わたしはかもめ2004年鴎の便り(3月)

便

3月30日

大阪近鉄3−4千葉ロッテ(大阪ドーム)

ロッテは1点を追う9回、代わったカラスコから1死後、ベニーが同点ソロ。さらに2死後、里崎が勝ち越しの1号ソロを放ち、その裏、小林雅を投入して振り切った。近鉄は終盤、2併殺を喫して加点できなかったのが響いた。

123456789R
千葉ロッテ0000011024
大阪近鉄0002010003
フランコ
「スライダーを感じよく打てたよ。早く逆転しないといけなかったからね。」

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ベニー9回同点アロハ弾[ニッカン]

◇里崎続いてロッテ連勝

ロッテが完全に「いてまえ」のお株を奪った。主役は「ハワイアン・パンチ」の異名をとるベニー。1点を追う9回1死。近鉄カラスコの152キロをフルスイングした。「あの場面は本塁打か、得点圏に進める二塁打みたいなロングボールを狙ってたんだ」。左翼3階席に突き刺さった140メートル同点弾に、剛腕守護神もただア然。強烈な一撃で、2死後の里崎の勝ち越しアーチを誘発した。

春季キャンプから不調を極めた。オープン戦では打率1割5分6厘。外角変化球の見極めができず、バットが空を切り続けた。だがベニーは「実はオレはキャンプが嫌いなんだよ」とニヤリ。実際、開幕すると、西武2連戦で3四球を選ぶ選球眼の良さも発揮。この日の同点本塁打には「オープン戦がいい経験になったよ。誰も俺がやれると思ってなかっただろ」と充実の表情を見せた。

ハワイ出身のお祭り男は試合後のベンチで、money money money〜と熱唱。「活躍すればお金が儲かるだろ。でもそのためにはまず勝利。勝つことに集中してるよ」と、さらなる活躍を誓った。31日には最愛のナイラ夫人と長女のアレイアちゃんが来日するだけに「2人がいればリラックスできるし、もっとやれると思うよ」と自信満々だ。

この日は話題を独り占めにしてきた韓国の「56本男」李が4打数無安打。それでも同じ新外国人のフランコも来日初本塁打を放つなど、ベンチではナインの笑顔が絶えない。こんな最高の雰囲気に、ベニーのアロハ(愛・尊敬)スピリッツが貢献している。

ベニー
「クローザーから打ったのは大きい。感触も良かったよ。あの場面はホームランかスコアリングポジションに到達できる長打が必要だと思ったので狙ったよ。狙い通り、いいところで打てて良かった。日本の野球には通用しないとも言われた様だが、キャンプ、オープン戦と2ヶ月間が良い経験になったね。本当に打てて良かった。チームメイトチームメイトにも助けられた。仲良くなれるように努力をしてきた。今では家族と同じファミリーだね。」
里崎
「3球目のスライダーが外に外れたので、もうストレートしかないと思いました。打った瞬間に入ったと思いましたよ。9回始まる前に監督から『サト、おまえが決めろ』と言われました。開幕からここまでヒットを1本しか打っていないですからね。失うものは何もない、行くしかないと打席に向かいました。いつもは紅白戦に照準を合わせているが、今シーズンはあえて開幕に照準を合わせました。色々考えて試行錯誤してのこと。結果は気にしないようにしましたよ。」

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田中充プロ1勝[ニッカン]

8回に3番手で登板した田中充が、プロ初勝利を手にした。水口に安打を許したものの、礒部を投−遊−一の併殺で切り抜けた。その後、味方打線が爆発し、嬉しい1勝が転がり込んだ。昨年は1軍登板すらなかった左腕は「とにかく嬉しい。ファンの皆さんのおかげです」と、ヒーローインタビューでも感謝を忘れなかった。

田中充
「ウィニングボールは自宅に飾ります。とりあえず、1つ1つアウトを取ろうとだけ考えていました。とにかく、与えられた場所でしっかり自分のピッチングをしていきたいですね。頑張ります。」

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9回逆転劇にボビー興奮、里崎勝ち越し弾[ニッカン]

