わたしはかもめ2004年鴎の便り(7月)

便

7月1日

元ロッテコーチ高畠康真さん死去[ニッカン]

◇ロッテなどで打撃コーチ30年

元ロッテコーチの高畠康真さん(たかばたけ・やすまさ、本名高畠導宏=たかばたけ・みちひろ)が1日午後2時41分、すい臓がんのため東京・新宿区の病院で死去した。60歳。岡山市出身。葬儀・告別式は5日正午から新宿区南元町19の2の千日谷会堂で。喪主は妻聡子さん。

岡山南高から中大、社会人野球の日鉱日立を経て1967(昭和42)年にドラフト5位で南海(現ダイエー)に入団。外野手として活躍し、73年から南海、ダイエー、ロッテなどでコーチを務めた。

ロッテ時代には、三冠王となった落合博満(現中日監督)を育てるなど、選手育成にらつ腕を振るった。02年限りでロッテのコーチを退いた後、社会科教諭へ転身し、福岡県太宰府市の筑紫台高で教壇に立った。

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1リーグ制移行に向けヤクルト、ロッテが合併へ[スポニチ]

ヤクルト、ロッテ両球団の合併が水面下で進んでいることが1日分かった。ロッテ・重光武雄オーナーが合併の可能性を示唆したもので、両球団の動きは複数の球界関係者が確認している。この日、パ・リーグ臨時理事会で近鉄、オリックスの合併具体案が基本的に了承され、10球団による1リーグ制移行が加速する見通し。日程編成上のタイムリミットとなる9月初旬をめどに、両球団の交渉が一気に進展する可能性がある。

合併の第2波は首都圏だ。東京をフランチャイズとするヤクルトと千葉のロッテ。リーグの異なる2球団間での交渉が静かに進んでいる。

この日夜、重光オーナーは都内の自宅前で報道陣に対応。他球団から合併の申し入れがあったケースは「検討するでしょうね」と話し、さらに合併を持ち掛けられているかとの質問に「そういうことは言わない」と暗に話があることを認めた。ロッテは、近鉄とオリックスの合併後、パが5球団で存続した場合の運営をシミュレーション。その結果、40%もの大幅減収となることが判明した。このため重光昭夫オーナー代行が1リーグ制移行支持を表明している。一方、ヤクルトも観客動員の減少や年俸高騰などによる赤字経営が深刻で、多菊球団社長は「球界全体がそういう(再編の)流れになれば」と合併を視野に入れていることを示唆していた。

関係者によると、両球団による合併に向けた話し合いは、近鉄とオリックスの合併案が発表された13日以降、一気に進展を見せたという。既にロッテ本社の幹部と、ヤクルトの球団株20%を保有するフジテレビ幹部が極秘に接触したとの情報がある。さらに新球団の本拠地についても、ヤクルトの神宮とロッテの千葉マリンをダブルフランチャイズ制とする案などが検討されている。

巨人・渡辺オーナーの盟友である日本テレビの氏家会長は6月28日、今後、合併する可能性のある球団について「そこはかとない噂は聞いている。(セ球団の)可能性もなくはない」と意味深な発言をしているが、このセ球団とはヤクルトのことを指していると受け取れる。加えて日本ハム・小嶋オーナー代行が首都圏に5球団が存在し、ファンを奪い合う格好となっている現状に疑問を投げかけたことも、ヤクルト、ロッテ合併の動きを察知してのもの、と解釈できる。いずれも10球団1リーグ制に向けたオーナー間の調整が進んでいることを伺わせるもので、現に横浜の砂原オーナーは、他球団のオーナーと情報交換していることを認めている。

こうした中、ヤクルトがロッテとの話し合いで「東京に固執する姿勢を崩さない」との情報もある。近鉄−オリックス同様、フランチャイズ問題がネックとなる可能性はあるが、両球団は基本的には合併に前向きとみられ、球界上層部も成り行きを注視している。

ヤクルト
90年代に野村監督の下で4度のリーグ優勝と3度の日本一を達成。球界屈指の強豪へ成長した。だが、ヤクルト本社がデリバティブ(金融派生商品)取引に失敗し、約1000億円の巨額損失を計上した98年から球団も経費削減路線へ。高年俸選手の放出もあって観客動員は92年の247万7000人から昨年は174万1000人へ減少。年間赤字は10〜15億円といわれる。
ロッテ
74年を最後にリーグ優勝がなく、90年以降、Aクラスはバレンタイン監督が前回指揮を執った95年の2位だけ。その一方で4度最下位に沈んでいる。本拠地を千葉へ移転した92年には過去最高の130万5000人を動員したが、長期低迷で、その後の観客動員は伸び悩み。慢性的な経営不振で昨年は約34億円の赤字を計上している。

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パ・リーグは白旗[スポニチ]

球界が激動の再編劇に揺れ動く中、パ・リーグ球団が悲鳴を上げた。大半が合併案の調整に費やされた臨時理事会だが、終盤各球団代表が来季以降のリーグ運営に関し率直に意見を交換。全球団が5球団での運営は困難という見方で一致した。

