わたしはかもめ2004年鴎の便り(3月)

便

3月11日

千葉ロッテ12−9横浜(千葉マリン)

黒木は4回5失点だった。制球力を欠き、球威も平凡で本来の姿には程遠かった。新外国人ベニーは門倉のスライダーを完璧にとらえ、初本塁打を放った。横浜は2年目の河野が3安打と外野の定位置争いでアピールした。

123456789R
横浜1121022009
千葉ロッテ00214104x12
ベニー
「気持ち良かったよ。」

ページトップ

黒木に厳しい風

◇991日ぶりマリンも…最大瞬間風速29.6メートル、4回5失点

01年6月24日の日本ハム戦以来、991日ぶりの登板となる千葉マリン球場は、ちょっぴり厳しかった。ロッテ黒木が、オープン戦本拠地初戦となる横浜戦に先発。最大瞬間風速29.6メートルの突風が吹き荒れる中、4回74球を投げ9安打5失点と崩れた。

「ジョニー・コール」でわく右翼スタンドとは対照的に、自然は容赦なく黒木に襲いかかった。「ストライクを取るのが精いっぱいで正直、何も思い通りのことができませんでした」。強風の中、バランスを崩さず投げようとすると、腕の振りが弱まり、球威が落ちる悪循環。毎回安打で毎回得点を許し「やっぱりブルペンと違いますね。情けないです」と唇をかんだ。

そんな黒木を期待するからこそ「シーズンでも、こんな中で投げないといけないんだ」とバレンタイン監督も厳しいエールを送る。先発候補8人(黒木、清水直、ミンチー、小宮山、渡辺俊、加藤、薮田、小林宏)が5人に絞られるが「あと1歩。2、3歩離れている訳じゃない」(同監督)とローテ入りの可能性は残されている。当然「どんな形でも必ず公式戦でこのマウンドに上がりますから」という黒木の心はくじけない。

黒木
「ワクワクして上がったけれど、正直、こんな状態で何もできなかった。足を上げたときにぶれて、ストライクを取ることが精一杯。元気な時はそれでやっていた。それが出来ないところが未熟ということ。コールも嬉しかったし、平日にも関わらずこんなに多くのお客さんが来てくれたけれど、本当の意味でシーズン中には帰って来ていない。自分の課題が何も出来なかったことが悔しい。監督から先発ローテと言ってもらっている。期待に応えないといけない。結果を求められているが、しっかり投げてマリンのマウンドに帰ってきたい。でも、幸いこういう状態の中でもしっかりボールは投げられた。体は何ともなかった。チャンスをものにできるように頑張るだけ。」

ページトップ

ボビー9年ぶり飾る

バレンタイン監督が95年以来9年ぶりの本拠地戦で、今季ホームの初勝利を挙げた。この日は、橋本、ベニーに本塁打が飛び出し、バントなどの小技もさえての再逆転勝ち。「0−4から逆転し、その後もリードを許したけど、もう1度ひっくり返して勝つことができた。シーズンでもこの試合のことを思い出して、生かして欲しい」と粘りの出てきたナインに目を細め、上機嫌に話した。

ページトップ

橋本正妻アピール

清水将、里崎と正捕手を争う橋本が、本塁打を含む2安打4打点と猛アピール。いずれも直球を叩いたもので「今日は変化球を見逃して真っ直ぐを投げさせることができました。本塁打の後、ああいうところ(満塁)でヒットが出たのも価値がありますね」と、充実した表情。

ページトップ

小宮山は教育リーグで5回3失点とまずまず

小宮山がロッテ浦和球場で行われた今日の教育リーグ(対ヤクルト戦)に先発。強風の中、5回を3失点とまずまずのピッチングを見せた。3回まで三者凡退で切り抜けたが、4回に犠牲フライとタイムリーで2点を失うと5回には大原に1発を浴びた。マリンで報告を受けたバレンタイン監督も「OKですね」と笑顔を見せていた。

小宮山
「条件が悪い中、コントロールがままならない状態を予想して入った。バッターのタイミング(リアクション)を見ながらピッチングをしたが、ある程度のピッチングはできたと思っている。次は、もう少しハードルを高くして投げられるようにしたい。そこそこ投げられたので、めでたし、めでたし。」

ページトップ

ボビー、9年ぶりマリン白星で飾る[スポニチ]

連呼される「ボビー」コール。「お帰り!」「待ってました」。千葉マリンにあの熱気が戻ってきた。ロッテ−横浜のオープン戦でバレンタイン監督が95年9月25日の近鉄戦以来、9年ぶりとなる本拠地での采配を白星で飾った。

