わたしはかもめ2004年鴎の便り(6月)

便

6月25日

ロッテ瀬戸山代表、温情30人枠

◇プロテクト言及「それなりにメリットあげないと」

ロッテ瀬戸山隆三代表が25日、チーム遠征先の金沢で、近鉄・オリックスの合併問題について意見を述べた。同代表は私見という前置きをしながら、合併球団のプロテクト選手数について言及。「強くなったら困るみたいな意見もあるけど、僕は最低30人はプロテクトさせてあげないとと思ってる」と、明確な人数を示した。これまで人数枠については、巨人渡辺オーナーが「最低5人から、1軍枠の28人くらいまで」と話したぐらいで、具体的な議論はなされていない。瀬戸山代表は30人の理由として「これまでの負債を背負わなければならなかったり、合併は金がかかるし、決して楽なことではない。プロ野球を何とか良くしようとしてデメリットを覚悟で一緒になるんだから、それなりのメリットを与えてあげないと」と説明した。

ただ、30人枠からもれた選手を他球団が獲得する際の問題について両球団に注文をつけた。「ウエーバーとか、色々方法はあると思うけど、2球団は選手の契約内容などを他球団にきっちり明らかにして欲しい。新聞で読んだ年俸だと思って取ったら、全然高かったなんてことになったら困るから」と、情報開示を求めた。

同代表はこの日、金沢市内の選手宿舎で今回の合併の経緯を説明。26日には2軍の浦和球場で同様の話を行う。「7月1日に(パ・リーグの)臨時理事会が行われる前に、合併の詳細を2球団から聞きたい。そうしないと会議で意見を言えないから」と注文をつけていた。

◇加盟料なくていい

瀬戸山代表は合併問題に積極的に取り組む姿勢を見せる一方、「何とか6球団で残せる方法はなかったのかなあ」と悔しがる素振りも見せた。「参加料30億円、加盟料60億円はなくてもいいと思う。その代わり、新たに球団を持とうとする企業を審査するような場があればいいんじゃないかな」と、球界外からの資本流入を阻む現協約の不備を指摘していた。

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アテネの空に日の丸を、五輪代表24人発表

日本代表編成委員会が25日、都内で開かれ、アテネ五輪で金メダルを狙う長嶋ジャパンの24人が発表された。「野球の伝道師になれ」という長嶋監督の意向のもとに若手中心に編成、ディフェンス重視でつなぐ打線を目指す。昨秋のアジア予選同様、主将はヤクルト宮本が務め、4番にはダイエー城島が座る予定だ。席上、脳梗塞でリハビリ中の長嶋茂雄監督から届いたメッセージが読み上げられた。

記者会見の冒頭、日本代表編成委員会の長船委員長が、メッセージを読み上げた。「(略)この選手達は、責任の重さに負けることなく『For the Flag』を合言葉に、オリンピックの聖地、アテネの空に日の丸を掲げてくれると信じています(略)」。この日朝、ファクスで日本野球機構に届けられた長嶋監督のメッセージだった。

長嶋監督の五輪にかける意欲は変わらない。関係者から電話で同委員長に「主将は宮本選手に任せたい」という長嶋監督の意向も伝えられた。オリックスと近鉄の合併問題に揺れる球界で、長嶋ジャパンの意味は大きい。中畑コーチが代弁した。「今、1番気にしているのは監督本人じゃないでしょうか。合併問題も含め、いい方向に捉えているファンはいないと思う。そういう意味で代表チームは明るい話題を持ち帰る使命がある」と語った。

選考
昨秋の予選メンバーから16人が選出された。中畑コーチは「元々、監督に、若い選手が経験を積むことによって野球界の伝道師になって欲しい、という希望があった」と話す。長嶋監督は年明けから1球団2人枠撤廃を求めたが、希望は叶わず苦心の末の選考。中畑コーチは「本当に難しかった」と振り返る。
打線
予選同様、1発よりつなぎを重視。中畑コーチは4番城島を明言した。「つないで、つないで、という意識が原点。少数の点でも勝ち抜く野球。城島の向かっていく姿勢にかけたい。4番はおそらく城島」と明かした。
投手
11人中、先発は5人で回す構えだ。大野豊投手コーチは「先発は5人いればまかなえる。2人はロングリリーフ」と話した。ダイエー和田、西武松坂、巨人上原、近鉄岩隈、広島黒田らが中心とみられる。残る先発陣が中継ぎにも回る総力戦だ。
守備
高木豊守備走塁コーチは「2番ショート宮本が中心になる」という。さらに「予選同様、コンバートもある」と1人複数ポジション制を敷く。