西武・星野球団代表が「5球団ではできないという話が出た。リーグの共通認識として理解している」と話せば、ダイエー・佐藤球団代表は「難しいのは火を見るより明らか」と発言。日本ハム・小嶋オーナー代行も「色んな角度から検討しても厳しい」と訴えた。

6月17日の緊急理事会では、西武を除く5球団が1リーグ制に関する態度を保留したが、この日は同調。小池会長も来季に向け「今後どういう動きが出てくるのか。オーナー会議を見極めないと」と明確な見通しを立てられない中、1リーグ制実現に向けた働き掛けが加速することは間違いない。

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ライブドア社長、大阪ドームで買収デモ[ニッカン]

近鉄バファローズの買収に乗り出すことを表明したインターネット関連事業「ライブドア」(東京・新宿区)の堀江貴文社長が、4日に大阪ドームで近鉄−オリックス戦を観戦することが1日、分かった。前日の表明後、巨人渡辺オーナーら球界首脳から拒絶反応を示され、この日のパ・リーグ臨時理事会ではオリックスと近鉄の合併具体案が了承された。社長自身の関西上陸で猛牛ファンにアピールし、諦めない決意を示す意向だ。

◇自分で切符

前日、近鉄買収に名乗りを上げたライブドアの堀江社長が、早くもアクションを起こすことを決めた。4日の日曜日、買収が成功すれば本拠地となる大阪ドームで、近鉄−オリックス戦を観戦することになった。自らホームグラウンドに足を運び、猛牛ファンにバファローズ買収をアピールするつもりだ。この日、同社関係者は堀江社長の今後について「スケジュールを調整していたが、大阪ドームに行くことになった」と説明した。同社長が大阪ドームを訪れるのは初めてだが、対戦相手がオリックスというのも絶好のシチュエーション。当日は自分で切符を購入し、一塁側シートから近鉄を応援するものとみられる。即座に行動を起こすことで本気度を示す。

◇努力続ける

堀江社長は前日午後、正式に球界参入の意思表示を行った。しかし、夜には巨人渡辺オーナーが「僕の知らない人が(球界に)入る訳にはいかないだろう」などと不合理な発言をするなど、たちまち球界首脳から拒絶反応を示された。ただ、前日の会見でも「強い力があるのは分かっている」と語っていたように、やすやすとは話が進まないことは覚悟済みの様子だった。近鉄のホームグラウンドに乗り込むことで「一石を投じたい」とした意欲を、さらにかき立てようとしているようにも映る。

この日、ライブドアのホームページ上にある「社長日記」でも、同社長自身が大阪ドームに行くことを掲載。その中で「子供のころ、野球データブックを愛読していたのを思い出しました。そんなに運動神経は良くなかったが、経営、マネジメントには興味があったのかな」とコメントしている。

一方、この日のパ・リーグ理事会では、近鉄小林球団社長が、ライブドアからのオファーの終結を強調した。極めて劣勢の立場にあるライブドアだが、宮内亮治最高財務責任者は「(球界は)縮小均衡の日本経済と同じ道をたとっていて、非常に残念に思います。ただ合併が正式決定した訳ではないので、我々としてはできる限りの努力は続けていきます」と不退転の決意を示した。

◇ドーム困惑

ライブドア社長の来場を伝え聞いた大阪ドーム関係者は「正式に来られるという話が入ってきていないので、何とも言えない」と困惑した。堀江社長が、大阪ドーム淡居社長に面会を求める可能性もあるが「社長は休日で出社しない予定」と関係者。淡居社長は「仮定の話なのでお答えできません」と広報を通じてコメントした。

◇再度会談要求

堀江社長はこの日、テレビ朝日系の「報道ステーション」に出演。インタビューの中で前夜、巨人渡辺オーナーが「知らない人はいれる訳には」と語った場面のビデオ映像を見て「知り合いじゃなかったら、会ってお友達になれば…」などと、あらためて直接会談を望み、近鉄買収への意欲をうかがわせていた。

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パ理事会は合併具体案了承[ニッカン]

◇この流れ止められない?

都内の連盟事務所で行われたパ・リーグ臨時理事会では、近鉄とオリックスが合併を進めることが了承された。会議の冒頭で、近鉄がライブドアの件について説明を求められ、小林哲也球団社長が他球団に経緯を説明。同社長は会見で「私どもはそのような(売却の)考えは持っていませんと申し上げました。この件につきましては、これで終わりと考えていただきたい」ときっぱり語った。

近鉄の説明後、オリックス小泉社長と近鉄小林社長が合併の具体案を示し、大筋で了承された。内容は6項目で

(1)
不退転の決意で進める
(2)
参加料30億円の免除
(3)
経営主体はオリックスで、新会社への出資比率はオリックス80%、近鉄20%。オーナーはオリックス宮内オーナー、社長はオリックス小泉社長が務める
(4)
球団名は近鉄がオリックス・バファローズを希望も継続審議
(5)
プロテクト選手は28人
(6)
本拠地とする保護地域は料球団は大阪府、兵庫県を要望、継続審議する

