わたしはかもめ2004年鴎の便り(6月)

便

6月29日

北海道日本ハム8−9千葉ロッテ(札幌ドーム)

ロッテが乱打戦を制し3連勝をマーク。借金を6月16日以来の1ケタ・9に減らした。ロッテは1点を追う4回、井上の適時二塁打などで4点を奪い逆転に成功。5回にも1点を追加し、追う日本ハムを7投手の継投で振り切った。ロッテ先発のルーキー内は2回5失点も勝敗つかず。日本ハムは2回、セギノールの25号3ランで一時逆転に成功するが、先発・ミラバルが3回1/3を6失点と誤算だった。

123456789R
千葉ロッテ1214100009
北海道日本ハム2302001008
井上
「こういうゲームをとれなくて波に乗れないことが多かったんで、チームにとってもすごい大きな1勝だと思います。」

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李激走で3連勝[ニッカン]

今月2度目の3連勝を飾った。5階まで毎回得点と序盤は打線で、中盤以降は7投手による継投リレーで逃げ切った。バレンタイン監督は「あそこがポイント。送球より早くベースに到達してくれた」と、4回の一塁ゴロを勝ち越しの内野安打にした李の激走を勝因に挙げた。6月は12勝10敗で試合数の少ない3月を除けば今季初の月間勝ち越しとなった。

「思いっ切り走りました。ボテボテなので恥ずかしいです。」

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李が白星呼ぶ激走、ロッテ3連勝[スポニチ]

李承Yの激走が白星を呼び込んだ。同点で迎えた4回2死一、三塁から勝ち越しの一塁内野安打。李は「ボテボテだったけど、思い切り走りました」と表情を崩した。7人の小刻みな継投も実り、6月の勝ち越しが決定。バレンタイン監督は「中継ぎ陣がよく踏ん張ったし、李の内野安打が1番の勝因」と笑顔を隠さなかった。

「力不足です。何もかもバラバラでした。」(2回5失点でプロ最短降板)

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ロッテ接戦制す!バレンタイン監督が6月勝ち越しにホッ[サンスポ]

接戦を制したバレンタイン監督は「ブルペンが長いイニングをよく投げてくれた」と、5回以降を1点に抑えた中継ぎ陣を称えた。これで今月は12勝10敗となり、勝ち越しが決定。「(連勝のなかった)5月よりはいい成績が残せたよ」。開幕当初の3月以来の月間勝ち越しに、ホッと胸をなで下ろしていた。

小林雅
「暖かくなってきて、調子も上がってきました。」

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李執念V打ロッテ3連勝[報知]

いつもより大きな声が、ベンチにあふれた。2転、3転…4転したゲーム展開。両軍計25安打の乱戦を制した分、喜びも大きい。「みんなよくやったが、李承Yの内野安打が勝利のポイントだった」バレンタイン監督は、アジアの大砲が見せたチームプレーを勝因に挙げた。

4回、同点としてなおも2死一、三塁。加藤のフォークに食らいついた李の打球は、ボテボテと一塁へ。激走で内野安打をもぎ取り、平下が勝ち越しのホームを踏んだ。結局これが決勝点。「照れくさいね…。でも、思い切り走ったよ」決して諦めないプレーが勝利を呼び込んだ。

前日はループの危険球を発端に乱闘騒ぎが起こったが、逆にチームの結束が固まった。先発した高卒ルーキー・内の2回5失点にも、打線をつないではね返した。これで6月の勝ち越しが決定。「少なくても5月よりはいい成績だ」と指揮官ははにかんだ。ロッテはまだ諦めていない。