長嶋監督は7月13、14日の壮行試合(キューバ戦)の視察、アテネ五輪本番で指揮をとるべく、リハビリに励んでいる。五輪の聖地アテネで日の丸を−。長嶋ジャパンが金メダルどり最終章のスタートを切った。

五輪代表メンバー
和田毅ダイエー投手23左左
松坂大輔西武投手23右右シ予
岩隈久志近鉄投手23右右
清水直行ロッテ投手28右右
小林雅英ロッテ投手30右右
安藤優也阪神投手26右右
藤本敦士阪神内野手26右左
上原浩治巨人投手29右右
岩瀬仁紀中日投手29左左
石井弘寿ヤクルト投手26左左
黒田博樹広島投手29右右
三浦大輔横浜投手30右右
城島健司ダイエー捕手28右右
相川亮二横浜捕手27右右
中村紀洋近鉄内野手30右右
小笠原道大日本ハム内野手30右左
金子誠日本ハム内野手28右右
宮本慎也ヤクルト内野手33右右
和田一浩西武外野手32右右
谷佳知オリックス外野手31右右
村松有人オリックス外野手31左左
高橋由伸巨人外野手29右左
福留孝介中日外野手27右左
木村拓也広島外野手32右両

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ロッテ瀬戸山代表、新球団戦力確保に理解[スポニチ]

ロッテ・瀬戸山隆三球団代表は25日、オリックスと近鉄が合併後の新球団で優先的に選手を確保するプロテクト枠に関し「どちらのチームからという割合は関係なく、30人ぐらいがいいのかな」と私見を披露。他球団が主力選手の囲い込みを危ぐする中で「リスクを背負って合併するのだから、少しはメリットを持たせないと」と戦力確保に理解を示した。

ロッテはこれまでにも濱本球団社長が「株式会社の合併である以上、その会社の利益を最大限に考えないと」と発言するなど新球団に対する優遇措置に前向きだった。また、一方で瀬戸山代表は枠から漏れた選手を獲得する際の問題点も指摘。複数年や出来高契約を結んでいる選手を例に挙げ「詳しい内容が分からなければ(獲得を)考える。前もって公開してもらいたい」と事前の情報開示の必要性を訴えた。

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ロッテ代表、新球団プロテクト枠最少30人[ニッカン]

ロッテの瀬戸山隆三球団代表は25日、遠征先の金沢市内の宿舎で選手、スタッフに対し、近鉄とオリックスの合併問題に関する経過説明を行った。21日の実行委員会までの事実関係を説明した同代表は「浮足立たず、プレーに専念してほしい」と伝えた。

また、同代表は合併後の新球団の選手プロテクト枠が設定される場合、最少で30人との私見を述べた。「合併にまつわる費用などを考えれば、30人ぐらいでないとメリットもないはず」と理由を述べ、場合によっては、各チーム、ポジションでプロテクト枠を細かく割る案も明らかにした。

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横浜、生き残りへ合併やむなし[ニッカン]

横浜の峰岸進球団社長は横浜市内の球団事務所で25日、巨人渡辺恒雄オーナー(読売新聞グループ本社会長)らが強硬に1リーグ制移行を進めた場合、球団消滅よりも合併を選択することを示唆した。具体的なことは決まっていないが、これまで合併に否定的だった同社長も球界の風潮に逆らえず、苦渋の選択肢を視野に入れ始めた。同じく2リーグ維持を主張していた中日も、渡辺オーナーの考えに賛同の姿勢を見せ、球界再編への動きが一気に加速しそうだ。

