西武は伊東新監督の初勝利をサヨナラで飾った。2点を追う西武は4回、和田の2試合連続となる2号ソロで1点差とすると、7回には中島の適時打で同点に追いつき試合は今季初の延長戦へ。延長10回、四球と相手のミスから1死三塁とすると、高木浩の一塁への当たりが内野安打となり、2年ぶり自身3本目のサヨナラ打。10回から登板した2年目の小野寺はプロ入り初勝利を挙げた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
西武 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1x | 3x |
一気の開幕連勝−とはいかなかった。痛かったのは「4番一塁」李のアクシデント。7回裏1死二、三塁。相手スクイズを投手藤田が本塁へグラブトス。三塁走者をアウトにした後、捕手里崎から一塁へ転送された送球がそれた。ベースを離れて捕球した李は、ダイビングしながらミットをはめた右手で一塁ベースをタッチ。この時に右腰を地面に打ちつけた。
8回の守備にはついたものの、違和感を感じてバレンタイン監督と相談。大事を取って9回の守備からフランコと交代した。10回表1死一塁のチャンスで4番に打順が回ってきたが、フランコは遊飛。李は2回に先制のホームを踏む二塁打も打っていただけに、惜しまれる交代ではあった。
田村トレーナーは「ちょっと腰を伸ばした感じ。アイシングで治療した。病院に行くほどではないし明日、様子を見たい」と説明。李も「明日は試合に出たい。近鉄は誰が投げるんですか」と出場に意欲を見せた。春季キャンプでは、左腰に張りを感じて練習を回避したこともある。目先の勝利より、年間を通じて働くことが最優先。これも長丁場を見据えたボビー流といえそうだ。
勝ち星にはつながらなかったが、先発のミンチーが6回0/3を2失点と好投した。鋭いカットボールをはじめ、多彩な変化球で西武打線を封じた。「今日は直球、変化球ともに良かったよ。7回の先頭打者に四球を出してしまったのが悔しいが、最初の登板にしては自分の投球ができたと思う」と話していた。
初黒星にも、バレンタイン監督は自信ありげの表情を浮かべた。歓喜の輪を作る西武ナインを見ながら、指揮官は「敵地で2試合ともいい試合だった。ひとつは勝って、もうひとつは延長までもつれる接戦。これからもこういう試合をしていきたいね」とチームに手応えを感じた。サヨナラ負けを喫したが、収穫もあった。スタメン起用の初芝が2回に先取点を奪う適時二塁打。7回1死二、三塁では、極端な前進守備でスクイズを投ゴロ併殺で勝ち越しを阻止。キャンプ中から7種類のバントシフトを徹底的に鍛えた成果が表れた。
競った場面でも、腰の張りを訴えた李をあっさりと交代させて気遣った。「これから大阪で(近鉄と)3連戦。気持ちを切り替えて臨まなければならないから」成績は1勝1敗だが、30年ぶりの優勝を目指すバレンタイン監督にとって、価値のある開幕シリーズとなった。
昨季、韓国球界で56本塁打を放った李承Y内野手が28日の西武2回戦(西武ドーム)で、腰の張りを訴え、9回に途中交代した。
李は7回の一塁守備でそれた送球を捕球し、そのまま頭からベースタッチに飛び込んだ際に地面に腰を強打。8回は打席に立ったが、違和感を訴え、大事をとった。
田村トレーナーは「体を反って、筋を伸ばすような感じになったようです。この後はアイシングで様子を見ます」と説明。李は「特に気にはしていません。明日も出たい」と軽症を強調した。病院には行かず、29日の近鉄1回戦(大阪ドーム)出場は当日状態を見て判断する。
先制しながら延長の末、サヨナラ負けを喫したバレンタイン監督は「(10回裏に)最初の打者を歩かせたのが残念。あれで星を落としてしまったね」と悔しがった。それでも2試合連続の好ゲームに「敵地でいい試合ができました。気持ちを切り替えて戦います」と、29日からの近鉄3連戦(大阪ドーム)での巻き返しを誓った。
痛恨のサヨナラ負け。バレンタイン監督は「いい試合だったけど、先頭を歩かせて星を落とした」と振り返った。延長10回に長崎が先頭・中島へ四球。1死二塁から牽制ミスで進塁を許し、サヨナラ劇をおぜん立てした。頼みの李承Yも7回の守備で負傷。延長10回1死二塁から代役・フランコの遊飛で逸機した。
ベースタッチのため一塁へ飛び込んで右腰を打撲した李。9回の守備から交代してアイシング治療を受けると「明日は出たい」と訴えたが、29日の近鉄戦(大阪ドーム)の出場は微妙だ。田村トレーナーは「キャンプで痛めた時ほどではない」と話したものの、結論は当日の状態次第。新生ロッテを象徴する主砲を欠くようなことになれば、この日の敗戦以上の痛みを伴うことになる。
李承Y内野手が前日の指名打者から一塁に入り先発したが、9回の守備から途中交代した。7回の守備で、ベースに飛び込んだ際、腰に違和感を覚えた。
バレンタイン監督は交代について「大事を取った」と説明。李も「特別気にはなっていない」。キャンプ中に訴えた疲労性腰痛とは別の場所のため、さほど気にはならない様子だった。2回には右翼フェンス直撃の二塁打を放つなど、打撃の状態はまずまず。29日以降の出場は様子を見て決める。
ロッテは敗れたが不安視されていた中継ぎ陣の好投は収穫だった。7回1死二、三塁で登板の左腕藤田は逆転のピンチをしのぎ、8回も3人で仕留めた。昨季まではワンポイントでの起用が主だったが「ワンポイントと違い、やりたいことができる」と手応えを話した。10回にサヨナラ打を喫した4年目の長崎も9回は和田ら中軸を三者凡退に抑えた。井上投手コーチは「ああいう結果にはなったが、自信になるはず」と話した。