というもの。5球団となる来季については、パ・リーグ小池会長が「そういう議論はなかった」とした。合併後に向け、オリックス小泉社長は「双方で話し合って効率のいい方法を考えたい。9〜10月をメドにやりたい」と語った。この具体案は2日の12球団臨時代表者会議、7日のオーナー会議で話し合われる。プロテクト枠や保護地域問題でセ側から異論が出ることも予想され、最終的な合併承認は9月に予定される臨時オーナー会議となる見通しだ。

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新球団28人プロテクト決定[ニッカン]

◇コミッショナー動く「1年生かわいそう」

注目された新球団のプロテクト選手数は、28人で落ち着いた。理事会では、35人を最多に各球団様々な案が出された。村田事務局長は「オリックス案も3通りあったし、5通りくらい出たかな。その中で3通りをチョイスして、28人になりました」と説明。巨人渡辺オーナーが「最低5人から28人ぐらい」と語っていたが、その枠をはみ出すことなく?その上限で落ち着いた。

この28人には両球団の今季新人13選手が含まれる。小池会長は「選手雇用には努力する」と話したが、根来コミッショナーの新人選手に対する配慮が大きく反映したものだった。同コミッショナーはこの日「僕が親だったら、せっかく(近鉄、オリックスに)入ったのに、球団の都合で1年もたたないのにほかへ行くのはかわいそうじゃないか。一般論として多少なりとも満足する方法を考えて欲しい」と話した。

◇ウェーバー制

この28人に含まれない選手は「救済ドラフト」という形で、残り10球団と新球団がウエーバー制で1人ずつリストアップする。ウエーバー順は昨年順位下位からセ、パ交互で、2巡目まではオリックス、近鉄は除く10球団で行う。3巡目から新球団も参加して3、4巡目のトップに入り、特例で複数選手を指名する。ドラフトは4巡目で終了。リストアップされなかった選手の中に欲しい選手が残っていれば他球団は任意で獲得でき、最終的には新球団が引き取る。期日はドラフト会議前に開催したいとしている。これが順調に進めば、新球団には70〜80人で収まる。

◇選手振り分けの流れ

◇12球団会議

しかし、これはあくまでもパ・リーグ案。村田事務局長は「28人に固執してはいないですよ。これをセ・リーグさんに協議してもらって」と付け加えた。2日に行われる12球団代表者会議の結論を待つことになる。

西武・星野好男球団代表
「プロテクト28人という数字は、将来的なことを見てのことで、理解を示したということです。(他の選手の分配は)選手は大事な宝ですから各球団、協力していく方向性に変わりはない。1リーグ制の話?そういうのはしてません。ただ5チームでは無理ということは、みんな認識しているでしょう。うちもそうです。」
ロッテ・瀬戸山代表
「株式会社がリスクを負って統合するんだから、プロテクトは28人より、少し多くても良いのではという意見は言いました。まあ28人というのは、セ・リーグの了承を得やすいということを考慮してオリックス、近鉄さんも『じゃあ、それで』という感じになったんじゃないのかな。来季については『5球団でやるのは非常に厳しい』ということを皆さんおっしゃっていました。」
日本ハム・小嶋オーナー代行
「(28人枠は)新人を織り込んでということなので理解した。主力は半分?常識的にそれくらいじゃないですか。うちとしては北海道出身の選手は考慮して欲しいと伝えた。」
中日・伊藤球団代表
「近鉄・オリックスさんがプロテクトする選手の数が決まったとしても、漏れた選手の救済をどうするのかなど明確になってない点が多い。そのあたりを12球団代表合同会議で聞きたい。」

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根来コミッショナー「うまくいく」

根来コミッショナーは緊急理事会終了後に報告を受け「細かい点は色々あるが、小異を捨てて大同につくという雰囲気にあるからうまくいくんじゃないかな」と納得顔だった。今後、選手や地域権の問題で揺れ動けば「裁定は難しいが、もし任せますというなら泥をかぶる気持ちでやりたい」と合併の成立に向けて意欲を見せていた。

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宮内オーナー「球界のため」

オリックス宮内オーナーは、都内の自宅で「合併はあくまで球界のため」と持論を展開した。「我々だけ満足しても仕方がない。球界にもファンにも満足いただいて、球界が繁栄することを考えている」と話した。またライブドアが近鉄買収に動いていることには「もう済んだ話ですから」と、あらためて予定通りに合併を進める姿勢を示した。

オリックス・伊原監督
「詳しいことはじかに聞いていないので…。とにかく、現場の人間はベストで戦うしかない。」

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星野SDから買収仲介あった

近鉄足高代表が、阪神星のSDから球団買収を申し出る企業を紹介されていたことを明かした。臨時理事会後に「電話で。『大変やな。買いたいという企業があるけど、どうや』と言われました」。ただ具体的な相手については「星野さんも知らなかったようだ。ライブドアとは違うようだった」と全く別の買収話だったことをにおわせた。

◇1リーグ制賛成

近鉄小林球団社長が初めて1リーグ制に“賛同”する発言を行った。これまでコメントを控えてきたが「再編でしか野球界を救えない?個人的意見はそうです」と語り、今後の方向性についても「個人的には決まってんねんけどね。再編の流れに乗っていきます」と事実上1リーグに賛同した。

