2月22日2月22日ボビーはファンのためならチームの秘密もお見せします！？ロッテは22日、雨天のため鹿児島・鴨池ドーム（室内練習場）で練習を行った。当初、サインプレーなどの練習は報道陣、ファンをシャットアウトして行う予定だったが、ボビー・バレンタイン監督がNO。「来てくれたファンの人達に見て欲しいから」と、異例の公開練習とした。メジャー監督は、これでもかと日本の常識を覆していく。
午前10時。室内練習場のロビーに緊張が走った。ロッテ広報担当者が報道陣の前に現れ「今日の投内連係は非公開です。記者の方々もドームの外に出てもらいます。カーテンを閉めて外（のファン）からも見えないようにします」と伝えた。室内練習場の入り口には「立ち入り禁止」と書かれた紙が張られようとしていた。
何か重要な練習が行われる。そんな空気が漂った。だが、緊迫した雰囲気もほんの数分だった。直後には報道陣も「あれれ…」と腰砕けになった。再び広報担当者がやってくると「やっぱり今日の練習は見ることができることになりました」と一転、取材、練習見学OKだと告げたのだった。
走者を置いて連係、牽制プレーを確認し徹底するサインプレーの反復練習。試合の重要な場面に直結するため、どこの球団でも非公開とするのが通例だ。この日、日本ハムとダイエーの007も訪れていた。しかし「モロ見え」を覚悟で公開に踏み切ったのは、ファンサービスを優先したからだった。バレンタイン監督は「いくつか本当に見せたくないと思うプレーはできなかったけど、せっかくファンが来てくれているんだからね。これからだって時間はあるから」と、数分での方針転換を笑顔で説明した。雨の中訪れていた約200人のファンは、窓にしがみつくようにして練習を見学した。
もちろん、ファンのための練習だけでは終わらせない。投内連係では自ら打席に立って、生の打球を打つなどした。ノックではなく、実際に打席で打撃を行うことで、野手にはどこに飛ぶか分からない緊張感を植え付けた。時には空振りをして捕手の反応もチェック。「実戦の中で、自然と反応できるように練習しました」と、試合のための練習に満足そうな表情を見せた。
この日、雨天中止となった紅白戦は23日に行われる。黒木、小宮山らがマウンドに上がる予定。ファンを満足させながらのキャンプは、より本気モードにも入っていく。
バレンタイン監督が報道陣に逆質問した。オープン戦での投手起用について尋ねられ「君達の中で、去年のオープン戦で1番良い成績を挙げたチームを覚えている人はいるかい？」。全員が答えに窮していると「そのぐらいオープン戦の成績は意味のないものなんだ。あくまで準備だからね」と、オープン戦の意味を念押しした。
復活を目指す黒木が23日の紅白戦で先発する。この日の練習後には「今日はキャッチボールの状態も良かったし、（雨で紅白戦が流れたのは）もったいなかったですね」と状態の良さをアピールした。順調に仕上がれば、中4日で28日の巨人とのオープン戦にも登板することが濃厚だ。
ロッテ今江が大当たりだ。といっても打撃のことではない。この日の投内連係で二塁走者を務めた際、牽制球が脇腹を直撃。ブルペンでの投球練習で打席に立てば、左ふくらはぎに死球を受けて悶絶した。だが見ていた小宮山に「2度あることは3度あるというから、オレが当ててやる」と優しくボールを当てられて復活。「痛いなんて言ってられないですよ」と、23日の紅白戦へ気を取り直していた。
鹿児島キャンプに参加中の田中良平投手がへんとう炎のために練習を欠席した。
第2試合はドリームチームとチームヤングの対戦。3回からバレンタイン監督の指示でフォークボールの設定にしたところ、凡打が続出。3、4回と両チームにヒットが出ず、14人連続凡退を記録した。25−19で迎えた9回裏、初芝が二塁打を放つと、諸積二塁打、垣内安打と続いて1点差。最後は初芝が二塁打を放ち、見事な逆転サヨナラ勝ちを収めた。
