李承Y内野手が待望の「来日1号」を放った!4日のバレンタイン杯(打撃ケージ内で行う、バーチャル打撃マシンを使った仮想リーグ戦)に佐藤、井上(チーム名ドリームチーム)と出場。5回に、バレンタイン監督が「フォー・ベース(本塁打)」と認定する力強い当たりを、マシン右上のネットに突き刺した。
9回にも、鴨池球場なら右翼場外に飛んでいきそうな打球で本塁打認定を勝ち取り、この日2発。マシン相手とはいえ能力の高さを見せつけた。結局16打数で、3二塁打、2本塁打を含む8安打だった。バレンタイン監督も「来日してから彼が僕に見せてくれるものは、全て満足だよ」と満面に笑みを浮かべる結果だった。
内容もさることながら、特筆すべきは李の精神面だ。仮想紅白戦とはいえ「勝負は勝たなければなりませんから」と全力でスイング。塁打数が得点となるルールの中で、チーム総得点となる17点(塁打)を叩き出した。もし優勝賞金30万円を獲得したら?という問いに「仲間におごります」。頼れるチームの一員となってきた。
李と一塁を争う福浦がバレンタイン杯の第2試合に出場。前の試合で2発を放っていた李を、上回る勢いの大活躍を見せた。1本目のアーチ後に「完全に本塁打だった」という当たりをマシン右に突き刺した。しかしバレンタイン監督の判定は「千葉マリン球場ハ風ガ強イデスカラ」とアウト。その後、キッチリともう1発を放ち勝利に貢献した。本塁打数で李とチームトップで並び「幻の3発?いえいえ最初は打てなくて完封負けかと思っていたくらいだからね」と笑っていた。
守護神小林雅がキャンプ初日から4日連続のブルペン入り。この日も50球を投げ込んだ。体に張りを感じている、というが「これを乗り越えないと本当に試合で投げる体にならないから」。6日からの第2クールも毎日ブルペン入りするつもりだ。
右肩痛からの復活を目指す30歳の黒木が、元気なところを見せた。この日のインターバル走で第3組に登場。見事1位に輝いた。その後の投球練習でも97球。「今日はもうランで足ががくがく。あれで終わりました」と苦笑したものの、充実感を滲ませた。ランニングではバレンタイン監督にあおられ全力疾走、投球練習でも低めに投げるアドバイスをもらった。かつての師弟コンビが復活し、ジョニーが1軍マウンドに立つ環境が整った。
ロッテの新外国人ダン・セラフィーニ投手(30)が米ロサンゼルス発の航空機で来日。5日に鹿児島キャンプ中のチームに合流する。
第2戦は、いきなりベニーの1発で幕を開けた。序盤はベニーの1発もあってイカイカアロハチーム(原井、浜名、ベニー)がリード。しかし李が1発を放って追い上げ、ドリームチーム(佐藤、井上、李)が逆転に成功。9回には李が2発目を放って勝負を決めた。
キャッツ・アイチーム(福浦、於保、ユウゴー)とマサムネチーム(小坂、清水将、渡辺正)の対戦となった第3戦は福浦に引っ張られたキャッツ・アイチームが23対9で勝利した。
ロッテの鹿児島キャンプで4日、右肩痛からの復活を目指す黒木知宏投手が3日連続のブルペン入り。投球練習中にはボビー・バレンタイン監督が直接指導した。新人だった平成7年以来、9年ぶりに“師弟愛”を注入された。
キャンプ4日目を迎えて初めて晴れ渡った鹿児島。鴨池球場のブルペンに美しい師弟愛が戻った。投球練習中の黒木に熱視線を注ぐバレンタイン監督。18球目から2度、3度と低めを狙って投げるように直接指導だ。「昔から言われていたことですよ。黒木がどこまでできるのか、見ていてくれるんじゃないですか。ボクはそう思いますよ」。
バレンタイン第1次政権の平成7年、黒木はドラフト2位で入団。新人ながら先発ローテに定着した。しかし、今は右肩痛で2年半の離脱中。がけっ縁からの復活へ、恩師自らが後押しする。「素晴らしい人物だし、活躍して欲しい。怪我をしたと聞いたときには『私がロッテに残っていたら、怪我を防げたかもしれない』と罪悪感がありました」。バレンタイン監督は改めて1年限りでの退団劇を悔やんだ。メッツの監督に就任しても黒木が教え子であることに変わりはなかった。来日時に食事に誘い出すなど連絡を取り合った。故障のニュースを知り、我がことのように落ち込んだ。その思いに応えるためにも、黒木は1月の自主トレで計1000球を投げ込んだ。キャンプはこの日の97球で、計235球に達した。「最終的に1500〜2000球はいくんじゃないですか。投げ続ければ必要な筋力がつく」と気合十分。しかし、指揮官は一抹の不安を持っている。「投球練習は量より質だろう。より多く投げるのが正しい訳ではない」。まさに“ジョニーへの伝言”。元エースの復活は師弟愛に燃えるバレンタイン監督がカギを握る。