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オールスター出場選手一覧

パシフィック・リーグセントラル・リーグ
氏名背番球団回数守備位置氏名背番球団回数
王貞治89H監督岡田彰布80T
伊東勤83Lコーチ落合博満66D
梨田昌孝73Bu堀内恒夫88G
岩隈久志※21Bu2投手(先発)上原浩治※19G6
森慎二※11L5投手(中継)五十嵐亮太※53S4
豊田清※20L5投手(抑え)佐々木主浩※22YB8
和田毅21H2投手福原忍28T1
三瀬幸司57H1川上憲伸11D3
松坂大輔18L6岡本真也12D1
張誌家99L1山本昌34D6
渡辺俊介31M1工藤公康47G9
小林宏之41M2ベバリン34S1
横山道哉15F1河内貴哉24C1
金村曉16F2三浦大輔18YB2
城島健司※2H8捕手阿部慎之助※10G2
高橋信二30F1矢野輝弘39T4
古田敦也27S15
松中信彦※3H3一塁手アリアス※14T5
井口資仁※7H4二塁手今岡誠※7T4
小笠原道大※2F6三塁手小久保裕紀※6G8
川崎宗則※52H1遊撃手二岡智宏※7G4
中島 裕之3L1内野手立浪和義3D11
中村紀洋5Bu7仁志敏久8G4
福浦和也9M2岩村明憲1S2
金子誠8F2ラロッカ43C1
オーティズ8BW1嶋重宣55C1
種田仁3YB2
SHINJO※1F5外野手ローズ※20G8
谷佳知※10BW4金本知憲※6T7
和田一浩※5L2高橋由伸※24G7
礒部公一8Bu1福留孝介1D4
村松有人3BW3
J・ズレータ※42H1DH
福浦
「オールスターはたくさんのファンが見ている。野球という素晴らしいスポーツをアピールできるよう、頑張りたい。」
渡辺俊
「オールスターを例えるならお祭り。とても楽しそうな雰囲気が伝わってくる。自分も心から楽しみたいです。」
小林宏
「一緒に選ばれた2人とともに、マリーンズというチームを何とかアピールしたい。3人で目立ちたい。」

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近鉄を買収!31歳IT社長名乗り!

インターネット関連サービスの「ライブドア」(東京・新宿区)が、プロ野球パ・リーグの近鉄バファローズの買収に名乗りを上げることが29日、明らかになった。同社はITベンチャーとして急成長し、赤字経営の続く近鉄球団の動向を注目していた。30日に都内で堀江貴文社長が会見する予定。すでに近鉄は、オリックスと合併合意がなされ、詳細を詰めている段階。両球団の合併を受けて、球界再編の動きが急になっている。買収が実現すればパが6球団に戻る可能性もあるなど、今後の推移が注目される。

近鉄買収に、97年8月に設立された「ライブドア」が名乗りを上げる。同社は、新興市場マザーズに上場しているインターネット関連会社で、コンピューターネットワークに関する管理、コンサルティングを主に行っている。資本金は237億2900万円で、従業員は約1000人。3月には日本グローバル証券会社を子会社化するなど、個人投資家にも好感を持たれてきた企業だ。

これまで積極的な企業の合併・買収(M&A)を戦略として拡大してきたライブドアは、プロ野球界への参画を視野に入れながら、水面下で調査していたようだ。特に、今年に入ってからは球団経営が赤字体質のパ・リーグにターゲットを絞っていた模様だ。球団買収へのターゲットとして浮上したのが、関西の老舗で、パ・リーグでもっとも古い歴史をもつ近鉄だった。赤字体質の近鉄は、1月に年間36億円(5年契約のインセンティブ契約)で「命名権」(ネーミングライツ)を売り出した。しかし、球界首脳の猛反発を受けて、わずか5日間で白紙撤回した。本社内部では、極秘裏に新たな売却先を探したが、名乗りを上げる企業はなかった。そこに、同じパ・リーグのオリックス・ブルーウェーブが、近鉄に合併を持ちかけた。現在もオリックスとは話し合いを進めているが、球界内の正式承認には至っていないのが現状。一方、ライブドア側は、両球団間で合併問題が進行している間も、近鉄買収に興味を示していたようだ。

プロ野球の憲法ともいわれる野球協約では、既存球団の譲り受け、保有の変更は30億円を用意しなければならないルールがある。ただ業績好調のライブドアでは、この参加料を支払うことに支障はない。30日に都内で、ライブドア堀江貴文社長が記者会見する予定。近鉄買収について、同社関係者は「明日(30日)お話ししますので、今日はコメントできません」と答えた。