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阪神反対「多すぎる」、W本拠地もダメ

阪神久万オーナーは「プロテクト枠28人」に断固反対の姿勢を打ち出した。広報を通じ「プロテクト枠28人はいかにも多過ぎる。いいとこどりではないでしょうか」とコメント。またWフランチャイズ制についても「合併球団がもしそうなれば、損害を被るのは当球団だけで到底承服できるものではない」と、あらためて認めない方針を示した。

◇名を捨て実を取る

オリックス小泉球団社長は、ダブル本拠地については柔軟に対応する姿勢を示した。要望が認められず神戸、大阪のどちらか1つが本拠地となっても、もう一方の球場で主催試合を相当数行う方針。「実質ダブル本拠地と同じ?ただフランチャイズという言葉の響き、というのはあるんでしょうね」と話した。

ヤクルト・多菊球団社長
「フランチャイズを2つ認めて欲しい?それは合併だから(仕方ない)。」

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渡辺オーナー、9月期限を強調

巨人渡辺オーナーはこの日、都内のホテルでプロテクト枠について「外国人と若いドラフトの選手。これをどうするかだ。別枠という訳にはいかないね。だから28人の枠内でね」と語り、外国人選手を含めた「28人枠」としたい意向を示した。また1リーグ制など諸問題の解決時期について「(根来)コミッショナーにはお願いしている。9月上旬には決着してくれと。(オーナー会議開催の)7日に問題点全部出して、後はコミッショナーに一任じゃないか」と9月を最終期限とする従来までの姿勢を強調していた。

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豊蔵セ会長静観

合併の正式承認は9月上旬に開催予定の臨時オーナー会議までずれ込む可能性が高くなった。2日の12球団臨時代表者会議で承認を得られれば、7日のオーナー会議で正式承認を議決することも可能。だが、実行委員会の議長を務める豊蔵セ・リーグ会長は「(承認は)7月末か、その先の実行委員会で詰める話」と、2日の会議がイコール実行委員会となることを否定した。「明日はセ・リーグの方に今日のお話を伝えるだけ。あとは、各球団幹部がどう判断するか。色々考えがあるでしょうから」と、しばらく見守るとした。

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横浜、理事会結果に慎重「買収問題まだ継続」

横浜峰岸球団社長が、パ・リーグ理事会の結果に慎重な姿勢を見せた。ライブドアの近鉄買収問題については、あくまで近鉄の問題と前置きした上で「買いたいと言い続けている限り、終わったとは言えないんじゃないか」と話した。また、プロテクト選手数「28」については「よく検討した上で」と賛否を避けた。

広島・鈴木清明球団副本部長
「まだ(合併に関して)分からない部分もあるので、(2日の)代表者会議に出席して、色々聞いてみたい。」

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王監督が警戒

かねて戦力強化につながる合併には否定的だったダイエー王監督は、28人のプロテクト案に「強いチームになる。両チームのいいところばかりをとるのだから、層に厚みが出て手ごわくなる」と警戒の色をみせた。

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選手会徹底抗戦

◇5日経営側と交渉「買収話し合え」

労組・プロ野球選手会の松原徹事務局長は1日、ライブドアが近鉄買収の意思表明したにもかかわらず、各オーナーや球団の反対に不快感を露わにした。「買収する企業があるのに、なぜ反対かの疑問がある。彼ら(球団首脳)の構想にズレてるから、排除しようとしている。両球団の合併が表面化してから本気で検討している企業が何社かあるのに、もう買収が遅いとか言われてもピンとこない」と語った。

球界再編には「なぜ1リーグなのかの議論もしてないのに、新聞紙上でオーナーが1リーグに賛成とかキャッチボールをしている。近鉄の命名権を反対して、買う企業はダメと速やかになるのか。買収したい企業があるんだから、テーブルに乗せて12球団で話し合うことはできないのか」。

5日には選手会側と経営側の交渉が行われるが「縮小の発想ではなく拡大の発想。特にパの球団には、単に巨人戦とかをやりたいだけじゃないのか、などを追究する」と合併には反対する姿勢。また「選手はストライキをやってでも合併に反対しろ、の意見がたくさん届いた。今まではこんなことはなかった」とファンの声を披露していた。

ダイエー・松中選手会長
「当事者(オリックス、近鉄)ではない球団の僕が何かを言う訳にはいかない。ただ、9日に選手会と球団の代表者会議があるので、そこでは選手会側が何らかの意見を言うと思う。だから、それまでは何も言えません。」
オリックス・三輪選手会長
「5日に行われるプロ野球機構と選手会との交渉で色々話し合った上でコメントしたい。」

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新球団、プロテクト選手は28人で合意[スポニチ]

パ・リーグの臨時理事会で両球団が優先的に契約できる(プロテクト)選手数は28人で合意。本拠地は、あらためて神戸と大阪の2ヶ所を要望され、合併の出資比率はオリックスが80%、近鉄が20%となり、経営主体はオリックスが担うことが報告され、了承された。2日の12球団代表者会議でセ・リーグ球団の理解を求めていく。

