わたしはかもめ2004年鴎の便り(2月)

便

2月2日

李、スコアボード直撃[ニッカン]

◇36スイング5発ベール脱いだ56発男

やはりモノが違った。李承Y内野手が2日、鹿児島・鴨池球場でのフリー打撃で、センターバックスクリーン上の電光掲示板にぶち当てる推定飛距離140メートルの「特大弾」を放った。キャンプ初日の前日は30スイングで1本だったサク越えが、この日は36スイングで5本。「56発男」が、早くも本領を発揮し始めた。

ドスンという音が球場に響いた。李が、打撃マシンから出た直球をシャープな振りで捕らえると、打球はグングン伸びる。ボールはそのままの勢いで、電光掲示板に映し出されていた千葉ロッテマリーンズの文字の「ズ」付近を直撃した。打撃ケージの後ろから見守っていたバレンタイン監督とロブソン打撃コーチは驚嘆の表情。「ワ〜オ」と顔を見合わせた。

昨年、シーズン56本塁打のアジア記録をマークした韓国の本塁打王も、今年初の屋外フリー打撃となった前日は緊張していた。低いライナーで安打性の当たりを連発したが、サク越えを期待したファンは肩すかしを食らった格好だった。だが、この日は違った。「今日はあまりプレッシャーもありませんでしたから」と、自分のスイングに集中。恩師で日本球界も経験している白仁天氏からアドバイスされたコンパクトな振りはそのままに、力強さを加えた。その結果が36スイングで5本。実力の片鱗を見せつけた。

練習、インタビューと分刻みのスケジュールでぐったりした前日は、何と午後8時にベッドに直行。12時間の睡眠で体力を回復した。それも豪快な140メートル弾につながった。李は「昨日よりちょっと力を入れたつもりです。バレンタイン監督からは『ベリー・グッド』と言われました」と会心の笑みを見せた。

この日は研究熱心な一面ものぞかせた。同僚フランコ、ベニーのバットを握り、重さ、バランスなどをチェックした。また打撃マシン相手の練習では1キロの重いバットでスイングの力強さを高め、打撃投手相手のバッティングでは950グラムのバットで本番同様にタイミングを合わせた。練習目的によってバットを使い分けるクレバーさも、日本向きといえる。

李は2月28日に鹿児島で行われる巨人とのオープン戦初戦の出場を熱望している。「シーズンのスタートだと思ってコンディションを100%に持っていきたいです」。チームメートからは承Y(スンヨプ)をもじって「スンちゃん」と呼ばれている。韓国語で「ちゃん」には「隊長、リーダー」の意味合いがある。この日のスコアボード直撃弾は打線の「隊長」就任へののろしとなった。

◇骨格と小筋群にパワーの秘密

李のパワーの秘密は、骨格にあった。大谷幸弘トレーニングコーチは「まだ技術的なものをあまり見ていないから、断定はできないですけど」と前置きした上で、その骨格に注目。「彼は骨格そのものが大きい感じですね。骨格が小さい人が一生懸命にトレーニングしても、骨まわりの部分の小筋群だけはつきにくい。李選手はその小筋群が発達している感じです」と話す。

同コーチにようろ、筋肉には骨まわりの小筋群と、その周りにつく大きな筋肉があるという。小筋群が強ければ、運動選手にもっとも必要な、力の連動がスムーズにいく。逆にいくら大きな筋肉ばかり鍛えても、ロボットのようにガクガクした動きになってしまう。「李選手は小筋群がついていて、首から肩にかけて発達しています。振る力が強い体形です」という。

この日、バレンタイン監督は李について「彼は力強さとテクニックを持っている」と絶賛した。ロブソン打撃コーチも「振りがスムーズだ」と話している。力強さに滑らかさが加わった打撃フォームは、独特の筋肉のつき方から生まれているともいえそうだ。

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Vなら栄誉市民賞

今季優勝した場合、バレンタイン監督が鹿児島市民栄誉賞を贈られる可能性が出てきた。この日、赤崎義則市長が黒牛20キロとみかんジュース12ケースをプレゼント。同時に「優勝したら市民栄誉賞?そうですね。ヨットでの単独無寄港世界一周に日本人女性として初めて成功した今給黎教子さん、長寿日本一だった本郷かまとさんに次いで3人目になります。あと鹿児島でパレードもやって欲しいですね」とビッグなW構想を明らかにしていた。

赤崎義則鹿児島市長
「桜島のエネルギーを吸い込んで、世界一の黒牛を食べて元気を出し、優勝して下さい。」
バレンタイン監督
「鹿児島に来てから毎朝自転車で市内を走っている。景色が素晴らしい。人々も優しく接してくれる。感謝している。」

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黒木気合プラス1

前日1日に風邪のためブルペン入りを回避した黒木が、今キャンプ初めて投球練習を行った。この日はカーブ、チェンジアップなどを交え熱投。背番号と同じ54球で終了するはずが、最後の1球が納得できず、もう1球を追加した。練習後は「きちんと終わりたかったからね。まあいいよ。ぞろ目だし」と気合の55球を振り返っていた。