小林雅がキャンプ初日から、4日連続でブルペン入り。1日50球ずつ、計200球を投げ込んだ。「予定通りです。投げられるだけ続けて、肩の筋肉をつくっていきます」。実戦登板の予定は設定せず「監督に言われたら、そのときに話し合います」と“自然流”を宣言した。
李承Yがバーチャル打撃マシンを使った「バレンタイン杯争奪バッティングゲーム」に参加し、16打席で8安打をマーク。一塁を争う福浦と並ぶチームトップの2本塁打を放った。「ゲームとはいえ勝負の世界、目を大きくして臨みましたよ」。所属する「ドリームチーム」の勝利に貢献し、アジアの大砲はしてやったりの表情だった。
新外国人左腕、ダン・セラフィーニ投手が成田着の日航機で来日。5日、鹿児島キャンプに合流する。
李承Yが待望の1号アーチ?をマークした。李承Y内野手が4日、投手の映像がスクリーンに映し出されるバーチャル打撃マシンを使った仮想試合で左右の投手から2本の本塁打をマーク。第1クールを終えた李のエンジンは確実に温まってきた。5回に李のバットから強烈な打球が飛び出すと、打球の判定役を務めたバレンタイン監督は「ホームランです!」と叫んだ。スクリーンの投手が左投手に代えられた9回にも、もう1発。安打に数えられた打球は16打数8安打(17塁打)で5割と高打率だった。打撃マシンといっても、大リーグでも利用する本格的なマシンでの成績だ。
試合も井上、佐藤と組んだ自身の「ドリームチーム」が、ベニー、浜名、原井の「イカイカアロハ(愛の戦士たち)」に33−24(塁打数の合計)で勝利。「まあ練習だけど、勝負をしているからには絶対に勝つ」と負けず嫌いの性格ものぞかせた。まさにこれが、韓国でプレッシャーを受けながらシーズン56本塁打を打ち立てた心の強さだ。「チームでやることで、みんなと仲良くなることも僕には必要だ」とゲームの効果も確認。日進月歩、ナインに、そして日本の野球に近づいていく李。バレンタイン監督が「彼がチームの中で大切なプレーヤーになる」と明言する男に期待されるのは、今度こそ本物のホームランだ。
バレンタイン監督が黒木に“投げ込み注意報”を発令した。キャンプ中2000球前後の投球を計画していることに「量より質。多く投げればいいというものでもない」と指摘。3日連続のブルペン入りとなった右腕に身ぶり手ぶりでアドバイスを送った。量をこなすことで「自信をつけたい」と話す黒木は、この日の97球で今キャンプ通算235球。今後ペースアップの予定だが、バレンタイン監督が恐れるのは故障の再発だ。01年の離脱の際は「私が日本にいれば防げたかも」と罪悪感さえ感じたといい、第1クールで100球以上の投球練習を希望する投手には事前申告を義務づけた。インターバル走で上位に入るなど順調な仕上がりを見せる黒木だが、コンディション最優先の指揮官がブレーキをかける可能性も出てきた。
新外国人の李承Y内野手が4日、ゲーム形式の打撃で2本塁打をマークした。前日に続いて行われたバーチャル打撃マシンを使った、9イニング形式の5回。右中間へ1号を放ち、バレンタイン監督の「ホームラン!」の声は弾んだ。9回には勝利を決める2本目。李は16打数8安打の大当たりで「今日は目を大きく開いてゲームに臨んだ」とご機嫌だった。
右肩痛からの復活を目指す黒木知宏投手が魂の走りを見せた。4日、鴨池ドーム(室内練習場)でシャトルラン(約30メートルの距離を3往復し、それを2セット繰り返す)が行われた。第3組で登場した黒木は、1セット目は橋本将にトップを譲ったが、2セット目で逆転し、1位となった。終了後「もうダメ、話せない」と肩で息をする姿が、激走のあとを物語っていた。
近鉄の球団名売却問題に関し根来泰周コミッショナーは4日、野球協約上、実現が難しいとの見解を示した。この日、近鉄小林哲也代表が東京・内幸町のコミッショナー事務局を事情説明のために訪れた。会談後、根来コミッショナーは「常識的に、頭越しに実行委員会、他の球団の意向を聞かず発表したのは納得できない点があると申し上げた。手続きが大きく飛んだ。(球団名売却は)野球協約を読めば(是か非か)方向が分かる。野球協約上、難しい面がある」と語った。
今後は「実現させるなら、他の球団の同意を得なければいけない。今までのやり方じゃあ、頭から反発されて話にならんということになる。実現したければ、そういう点を研究しないといかん」と問題点を指摘した。一方、小林代表は「マーケティングしている段階だとご説明した。(売却する)企業を決めて話をすべきだと思った」と手順に落ち度があったことを認めた上で、17日のパ・リーグ理事会(鹿児島)では「ありのままの状況を説明します」と話した。根来コミッショナーからの指摘に「いくつか話を受けましたので、相談したい。明日(5日)にでも本社に行きます」と今後の対応を協議する。