エースにその実力を認めされた。李承Y内野手が、フリー打撃で昨季15勝の清水直から2発を放った。1本目は左中間場外への推定130メートル弾、2本目は右中間席へと、球に逆らわず打ち返した。
直球だけだったとはいえ、李が放った安打性の当たり5本は全て長打。これには清水直も「いいスイングしてますよ。力があるから甘いコースにいけば持っていかれる。失投を見逃さない技術もありますね。何より、打球がセンター方向にいっているのが、いい打者の証拠でしょ」と脱帽した。
「僕は1年目から活躍したい。そして日本で最高レベルの選手になりたいんです」という李。そのためにもパ・リーグを代表する投手、清水直の力を確認できたことは大きかった。松静夫人が韓国滞在中のため、14日バレンタインデーは夫人からのチョコレートがない。それでも「これまでだって野球をやってきたから、あまりバレンタインデーとか意識したことはありません。チームのためにプレーしていくだけです」と、野球に専念する気概を見せていた。
李にいい当たりをされた清水直がリベンジを誓った。「今度は変化球も交ぜて、空振りくらいはとりたいです」。この日は直球のみで内外角のコースを投げ分けた。次回はより実戦に近い投球をすることを明言した。李も「打者は10回中3回打てればいい方。変化球を交ぜられたら難しい面も出てくる。でも、少ないチャンスを生かしていけば」と意欲を見せていた。
小宮山もフリー打撃に初登板した。63球中、ボールがわずか16球。精密機械と呼ばれた制球力は健在だ。その後ブルペンで60球のピッチングなど、計149球を投げ込んだ。「手応えという点では、自分自身に感心している。意外にすごいなと。早くシーズンが来ないかと思った」と充実の表情だった。
ダイエー和田毅投手が、ロッテに警戒警報を出した。練習休日だった13日、宮崎・青島の温泉で疲れをとり「ロッテは(今季)しっかり補強しているし、福浦さん、堀さんや外国人もいる。投手陣は先発、中継ぎ、抑えがしっかりしているから1番気をつけないと勝てないチーム」。和田は昨年5敗(14勝)しているが、ロッテ戦では3試合登板して1勝2敗。ただでさえ「苦手」な上に、新戦力の補強に警戒心を強めた。
福浦との対戦打率は4割5分5厘(11打数5安打)、堀にも5割5分6厘(9打数5安打)と打ち込まれている。さらに新外国人ベニー、李が入った。防御率のタイトルを狙う和田にとっては、この4人をいかに封じるかが鍵を握る。「去年は逆球が多かったし、右打者の内角を狙った球が真ん中に入って打たれることも多かったので、そこを修正したい」。キャンプでは新球の高速スライダー(Vスラ)に加え、直球と変化球で癖があったグラブの使い方も修正中だ。豊倉スコアラーが収集しているデータを基に徹底分析もして対戦へ備える。
今季達成されそうな記録 | ||||
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選手名 | 目標記録 | 達成まで | (昨年) | 過去 |
諸積 | 1000試合出場 | 94試合 | (46) | 389人 |
小坂 | 1000試合出場 | 109試合 | (134) | 389人 |
〃 | 1000安打 | 166安打 | (133) | 215人 |
〃 | 250犠打 | 40犠打 | (19) | 6人 |
波留 | 1000試合出場 | 116試合 | (50) | 389人 |
〃 | 1000安打 | 135安打 | (22) | 215人 |
初芝 | 1500安打 | 34安打 | (39) | 83人 |
〃 | 250本塁打 | 25本塁打 | (4) | 45人 |
〃 | 350二塁打 | 31二塁打 | (13) | 23人 |
堀 | 1500安打 | 51安打 | (140) | 83人 |
〃 | 300二塁打 | 20二塁打 | (24) | 40人 |
〃 | 1000三振 | 12三振 | (80) | 35人 |
福浦 | 1000安打 | 126安打 | (172) | 215人 |
〃 | 100本塁打 | 33本塁打 | (21) | 229人 |
小林雅 | 150セーブ | 33セーブ | (33) | 3人 |
小宮山 | 1500奪三振 | 100奪三振 | (-) | 45人 |
黒木 | 1000奪三振 | 155奪三振 | (0) | 110人 |
SAMURAIが4連勝を飾り、単独首位の座をキープした。SAMURAIが4連勝したために、正宗の単独首位の可能性がなくなった。
小宮山がフリーバッティングに初登板。サブロー、フランコ、西岡相手に68球を投げた。
ロッテの「エース・4番対決」は、サク越え5発で4番の勝ち!韓国の56発男・李承Y内野手が13日、フリー打撃で清水直と初対決し、14スイングで2本塁打を含む6安打。場外への激弾も披露した。
わずか2球目だった。エースの直球を振り抜いた打球が、バックスクリーン左をかすめて場外に消えた。清水直も次第に熱が入ったが、低めも高めもお構いなしの6安打。「パ・リーグを代表する投手の球を打ってみたかった。この機会を生かせてよかったよ」ふだんは謙虚な李も、珍しく手応えを口にした。「今度は変化球もミックスして勝負したい」と、清水直の闘争心をかき立てる李のバッティング。原点は、練習後も外出を控え、宿舎内で相手投手のビデオ研究にのめり込む熱心さにある。この日は初の特打も敢行。「実際の投手は、自分が思った通りの球を投げて来ないので、いかにそれに対応するかです」と真面目過ぎるコメントも、キャンプが充実している証拠だ。
