わたしはかもめ2002年鴎の便り(6月)

便

6月28日

千葉ロッテ2−0オリックス(千葉マリン)

ロッテは、1回、2死満塁のチャンスに堀が2点適時打を放ち先制すると、小野、小林雅の必勝リレーで2点を守りきり3連勝。オリックスとのゲーム差を0.5に詰めた。小野は、8回までオリックス打線を2安打に抑えて完封目前だったが、9回、先頭の塩崎に安打を打たれたところで降板。完封は逃したものの今季初勝利を挙げた。

123456789R
オリックス0000000000
千葉ロッテ20000000x2

ページトップ

最下位脱出に0.5差…小野が7度目の正直の今季初勝利[サンスポ]

今季、7試合目の登板で初勝利を挙げた小野が、目を充血させてファンに頭を下げた。

小野
「チームのみんなに、そしてファンに迷惑をかけました。本当に長かったけど、ここまでこれました。」

昨年終盤に右肩痛に襲われ、春のキャンプでは腰も痛めた。エース・黒木知が右肩痛で登板不能のため、無理を承知で4月16日の西武戦に臨んだ。これが裏目に出る。肩と腰を庇うピッチングは投げる度にフォームを崩し、自信もなくした。

1回、先頭の大島に四球を与え、塩崎の送りバントで1死二塁。このピンチを乗りきり、その裏、味方打線が2点を先取した。「あの攻防が晋吾を勇気付けた」と山本監督。2回以降、「自分のピッチングをすることだけを心掛けた」小野は、9回無死、塩崎にヒットを打たれて小林雅にバトンを託したが、それまでは完璧な投球だった。

24日に加藤が2ヶ月ぶりの3勝目。25日にはミンチーが1ヶ月ぶりの4勝目。そして小野が今季初勝利。この3連勝で5位・オリックスに0.5ゲーム差。山本監督は「やっと先が見えてきた」と、今季初の最下位脱出に希望の灯をともした。

◇ベテラン堀が小野を助ける先制打

33歳のベテラン堀が先制打。1回2死満塁からヤーナルの初球を左前にはじき返し、2点を叩き出した。これが最後までオリックスに重圧をかけた。「最初から狙った。まだ勝っていなかったシンゴ(小野)を楽にできてよかった。タイムリーは久し振りだから嬉しいよ」と声を弾ませた。

ページトップ

小野、遅ればせながら今季初勝利[スポニチ]

ロッテファンの歓声に思わず体が震えた。右翼スタンドから沸き起こる「晋吾コール」。小野は熱くなった目頭を何度もタオルでこすった。昨年9月8日の日本ハム戦以来、293日ぶりの今季初勝利。この瞬間をずっとずっと待ち望んでいた。

小野
「声援には鳥肌が立っちゃって…。とにかく気持ちで投げるしかない。初心に帰って、腕を振って低めに投げることだけを考えていた。長かったです…。」

今季は6試合に先発して0勝3敗。しかし、7度目の先発でピンチを背負ったのは初回だけ。先頭の大島に四球を与えて1死二塁。この場面を落ち着いて乗り切ると、8回まで2安打無失点の快投だ。得意のシュートで内角を強引に攻め、アウト24個のうち内野ゴロは13。9回に先頭・塩崎に右前打を許して降板したが、小野は完全に2年連続2ケタ勝利を挙げ「サンデー晋吾」と呼ばれた昨年までの輝きを取り戻した。

春季キャンプでの腰痛、肩痛の影響で開幕は2軍スタート。フォームを崩し、勝てない心労が重なって、小野は円形脱毛症にまでなった。500円玉大の大きさで左側頭部の髪が抜け、11日に散髪した際には目立たないようその部分だけ髪を残したほどだ。「何とかしなきゃと思ったけど、体がついてこなかった。気持ちも空回りして…」。リリースポイントがずれ一時は二段モーションも取り入れた。試行錯誤。そして最後には昨年までのフォームにたどり着いたのだ。

「素晴らしい投球をしたなあ。ちょっと遅かったけど、ローテーションの柱になる投手が出てきたよ」と山本監督も最大級の賛辞だ。今季3度目の3連勝。29日の試合に勝てばついに最下位を脱出する。開幕11連敗に喘いだ日々が昔のようだ。「1軍で投げられる喜びを感じた。これから取り返します」。小野もチームも苦しんだ。あとは前を見るだけ。そうすれば喜びは何倍にもなって返ってくる。

小林雅
「走者が1人出たらいくことになっていたから。(併殺に仕留めた)高見沢は東京ガスの後輩だし、楽しめた。明日会ったらからかってやりますよ。」(9回無死一塁から登板し、3球で13セーブ目)

◇堀、初球打ち!2打点

ベテラン堀のバットが貴重な2点を叩き出した。初回2死満塁でヤーナルの初球、126キロのスライダーを左前へ。積極的な打撃で先発・小野に先制点をプレゼントした。「初球からドンドン打っていこうと思っていた。晋吾を楽に投げさせようと思っていたからね」。得点はこの2点だけに終わったが、山本監督は「初回がヤマ場だった。こっちは抑えて向こうは抑えられなかったから」と殊勲の一打を称えていた。

ページトップ

小野涙の今季初勝利

小野は今季初勝利を挙げファンの声援に応えた。目が潤んでいた。小野がやっと今季初勝利を手にした。先発ローテの軸に期待されながら黒星ばかりが3つ連なった。タイミングを外すために右足を二段階的に上げるフォーム改造に挑むなど試行錯誤の連続。結局、去年のフォームに戻し、持ち前の粘りが復活。

小野
「去年、肩を痛めて、フォームも崩して、キャンプにも出遅れ迷惑かけて…。これから取り返していきたいです。」
山本監督
「すばらしい。シュートをうまく使い、コントロールもよかった。」
小野投手コーチ
「攻めの姿勢がよかった。完封?次の楽しみだよ。」

ページトップ

小林雅が3球で料理

9回無死一塁で登板した小林雅が、高見澤を二ゴロ併殺打、谷を遊ゴロに仕留め、13セーブ目。

小林雅
「高見澤は社会人(東京ガス)の時の後輩だからね。楽しめましたよ。」

ページトップ

堀が13試合ぶりのタイムリー

初回2死満塁で、ヤーナルからレフト前2点タイムリーを放った。結局この2点が貴重な決勝だとなった。ここまで15打点中11打点が本塁打によるもの。1日以来のタイムリーに笑顔を浮かべた。

「(小野)晋吾が勝ってなかったので、楽に投げさせたかった。」

ページトップ