わたしはかもめ2004年鴎の便り(1月)

便

1月31日

バレンタイン、李に「1軍手形」[ニッカン]

ロッテのボビー・バレンタイン監督が31日、李承Y内野手に「1軍手形」を与えた。この日、第5の外国人となる左腕ダン・セラフィーニ投手(30=元レッズ)の入団が明らかになった。だが同監督は「彼はあくまで必要に迫られた時のオプション。他の外国人を2軍に落とすことはない」と李、ベニー、フランコ、ミンチーの4人の1軍を確約した。

李はこの日、鴨池球場に隣接する室内打撃練習場で約30分間のフリー打撃を行った。「コンパクトに振ることを心がけました。キャンプには完璧な状態で臨みたいですから」と充実した表情を見せた。そして嬉しい「1軍手形」。シーズン序盤に結果が出なくても2軍落ちの心配なくプレーできるため、集中力持続の効果が期待できそうだ。

統計アナリストのポール・プポ氏も「韓国のチームからできるだけ多くのデータを取り寄せて彼を分析したい。球場の広さによって本塁打数だって変わってくるからね」と、李の打席での傾向なども調べてアドバイスすることを宣言。「どんどん分析して何でも教えて欲しい」という李にとって、活躍に必要な環境が整いつつある。

◇左腕ダン・セラフィーニが入団へ

報道陣からの質問に答える形で、ダン・セラフィーニ(レッズ・30歳)と合意したことをバレンタイン監督が明らかにした。セラフィーニは、メジャーで通算15勝16敗1セーブの成績。92年1巡指名でツインズに入団し、96年にメジャー初昇格を果たした。02年は台湾でプレーし、昨シーズンはアメリカに戻り、レッズ入りした。

これで外国人選手は投手2人、野手3人の5人体制となるが、バレンタイン監督は外国人選手の登録について、バッターの3人にうち1人がファームかとの質問に「ノー」。ミンチーと交互の登録かとの質問にも「ノー」の答え。「必要となった時にいてくれる存在だ」と話した。

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李承Yを徹底解剖[スポニチ]

9年ぶりの鹿児島キャンプを控え、バレンタイン監督が精力的に動いた。午前8時から自転車で市内を回り、午後には鴨池球場などを視察。シーズン中も自転車通勤を検討している。全体ミーティングでは「長いシーズンに向けて十分な準備をするように」とゲキを飛ばした。キャンプでは日本球界初の統計アナリスト、ポール・プポ氏が李承Yの徹底解剖に乗り出す。「可能な限りデータを集めて詳しく分析したい」と話し、古巣の韓国・サムスンにデータ提供を求める方針だ。

◇え?100キロが1番

異色リードオフマン誕生の可能性が出てきた。1メートル83、100キロの巨漢ベニーが「1番は好きな打順」と意欲を見せた。高校在学中はアメリカンフットボール部でレシーバーを務め、メッツ3A時代の97年には29盗塁を記録。バレンタイン監督も「ああ見えて足は速い」と1番の可能性に言及しており「アロハ精神で頑張る」というハワイアンの動きに注目だ。

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李“丸裸”…まず己の打法を知る[サンスポ]

新外国人、李承Y内野手が1月31日、球団に自らの分析を熱望した。ポール・プポ統計アナリストは早速、韓国から資料を取り寄せることを決定。アジアの本塁打王が日本球界にいち早く慣れるため、一致団結して全力を尽くす。

敵を知るには己から。キャンプイン前日、李が不安を口にした。「いいときの打撃を知る人がいないので、自分の持ってきたビデオで修正します。球団にはどんどん、ボクのことを分析して欲しいですね」。韓国でアジア新記録の56本塁打をマークした大砲も、チーム内では未知の存在。そこで力を発揮するのが、バレンタイン監督の肝いりで入団したプポ統計アナリストだ。実績、状況別、対戦相手との相性などから敵、味方それぞれの選手データを数値化。各担当コーチに弱点などを伝える。

