わたしはかもめ2004年鴎の便り(6月)

便

6月21日

大阪近鉄4−0千葉ロッテ(大阪ドーム)

近鉄が今季4度目の完封勝ちで連勝を収めた。近鉄は2回、バーンズの4号ソロで先制すると、3回は中村の適時打、7回にも中村・北川の連続適時打で加点した。近鉄先発パウエルは、8回を被安打6、奪三振7、2四球、無失点の好投で今季3勝目。ロッテ戦は昨年から4連勝となった。ロッテは先発の清水直が6回を投げ、7安打4失点で両リーグワーストの今季8敗目を喫し、打線も6安打9残塁の拙攻で今季4度目の完封負け。連敗で再び借金は今季最多の11、最下位オリックスとはゲーム差なしの勝率.003差となった。

123456789R
千葉ロッテ0000000000
大阪近鉄01100020x4
清水直
「踏ん張り切れなかった。それだけ…。ランナーを出して踏ん張る事ができなかった自分の負けですよ…。」

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小宮山が抹消

昨年1年間の浪人生活を経て5年ぶりに古巣ロッテに復帰した小宮山悟投手が21日、今季初めて出場選手登録を抹消された。5月8日の近鉄戦で復活の1勝を挙げたが、ここ数試合は短いイニングの救援登板にとどまっていた。バレンタイン監督は「ロングリリーフをしてもらおうと思ったが、その機会がなかった。2軍で間隔をあけて先発して欲しい」と説明した。

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零敗で借金11[スポニチ]

ロッテは5月15日のダイエー戦(千葉)以来となる今季3度目の零敗で、借金は今季最多タイの11となった。バレンタイン監督は「パウエルの投球が良かった」と言葉少な。4回1死二、三塁、8回無死一、二塁の絶好機を逃し、悔しさがにじんでいた。近鉄とオリックスの合併問題が浮上して以来初の近鉄戦だったが、指揮官は「クレイジーだよ」と吐き捨て足早にバスに乗り込んだ。

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清水直援護なし[報知]

勝利の女神は、またも清水直には振り向いてくれなかった。5月30日の近鉄戦(松山)で、3勝目を挙げて以来勝ち星に見放されているエース右腕。6回2/3を4失点ながら味方打線は0行進で早くも8敗目。清水は「走者を出して踏ん張れなかった自分の負けです」と足早に球場を後にした。

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小宮山”出番なし”抹消[報知]

◇黒木長期離脱も

1年間のブランクを経て球界復帰を果たした小宮山悟投手が21日、出場選手登録を抹消された。バレンタイン監督は「先発としても、ロングリリーフとしても登板機会がない」と説明。小宮山は5月8日の近鉄戦で復帰初勝利を挙げたが、その後はリリーフ待機が続き、10試合で1勝3敗、防御率6.25と低迷。井上投手コーチは「ファームの若手でいい投球をする者もいるから」と世代交代も示唆した。

また、右ひじの張りを訴え2軍調整している黒木知宏投手も、右ひじの痺れの原因が鎖骨と肋骨の間の血管が圧迫される「胸郭出口症候群」と判明。症状次第では長期離脱となる可能性もあり、ともに復活を飾った元エース2人が苦境に立たされた。

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阪神立川が1軍合流、22日1軍登録へ[ニッカン]

ロッテからトレードで阪神に移籍した立川隆史外野手が21日、甲子園球場の室内練習場で1軍の練習に参加した。「自分の打撃をアピールするだけ」と控えめに話していた立川は、打撃練習で持ち前のパンチ力を披露。22日からの広島3連戦(甲子園)では左投手の先発が予想されるため、岡田監督は右の代打要員として出場選手登録する方針を示した。

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アテネ代表24選手決定、発表は25日[ニッカン]

アテネ五輪日本代表の陣容が21日、決定した。25日の正式発表を前にした最終スタッフ会議が都内で開かれ、投手11人、捕手2人、内外野手11人の編成を再確認。投手11人だけ、一部選手を入れ替えた2案を用意。会議終了後、リハビリ中の長嶋茂雄監督に最終決断を委ねて代表メンバー24人が決まった。

中畑清ヘッドコーチは「本当の絞り込みは終わった。今日中に監督の承認を得ます」と人選が正式決定したことを明らかにした。野手に関しては、前回の人選から変更はない。投手は抑え候補数人がまとまらず、長嶋監督の意向に沿う方向で決まった。大野豊投手コーチは投手陣11人に関して、「先発要員を多めに選んでいる。ケースによって、中継ぎに回ることになるだろう」と語った。

この日は1次リーグの対戦チームごとに、先発投手のシミュレーションも完了。キューバとの壮行試合(7月13、14日、東京ドーム)での選手起用についても話し合われた。中畑ヘッドは「長嶋監督と話し合いのキャッチボールを重ねながら、最高のメンバーを選んだと思う」と12球団から選りすぐりの陣容に、大きな自信をのぞかせた。

