の18安打、13得点と奮起し連勝した。1点を追う2回は初芝、清水将の適時打や諸積の3ランなど7安打を集めて一挙に6点を奪った。5回は酒井の適時二塁打などで2点、6回はメイと初芝の本塁打などで5点を加えた。打線の援護を受けたシコースキーは6回3失点で今季初勝利を飾った。

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西武0100110205
千葉ロッテ06002500x13

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シコースキーが初勝利

今季2度目の先発となったシコースキーが、6回を3点に抑え、今季初勝利。得意のツーシームファストボールで右打者の内角を鋭くえぐり、主砲カブレラから3三振を奪った。不調のロッテ投手陣にあって、防御率は2点台前半。

シコースキー
「調子はとてもよかった。(風速10メートルの)風のせいもあって変化球もよく切れたね。」

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スッキリ

14日のオリックス戦と同じオーダーで、固定されたのは、13試合目で初。これまで12戦で19点だったのが、1試合で13点をあげ、連勝。18安打は今季両リーグタイ、猛打賞も3人出た。

諸積
「今までの苦労を晴らしたかったからね。小坂・黒木知がいない分、なんとかしたかったよ。」
初芝
「高めの球を上手く右にもっていけたよ。やるしかないでしょう。」
メイ
「何か吹っ切れた感じだね。チームに貢献できたことが嬉しい。」

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11連敗がウソのよう…ロッテが3発含む18安打13得点で連勝だ![サンスポ]

右翼スタンドに陣取った約4000人の“応援団”が「ヤマモト・マリーンズ」と大合唱する。5日前、日本ハムに敗れて9連敗を喫したときにも同様の大合唱が沸き起こったが、この日は勝ちゲーム。ファンの声援には澱みがなかった。

1度は監督室に消えた山本監督も、熱血カーテンコールにわざわざグラウンドに現れて帽子を振って応える大サービス。さらに、「今日はこうなると思ってポケットに入れていたんだ」と密かに用意していたスペアの帽子を一塁側スタンドに勢いよく投げ入れた。

山本監督
「大量点は意外?そんなことはないですよ。うちのクリーンアップは他のチームとヒケは取らないと思っている。3、4、5番が打てばこうなりますよ。」

前日までの12試合でチームの総得点はわずかに19(ダイエーは13試合で72得点)。その貧打線が3ホーマーを含む18安打、13得点を叩き出したのだから指揮官の鼻息が荒くなるのも無理はない。開幕11連敗のドロ沼からようやく這い出た前日(対オリックス)の快勝劇で、ガス欠の打線は純度100%のハイオクガソリンをたっぷりと備蓄していたのだ。

自称チーム1のエンターテイナーで、2回に貴重な3ランを放った諸積が、ヒーローインタビューの“お立ち台”でファンにこう言った。

諸積
「今まで皆さんに迷惑をかけました。これからは、皆さんの応援に恥じないようなプレーを見せます!」

16日の西武4回戦で、右肩痛と腰痛で出遅れていた主力投手の小野が先発復帰する。ロッテの借金返済ロードは、まだ始まったばかりだ。

◇先発・シコースキーが好投

打線爆発の陰に隠れたが、先発したシコースキーの好投も光った。中堅から右翼に吹く風速10メートルの強風をうまく利用して、6回を3失点で切り抜けた。「清水(将)が自分のいいボールを巧く引き出してくれた。打線も早い回から点を取ってくれたので楽に投げられた」と満足そうだった。

メイ
「何か吹っ切れた感じだね。とにかく勝利に貢献できて嬉しい。」(6回の2号2ランなど3安打)
高畠打撃コーチ
「連敗を脱出して選手がリラックスしていた。毎日こうあって欲しい。」
データBOX
開幕11連敗のトンネルを抜け出したロッテが、18安打、13得点の猛打で今季初の連勝を遂げた。18安打は、西武(14日のダイエー戦)と並ぶ今季両リーグ最多。ロッテの2ケタ安打は昨年10月2日の日本ハム戦(○6−5、13安打)以来。2ケタ得点は昨年8月10日のダイエー戦(○10−3)以来だ。今季は前日までの12試合で最多安打が9、最多得点も4と不振だった打線に、ようやくエンジンがかかった。

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ロッテ大勝、元気が戻った[スポニチ]

熱い右翼席へ向かってヒーロー諸積が一目散に駆けていく。監督室に引き揚げようとした山本監督は再びグラウンドに戻ると、右手を高々と上げる。そして1塁側スタンドに試合用の帽子を投げ入れた。

「連敗している時は守っても駄目、打っても駄目、全部駄目だった。やっとすっきり勝てた」。指揮官は笑って言った。やっぱり千葉マリンは気持ちいい。こんな試合をして、こんなふうに声援に応えたかった。連敗地獄を脱出して帰ってきた“我が家”。お馴染みの強風も味方につけて18安打13得点と大暴れだ。

「打つべき人が打ってくれた」と高畠打撃コーチを言わしめたのはベテラン勢だった。1点を追う2回の猛攻。まずは14年目の初芝が1死二、三塁から三塁強襲安打で同点とする。続く清水将の左前打で逆転。そして戦列を離れている小坂の穴を埋めるべく1番に座った選手会副会長の諸積が、赤バットで眠っていた打線に点火させた。右翼席に運ぶ1号3ラン。選手会長のエース黒木知も故障している中、鹿児島キャンプからランニングでは常に先頭を走ってチームをまとめてきた男はこう言った。「上の人間が成績が出ていなかったのでホッとした」。

32歳の熱血漢も顔をくしゃくしゃにした鮮やかな猛打ショー。2回、1イニングで今季1試合最多得点となる6点を奪えば、打線が面白いようにつながった。2試合連続の2号2ランを放つなど今季初の猛打賞の初芝は「チャンスだったので積極的にいったよ。やるしかないでしょう」と笑った。

この日、重光昭夫オーナー代行から「日本一の応援団に感謝すると共に、選手には応援団に負けずに頑張ってもらいたい。これから11連勝して欲しい」という激励の言葉が届いた。それに応える猛打で連勝。山本監督は「2つ勝ってホッとしていてはいけない。借金を返していくだけだ」と言った。これで借金は9。返済期間はまだ127試合もある。

◇シコースキー1勝

10日の日本ハム戦(千葉)から中4日で先発のシコースキーが6回3失点で今季初勝利を飾った。変化球を巧みに操り、勝負どころでは最速144キロの直球を投げ込んで9三振を奪った。「早い回に得点してくれたから楽に投げることができたよ。これからチームも自分もこういう状態でいきたいね」と試合後はご機嫌でナインと握手を交わしていた。

◇日本一の応援団、初勝利に酔う

右翼席に詰め掛けた約2000人のロッテファンも本拠地初勝利に酔いしれた。連敗中もファンクラブ入会者は増え続けており「本当にありがたい」と球団営業部も感謝することしきりだ。「山本マリーンズ!」の大合唱に万歳三唱、三本締め。試合終了から約30分間、大歓声は続いた。

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