「相変わらず熱烈な応援で嬉しい。とてもエキサイティングな試合で喜んでもらえたと思う」。オープン戦とはいえ4点のビハインドをひっくり返し、二転三転の競り合いを“バレンタイン効果”でものにした。8回1死満塁から勝ち越しの右越え三塁打を放った立川は「僕も生き残らないと駄目ですから…」と漏らした。キャンプ終了時は1軍45人の大所帯。指揮官が代わったことでアピールに燃える選手が、開幕へ向けた絞り込みの中でさらに目の色を変えている。そんな状況での本拠地初戦。劇的な1勝にボビーは「公式戦で思い出してもらいたい。必ず生きるはず」と訴えた。

ベンチで笑い、声を張り上げてナインを盛り上げる男はファンのことも忘れない。三塁側内野席に新設される「ボビーシート」にファンを招待する案を明かしているが、球団関係者を通じて球場にスタンド改造を提案。「ファンと選手が触れ合えるようにしたい」と内野の一部ネットを取り払うなど具体策を働きかけていくという。昨年11月の就任会見で言った。「選手とファンにはもっと大きなプライドを持ってほしい」。グラウンド内外でそのための改革が始まっている。

ページトップ

黒木ホロ苦4回5失点の本拠地復帰戦[サンスポ]

久しぶりに聞く地元ファンの大歓声に、応えることはできなかった。平成13年6月24日の日本ハム戦以来、2年9ヶ月ぶりに千葉マリンのマウンドに上がった黒木だが、オープン戦打率.318と好調の横浜打線につかまり、4回を9安打5失点。ホロ苦い本拠地復帰戦となってしまった。

「今日はストライクを取るのが精いっぱい。何もできなかった。ファンの皆さんに申し訳ないです」。ファンは温かく迎えてくれたが、本拠地の自然条件に悩まされた。千葉マリン独特の強風が、この日は最大風速14メートルに達し、セットポジション中に帽子が飛ばされるなど集中力の維持が難しい状況。「どんな状況でも投げられないとダメ。自分のボールがいかなくても何とかしないと…」。試合後は唇をかんだ。

黒木、清水直、ミンチー、渡辺俊、小宮山、小林宏、薮田、加藤の8人で先発ローテの5枠を争うロッテ投手陣。「シーズン中もマリンのマウンドに上がりたい。練習あるのみです」。崖っ縁に追い込まれたジョニーが、次回登板に全てをかける。

ページトップ

橋本が2安打4打点の大暴れ[サンスポ]

橋本がオープン戦2号本塁打を含む、3打数2安打4打点の大暴れ。「オープン戦とはいえ、気持ちいいですね。公式戦につなげていきたいです」と会心の笑顔を見せた。バレンタイン監督も「いい働きをしてくれた」と好評価。清水将、里崎との正捕手争いも、し烈になってきた。

ページトップ

バレンタイン監督が凱旋勝利にご満悦[サンスポ]

9年ぶりの本拠地での試合となったバレンタイン監督が、終盤の逆転勝利で凱旋を飾った。試合後は、報道陣を監督室に招き入れ、米国流に会見。まずは「エキサイティングだった」と感慨を語り、8回に4点を挙げてひっくり返した試合内容についても「レギュラーシーズンでも生きてくる」とご満悦だった。

ページトップ

小宮山が2軍戦で5回4安打3失点[サンスポ]

小宮山がイースタン・リーグのヤクルト戦に調整登板し、5回を4安打3失点。3回までは全て三者凡退と、まずまずの内容に「ある程度の投球ができました。めでたしです」と手応えを口にした。「次の登板では、ハードルを高くしてやりたいです」。2週間後に迫った開幕へ向け臨戦態勢に入る。

ページトップ

黒木、強風に4回9安打5失点[ニッカン]

オープン戦3度目の登板の黒木知宏投手だったが、4回9安打5失点と結果を出せなかった。「課題としていたことが、何1つできなかった」と言葉を絞り出した。

ここまでの2試合でも、4回2/3で7失点を喫していた。「投げられるだけで幸せ」では、もう通じない。「3度目の正直」を期した登板だった。

しかし、千葉マリンスタジアムの強風が、足を引っ張った。風速十数メートル。「足を上げたところで(バランスが)ブレた」。直球はシュート回転して高めに浮いた。最速140キロを記録しても「ストライクを取るので精いっぱい」(黒木)では、求める好結果は得られなかった。開幕時点で先発陣の一角に残るのは、かなり苦しいだろう。「このままでは使えないと分かっている」と自身も認めるしかなかった。ただ、バレンタイン監督は「カレンダー通りにはいかない。完全な復活へ、あと1歩までは来ている」と、まだまだ先を見据えていた。

ページトップ