わたしはかもめ2004年鴎の便り(4月)

便

4月5日

千葉ロッテ4−1北海道日本ハム(千葉マリン)

ロッテが4連勝で99年6月29日以来、およそ5年ぶりに貯金を5とした。ロッテは4回、ベニーと井上の連続適時打で3点を先制。さらに、6回李の2試合連続となる2号ソロで1点を追加し、日本ハムを突き放した。投げては、小林宏が8回を投げ、7安打を許しながらも1失点に抑え、今季初勝利。2人目小林雅は今季4セーブ目を挙げた。

123456789R
北海道日本ハム0000000101
千葉ロッテ00030100x4
井上
「監督に躍らされてますよ(笑)。試合前とか『ナイスバッティング』と言われて、本当かなとか思いながらも、乗せられてますね。」

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技の2号李、ナルリョボリョ[ニッカン]

◇待って待って低めのカーブ

韓国語で「ナルリョボリョ(かっ飛ばせ)」と声援を送っていたロッテ応援団が、一瞬にして歓喜の渦となった。3点リードの6回裏。先頭で打席に入った李のバットが日本ハム岩本をとらえる。カウント2−2から110キロのカーブに体勢を崩されそうになりながら、前に出るのこらえて低めの球を拾った。

「逆らわずに、自分のポイントまで引きつけて打てました」。引っ張らず、中堅方向へ打つイメージで振り抜くと、打球は110メートル先の右翼席中段に突き刺さった。1号場外弾に続く、技ありの2試合連続アーチだった。

岩本
「バットコントロールがめちゃくちゃうまい。あのカーブは読みじゃなくて、ぐっと待って打たれた感じ。そうじゃないと、あんなに綺麗な本塁打にはならないですよ。」

敵から絶賛されるほどの高い技術を披露した。

◇ロッテ4連勝、猛打賞で貢献

前日4日の試合後、帰国する父春光さんを成田空港まで見送った。その後、帰宅途中に松静夫人、李東勲通訳と、ささやかな祝宴を設けた。コーラを手に「良かったね」と安堵の一同。ようやく出た1発が、精神的余裕をもたらしたのは間違いない。この日、来日2度目の猛打賞も記録。4連勝の立役者となった。全9試合で李を4番に据えているバレンタイン監督も「練習をよくするし、研究も熱心。だから順応が早まっているんだろうね」と驚いた。

アジア記録の56本塁打を打ち立てた昨季、李は4月に6本放ち、5月に15本と量産した。毎年、初夏から調子を上げるスロースターターが、今年は4月から早くも爆発の気配だ。夫人のイニシャル「S・J」の文字がかたどられたペンダントに触れながら「今はガムシャラにやるだけですよ」と見せた笑顔に自信が表れていた。

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小林宏今季初勝利

先発の小林宏が8回を1失点と好投、今季初勝利を挙げた。8三振を奪い、失点は本塁打の1点だけの内容に「ストライク先行で最高の投球をしてくれたよ」とバレンタイン監督。小林宏も「コーナーを丁寧に突けたし、里崎さんもいいリードをしてくれました。(完投は)次、頑張ります」と話していた。

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ベニー2安打

不動の5番ベニーが先制打を含む2安打弐打点と暴れた。バレンタイン監督の「夏ごろになったら調子が上がると思っていた」という予想をいい意味で裏切るスタートダッシュ。「ロブソン打撃コーチやスコアラー、情報をくれる同僚に助けられているよ」とベニーは感謝を忘れなかった。

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李2戦連発2号!ロッテ4連勝[スポニチ]

極限まで引きつけた。真ん中低めへ沈んだ110キロのカーブ。右足を踏み込んだ李は強じんな下半身で踏みとどまると、泳ぐことなく振り切った。「うまく自分のポイントまで引きつけて打つことができました」と李。佐野1、2軍巡回コーチは「悪い時は上体が突っ込むけど、あそこは体が1度止まって運んだ感じだね」と目を丸くした。

6回先頭で飛び出した2戦連続の2号ソロ。前日のダイエー戦で放った150メートル弾が力を証明すれば、この日はそれを裏打ちする技術を見せた。

驚異的な速さで日本野球に適応している。オープン戦の際に韓国サムスンの元監督・白仁天氏から「5月まで我慢して欲しい」と言われ、バレンタイン監督も理解を示していた。ところが前日の初アーチから状態は急上昇。4回には内角の直球を右前へ運んで先制機を広げ、8回の右翼線二塁打で今季2度目の猛打賞だ。打率.353はチーム最高。指揮官は「予想より順応が早い。リラックスして球がよく見えているね」と声を上げた。

一時は打撃練習で内角を要求したが、数日前から外角へ意識を変えた。「中堅へ打ち返すことを心掛けている」。苦手克服を意識し過ぎてフォームを崩すより、球に逆らわない打撃を固めたかった。前日の特大弾に惑わされることなくコンパクトな振りを心掛けたこの日のフリー打撃。右方向の打球は46スイング中7本だった。2号は右中間へ向かったが、李は「引っ張っていればゴロだったはず」と力を込めた。バレンタイン監督はメッツ時代の教え子である新庄に触れ「うちの選手の大きな当たりを追ってサク越えを見て欲しい」と笑っていた。李の1発。そして4連勝。笑いが止まらなかったに違いない。