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12球団実行委、合併問題差し戻し

プロ野球の実行委員会が21日、都内で行われ、近鉄とオリックスの合併問題の正式承認が先送りされた。両球団からの提案を大筋では了承したが、地域権、選手の雇用問題などの具体案が提示されず、阪神、横浜など複数球団から反発を受け、継続審議=差し戻しを食らう形となった。待ったをかけられたことを受け、パ・リーグは7月1日に緊急理事会を招集。両球団から具体案を提示させることになった。これで同7日オーナー会議での決定も、先送りされることになった。

難題はあるが、ひとまず承認−議決され、あとはオーナー会議の裁定を待つだけ。そんな予想に反し合併問題は、複数球団の反発にあって差し戻しを食らう形となった。実行委員会では、まずオリックス小泉、近鉄小林両球団社長から合併に至った経緯の説明があり、続いてセ・リーグ球団が意見を述べた。

合併案について、両球団がセ・リーグ側に経緯を説明するのは、もちろん初めて。議長を務めた豊蔵セ・リーグ会長は「大筋では合併の手続きを進めることに了解した」と語ったが、異論がなかったのは3点の懸案事項のうち、加盟料30億円の免除だけ。その他の合併に伴う案件については、各球団から反論が飛び出し事態はたちまち紛糾。待ったがかけられた。

まず両球団が大阪府(大阪ドーム)と兵庫県(ヤフーBB)を本拠地とすることを要望していることに、阪神竹田常務が「ダブルフランチャイズは問題です。なぜ2つの府県に(本拠地)を持たなければならないのか」と異を唱えた。この件については18日、オリックス宮内オーナーが阪神久万オーナーを訪問し理解を得たものと思われたが、ここにきて方向転換した。広島鈴木球団副本部長も「希望はいいが、本拠地が1チームだけ2つあっていいものか」と疑問を呈するなど地域権は棚上げされた。

そしてもう1つ。合併に伴いオリックス、近鉄が1チームにまとまることによって、あふれる選手の受け皿が必要になる。これにも横浜山中専務は「選手数が増えることで経営が圧迫されたり、今いる選手に不利益を与えるようではいけない」と訴えた。野球協約第57条(選手の救済措置)には80人までの拡大が明記されているが、中日伊藤代表は「近鉄、オリックスが70人で、他球団は75人では通らない」と主張した。既にここまで「いいとこ取り」に対する不満の声が噴出するなど、セ・パの垣根を問わない問題として議論を重ねる必要がある。

このように問題は、両球団から合併に伴う諸問題の具体案が提示されなかった姿勢にある。「ただ合併しようでは困る」と小池パ会長。今月17日のパ緊急理事会で同調した同じリーグの日本ハム小嶋オーナー代行さえも「前回と比べて内容が変わらなかった。中身が不明確だ」といわれる始末だ。

パ・リーグは7月1日に再び緊急理事会の招集を決定。両球団に具体案の提出を求めた。この日の承認先送りで、7月7日のオーナー会議への議題の上提は事実上、消えた。「合併了承」というレールには乗ったものの、迷走を続ける合併問題。両球団が早期に詳細を煮詰めなければ、終着点は見いだせない。

◇現段階は「2」

実行委員会議長のセ・リーグ豊蔵会長が、1リーグ制問題が依然としてくすぶっていることをにおわせた。この日、オリックスと近鉄の合併は「了解」にとどまったが、来季については「現段階では1リーグ問題は出ておりませんので、現段階では2リーグで進めていくということ」と、「現段階」を強調。「今後の進展状況によっては、分かりません」と付け加えた。合併とリーグのあり方は切り離して考えられず、またオーナーレベルの意向が強く反映することもあり、この発言となったようだ。

◇たたき台必要

ダイエー佐藤代表
「細かい話はこれから。(球界再編問題は)我々のレベルではない。オーナー会議の問題。選手プロテクトの問題は2球団のたたき台がないと先に勧めない。パは5球団で継続可能?仮定の話には応えられない。ただ、片や5球団、片や6球団では(パが)マイナー的なイメージにはなる。」

◇進展なかった

西武星野代表
「進んだ話はなかった。これから両球団が話し合って、藤堂の詳細を7月中に出してくるでしょう。それを討議するということ。1リーグ制の話はなかった。うちは前からパ5球団では無理だろうと言っているが、そこまで話がいっていないよ。」

◇内容これから

近鉄小林社長
「(今回の合併を)球界全体の話として考えていただけたと受け止めている。これから具体的な内容について進めていきたい。進めていく途中で実行委員会等に説明して、皆さんの納得できる形で進めたい。1リーグ、2リーグの希望?ありません。」

◇今後セと議論

ロッテ瀬戸山代表
「今後のことは球界全体で考えていかないといけないという意思統一ができた。僕はこれまで「5球団でやらざるを得ない」と言ってきたが、(パの)誰もそれがベストだとは思ってない。(球界全体で1リーグがいいとならば)それに反対する球団はないから。これから1番いい形をセを交えて考えていくということ。」