ロッテが1点を追う9回、ベニー、里崎の1発でドラマチックな逆転劇を演じた。里崎は「今年のロッテは違う。これからも驀進していきたい」と快進撃の始まりを高らかに宣言した。

バレンタイン監督のシナリオ通りだった。9回表の攻撃前「サト、おまえが決めろ」。ここまで打撃不振に苦しんでいた里崎に、言葉をかけた。まずは「試合が進めば進むほど、よくなっていく」と信頼を寄せるベニーの出番。カラスコの152キロの速球を、左翼3階席へ運ぶ同点弾。新加入の大砲はオープン戦、不振に苦しんでいた。自分を信じ「あの場面は長打を狙ってた」と、持ち前の勝負強さを見せつけた。

この日の主役、里崎は2死無走者で「失うものはない」と、147キロを中堅右に叩き込んだ。バレンタイン監督は「本当によくやってくれた」と興奮気味。いつものジョークもお預けで、ひたすら選手を褒めあげていた。

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ベニー来日初アーチ!ムード一変、勝利呼び込む[サンスポ]

猛牛ファンを呆然とさせた。1点ビハインドの9回、ロッテ・ベニーが近鉄の守護神カラスコから左翼へライナーで同点弾。来日初アーチだ。「クローザーから打てたのが大きい。いいところで打ててよかったよ」。ムードを一変させ里崎の決勝弾を呼んだ。

オープン戦は打率.156。日本の変化球に対応できない、とささやかれた。「寂しかった」という異国の地での一人暮らしにも悩んだ。それでも、陽気なハワイアンは同僚と積極的にコミュニケーション。「今ではファミリーのような気持ちだよ」と溶け込み、不振を吹き飛ばした。31日には真の家族、ナイラ夫人と愛娘アレイアちゃんが来日。勇気百倍だ。

バレンタイン監督とともに戦ったメッツ時代の00年3月30日。東京ドームで行われたメジャー開幕シリーズで、延長11回に満塁弾を放った。この日の本塁打後、あのときのVTRのように、ベンチ前で指揮官とハイタッチ。その年、メッツはワールドシリーズに進出している。バレンタイン監督は「試合ごとによくなってるね。調子を取り戻してビッグヒットを打ってくれた」。4年の時を経て復活した最強師弟タッグが、ロッテ30年ぶり優勝への原動力となる。

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里崎が決勝本塁打[サンスポ]

先発マスクの里崎が9回、カラスコから決勝本塁打。「打った瞬間入ったと思った。今年のロッテは違う。これからも驀進していきたい」。昨年とは違うベンチのムードに興奮気味。バレンタイン監督は「私が何かした訳じゃない。選手が自分、チームメートを信じてプレーしている結果です」とニッコリ。

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ベニーが9回140メートル同点弾[報知]

ベニーが歓喜の雄叫びをあげた。巻き起こった大歓声を聞けば、弾道を見る必要もない。近鉄の守護神・カラスコ自慢の152キロをとらえた打球は、推定140メートルの驚弾となって左翼3階席に届いた。同点の1号ソロが、9回1死の土壇場に飛び出した。

「マネー、マネー、マネー!」と絶叫したベニー。監督賞ものの1発というアピールか。「カラスコはメジャーでも対戦したことがあるけど、速球派のいい投手。あの場面は長打を狙っていたよ」。1死後に里崎が勝ち越しのソロで続き、近鉄の守護神を粉砕した。

ハワイ生まれの元大リーガー。故郷の誇りを胸に戦っている。右腕には、オアフ島の図の中に米国50番目の州を示す「50」が彫られ、入団時にはメッツ時代のユニホームと引き換えに、浅間から背番号「50」を譲り受けたほどだ。30日には家族も来日。「オープン戦の不調でダメだと言う人がいたけど、シーズンのいいスタートを切れた」といい報告もできる。

メッツ時代からの恩師・バレンタイン監督も「彼は試合ごとに力を出す選手だ」といっそうの期待を寄せた。4番の李承Yは無安打だったが、好調のロッテには頼もしい“ハワイアン・パンチ”がいる。

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