わたしはかもめ2004年鴎の便り(4月)

便

4月30日

千葉ロッテ3−0西武(千葉マリン)

ロッテは引き分けを挟み今季3度目の3連勝を飾り、バレンタイン監督は日米通算1200勝を挙げた。6回、福浦の二ゴロでロッテが1点を先制。続く7回には李のソロ、浜名の移籍後初打点となるタイムリーにより、2点を追加した。ロッテ先発の清水直は開幕で勝って以来の勝ち星で2勝目、自己最多タイの10奪三振。去年7月6日以来となる完封勝利、プロ入り初の無四球完封を飾った。

123456789R
西武0000000000
千葉ロッテ00000120x3
清水直
「フォアボールだけは気をつけて、前半から飛ばしました。でも、中継ぎに負担をかけずに、1人で最後まで投げようという気持ちも強かった。だから、3球勝負で行ったし、早いカウントからも勝負に行きました。ほぼ、思っていた通りのピッチングが出来ましたね。とにかく、無四球が嬉しい。前回もフォアボールからやられていたんで。」
「何とか塁に出てチャンスをつくりたいと思っていた。失投をうまく捉えられましたね。大沼投手は、投げるボール全てが良かったです。前の打席の空振りも、正直、自分のスイングで捉えたと思ったんですけど。相手のボールのキレが上でしたね。とにかく、これをきっかけに明日も頑張ります。」
バレンタイン監督
「今日の白星は、私に関してだけではなく、2004年のマリーンズ、そして、清水直が素晴らしかったということを表している。私の記録で彼らの活躍を消して欲しくない。私は全ての勝利が好きだし、ほとんどの勝利を楽しんできたが、今日の勝利は格別だね。」

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清水直、プロ初無四球完封

◇ボビー日米通算1200勝飾った

先発清水直が、バレンタイン監督の日米通算1200勝を最高の完封劇で飾った。最後の和田を投ゴロに打ち取ると、ウイニングボールを受け取って、真っ先に同監督の元に向った。「1200勝というのはすごいと思うしね。そんな勝利に貢献できて本当に嬉しい」。抱き合いながら、英語と日本語ごちゃまぜの「おめでとう!」。そして、大歓声の中、記念のボールを手渡した。

エースと呼ぶに相応しい大仕事だった。「初回から飛ばしても大丈夫だと分かってましたから」。先頭の赤田を三振に取ると、もっともマークすべき3番フェルナンデスは、142キロの高速スライダーで空振り三振に。この日、直球は最速151キロをマークし、スライダー、スプリットもさえ渡った。三塁を踏ませない力投で、許した安打はわずかに4。チームとしても今季初となる完封を達成した。

この試合まで5試合に登板し、防御率はリーグ4位の2.97。だが、清水直が投げている間にチームはわずか15得点。援護に恵まれず、勝利は1勝。それでも腐らなかった。「僅差の試合でも粘れて、安心して打者が攻撃に専念できる投手になりたいですから」。帽子のつばの「Be patient(粘り強く)」の文字通り、プロ入り初の無四球完封も成し遂げた。

清水直にとって、バレンタイン監督は父親も同然の存在だ。キャンプ中から開幕投手の指名を受け、登板日の設定も許された。紅白戦、オープン戦と、投げ終えると監督のもとへ呼ばれアドバイスを受けた。この夜の勝利は、「今日の1200勝は、私に関してではなく、チームと清水直が素晴らしい試合をしてくれた証だ」という同監督への、これ以上ない親孝行だった。

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李、感謝の4号

李が1点リードの7回、右中間へ4月19日以来の4号ソロを放ち、清水直へ貴重な追加点をプレゼントした。試合中に初芝から「変化球を捨てて速球1本」のアドバイスを受け、狙い通りに大沼の144キロの直球を豪快に運んだ。李は「カウント2−3から、うまく速球を打てた」と初芝に感謝していた。

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清水直完封!ボビー日米通算1200勝[スポニチ]

「ボビー」コールの中でファン代表から花束を受け取った。ヒーローインタビューより先だった日米通算1200勝を祝う儀式。主役はバレンタイン監督だった。「どの勝利も好きだけど今夜は格別。連休前で観客が多く、相手は首位のライオンズ。エースが完封してこの上ないよ」。

節目を飾るに相応しい夜。清水直がエースの投球を見せた。「1200勝を意識すると選手が硬くなる。1試合で決めようと思った」。03年7月6日のダイエー戦以来(福岡ドーム)の完封はプロ初の無四球だ。主役の座は奪われても「(バレンタイン監督の)素晴らしい記録にかかわれて光栄です」と笑った。

その指揮官にとって、85年に35歳の若さでレンジャーズの監督に就任してから20年目の区切りの勝利。それはある監督の背中を追ってきた結果でもある。68年にドジャースへ入団した時の3Aの監督だったトミー・ラソーダ氏(現ド軍副社長)。「ずっと好きな監督で、前向きな態度は彼から学んだんだよ」。戦略や戦術よりも大事なものがある。選手の意欲を引き出す独特の掌握術。人と人とのつながりを重視するから、この日も試合後にベンチで行う恒例のミーティングで「選手がいなければ1勝もできない。みんなのおかげだよ」と言って頭を下げた。

ベンチ裏の選手食堂では重光オーナー代行をはじめ、選手や関係者が集まって乾杯した。「知らされていなかったけど素晴らしい贈り物。チームが1つになっているのを感じる」。借金完済まであと1勝。ロッテに上昇ムードが漂ってきた。

