FA宣言をせず残留した初芝が、3分のスピード更改。700万円減の6300万円でサインした。「(契約書)に住所と名前を書くのに1番長く時間を使った。」と、ダウンにもサバサバ。シーズン終了直後、2度目の獲得となったFA権(行使せず)について話し合い、来季の金額の提示も受けていたという。今季は125試合に出場したが、打率は規定打席到達29選手中、最下位の2割2分3厘、55打点と不本意な成績。
初芝清内野手は700万円減の6300万円にも納得のスピード更改。日本一淡白な更改男となった。
球界でもっとも諦めの早い男が、ロッテにいた。14年目のシーズンを終えたベテランの初芝だ。初の契約交渉で700万円ダウンの6300万円を提示されたが、粘り腰のかけらも見せずにわずか3分で白旗を挙げた。
「だって、今年の数字(打率.223、17ホーマー、55打点)では何にも言えないでしょうに」と、スピード陥落の理由を説明し始めた初芝。球界一淡白な交渉風景まで自ら披露した。
さらに驚くことに、スピード更改は今回を含めて4年連続で、最近では“恒例行事化”していることも判明。4年間合計の交渉時間が15分足らず…というのだから、欲がないというのか何と言うのか…。
もっとも、ここ4年は打率.260(1億円)、.276(同額)、.253(7000万円)、.223(6300万円)と不本意な成績が続いているので文句が言えないのも事実。年男の来年は堀との三塁争奪戦となるが、「体の方は若い選手に負けないくらい元気だよ」と、やる気は失っていない。
目標が達成されれば当然交渉時間は長くなる。本来、長時間交渉に渋い顔のフロント陣も、こと初芝に関しては「そうなって欲しい」と願っている。
右肩と腰痛に苦しみ、5勝8敗に終わった小野は、9年目の契約交渉で初めてダウンを味わった。「10%ダウンです。去年は6100万ですから、いくらになったかは計算してください(5500万円)。でも肩の不安はなくなったので、来年は1から出直しです」と“サンデー晋吾”復活を宣言。
5勝に終わった小野が、600万円減の5500万円と、9年目で初のダウン提示だったが、納得でサイン。気持ちの上でも、早く来シーズンへのスタートを切りたかった。
諸積が9年目で初の保留となった。選手会長の黒木知が不在のチームにあって、選手会副会長として引っ張った。その数字以外の評価に対する考え方に球団と差が出た。