14日に近鉄、オリックスの合併合意が発表され、実行委員会で基本的に合意が了解された。この動きを受け、1リーグ制導入が浮上するなど、球界再編が一気に動きだしていた。買収が実現するかどうかは今後の展開次第だが、オリックスとの合併合意はどうなるのか、実現した場合にはパの6球団が保たれるのかなど、経なければならない過程は厳しい。合併問題で揺れ続ける球界は、さらに激震に見舞われることになるのは必至だ。

◇年収100億円、買収社長

近鉄買収に名乗りをあげたライブドアは、ネット、IT系企業の旗手。本社新宿区。1972年(昭47)10月29日、福岡県生まれの堀江貴文社長が東大文学部在学中の96年に創業した、ホームページ制作請負会社「オン・ザ・エッジ」が前身。堀江社長は、98年からインターネット広告事業を開始。00年には20代で東証マザーズ上場を果たした。02年には当時会員数約150万人だった無料インターネットプロバイダー、ライブドアを買収。03年4月には社名をエッジに変更し、同10月、ネット銀行のイージーバンクに22億5000万円を出資し、筆頭株主となった。同12月には自社の株式を100分割し、今年2月には社名を現在のライブドアに変えるなど、目まぐるしく業務を拡大。一方で03年ごろから証券会社など多数の企業を買収し、現在はコンピューターネットワークコンサルティング、プログラム開発などを中心業務としている。

堀江社長は若手IT系企業創業者の中でもカリスマ的存在。社員は1087人(今月3月現在)、平均年齢も29歳と若い。約7年半で年収100億の会社をつくり上げた「イケイケ」の経営方針と挑発的な言動で知られ、これまで米ヤンキース買収構想を明かしたり、営業利益世界一を目指すと打ち明けたこともある。「ライバルは松井(秀喜)くらい」との発言も。また25歳で中央競馬馬主となり、現在数頭所有。また将来的に宇宙の神秘などを探るための会社をつくったり、火星旅行計画を明かしたこともあるという。ライブドアのホームページでは「今年度は、前年度以上に強烈に成長をする、当社にとっても正念場の1年」と宣言している。

ネットを徹底的に使いこなし著書「100億稼ぐ仕事術」では1日平均5000通前後のメールを読むと豪語。また今年、テレビの深夜番組でさとう珠緒とお見合いするなど、マスコミにも登場している。奥菜恵と今年2月決行したサイバーエージェント藤田晋社長とは、業務提携するなど友人でもある。

◇渡辺オーナー、11球団なら2リーグで

巨人渡辺オーナーが29日、都内で1リーグ問題について言及し、11球団なら来季以降も2リーグ制を続ける意向をあらためて表明した。同オーナーは「下手したら2年、3年先になるかもしれない。急いでいるが、11球団なら1リーグなんてできませんよ。いつまでも2リーグでやればいい。どうぞ、ご勝手に」と断言。また合併球団のプロテクト枠についても「前から言っているじゃないか。5人ないし28人。それで了解とってある。肝心な人には」と語り、一部で出ている30人枠に不快感をあらわにした。米リーグ式の放映権料の分配に関しても「そんなバカなことがあるか。アメリカのプロ野球だけが独禁法の違法の判決が出ていない唯一のスポーツだ」と語気を荒げていた。

◇近鉄・オリックス、今月パ会長に説明

パ・リーグ小池唯夫会長は29日、近鉄、オリックス両球団から30日に7月1日の臨時理事会に向けた事前説明があるとの見通しを語った。30日に近鉄小林哲也、オリックス小泉隆司の両社長が上京するためで「何らかの連絡があるでしょう」と話した。また2日の12球団代表会議が、実行委員会議長の豊蔵セ・リーグ会長の判断次第で臨時実行委員会になる可能性があるとの見方も示した。

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合併問題急展開!「ライブドア」が近鉄買収に名乗り[サンスポ]