里崎
「黒木さんも、小宮山さんも55球です。ボクもゾロ目(背番号22)ですけどね。」

◇里崎「人より自分」

清水将との正捕手争いが注目される里崎が特打ちに臨んだ。バレンタイン監督も「バランス、テクニック、うまさと、良い打者になりそうな素質を持っている」と期待をかけるが、本人は「僕は自分のことが大好きなんで、人のことは気にならないんです」と笑った。

◇5球でギブアップ

バレンタイン監督が5球で降板した。フリー打撃の打撃投手を務めたが、初芝に5球を投げストライクが入らずに降板。「私の生涯で最後の5球になっただろう」と苦笑いした。打者として臨んだフリー打撃では、お手本のような中前打。外野の守備にも就いてハッスルしていたが、53歳の同監督も肩だけは思うようにならなかった。

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李承Yが驚異のパワー[スポニチ]

李承Y内野手が2日、驚異のパワーを見せつけた。フリー打撃で鹿児島・鴨池球場スコアボードの電光掲示板直撃140メートル弾。オープン戦開幕2・28巨人戦(鹿児島)へペースを上げた。

「初日は重圧がありましたが、今日は楽に振れました」と李。コンパクトなスイングは変わらないが、シンでとらえれば結果は違う。前日のサク越え1本から、この日は特大弾を含む5本。バレンタイン監督が「力と技術を見せてくれた」と称賛し、大谷トレーニングコーチも「首から肩にかけた筋肉の発達で、腕というより体で振れる」と感心した。準備も怠らない。福浦から一塁の定位置奪取を狙う中「韓国では開幕に合わせましたが、日本ではオープン戦に合わせます」と早期仕上げ。今後が楽しみになってきた。

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ロッテ、鹿児島でVパレードを、市長と固い握手で約束!![サンスポ]

ロッテの鹿児島キャンプを2日、同市の赤崎義則市長が表敬訪問。30年ぶりの優勝を達成した場合、補正予算で祝勝パレードの費用を捻出することを宣言した。さらに、ボビー・バレンタイン監督への市民栄誉賞授与も検討。「バレンタイン像」建立の可能性まで浮上した。

鹿児島の繁華街・天文館に紙吹雪が舞い、沿道のファンの声援を受けたバレンタイン監督が、オープンカーで満面の笑み。そんな光景が今オフ、繰り広げられるのか。赤崎市長が、祝勝パレード実施をブチ上げた。「今年は補強もうまくいったし、実績を持つバレンタイン監督も戻ってきた。本気で優勝すると思っています。そのときは提灯行列とか、パレードをやりたいですね。10月か11月に招待します。そのために、市役所で補正予算も組みますよ」。

昭和49年以来、29年間もリーグ優勝のないロッテ。就任20年目の赤崎市長も当然、歓喜を味わっていない。鹿児島で唯一、キャンプを張る球団。約55万市民の思いは、もう爆発寸前なのだ。

同市長は、バレンタイン監督への市民栄誉賞を検討している。さらに地元では『バレンタイン像』の建立計画まで浮上。県内では明治維新で活躍した西郷隆盛、大久保利通ら薩摩藩士の像などが有名。薩長同盟の立役者で土佐の英雄、坂本龍馬の新婚旅行の記念像もある。鹿児島市関係者は「銅像やモニュメントなどの彫刻が県内に71ヶ所あります。バレンタイン像も可能性がないとはいえません」と語る。

「鹿児島市民の皆さんの期待は、自覚しています。強力なサポート、期待は、ありがたい限りですね」。バレンタイン監督は鹿児島産の黒牛とみかんジュースを贈呈され、表情をキリリと引き締めた。志士達の風も背に受け“パ・リーグ維新”へ乗り出す。

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バレンタイン監督、「現役復帰できるだろよ」[サンスポ]

バレンタイン監督がランチ休憩中、2球のフリー打撃。ともに中前に打ち返し「ただ見てるだけじゃ、つまらないからね。現役復帰できるだろよ」とOKポーズ。続いて打撃投手に挑戦。今度は5球のキャッチボールで断念。「これが私の人生で最後の5球になるでしょう」と、ボール拾いに徹した。

◇黒木ブルペン

黒木が予定より1日遅れでブルペン入り。まっすぐ、カーブ、新球チェンジアップと55球を投げ「(背番号と同じ)54球を投げようと思ったんだけど、最後の1球が納得いかなかったんで…」と苦笑い。右肩痛からの復活へ、キャンプでは筋トレを封印。「投げるのに必要な筋肉は、投げ続けてつくる。それが野性ですね」と“ワイルドジョニー”への変身を宣言した。

◇李サク越え5本

韓国の大砲、李承Yが午後のフリー打撃で36スイング中、サク越え5本。特に20球目は中堅の電光掲示板を直撃。安打狙いを徹底したなか、ライナー性の打球がグイッと伸びた。「昨日はカタくなったけど、今日はリラックスして打てたよ。まだ練習ですから、サク越えは関係ないです」と涼しい表情を浮かべた。