ボビー・バレンタイン監督が“ノーガード”でオープン戦に臨む。3・27開幕戦で対戦する西武を含めた同一リーグ球団に、隠し事なしの文字通り“オープン戦”を挑む構え。開幕投手候補や新戦力を惜しげもなく披露する。
当たり前の口ぶりだった。「パ・リーグの5球団は当然ロッテをよく理解している。我々も相手を理解している。そこに、それ以上の秘密はない」。日本では日常的なオープン戦での手の内隠しだが調整最優先のメジャー流に駆け引きは必要ない。開幕2週間前の3月13日から西武2連戦が組まれるが「意識はしない」と指揮官。開幕投手最有力の清水直は「逆算して14日に投げたいけど、西武戦は…」と話すが「オープン戦も最終的には公式戦のローテーションで」と特別な対策は講じない方針だ。30年ぶりの美酒を味わうため、メジャー流調整に徹する。
ボビー・バレンタイン監督が鹿児島キャンプの22日、オープン戦で手の内をさらけ出す意向を示した。それは、西南戦争（明治10年）の反乱軍総大将、西郷隆盛と同じ戦術！？127年間の時空を超えロッテに“薩摩魂”が宿る。バレンタイン監督がオープン戦で手の内をさらけ出す。「パの5球団はロッテのことを、より理解しているでしょう。それ以上の隠しごとはありません。どの試合も重要だから、公式戦へ向けて戦うだけです」。逃げも隠れもしない。その精神は鹿児島の英雄、西郷隆盛に相通じる。
明治10年、政府軍と薩摩の武士を中心とした反乱軍による、西南戦争。西郷どんは熊本城包囲に失敗し、故郷に戻って、側近に首をはねさせ、最期を遂げた。その現場、城山洞窟から車で10分の鴨池球場で、ロッテがオープン初戦、28日の巨人戦を迎える。3月14日には西武戦。開幕戦の相手とのシミュレーションゲームには、エース清水直の登板が濃厚だ。「開幕戦の3月27日から逆算して20日、14日は投げるんじゃないかな。（西武戦は）避けられるなら避けたいけど、そうもいっていられないでしょう」と清水。薩摩の風に後押しされ、戦国パに突入する。
雨天のため紅白戦が23日に順延され、黒木がスライド先発する。右肩痛から復活を目指す元エースは「キャッチボールがいい感じだったので、もったいなかったですね」と恨めしそうに空を見上げた。投球内容次第では、28日の巨人とのオープン戦初戦の先発が浮上するが「ボクは直訴していませんからね。通過点にすぎないですからね」と平常心を強調。
右肩痛から復活を目指す黒木知宏投手が、28日のオープン戦・巨人戦（鹿児島）で先発する。22日、先発予定だった紅白戦が雨天中止となり、バレンタイン監督は23日の紅白戦へのスライドを決定。「明日（23日）投げる人たちが同じ順番で28日にも投げます」と明かした。
黒木にとって01年7月27日のオリックス戦（神戸）以来の1軍マウンドとなる。これまで紅白戦、オープン戦ともに“開幕投手”を目指してきたが、「あくまで通過点。シーズンで投げる姿を見せることが大事」と気を引き締めた。オープン戦とはいえテレビ中継もある巨人戦。前売り券も即完売した舞台は、注目が大きいほどボルテージの上がるジョニーにとって、復活への“前哨戦”となる。
ボビー・バレンタイン監督が秘密練習をばらしちゃった！？雨のため、鴨池ドーム（室内練習場）での練習となった22日、予定では投内連係練習は報道陣をシャットアウトして行うはずだった。しかし、そうすると詰めかけたファンも練習を見られなくなる。同監督は「ファンが見られないのは良くない」とあっさり「鉄のカーテン」を撤去。報道陣、一般にも練習を公開していた。