今回の臨時理事会で他球団が最も注目していたのは近鉄、オリックスが優先的に契約するプロテクト選手の人数だった。会見に臨んだ小池唯夫パ・リーグ会長は「(両球団から)複数の希望の数字が示されたが、理事会では28人ではどうかという意見が出た。多すぎるという声もあったが、大勢の意見としてまとまった」と5球団が一致したことを明かした。

近鉄とオリックスは「28人案」と「もう少し多い」案を提示。ロッテ・瀬戸山球団代表は「もう少し(28人より)多くてもいいのでは」と30人以上のプロテクトを認める発言をしたが、他の3球団は厳しい反応で、一部からは「10人でもいい」との意見も出た。しかし、両球団で13人に上る新人選手を原則としてプロテクトすることで理解を得た。オリックス・小泉球団社長は「28人という数字はFAの際のプロテクト人数から出たアイデア。(セ・リーグにも)了承いただけると思う」と語った。

パ・リーグ案は現在の近鉄、オリックスの支配下選手135人の中から、来季契約を希望する120選手を選抜。この中から、外国人選手を除いた28人を新球団がプロテクトし、残りの92人をウエーバー方式で各球団が指名、獲得する。新球団は3巡目から参加し、1度に4、5人の指名を行う。残った選手は、全て新球団が引き取るというものだ。

また、両球団はあらためてダブルフランチャイズを要望。小泉社長は「私どもが(野球)協約外のことをお願いしている。ゴリ押しするつもりはいっさいない」と語り、阪神などが反発した場合は1本拠地とすることを示唆。その場合、保護地域が阪神と重ならない大阪ドームとなることが決定的だ。球団名については近鉄から「オリックス・バファローズ」が希望されているが、今後両球団で協議を重ねる。この日、了承された合併案は、2日の12球団代表者会議で報告され、議論される。7日のオーナー会議を経て、9月に予定される臨時オーナー会議で正式承認となる見通しだ。

◇渡辺オーナーも納得

巨人の渡辺恒雄オーナーが1日夜、パ・リーグ臨時理事会で決まったプロテクト28人案に対して理解を示した。都内のホテルでの会食後「僕は5ないし28って言っただろ。宮内さん(オリックスオーナー)はよく分かっているからむちゃは言わないよ」と話し、自ら提唱した枠内での数字に納得した様子。だが「外国人と若いドラフト選手。別枠って訳にはいかないだろう」と指摘するなど、7日のオーナー会議で問題点を挙げる構えだ。その上で判断をコミッショナーに一任、9月の臨時オーナー会議で合併を承認する考えだ。

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パ理事会「いいとこ獲り28人」了承もセの反発必至[サンスポ]

パ・リーグの臨時理事会は1日、東京・銀座の連盟事務所で開かれ、近鉄とオリックスの合併問題で新球団が優先契約できるプロテクト(優先確保)選手は28人とすることで大筋承認された。しかし、これにセ・リーグの阪神、ヤクルトなどが反発。巨人の渡辺恒雄オーナーも外国人選手の扱いなどで異議を唱えるなど事態は波乱含みで、2日の12球団代表者会議は1リーグ制など来季の運営方法も絡んで、紛糾が避けられない情勢だ。

ライブドアの近鉄買収申し出で、さらに揺れ動いた再編問題。この日開かれたパ臨時理事会で改めて買収を否定し、再び合併に動き出した近鉄、オリックス両球団。その輪郭が少しずつ見えてくるにつれ、皮肉にも周囲の反発が避けられない情勢になってきた。

パ各球団との論議で、注目のプロテクト選手数は28人で一応の了承を得た。当初、オリックスからは30人を超える数が提案されたとみられるが、結果的に巨人・渡辺オーナーが示していた「5から28」という枠内に収まる格好となった。オリックスの小泉球団社長は「パ・リーグの球団が28人でいいと言っていただいているので、これで十分。同じ連盟のチームがいいと言っているのだから」。これ以上、プロテクト数を減らす考えはないとの姿勢だ。

この“一方的な”言い分に収まらないのが、セの各球団だ。「28人はいかにも多すぎる。いいとこ獲りではないでしょうか」とは阪神・久万オーナー。呼応するように野崎球団社長も「28人なら、ええチームができますなぁ。もっと少ない方がいい」と反発。2日の代表者会議に向けて「わたしも阪神タイガースから給料をもらってるので、義務は果たします」と、強い態度で臨むことを表明した。ヤクルト・多菊球団社長も「28人では(オリックスと近鉄が)いいとこ獲りできるだろうな」と不快感を示した。

夜になると、巨人・渡辺オーナーからも“待った”がかかった。「28人?外国人と若いドラフト選手をどうするかだな。別枠という訳にはいかない。28人の枠内でね…」。

合併する両球団の昨年のドラフト入団選手と外国人選手を28人に含めれば、実質的に戦力として新球団がプロテクトできるのは10人足らず。別表のような最強混成軍団を目論む近鉄、オリックスの考え方とは、大きな違いが生じているのだ。

セ各球団が非難するのも、理解はできる。戦力になるレベルの有力選手は新球団にプロテクトされ、その“余り”を、選手の雇用確保の名のもとに引き受けるのでは、人件費だけがかさみ、損でしかない。

