わたしはかもめ2004年鴎の便り(4月)

便

4月15日

西岡、左からスイッチ

バレンタイン監督が「将来のスーパースター」と断言するロッテ西岡剛内野手が、憧れのメッツ松井を目指し、あることに取り組んでいる。15日のイースタン・リーグ西武戦の試合前。必死に素振りを繰り返す西岡がいた。マリナーズ・イチロー動揺、練習をアピールするのはプロらしくないと考える現代っ子。だから「内証ですよ」とおどけながら、右打席でのきれいなスイングを見せてくれた。

ん?右打席?そう、西岡は「去年、2軍で左投手を全く打てなかったですから」と、今季開幕後から両打ちに挑戦していたのだ。この日は「左投手が出てくれば右で打つつもりだったんですけどね」と右打席の初披露はお預けとなったが、新たなチャレンジへ充実感をのぞかせた。

38歳のベテラン小宮山は「ロッテで『プロとは何ぞや』と聞かれて、すぐに答えられる選手は少ないんじゃないですか」という。同投手の答えは「生活の全てを野球に結び付けて考えられること」。02年に大阪桐蔭からドラフト1位で入団。アルマーニのスーツで入寮するなど、今どきの若者風な西岡も「とりあえず3〜5年は野球に集中したい。右がダメだったらダメで、気付くこともあると思うし」と決意した。

松井稼のように、右打ちの打者が足を生かして両打ちに転向することはあっても、左打ちが右打ちにも取り組むのは、稀なこと。「少しでもうまくなりたい」という強い気持ちが、ひしひしと伝わってきた。

両打ち
プロ入り後に両打ちへ転向した選手は、右打ちから両打ちになったケースが圧倒的に多い。柴田勲、屋鋪要、高橋慶彦、平野謙、松永浩美、松井稼頭央ら代表的なスイッチヒッターは、いずれも俊足を生かすために右打ちから転向した。左打ちから両打ちへ挑戦した例には、大毎の内野手として活躍した八田正がいる。両打ちに転向した62年には打率2割7分3厘を記録したが、その後左打ちに戻っている。

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黒木、髭剃るぞ!?

17日の日本ハム戦に先発する黒木に、01年以来、3年ぶりの勝利への力みはない。この日は浦和球場のブルペンで軽めの投球練習。「995日ぶりだよね。チームがこういう状況だけど、自分のできることを精いっぱいやるだけ。やっと髭が剃れますよ」と不精髭をなでながら話した。

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黒木17日2年半ぶり1軍登板[報知]

17日の日本ハム戦(東京ドーム)で約2年半ぶりの1軍登板が決まった黒木知宏投手が15日、「自分の集大成を見せるつもり」と右肩の故障を経て変身した自分を見せる決意を明かした。「995日ぶりですね」遠ざかった日数を自ら口にした。元々は体のバランスの崩れから痛めた右肩。投球フォームの改善や体の軸を意識したトレーニングで自らを改造してきた。体重は最高時の90キロ近くから82キロだが、今季は生涯初めて「ものにした」チェンジアップも武器。「自分の持っているものを精一杯出すだけ」と意気込んだ。

イースタン・リーグでは3試合に投げ、防御率0.95と抜群の成績を収めているが、この日に17日の先発を言い渡された右腕は既に武者震い。「まだ“復活”じゃない。“復帰”なんです」と力を込めた。チームは8連敗の最中だが、ジョニーの熱意は燃えあがっている。

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ロッテ・ミンチー5回5失点(ファーム)[ニッカン]

ネイサン・ミンチー投手が、イースタン今季初登板した。10日のオリックス戦に先発して、5回7失点と打ち込まれ、再調整のため11日に1軍登録を抹消された。ファームでの登板は、昨年5月3日の日本ハム戦(ロッテ浦和)以来。

この日は5回を9安打5失点(自責2)、3四球、2奪三振だった。3回に味方の失策とマクレーン、大友の二塁打で2失点。4回にも1死一、二塁で直球をマクレーンに左中間へ推定飛距離125メートルの1号を打たれた。ミンチーは「球は高目に行き不満足。マクレーンに打たれたホームランもそうだよ。でも1軍で最後に投げたときより内容は良かった。21日の近鉄戦に登板したいよ」とコメントした。

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