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ロッテ、鹿児島でVパレードだ[デイリー]

ロッテ、30年ぶりのVならキャンプ地・鹿児島で55万人パレード!?赤崎義則鹿児島市長が2日、鴨池球場に激励に訪れ「優勝したら市内で提灯行列をやろう」とブチ上げた。72年からロッテのキャンプ地となっている鹿児島市は、常に惜しみない協力態勢で臨んできた。鴨池ドームのウエートルームは、市民施設でありながら十数億円の費用をかけ、ハードなプロ仕様のものを取り入れた。

温暖な気候に、美味しい食べ物、交通至便なこともあり、過去他球団から鹿児島参入のオファーもあったが、一切断り続け、ロッテ一筋。

赤崎市長はパレード実現のために「補正予算を組む」と“公約”。優勝すれば、バレンタイン監督に、長寿日本一として有名だった本郷かまとさん以来の市民栄誉賞授与も考えているという。ロッテが最後に優勝したのは74年。優勝は、鹿児島にとって四半世紀を超えた悲願だ。全市民55万人が、提灯行列を待ち望んでいる。

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黒木背番号54+“魂”身1球[報知]

右肩痛から3年ぶりの復活マウンドを目指す黒木知宏投手が2日、鹿児島・鴨池球場で初ブルペン入りした。背番号と同じ54球に、プラス“魂の1球”を投げ込んだ黒木は「野性」をテーマに復活する決意を見せた。

最後の1球に、今年にかける思いがこもった。予定していた54球目に「ダメだ」と首を横に振った。「最後に投げる1球が、納得のいかないまま終わるのが嫌だったから」初ブルペンを気持ちよく終わらせる55球目は、渾身の直球だった。直球、カーブに加え、チェンジアップも試投。1997年に取り組んだサークルチェンジアップは、自分のものにならず1ヶ月で封印したが「昔は経験もなかったし、球の抜き方も知らなかったけど、今は違う」と武器の1つに加える方針だ。

トレーニング方法も「投げる筋肉は投げてつける。“野性”ってことです」とウエートトレに頼らない。納得するまで、そして本能の赴くままに突き進む。バレンタイン監督が「いい感じのようで、私も嬉しい」と心待ちにするジョニーの復活は、もうカウントダウンを迎えている。

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黒木がキャンプ初ブルペン55球[ニッカン]

復活を目指す黒木が、2日目で初のブルペン入りした。背番号にちなんで54球のつもりが「最後の1球が納得いかなかった」と、追加の1球を加えて55球。1週間ぶりのブルペンとあって、やや球が上ずる場面も目立ったが「キャンプが楽しみになる投球だった」と満足そうだった。

バレンタイン監督が投手全員にマスターを指令したチェンジアップも数球テスト。「実際使えるかはまだ分からないけど、腕の軌道を作るためにいい練習になった」と感触を話した。

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はや鹿児島で優勝パレード案[ニッカン]

ロッテの練習前、ボビー・バレンタイン監督が、鹿児島市の赤崎義則市長から黒牛20キロとみかんジュース12ケースをプレゼントされた。同市長は「今年は本当に優勝が狙える体制が整った。シーズン後には鹿児島で優勝パレードをやりたい」と、早くも鴨池球場から天文館を通り、市役所へ向かうパレードのルートを思い描いていた。

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千葉ロッテキャンプを赤崎市長が激励[MBC南日本放送]

昨日から鹿児島市でキャンプを行っているプロ野球・千葉ロッテマリーンズを、赤崎市長が激励に訪れました。赤崎市長はけさ千葉ロッテがキャンプを行っている県立鴨池野球場を訪れ、「補強もできた今年は一気に優勝を目指して下さい」と、鹿児島黒牛ロース肉20キロとみかんジュース360本をボビー・バレンタイン監督に贈りました。これに対し、バレンタイン監督は「毎朝自転車で鹿児島の景色を楽しんでいます。この素晴らしい環境の中でしっかり練習します」と答えていました。

なお、午前中は韓国で去年アジア記録となる56本のホームランを放った李承Y選手や、ニューヨーク・メッツから1年間の浪人を経て復活を目指す小宮山悟投手らがウォーミングアップを行っていました。千葉ロッテマリーンズの鹿児島キャンプは、今月28日まで県立鴨池野球場などで行なわれます。

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近鉄、本拠地を藤井寺に戻すことも[ニッカン]

近鉄永井充球団社長は2日、宮崎・日向で、球団名売却がオーナー会議で承認されなかった場合、大阪ドームから藤井寺球場に本拠地を戻すことも選択肢の1つであることを明らかにした。「(球団名売却が否決され)収益増が確保できないとなったら、藤井寺球場というのもあります。(年間)使用料を10億円以上、ドームの方にお支払いしている。負担が減るのは確か」と語ったもので、大阪ドームとの共存共栄を訴えることで球団名売却に理解を求めた格好だ。さらに「(売却を)やめたという決定にはいたっていない」と話し、現状では「売る」姿勢に変わりがないことも強調していた。

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