しかも、この日のパ理事会では1リーグ制に関する具体的議論こそなかったが「5チームじゃ(リーグ運営は)できないという話が出た。共通認識でしょう」と西武の星野球団代表。小池パ・リーグ会長も来季の運営について「9月ぐらいまでに方向づけを」と言葉を濁したが、パの総意として1リーグ制移行を望んでいるのは明白だ。

もし1リーグになれば、セ各球団はドル箱の巨人戦は減る。結果的に余計な人件費だけがかさみ、経営的に大打撃を受ける。2日の代表者会議で反発が渦巻くことは必至だ。「具体的な数字も出てきたし、だいぶまとまってきた」と一息つく小池会長だが、まだひと波乱、ふた波乱。球界再編に向けて予断を許さない状況に変わりはない。

◇28人以外はウエーバー

この日まとまった選手選抜のパ・リーグ案では、両球団の支配下選手から、まず来季契約を希望する計120選手を選抜。この中から外国人選手を除いた28人を新球団がプロテクトし(この点でも渡辺オーナー案とは違う)、残りの92人をウエーバー方式で各球団が指名、獲得する。ウエーバーは近鉄、オリックスを除く昨季の下位球団、セの6位横浜、パの5位日本ハムの順に各1人を指名。新球団は3巡目から参加し、1度に複数の指名を希望している。ウエーバーは4巡目まで実施。さらに獲得を希望する球団があれば5巡目も行い、残った選手は新球団が引き取る。

◇主な具体案

パ・リーグ臨時理事会で近鉄、オリックス両球団から報告された合併、新球団についての主な具体案は次の通り。

株式比率
オリックスが80%、近鉄が20%を保有。第3者による株式保有はない。
経営主体
オリックスが務め、オーナーは宮内義彦オリックス・オーナーが就任する見込み。
保護地域
当面は兵庫及び大阪の2ヶ所を認めてもらいたい。ただ「これは現行野球協約では認められていないので、今後の協議に従う」(小泉社長)
新球団名
近鉄側は「オリックス・バファローズ」を要望。ただ、オリックス側は「ブルーウエーブ」にこだわりもあり、継続協議。
選手処遇
プロテクト選手は28人。この他はウエーバードラフトを行う。
参加料
新規参入ではないという判断で、30億円の参加料は免除を要望する。
新人選択会議
新球団としてドラフト会議に臨む。
小池唯夫パ・リーグ会長
「これまではただ合併したい、強いチームをつくりたいというような話だけだったが、具体的な数字も出てきたし、だいぶまとまってきた。ダブルフランチャイズについても(両球団は)それほど無理強いはしないようだ。」
ダイエー・佐藤賢二球団代表
「最終的にプロテクトは28人。来年優勝するというよりも2年後、3年後のチーム作りをするということだった。パ・リーグとしてはこれでいい。来年は5球団で運営?それは難しい問題。言いにくいな。ダイエーとしては前にも言ったけど、5球団だとセ・リーグに比べて厳しいということ。」
西武・星野好男代表
「(1リーグについて)具体的な話は出ていないが、共通認識として5チームではできないね、という話はした。プロテクトについては、現時点のベストでなく、将来を見据えた28人という説明を受けた。いくつか意見は出たが、パ・リーグとしては理解を示しました。」
ロッテ・瀬戸山隆三代表
「大変なリスクを負って統合する訳ですから、プロテクトは28人より多くてもいいのではないか、という意見は言いました。1リーグ制?それについては何とも言えません。5球団でやるのは非常に厳しいという話はありましたけど。」
日本ハム・小嶋武士オーナー代行
「今日も各球団から5球団では厳しいという意見が出ました。プロテクトされるのがベストの28人だと厳しいが、配慮があるということなので了承した。(ウエーバーでは)北海道出身の選手が欲しいという要望も出しました。」
オリックス・宮内義彦オーナー
「(理事会の内容は)何も聞いていない。28人のプロテクト?それはボクの仕事ではない。全て小泉社長に任せている。どういうチーム作り?チーム作りというよりも、球界を活性化をさせたい。いきなり来年どうこうよりも球界、ファンが満足できるようにしたい。」
根来泰周コミッショナー
「パの方は意見はまとまったようだし、煮詰まってきた感じはしてきた。だんだん骨格ができて、肉が付いて形になるもの。セに説明して、オーナー会議では波乱が起こらないようにしてもらいたい。」
豊蔵一セ・リーグ会長
「パ・リーグから説明を受け)白紙だったものから、はっきりしてきたものもあるし、継続審議のものもある。(2日の会議は)形式として実行委員会にする必要がない。まだ先があることなので。」
中日・伊藤一正球団代表
「どういう理由で28人になったのかを知りたい。明日(2日)の会議で説明を聞いてみないと、賛成するとも反対するとも言えない。ただ、(白井)オーナーには『28人がプロテクトされたら強いチームになりますよ』とは説明した。」
広島・鈴木清明球団本部副本部長
「まだ分からないことがあるので、明日(2日)の(代表者)会議でじっくりと聞きたい。プロテクト選手以外の選手の身分保障をどうするのかが重要。28人という数字は特に問題ではない。」
横浜・峰岸進球団社長
「プロテクト28人は、その数字がいいのかどうか分からない。私達がノーといえる立場でもないし、もう少しお話を聞いてみたいと思う。ウエーバー方式で横浜が1番ということだが、ウエスタン・リーグの若い人は知らない。情報の公開もしてほしい。選手救済と補強の2面性もあることで、真意をよく聞いて検討したい。」