インターネット関連サービスの「ライブドア」社が近鉄を買収する意向を持っていることが29日、判明。30日午後、都内で発表される。近鉄側は既に基本合意しているオリックスとの合併を進める方針を強調しているが、新たな買収企業が出現したことで事態は急展開。10球団による1リーグ制から、来季も2リーグ制が継続される可能性が出てきた。

事態は予期せぬ急展開を見せた。インターネット関連サービスの「ライブドア」が30日、近鉄球団を買収する意向を発表することが明らかになった。

ライブドアは平成9年8月に設立された新興企業でコンピューターネットワークに関する管理、コンサルティングを行っている。同社の堀江貴文社長は、5月の決算説明会で「ライブドアの知名度向上のため、大々的な広告や宣伝を行う」と表明。今年に入ってからダイエーの集客力に目をつけ、球団買収に動いたとの情報もある。

近鉄はすでに、オリックスと合併に合意し、21日のプロ野球実行委員会では合併作業を進めることを了承された。近鉄本社の山口昌紀社長はこの夜、「先日断った。(オリックスとの)信義にもとることになる」と、現時点で合併を最優先とすることを強調した。

しかし、その一方で近鉄とオリックスとの合併作業は、難問が山積したままの状態。合併に伴う選手雇用や、両球団のプロテクト選手数などの詳細はもちろん、合併によりパ・リーグが5球団の変則になることの解決策は見えていない。西武などパ各球団は1リーグ制移行を声高に主張しているが、11球団では無理。さらに1ペアの合併球団を作るという作業も、実際には進んでいない。

巨人・渡辺オーナーは1リーグ制を含め、9月の緊急オーナー会議を来季に向けたタイムリミットとしていたが、今回新たな買収企業としてライブドアが出現したことで事態は急変。近鉄側は買収を「断った」としているが、球団、さらにパ・リーグ存続を望むファンの声が高まれば、売却に方針転換する可能性もないとはいえない。そうなれば事態は1リーグ制への流れを凍結、2リーグ制維持へと“逆流”することになる。

この動きに呼応するように巨人・渡辺オーナーはこの日「10球団を目指してはいるが、11球団では無理。イヤならいつまでも2リーグでやればいい」と意味深な発言。事態が思わぬ方向に新展開を見せ、1リーグ制が再び頓挫しつつあることをうかがわせた。

ただ、球界には新興企業の「ライブドア」を警戒する動きもある。7月7日のオーナー会議では球団売り抜け、売名を狙った短期保有の可能性があるなら、その動きを牽制するため、野球協約に定められた参加料30億円に関して、激しい論議が展開されることも予想される。風雲急。いずれにせよ、ライブドアの「買収表明」が、球界に新たな流れをもたらす。

ライブドア
コンピューターネットワークに関するコンサルティング、管理、プログラムの開発・販売が事業内容。平成9年8月に設立され、平成16年3月現在の資本金は237億2900万円。従業員数は1087人。現社長の堀江貴文氏が東大文学部(中退)時代にオン・ザ・エッジとして起業。ネットサービスや企業のM&Aで収益を飛躍的に向上させた。今年2月にライブドアに社名変更。マザーズに上場されている同社株は29日、100円高の3営業日連続ストップ高で820円に。本社は東京都港区の六本木ヒルズ森タワー38階。
近畿日本鉄道・山口昌紀社長
「(この話は)先日断った。税理士を通じて(ライブドアから買収の)話がきた。ただ、断った話だし(オリックスとの)信義にもとることになる。4月からオリックスとは話し合ってきた訳だし…。」