突然の方針転換だった。この日、横浜市内の球団事務所で峰岸社長は「6チームなりでやろうという話になれば、そういうこと(合併)もゼロではない」と横浜自身についての合併の可能性を初めて示唆。これまで1リーグ制にも反対姿勢を見せていた横浜だが、合併を前向きに考える姿勢に変わった。

前日24日に巨人渡辺オーナーは、1リーグ制移行に反対する横浜などの球団に対して「ケツの穴の狭い人たちと、いつまで話したってきりがないね」と痛烈批判。有志連合という言葉を用いて、新リーグ構想までちらつかせた。峰岸社長は「(1リーグについては)先の見通しの立たないまま、はい、賛成ですとは言えない」としつつ「ただ、2リーグでやったってうまくいくとは限らない」と指摘。「いずれにせよ撤退する気はない。ゼロ(消滅)になるよりマイナス(減収覚悟の1リーグ)の方がいいという判断もある。合併っていうのは撤退っていうことにはならないから」と、最終的には苦肉の策として合併という手段を用いる考えもあることを示した。

具体的な動きは否定したものの「どこかが(合併を)しましょうという話になれば『合併なんてしません』ということではない」と話が持ち上がれば、どの球団でもオープンに話を聞く構え。さらに「実現性?この際、一気かせいでやった方がいいかもしれない。時間を掛けてやるよりは、乱暴にやった方がなかなか落とせないものも落とせるかもしれない」とまで言及した。

近鉄とオリックスの合併合意が明らかになり、パ・リーグ臨時理事会で承認されたのが17日。翌18日に同社長は「横浜としては意にそぐわずに合併しろと言われたら断固反対する。ウチはウチでやってきたんだから」と強硬に合併について否定していた。しかしこの日トーンが一気に変わったことについて「生き残っていくため」と説明。この数日の間に、外部から何らかの圧力を受けた可能性は高い。

「まず自分のところの地盤をしっかりしないと、吸収するという立場になってもそうだし、逆にTBSが撤退するということになっても、高い金で売れるようにしておかなくてはいけない」。横浜を合併するメリットのある球団にしておくという、発言まで飛び出した。もちろん、事態急変を喜んでいる訳ではない。「横浜がなくなったら寂しい?そりゃオレが1番寂しいよ」。球界再編の波にのまれ、苦渋の選択肢を視野に入れざるを得ない経営者の本音を漏らす。親会社のTBSがマルハから球団経営を譲り受けてから、まだ2シーズン目の半ば。球界再編に伴う痛みは一体どこまで広がっていくのか。

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阪神久万オーナー「ウチと巨人だけでも」[ニッカン]

阪神久万オーナーがこの日、巨人渡辺オーナーと再び歩調を合わせた。「今の野球ファンの数と球団数のバランスを考えたら、8球団が理想。そこで採算が取れると思うし、ある意味仲良く、競り合いながら盛り上げていける」と解説。ジョーク交じりに「自分とこのことだけを考えるんやったら、極端な話(プロ野球は)ウチと巨人だけでもいいんですよ」とも付け加えた。また、近鉄、オリックス合併後のダブルフランチャイズ制熱望にも「我儘ですよ。規則(野球協約)を破ってもやろうとする根性がスカン」と痛烈批判した。

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宮内オーナー、オリックスの名前残す[ニッカン]

オリックス宮内義彦オーナー(本社会長)が25日、合併新球団の名称について「オリックス」の名前を残す方針であることを初めて明かした。都内の自宅で「オリックスの名前が消える可能性?ありません」と明言した。これまで「ブルーウェーブ」へのこだわりを明かしたことはあったが、近鉄のファン感情に配慮しそれ以上の踏み込んだコメントは避けていた。

宮内オーナーは呼称についても持論を展開。新しい名前となる可能性について「もちろんある。両方の痕跡を残さないというのも1つの案でしょう」と話した。さらに、大阪ドームの年間6億円の使用料が神戸、大阪ダブル本拠地構想のネックになっていることも指摘。「本拠地は大阪ドームが基本?それはない。両方の観客動員に差がなくて片方(大阪ドーム)が10倍(使用料が)かかる。10倍のコストなんて考えられますか?」と話した。

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