◇合併問題の経緯

6月13日
近鉄本社の山口社長、小林球団社長がオリックスとの合併で基本合意を発表。
6月17日
パ緊急理事会が合併に理解を示すことで一致。
6月21日
実行委員会が合併を大筋で了承。
6月23日
根来コミッショナーは合併問題を第1とし、過熱する1リーグ制移行にクギ。
6月29日
インターネット関連サービスのライブドア社が近鉄を買収する意向を持っていることが判明。
6月30日
ライブドアの堀江社長が近鉄買収の意向を表明し、512億円を用意していると豪語。近鉄本社の山口社長は「もう断った」と不快感を露にし、巨人・渡辺オーナーも「もう終わっている話」と断言。根来コミッショナーも実現性は薄いことを認める。

◇渡辺オーナーは9月決着を強調

巨人・渡辺オーナーは、合併問題から波及した球界再編にも言及し、あらためて9月決着を強調した。「最終決定?だから9月上旬だよ。(根来)コミッショナーにはそう、お願いしてある」と、9月上旬に招集する臨時オーナー会議を決着の場に指定。今月7日のオーナー会議では「議決することはないと思う。合併の手続きで必要なことは決めると思うが。問題点出して、あとはもうコミッショナーに一任じゃないか」と再編への道筋について語った。

◇「ライブドア」の買収の道は閉ざされたが…

インターネット関連サービスのライブドア(本社・東京都港区)が近鉄の球団買収に乗り出すことを表明した件で、パ・リーグ臨時理事会の冒頭、各球団から説明を求める声があり、近鉄・小林球団社長が経緯を説明。買収の申し出はすでに断り、今後も買収に応じる考えのないことを強調した。両球団は合併について「不退転の決意でやり遂げる」としており、事実上、ライブドアによる買収の道は完全に閉ざされることになった。

しかし、同社の堀江貴文社長はこれを受けて、夜になってコメントを発表。「今後とも(近鉄に)話し合いのテーブルの場について頂けるよう、努力いたします」と買収に乗り出す意思が変わらないとの姿勢を強調した。

関係者によれば堀江社長は、4日の近鉄−オリックス(大阪ドーム)を観戦するためスケジュールを調整中で、当日、近鉄ファンと一緒に買収の機運を高めたいという。また「(堀江社長に)会う必要はない」と話している巨人の渡辺オーナーについても「1度会って話をさせていただきたい」と改めてラブコールを送っているという。

◇キャンプ地も戦々恐々

「キャンプ地はどうなる?」。昭和57年秋以降、近鉄がキャンプを張る宮崎県日向市は、オリックスとの合併問題に強い関心を寄せている。市商業観光課などによると、経済効果は試算で毎年約1億円あり、12年ぶりにリーグ優勝した平成13年度では過去最高の約2億円にはね上がった。日向商工会議所の松本専務理事は「中止となれば地元経済に大打撃だ」と指摘。黒木日向市長らとともに、球団合併後も日向市でのキャンプ継続を働き掛けていく考えだ。

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合併案了承、プロテクト数28人[報知]

近鉄、オリックスの合併問題を協議するパ・リーグ臨時理事会が1日、東京・銀座の連盟会議室で開催された。合併の具体案が披露されたが、懸案事項となっていた選手の優先保有(プロテクト)数は28人、合併後はオリックスが経営主体となること、また、チーム名は「オリックス・バファローズ」で検討することなどが報告され、リーグとして了承した。この案は2日に開かれる12球団代表者会議でセ・リーグ側に提示される。

◇パ・リーグ臨時理事会

新球団が優先的に保有できるプロテクト選手数が28人ということで決着した。21日の実行委員会では「あぶれた選手を救済する以上、金銭的負担がかかる。新球団の都合の良いようにはいかない」との厳しい声が上がっていた。また、巨人・渡辺恒雄オーナーも「「最大で28人、最少は5人」と私案を示すなど、合併から派生する問題の中では最大の関心事だった。

近鉄、オリックス両球団は当初、28人より多い人数を提示したものの反対意見が大勢を占め「28」という数字に落ち着いた。「(新人を含めるという)将来的なものを見据えた28という数字で理解できる」(西武・星野代表)、「合併のリスクを考えるともう少しメリットがあっても良い」(ロッテ・瀬戸山代表)など、理解を示す球団が多かったが、中には「10人前後でも良いのでは」と主張する球団もあった。

28人中には、今年のルーキー選手(両球団で13人)を優先的に含めるが、外国人選手は除外する方向。入団1、2年目の選手の扱いについては、根来コミッショナーからも「特に配慮して欲しい」との注文が付けられた。ただし、セ・リーグ側から異論が出た場合は「柔軟に対応するように」とも付け加えられた。既にあるセの球団幹部は「28人という数字は多すぎないか。万一、第2、第3の合併が起きた時、今回のケースがモデルになる。ちょっと多すぎる気がする」と話しており、更に議論されそうだ。