◇合併問題の経緯

6月13日
近鉄の山口電鉄本社社長、小林球団社長が会見し、近鉄とオリックスを合併させることで基本合意したと発表。
6月14日
根来コミッショナーが「儲けなくてもやれというのは無責任な話」と合併承認を示唆。野球協約改正にも触れ、球界再編への覚悟を示した。巨人・渡辺オーナーも合併に前向きな反応。
6月15日
根来コミッショナーが「両球団の特性がある合併が望ましい」と対等合併の意向を初めて示す。解釈次第では新規加盟料が最大60億円に及ぶ可能性もあることから、野球協約を改正する特別措置も示唆。
6月16日
巨人・渡辺オーナーは合併について「当面は両球団の問題処理に絞る」とし、来季は2リーグ制を存続させる考えを初めて示唆。また、最大の課題である合併に伴う選手の雇用確保のため、自ら他球団のオーナーの説得に当たる考えも明かした。
6月17日
パ・リーグ緊急理事会は合併に理解を示すことで一致。理事会後、西武・星野代表が「(1リーグ制が)1番いいんじゃないか」と発言。
6月21日
実行委員会は近鉄、オリックスの合併を大筋で了承。
6月23日
根来コミッショナーは合併問題を第1とし、過熱する1リーグ制移行にクギをさし、来季は2リーグ堅持を唱えた。

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近鉄買収、ライブドアが申し出[報知]

オリックスとの合併を進める近鉄に、IT関連企業(株)ライブドア(本社・東京都新宿区、資本金237億円)が買収を申し出ていたことが29日、分かった。同社は30日にも近鉄買収についての記者発表を行う可能性があるが、近鉄の親会社である近畿日本鉄道の山口昌紀社長はスポーツ報知の取材に対して「(買収話を)受けることはない」と明言した。

◇参加資格の条件クリア

ライブドア社は両球団の合併が表面化して以降、2リーグ分立時からパ・リーグに参加した名門・近鉄のチーム存続と、2リーグ制の維持を願うファンの声に応えようと買収に乗り出すことを決めたという。野球協約では参加資格として発行済み資本総額1億円以上の国内企業とされている(第27条)が、この条件はクリアしている。

また、球団を譲り受ける際には参加料として30億円を支払う決まり(第36条の6)になっているが、この規定のことも承知しているようだ。しかし、新規参加を容易にするため、加盟料の撤廃を求める意見が識者などから挙がっていることから、記者発表では加盟料撤廃を含む協約改正を訴えることも予想される。

一方、近鉄本社の山口社長は「ここ数日のうちに、そのような話がきた」と買収を持ちかけられたことを認めた上で「絶対に(買収に応じることは)ない。(1月の)命名権の問題が起こった時なら考えたかも知れないが、信義に基づいて合併を行っている」と、これまで通りオリックスとの合併に変更がないことを強調した。

両球団は30日、連盟側に合併案の詳細を報告し、1日の臨時理事会に備える姿勢を見せていた。しかし、買収に名乗りを上げる企業が現れたことで、再びファンからチームの存続を求める声が起きそうだ。

(株)ライブドア
1997年に現社長兼最高経営責任者の堀江貴文氏(31)が設立。主な事業はコンピューターネットワークに関するコンサルティングおよび管理。従業員は1087人。今年3月には株式公開買い付け(TOB)で、ネット広告のバリュークリックジャパンや、総合証券会社の日本グローバル証券を相次いで子会社化するなど、M&A(企業の合併・買収)を積極的に進めている。

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IT企業のライブドアが近鉄買収に名乗り[スポニチ]

インターネット大手のライブドア=本社東京都新宿区、堀江貴文・代表取締役社長兼最高経営責任者が30日、オリックスとの合併で合意している近鉄の買収に名乗りを上げることが分かった。同社は既に近鉄に対し30億円での球団買収を申し入れている。近鉄は売却に強い難色を示しており、買収実現は困難と見られるが、泥沼化する可能性もある。

近鉄球団買収に名乗りを上げるライブドア社はコンピューターネットワークに関するコンサルティングや、コンピュータープログラムの開発などを主な事業とするIT関連企業で資本金は237億29000万円。既に近鉄の親会社である近畿日本鉄道に野球協約で定められた参加料30億円の免除を前提に30億円での買収額を提示。オリックスとの球団合併を進めている近鉄から拒否されており、買収は暗礁に乗り上げた形になっている。