1年間の浪人生活を経て、今季、5年ぶりに古巣に復帰を果たした小宮山悟投手。かつてエースとして“バレンタイン第1次政権”を知る頭脳派右腕は「あのときの雰囲気が出れば、間違いなくロッテは優勝する」と大胆に予言。日本、メジャーでの経験から自身の野球人生まで、じっくり語ってもらった。
“精密機械”が本領発揮だ。小宮山が13日、フリー打撃に初登板。フランコ、サブロー、西岡を相手に63球を投げ、安打性を11本に抑えた。ブルペンでも投げ込み、フリー打撃前の投球も含めると今キャンプ最多となる149球の熱投。ピッチが上がってきた。「打者が気持ちよく打ってくれれば」と言いながら、コースを丁寧に投げ分ける持ち前の投球術を発揮した。1年間のブランクはどこ吹く風。「意外とすごいな、と自分自身で感心している。シーズンが待ち遠しい」と、本人も驚く仕上がりの良さに、2年目の西岡は「マウンドにいるだけで威圧された」と、圧倒されていた。
李承Y内野手が鹿児島キャンプの13日、フリー打撃で清水直行投手とガチンコ対決。16スイングで“ロケット”並みの場外弾を含む2本のサク越えで、完勝した。昨季15勝のエースを打ち崩して、4番奪取に強烈なアピールだ。
失速しない。李が放ったライナー性の打球は1度、そして2度ググッと伸び上がる。左中間席をかすめて130メートル先の場外に消えたアーチ。まるで“二段ロケット”のような弾道だった。「パ・リーグを代表する清水さんのタマを打ってみたかった。それを生かせてよかったですね。体調はいいし、打撃のバランスもいいです」。
名刺代わりの1発だった。マウンドには昨季に15勝を飾った清水直。チーム最多勝男から、華麗すぎる猛打ショーを披露した。16スイングで安打性の当たりは6本。2球目の場外弾に続き、10球目は内角低めをバックスクリーンに運ぶ。さらに15球目は、内角高めを中堅後方に飛ばした。「低めの球も苦にしないし、いいスイングをしてますよね。ムチャ振りせず、センター方向に打てる。練習でよかったです」と、清水も驚きの表情。味方に強烈なインパクトを与え、スタンドのどよめきをも呼び起こした。鹿児島には桜島をはさみ、種子島宇宙センターと内之浦町の宇宙空間観測所という2ヶ所にロケット基地があるが、アジアの大砲・李が鴨池球場から“ロケット”を打ち上げた格好だ。「今は打撃練習のときが1番楽しいと思っています。いい打撃ができるよう、さらに頑張りたいですね」。予定のメニューが終わり、李は30球の特打で最終確認。まずはエースを粉砕して、4番候補の本命が1歩大きく前進、だ。
14日はバレンタインデー。李には夫人の李松静さんから、前夜に国際電話が掛かってきた。「(結婚した)2年前から毎年、チョコレートをもらっていたんですけどね。『今年は贈れなくてゴメンね』と言われました」と本人の弁。新天地でのキャンプに全力を注いでおり、今年はバレンタインデーも関係ない。
小林雅が、休日をはさんで11日連続のブルペン入り。50球を投げ、15日のフリー打撃登板に備えた。「予定通りですよ。(フリー登板は)別に打者が立つからって、変わらないですよ」とサラリ。今年5月24日で30歳を迎える守護神は「ジジイは練習しなくちゃいけないですから」と冗談交じりで締めくくった。
2年ぶりに現役復帰した小宮山が、フリー打撃に初登板。フランコ、サブロー、西岡を相手に、63球で安打性の当たりは11本だった。「ネットがあったし、実際とは違うからね。打者に気持ちよく打ってもらおうと思ったよ」。この日はブルペンを含めて、計144球を投げ込み「手応えという点では、意外とスゴいなと自分自身でも感心します」と自画自賛していた。
小宮山悟投手が打たれることで健在ぶりをアピールした。初登板したフリー打撃で被打率.409を記録。「気持ち良くスイングしてもらうよう心がけたので」と余裕で振り返った。フランコら打者3人に浴びた安打性は44スイングで18本。11日に投げた黒木が被打率.140だったことを考えれば打たれ過ぎに見えるが、打たせることを意識したからこその結果だ。2年ぶりの現役復帰でも、制球力に衰えがないことを逆に証明した。
手応えは日増しに強くなっている。「大丈夫と思っていたが、ここまで大丈夫とは。もっと大変と思っていたのに期待外れ」。関心の比重は自身の仕上がりから他球団の打者へ移り、データ分析に着手。“精密機械”は「早くシーズンが来ないかな」と笑った。
清水直行投手が13日、フリー打撃に初登板し、韓国の本塁打王、李承Y内野手と“初顔合わせ”した。清水直は速球のみ66球。順調な調整ぶりを感じさせる投球に「コースの投げ分けだけ課題に持って、まあまあ思った通りに投げられた」。
李承Yはエースを相手に16スイングで安打性の当たりが6本、場外1本を含む2本塁打した。「球の切れもコントロールもよくて、いい練習になった」と話した大砲に対し、清水直も「頼りになりそう」と期待を寄せていた。
小宮山悟投手が13日、「ストライクを投げること、できれば両サイドにきっちり投げ分ける」をテーマにフリー打撃に初登板した。この日はフリー打撃での63球を含めて約150球を投げ込んだ。投げ終えての感触は「まあまあ。半分ぐらいは(球が)言うこと聞いてた」。ブランクの影響が心配されていたが、その影響が本当に出るとすれば「正直、シーズンに入って何試合もこなしてから」という。その一方で「(ここまでの)手応えという点でいえば、自分でもすごいな、と感心している」と自画自賛してみせた。「まだ2月中旬だけど、早くシーズン来ないかな、という気にもなってきてる」と2年ぶりの春が待ち遠しそうだった。