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バレンタイン監督日米1200勝!清水直が無四球完封[サンスポ]

監督の日米通算1200勝とエースの今季初完封。右翼席の応援団が見守る前でガッチリと握手した。「おめでとうございます」。清水直からプレゼントされたウイニングボールに、バレンタイン監督はそっとキスをした。

「シミズは今季のロッテというチームの素晴らしさを体現してくれた。ボールは彼のものなのに私にくれた。素晴らしいピッチングより、私の記録で注目度が損なわれてしまい、申し訳ない」。

バレンタイン監督
「殊勲の右腕を気遣った指揮官だったが、清水直は「ボクが持っていても仕方ないでしょ。1200勝がすごい」。“禅譲”は当然と言わんばかりだった。自分で決めたかった。初めて自分を開幕投手に指名。重要な意味を持つカード3連戦の初戦に起用するなど、絶大な信頼を預けてくれた“恩師”の記念試合。だからこそ最後まで投げ抜いた。」

ムダ数を減らそうと、要所では強気の3球勝負。全27アウトのうち“3球料理”は8度。散発の4安打10奪三振で、首位・西武に今季初の完封を食らわせた。清水直の完封は昨年7月6日のダイエー戦(5−0)以来だが、無四球は初。メモリアル試合の“背景”が集中力を高めた。「記録を持っている監督がいるというだけで、ロッテはいい結果を残せます。秋には1番勝っているチームになっています!!」。エースが高らかに宣言した。ドロ沼の10連敗も過去のこと。4月が終わってみれば、借金はわずか『1』。名将と共にロッテが熱パを演出する。

バレンタイン監督の年度別成績
年度チーム試合勝率順位
昭60※レンジャーズ12953760.4117
昭61 〃16287750.5372
昭62 〃16275870.4636
昭63 〃16170910.4356
平元 〃16283790.5124
平2 〃16283790.5123
平3 〃16285770.5253
平4※ 〃8645410.5233
平7ロッテ13069583.5432
平8※メッツ3112190.3874
平9 〃16288740.5433
平10 〃16288740.5432
平11 〃16397660.5952
平12 〃16294680.5802
平13 〃16282800.5063
平14 〃16175860.4665
平16ロッテ3014151.4833
日米通算17年2349120011454.511
メジャー通算2189111710720.510
日本通算16083734.532

[注]※はシーズン途中の就任または解任。順はリーグ順位、平8年以降は地区順位。平12年ワールドシリーズ進出。今季成績は30日現在のもの。

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李が9試合ぶりの4号ソロ[サンスポ]

李承Yが1点リードの7回に9試合ぶりの4号ソロを右中間へ。昨季、韓国・三星で56本塁打。「アジアの大砲」として来日しながら、思うような打撃にはあと1歩で、故障で先発落ちも味わっただけに「ラッキー7の攻撃だったから、チームに貢献できる本塁打を打ててよかった」と久々にスマイル。

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バレンタイン監督、日米通算1200勝[報知]

格別な“勝利の美酒”だった。バレンタイン監督は最高の笑顔で、最高の言葉をナインに投げかけた。「選手がいなければ1勝もできない。みんながいたから1200勝を達成できたよ!」試合後の選手食堂で飲み干したビールの味も最高だ。理想的な勝利で飾った指揮官としての日米通算1200勝。95年のロッテ時代を合わせ、日本での83勝目で大台に乗った。

エースの完封が、メモリアルウインに花を添えた。「監督が言ったんです。『秋にウチが1番いい思いをする』と。その言葉を信じています」清水直が4安打10奪三振の完ぺきな投球で今季初完封。打線も5回までノーヒットに抑えられながら、小坂の初安打を起点にして6回に先制。7回にはアジアの大砲・李承Yが27打席ぶりの4号ソロ本塁打で後押しした。

ナインを盛り上げる指揮官の手腕は、自身がドジャース現役時代の恩師、トミー・ラソーダ氏譲りだという。「野球は前向きな姿勢が必要。彼から学んだことは大きい」。1985年、34歳にしてレンジャーズの監督に就任、常にナインへの信頼を忘れずに戦った。「本当はこのボールは清水直が持つべきもの。それだけは忘れないで欲しい」エースから手渡されたウイニングボールを手にして言ったこの言葉こそ、ボビーの監督像だ。

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バレンタイン監督日米通算1200勝[ニッカン]

バレンタイン監督が、この日の今季14勝目で指揮官として日米通算1200勝を達成した。米大リーグで1117勝、95年のロッテ監督時代に69勝しており、偉大な“マイルストーン”に到達。試合後のベンチでは「選手なしには1勝もできない。みんながくれた記録だ」と喜びを爆発させた。

尊敬するラソーダ監督(ドジャースで通算1599勝)の名前を挙げた指揮官は「私の歳(53歳)の時には、まだ500勝ぐらいだったんじゃないかな」と話し、通過点にすぎないことを強調していた。

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李9戦ぶり4号[ニッカン]

李が1点リードの7回、9試合ぶりの4号ソロ本塁打を放った。大沼の甘い速球を低い弾道で右中間席に運び「何とか塁に出てチャンスをつくりたいと思っていた。失投を上手く捉えられた」と、予想以上の結果ににんまり。「アジアの本塁打王」として日本球界入りしたが、思うような打撃にはあと1歩。さらに、けがなどの影響で先発メンバーから外れる寂しさも味わっているが「チームに貢献できる本塁打を打てて良かった」と、この日ばかりは笑顔が絶えなかった。

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