ロッテがサヨナラで連敗を止めた。ミンチーが8回を1安打無失点の好投。9回2死から小林雅が代打・セギノールに1発を浴び同点にされたが、延長10回2死一、二塁から福浦のサヨナラ打で決着。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1x | 2x |
延長10回2死一、二塁、福浦が大久保のフォークを左中間にはじき返し、1998年7月10日の日ハム戦(千葉マリン)以来3度目のサヨナラ打。
始球式に長男・ジェシーくんが登場したミンチー。8回を1安打無失点も、小林雅が同点にされ、白星ならず。一方、同点にされた小林雅は、10回裏に福浦のサヨナラ打が飛び出し、2000年9月9日の近鉄戦(千葉マリン)以来、2年ぶりの勝ち星がついた。
小林宏がセットアッパーとして「勝利の方程式」を担うことになった。先発から中継ぎに転向し5試合で2ホールド。開幕11連敗時には最悪7.43にまで達したチーム防御率も、今はリーグ4位の4.37に。
決めたのはやっぱりこの男だ。1−1で迎えた延長10回2死一、二塁。打席の福浦は冷静だった。カウント2−1から大久保の132キロのフォーク。しっかりと見極めて確実に左越えへサヨナラ打だ。
「最後だけですけどよかった。監督に色々見てもらったので、何とか結果を出したかった」。一、二塁間でナインと体をぶつけ合うと、出迎えた山本監督とガッチリ握手を交わした。98年7月10日の日本ハム戦(千葉マリン)以来3本目のサヨナラ打。2打席目から3打席連続三振を喫していただけに喜びもひとしおだった。
前日の試合後のこと。山本監督から呼び出された福浦は約2時間、2人で昨年のビデオを見ながら打撃フォームを徹底的に分析した。納得のスイングができないと悩めるチームリーダーは、指揮官の「今年は構えが硬い」のアドバイスで目覚めた。これで連敗を2でストップ。山本監督も「あそこ(3番)にいるやつが1番確率が高いんだから打つと思っていた。全員がよくやってくれたよ」と昨年の首位打者の奮起に目を細めていた。
1点リードの9回から登板した小林雅が、2死からセギノールに痛恨の同点弾を献上。延長10回に福浦のサヨナラ打が飛び出し、00年9月9日の近鉄戦(千葉マリン)以来、2年ぶりの勝ち星がついた。何とか“勝利の方程式”の面目を保ったが「勝ち星がつくこと自体、僕の仕事ではない。野手の人に申し訳ない。次、また頑張ります」と表情は硬いままだった。
「フォーク。最後だけだったけど、いいところで打てました」。それまで4打数3三振の福浦が、延長10回に殊勲のサヨナラ打。昨年の首位打者は開幕から不調続き。前夜、山本監督に昨年好調時のVTRを見せてもらったが、「その成果が出ずにダメ元で打席に入った」と、プロ3度目のサヨナラ打に酔っていた。
9回に頼みの小林雅が代打・セギノールに同点7号を浴びる大誤算。だが、「確率的に打てる奴(福浦)が打席に入ってるんだから、打つと思ったよ」と山本監督は今季初のサヨナラ勝ちに興奮気味。「ミンチー、小林、それに野手もよう頑張った。素晴らしいゲーム」とナインを称えた。