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ロッテ4連勝、首位キープ!李が2戦連発弾[サンスポ]

ロッテファンで埋まる右翼席へ一直線。「アジアの大砲」李承Yが6回、日本ハム・岩本の甘く入ったカーブをジャストミート。2日連続の2号を打ち込んだ。

「うまく自分のポイントまで引き付けて打つことができました。いいところで打つことができて良かったです。」

前日は千葉マリン史上3人目となる場外150メートル弾。開幕31打席目で飛び出した1発に、5日付の母国・韓国スポーツ紙は、国内プロ野球の開幕日にもかかわらず全紙、千葉の主砲が1面。一夜明けて、プレッシャーから解放された李は、生き生きと打席に入った。「今日はリラックスしているように見えたね」(バレンタイン監督)。安打、二塁打も放ち2度目の猛打賞。昨季、韓国・三星で“アジア新”の56本塁打発を放ったペースを、取り戻した。

昨オフ、メジャー入りを目指し、条件が折り合わず断念。相手の日本ハムベンチには、その憧れの舞台から帰国した新庄がいた。2人は02年、李がカブスのスプリングキャンプに参加した際、1度だけ顔を合わせた。が、「何が変わったとか、そういうのは分かりません」と、新庄の印象については多くを語らない。ロッテ入団時にメジャーの話題は封印。李の視線は、パ・リーグ制覇のみを追っているのだ。

チームは4連勝。「これからも平常心でベストを尽くすだけです」。活躍を誓う主砲の首もとには、美人妻の松靜さんのイニシャル、『SJ』の文字のネックレス。最愛の妻にパワーをもらい、まだまだアーチを量産する。

月日03-2703-2803-2903-3003-3104-0204-0304-0404-05
相手西武西武近鉄近鉄近鉄ダイエーダイエーダイエー日本ハム
勝敗
スコア5−32−37−04−30−35−45−211−44−1
責任投手清水直長崎渡辺俊田中充小宮山小林雅ミンチー渡辺俊小林宏
小林宏
「今日はブルペンからよかったです。完投も頭にあったが、また次、頑張ります。」

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米国人監督対決はバレンタイン監督に軍配[サンスポ]

米国人監督対決、第1Rはバレンタイン監督に軍配。マイナーリーグで指揮を執ったヒルマン監督に対し、片やワールドシリーズ出場監督。格の違いを見せ付けた。試合後のバレンタイン監督は「また明日も勝つことが大事なんです」と涼しい表情。また、メッツ時代の教え子、新庄の印象を聞かれ「ユニホームが似合っていたね」と周囲を笑わせた。

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李2戦連発!![報知]

鮮やかに右中間へ飛んだ。カクテル光線に照らされた李承Yの打球は、“今度こそ”待ち構えていたロッテ・ファンの元へと吸い込まれた。スタンドインを見届けて、アジアの大砲も悠然とダイヤモンドを1周した。前日の右翼場外弾に続く、2戦連発の2号ソロ。首位を突っ走る新生・ロッテ不動の4番が誰なのか、証明するには十分だった。

「今日は変化球に対応することができたことで、納得できる1日だったと思う。中堅方向を意識していたので、打球が切れずにあそこへ飛んだのだと思う」。6回無死、岩本が投じた110キロのカーブに崩されなかった。試合にダメを押すこの1発に加え、来日2度目の猛打賞もマーク。力と技を見せつけた。

打順を毎日のように変えるバレンタイン監督が、ここまで5番のベニーとともに一切、手を加えない“聖域”。それが「4番・李」だ。9試合で34打数12安打と早い順応を見せる主砲に、指揮官も「主軸以外の選手がかみ合っていることもあるが、彼はリラックスしている。こんなに早く順応できるのも、研究と練習を怠らないから」と、むしろその努力に舌を巻いた。

前日(4日)は、愛車のベンツを自ら運転して、韓国に帰国する父・春光さんを空港へ送った。「お父さん、僕のことは心配しなくていい。大丈夫です」と父に告げた息子の言葉に、自信が光っている。「常に平常心でいること。ときには我慢し、打つときには打つ」主砲としての心構えを実践する4番がいる限り、ロッテも上昇気流に乗り続ける。

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李、2試合連発含む3安打[ニッカン]

李承Y内野手が2試合連続の1発を放った。6回、岩本のカーブを右手1本で右中間最深部に打ち込んだ。4回には速球を右前へ、8回にも右翼線二塁打と調子は全開モードだ。オープン戦で苦しんだ日本の投手のタイミングにもだいぶ慣れてきたようで「(本塁打は)うまく自分のポイントに引きつけることができた」。バレンタイン監督も「リラックスして打てている」。不動の4番への信頼を、さらに深めたようだった。

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