「李の情報はまだ入ってきてないんだ。球団に頼んで、韓国から取り寄せてもらうよ」とプポ統計アナリスト。李の持参したビデオに加え、前所属先の三星へ資料提供を依頼し、韓国球界の情報も仕入れる方針だ。日本球界への対応に悩む李には、まさに心強い限り。この日は鹿児島で初練習を行い、25分間のマシン打撃でたっぷり汗を流した。「キャンプ前の仕上げで長めに打ちました。ベストの状態です」と力強く宣言。準備は整った。あとは文字通り“丸裸”になり、日本球界に馴染んでいくだけだ。

◇バレンタイン監督が“自転車レッスン”

バレンタイン監督が“自転車レッスン”で日本語上達を目指す。午前中に約2時間、鹿児島の街を愛車で駆け回り「自転車に乗っているときは、日本語の教材CDを聞いているんだ。これからも続けるよ」とニヤリ。道中はファンに声を掛け、地元との交流にも一役買った。夕方からはミーティングを行い「選手は心身共に、十分な準備に打ち込んで欲しい」と口元を締めた。

◇打撃マシンで捕手のキャッチング練習

キャンプインを前に、1軍首脳陣が施設を見学。中でも、注目を集めたのが鴨池ドームに設置したバーチャル打撃マシンだ。打撃のみに使用する予定だったが、捕手のキャッチング練習にも応用することが決定。佐野1、2軍巡回コーチは「コントロールが正確だよ。キャッチング練習だって、実戦ランダムと同じようにできるね」と絶賛していた。

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統計アナリストが李を徹底分析[報知]

韓国の56発男が、キャンプから“丸裸”になる。李承Y内野手が、統計アナリストのポール・プポ氏の手で徹底的に分析されることになった。プポ氏は31日に鹿児島入りし、キャンプインを目前にして「李について、できる限り多くのデータを集めたい」と話した。

いよいよ、日本でのキャンプインとなる李に、頼もしい味方がついた。バレンタイン監督がレンジャーズの監督時代からコンビを組むプポ氏は、指揮官の右腕としてデータ分析を行い、2000年にはメッツをワールドシリーズへ進出させた。アウトカウントや走者の有無など、様々な状況下での成績を掘り下げることには定評があり、ロッテでもその手腕が期待されている。

「李についてはチーム内にもデータがないので、球団を通して韓国の前所属先(サムスン)から取り寄せるつもりだ。そのほか(韓国プロ野球の球場など)のデータも集めて、56発を打った彼の力を統計的な数字で分析したい」とプポ氏。李も「自分でもベストの状態のビデオを持ってきているし、どんどん分析して欲しい」と申し出た。

この日、鴨池球場の室内打撃練習場で長めのマシン打撃を行った李は「イメージ通りに自主トレできたし、当然、初日から屋外でのフリー打撃をしたい」と笑顔。バレンタイン監督も「十分すぎるこの施設で、シーズンを戦い抜く準備をしたい」と語った。30年ぶりの優勝へ向け、役者、そして舞台裏の裏方まで、スタンバイは整った。

◇ロッテ正式決定セラフィーニ投手

ロッテが米大リーグ、レッズの左腕、ダン・セラフィーニ投手を獲得することが31日、正式に決まった。キャンプ地・鹿児島入りした川北球団代表が、契約に合意したことを明言した。推定年俸3000万円の1年契約で、5日にも鹿児島入りし、入団発表を行う。

セラフィーニはメジャー通算6年間で15勝16敗1セーブの成績。バレンタイン監督は「必要になったときに、いてくれる存在だ」と話し、投手のミンチー、野手3人との兼ね合いでスーパーサブ的な立場となる。また、川北代表は「補強はとりあえずここまでで、あとは必要に応じていくことになる」と話した。

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ロッテがレッズ左腕セラフィーニ獲得[ニッカン]

ロッテが米大リーグ、レッズの左腕ダン・セラフィーニ投手を獲得したことが31日、明らかになった。契約金、年俸合わせて推定3000万円で合意に達した。96年、大リーグに昇格したセラフィーニは、98年にツインズで7勝を挙げ、6年間で通算15勝16敗1セーブをマークしている。昨季はレッズで10試合に登板、1勝3敗の成績を残した。2月5日前後に来日する。