このためライブドア社は30日午後、堀江貴文社長が記者会見を開き球団買収の意思を表明。あらためて近鉄側に球団の売却を強く迫るものと見られる。

オリックスとの合併交渉を進める中、突然、名乗りを上げられた格好の近鉄は強く反発。近畿日本鉄道の山口昌紀社長は「その話は聞いている」とライブドア社から買収の申し入れがあったことを認めた上で「近畿日本鉄道は仁義を通し、信義を重んじる会社だ。小林球団社長がはっきりと断っている話です。オリックスとの話を進めます」と売却の意思がないことを明言したうえで「“30億円でも売却しないということになれば、株主に損害を与える。この話をのまないと株主代表訴訟を起こす”とまで、向こうは言ってきているが、どうぞ起こしてもらって結構」と言い切った。交渉事は過程を明かさないのが企業人としての常道だが「球界の大改革を今からやろうとしているんだ。それに逆行する勢力が仕掛けてきたものだろう。近畿日本鉄道をなめるなよ、という思いだ」という怒りが勝ったようだ。さらにオリックス、近鉄の合併を機に球団数削減、1リーグ制移行に動こうとしている他球団もこぞって反発することは確実だ。

だが、既に買収を拒絶されているライブドア社があえて発表に踏み切る背景には不透明な部分がある。株主代表訴訟に踏み切れば事態の泥沼化は必至だ。1日には近鉄、オリックスがパ・リーグ臨時理事会に合併案を提出し、7日には注目のオーナー会議も行われる。そんな中で浮上したライブドア社の買収の意向は、合併問題に大きな影響を与えることは間違いない。

株式会社ライブドア
97年8月設立のIT系企業。コンピューターネットワークに関するコンサルティングや管理、コンピュータープログラムの開発、販売などを主な事業内容として、現在の代表取締役社長兼最高経営責任者の堀江貴文氏(31)が大学在学中の96年4月に創立し、97年8月「有限会社オン・ザ・エッジ」として設立。00年4月に東京証券取引所マザーズに株式上場。今年2月、「エッジ株式会社」から現社名に変更。日本グローバル証券などを買収し、業容が急速に拡大している。資本金は237億2900万円。従業員数は1087人(04年3月現在)。本社は東京都新宿区。

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株主総会で不満噴出[スポニチ]

近鉄球団の親会社である近畿日本鉄道の株主総会が29日、大阪市内のホテルで開かれオリックスとの合併問題に関する不満が噴出した。総会には約2000人の株主が出席。合併に質問が相次ぎ約2時間半に及んだ。

山口昌紀社長は合併について「公益性の高い会社で(球団の)年間40億円近い赤字は看過できない」と説明。株主から合併合意の経緯や球団の赤字を放置してきた責任を問われ「(オリックス側と)正式に合意しているのは一緒にやろうということだけ。過去の経営陣がその時々で努力してきた」と話した。

「オリックスの前身は宿敵阪急ブレーブス。合併は納得できない」との質問には「宿敵だったが、時代は大きく変わった。寛容になっていただき新チームにご声援を」と理解を求め「何としてもバファローズの名を残したい」とバファローズの名を残すことでファンへの配慮を強調した。

1日には近鉄、オリックスがパ・リーグ臨時理事会で合併案を提出するが、合併の進展次第ではファン、株主からの厳しい批判にさらされることも考えられる。

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渡辺オーナー、11球団なら2リーグ[ニッカン]

巨人渡辺恒雄オーナーが29日、都内で1リーグ問題について言及し、11球団なら来季以降も2リーグ制を続ける意向をあらためて表明した。同オーナーは「下手したら2年、3年先になるかもしれない。急いでいるが、11球団なら1リーグなんてできませんよ。いつまでも2リーグでやればいい。どうぞ、ご勝手に」と断言。また合併球団のプロテクト枠についても「前から言っているじゃないか。5人ないし28人。それで了解とってある。肝心な人には」と語り、一部で出ている30人枠に不快感をあらわにした。

米大リーグ式の放送権料の分配制に関しても「そんなバカなことがあるか。自由主義経済の国だ。社会主義経済の国じゃない。アメリカのプロ野球だけが独禁法の違法の判決が出ていない唯一のスポーツだ」と語気を荒らげていた。

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