◇私案はあるが

日本ハム小嶋オーナー代行
「最終的な賛否は全てが具体化されてから。どうチーム編成をしたいのか、両球団はセ各球団の協力を仰ぐための説明が必要。私案として対応は検討しているが、今は話す時ではない。しかし7月中に決めなければいけない問題だ。」

◇7月中に詳細

オリックス小泉社長
「大筋、基本的に(合併の)ご了解をいただき当事者として喜んでいる。次回のオーナー会議でご了解をいただければ、進めさせていただきたい。7月中くらいには詳細を決めたい。具体的提案?全てはこれからです。」

◇W本拠は問題

阪神竹田常務
「両球団(オリックと近鉄)の移行を尊重して、合併について大筋では了承することになった。ただ、具体的な内容はこれから。スタートラインに立ったという感じです。当球団としてはダブルフランチャイズは問題です、という話をしました。」

◇細部早く出せ

中日伊藤代表
「合併に関してはそういう方向でやってもらってもいいんじゃないか。ただ、合併の条件など細部がはっきりと分からない。なるべく早く出していただきたい。今日は1リーグ制の話は出なかったが、経営上、色々な問題があると思う。現在は、来年も2リーグ制だと思って準備を進めている。」

◇セ会長の通り

巨人三山代表
「(記者会見で)豊蔵会長がおっしゃったことが全てです。」

◇作業進展次第

ヤクルト倉島常務
「合併に向けて作業を進めるということを了解した。どこもダメだとは言わなかった。オーナー会議までにどうこうするということではなく、7月いっぱいをメドに案を出していくということだった。今後は作業の進み方次第なんじゃないか。」

◇法律カバーを

広島鈴木副本部長
「方向性は出たが(合併の)承認はまだです。早急に中身を開示してくれ、ということです。ウチとしては、選手の雇用に関し、法的な問題が起こらないよう、弁護士を入れるなどしてしっかりと決めてほしい、と要望しました。」

◇事情は理解も

横浜山中常務
「球団数が減ることは好ましいことではないと思っている。2つのチームが1つになって進んでいく事情は理解したが、現段階では(合併を)承認したということではない。1リーグ制?そこまで話は進んでいないので今は話す段階ではない。」

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久万オーナーいいとこ取り「蹴っ飛ばす」[ニッカン]

阪神久万オーナーが吼えた。実行委員会の内容を大阪で報告を受け、合併後の選手の振り分けについて「あんまり不合理やったら、そんなもん蹴っ飛ばしますわ!」と話した。「70人いい人だけを選んで、残りはお前らが面倒見ろでは困りますやん。財政難で(選手を)取れないチームだって出てくるかもしれませんよ。たとえとらなくたって、罰則もない訳でしょ」と問題提起。また大阪、神戸のダブルフランチャイズ制についても、あらためて拒否の姿勢を明確にし、芳しくない体調をおしてでも、7月7日のオーナー会議に出席する意欲を見せた。

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渡辺オーナー、9月結論出なきゃ来年送り[ニッカン]

来季1リーグ実施決定のリミットは9月、さらには合併自体の凍結も−。巨人渡辺恒雄オーナーが21日、合併問題に関し、7月7日のオーナー会議に加えて9月初旬に臨時のオーナー会議を招集する意向を示した。都内のホテルでパーティーに出席後「7月7日のオーナー会議があって、9月の初めにもう1回、オーナー会議を臨時招集してオレが議長になってやって、それで最後。それで結論が出なかったら全部来年送りだ」と話した。1リーグへの執念を見せる一方で、条件が整わなければ合併自体が白紙となる可能性もちらつかせた。

渡辺オーナーがまず口にしたのが合併問題だ。「まずは加盟料だが、合併に関してとる訳にはいかない。問題は地域権と選手の処遇だよ」と切り出し、地域権に関しては「1県(=都道府県)1球団が基本」という基本姿勢を強調。選手の問題に関しては「何人プロテクトするかだが、合理的な数字なら、のめるだろう」と話した上で「最大は1軍の28人。最低は5人いりゃいいだろう。ただ5人じゃどうかと思うから、その間だな」と具体的な数字を挙げて話した。この日の実行委員会で結論が先送りされた、クリアすべき2つの問題点を、具体的に指摘した。

一方で合併が無事に決まれば、続けて1リーグへの移行も議論していく考えを示した。「6対5じゃ(1リーグは)無理だろう。5対5になったら(阪神オーナーの)久万さんも考えるだろう」と、具体案にまで言及した。来季の開催までには期限が迫っている。日程作製など、2度目のオーナー会議を臨時招集しても来季の1リーグ実現は難しいところ。それでも、そのらつ腕でアッと驚く「ウルトラC」があるかもしれない。

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