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近鉄、05年メドに球団名売却へ[ニッカン]

近鉄が消える−。永井充球団社長は1月31日、大阪市内のホテルで、05年をメドに球団名を売却する方針を発表した。現在のチーム名から「近鉄」を外し、外資を含め別会社に年間約36億円(5年契約のインセンティブ契約)で「命名権」を売り出す。赤字体質の改善が狙い。本拠地は大阪から変わらず、球団経営は引き続き近鉄が行うとしたが、巨人渡辺オーナーが早速反発するなど、実行委員会やオーナー会議で承認されるかどうかは波乱含みだ。

今回考案されたプロジェクトは、命名権(ネーミングライツ)付きチーム協賛という名目で、基本使用料は5年契約以上で年間約36億円に設定。永井社長は「球団経営と分離した形で(バファローズを)広告媒体として商品化しようと考えた」と説明した。その企業はユニホームに商品名やブランド名などを入れられるメリットがある。優勝した01年に広告代理店に依頼したところ、約361億円分のメディア露出効果と換算されたことから「(基本使用料を)その10分の1とした。その根拠については答えにくい」と語った。日本一でプラス10億円、最下位で10億円を差し引くインセンティブ契約になることも明らかにした。

伝統のあるチーム名を売却する背景には、球団経営の悪化が影響している。現在、球団は「年間10億円から17、18億円の赤字」(同社長)を抱えている。本拠地の大阪ドームにも約10億円の使用料を支払っており、実質約30億円の赤字体質に陥っている。親会社の近畿日本鉄道が広告宣伝費の名目で補填しているのが現状だ。

近鉄本体はグループ会社の縮小、整理など財務体質の改善に踏み切っており、山口昌紀本社社長もこれまでに「娯楽の少ない時代には大きな宣伝効果があったが、今は娯楽が増えたため減ってきている。野球もビジネスを追求しなければならない。芸者遊びじゃない」と語っていた。グループだけで球団を保有していくのは不可能と判断。球団としては命名権料をもって、黒字転換したい構えだ。

既に売却先の選定に着手。永井社長は国内、外資にこだわらない考えを示し「複数の企業が興味を示してくれている。6月いっぱいまでに契約の第1段階をやりたい」と語った。02年オフに消費者金融会社とスポンサー契約を結んだ際には巨人渡辺オーナーの反発を買ったが「その手の業種はないということははっきりと申し上げておく」とした。将来的にも近鉄に球団名を戻す考えは「あり得ない」とした。

また「将来とも、株式の移動は考えていない」と球団売却の可能性は否定した。「今回の試みが失敗したら球団売却?決して考えていない。新しい試みをするのに、うまくいかないことは考えない」と前向きな姿勢を強調した。

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パ会長、近鉄の命名権売却容認へ[ニッカン]

近鉄の命名権売却についてパ・リーグ小池唯夫会長は31日、運用を認める方針を示した。都内の自宅で「球団経営が大変厳しい状況の中でそういうことが検討されるのは球団の判断に任せる。我々は見守って行く」と語った。

球団呼称の変更には、議決機関の実行委員会、オーナー会議での承認が必要。しかし、命名権売却自体は17日のパ・リーグ理事会(鹿児島)で正式に報告を受けるだけで、最終的な球団名の候補が挙がってから、議決機関で審議する。

具体的時期は明かさなかったが、近鉄からは事前に今回の事案について報告を受けていた。「株を譲渡する訳ではない。大手鉄道会社でこれ以上知名度を上げる必要もなく(球団名が)新たな収入源になると判断しているようだ」と近鉄サイドの思惑を説明。ただし、売却する企業やブランド名については「反社会的な企業や名前にならないよう十分配慮されるはず」と、野球界のイメージを損なわないよう指導した。

巨人渡辺オーナーが、近鉄がこれまで消費者金融会社を有力スポンサーにしていることに反発している。小池会長は、同企業が球団名に挙がった場合についての是非については、明言を避けた。

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