◇残りはウエーバー

プロテクトの28人から漏れた選手については、全球団がウエーバー方式で獲得する方針でまとまった。連盟側がまとめた内容は、近鉄、オリックスの支配下選手の中から、来季の契約を希望する120人程度を選抜。プロテクト28選手を除き、残りをウエーバー方式で各球団が指名していく。

ウエーバー順は昨シーズンの成績に基づいて決定する。合併球団を除く10球団中、昨季、日本シリーズに敗れたセの最下位・横浜からスタートし、パ5位の日本ハム(6位・オリックスは除くため)、セ5位の広島…の順に1人ずつ指名する。2巡の指名が終了後、新球団は3、4巡目のトップで参加。ここでは複数(4〜5人)の指名を希望している。

5巡目以降については、獲得希望球団があれば対応し、残った選手は新球団が保有することになる。「(パの)4チーム全てが“これで良い”と言ってくれた。ウエーバーはフェアなもの」と小泉社長は説明した。ウエーバーについて、パ・リーグの村田繁事務局長は「少なくともドラフト会議の前までには実施したい」と話した。また、自由契約になる選手について「合併による解雇と思われぬよう、過去の統計などを取り、同じ程度の人数にした方が良いのでは。また、救済のためのトライアウト実施も考えている」と付け加えた。

◇経営主体はオリックス、参加料30億円免除

6月21日の実行委員会では合併から派生する諸問題については全く手を付けられない状態だったが、この日の理事会では合併に関しての具体策が次々と披露された。

合併後は経営の主体をオリックスが握り、宮内義彦オーナー、小泉隆司球団社長が新球団でも現職を務める。出資比率はオリックスが80%、近鉄が20%ということが了承された。球団名は近鉄が「オリックス・バファローズ」を希望しているが、継続審議とし、日本シリーズ終了後にも正式決定する。本拠地、プロテクト選手数などについても具体案が示され、連盟として了承。参加料30億円については21日の実行委で徴収しない方針を示していたがこの日、改めて確認した。

「これまでは、ただ“合併したい”だけだったが、かなり具体的なものが出てきたと思う」と小池唯夫会長。近鉄・小林哲也球団社長は「おおむね満足している」、小泉球団社長も「この案をもとに実行委、オーナー会議で合併を承認して頂きたい」と話した。連盟が了承した具体案は2日の12球団代表会議に提出され、7日のオーナー会議に向けて検討される。

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1リーグは議題に上がらず[報知]

注目の1リーグ制への移行についての議論はこの日の理事会では行われなかった。だが、西武・星野代表が「5チームでやれないというのは、パ・リーグ全体の共通認識」と話すなど、5球団でのリーグ運営は厳しいという意見が大勢を占めた。

小池会長も「合併が承認されれば、当面5球団ということなんだろうが、オーナー会議もあるし、その辺の方向性を見極めないと決定的なことは言えない。ただ、9月ぐらいまでには方向付けをしないと」と話し、1リーグ制移行への含みを残した。

日本ハムの小嶋オーナー代行は「5球団でやることは非常に難しい」とした上で、「今回の近鉄さんとオリックスさん(の合併)にしても、関西に3つというのは多いという判断のもとに、2つに統合した訳ですから。従来通り言われているように、関東に(5球団というのは)多すぎるのではないかということについても、球界全体が努力してどうにかしないといけない」と持論を展開。関東を4球団にすることで、10球団での1リーグ制移行を示唆するなど、今後、1リーグ制についての議論が活発になることは間違いない。

◇コミッショナー、進展を評価

根来泰周コミッショナーとセ・リーグ・豊蔵一会長は、東京・内幸町のコミッショナー事務局でパ・リーグの村田事務局長から理事会の内容についての説明を受けた。

同コミッショナーは近鉄、オリックス両球団に6項目の質問状を送付していたが「今日の話を聞いていると私の意図することはだいたい聞いてくれた」と評価。「細かい問題点はあるが、皆さんが小異を捨てて大同につく気持ちがあるので、上手くいくと思う」と手応えを口にした。

2日には12球団の代表会議が開かれ、セ・リーグ6球団の代表に対し、この日の内容が説明される。代表会議が、決議の可能な実行委員会へ切り替わる可能性もあったが豊蔵会長は「実行委員会に変わることはないです。9月のオーナー会議までのプロセスですから」と話した。根来コミッショナーも「明日は、7日のオーナー会議への地ならし」と意見調整の場であることを強調した。

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渡辺オーナー外国人、ドラフト補強含む「28人枠」主張[報知]

巨人・渡辺恒雄オーナーは1日夜、都内のホテルで会食後、パ・リーグ臨時理事会で了承された新球団のプロテクト選手28人案について「外国人と若いドラフト(1年目の新人)選手、これをどうするか。別枠という訳にはいかない」と話した。

渡辺オーナーはまず、開口一番に「今日はだな、『渡る世間は鬼ばかり』が9時から始まってんだよ」と報道陣を笑わせた後、プロテクト枠について言及。昨年のドラフトで獲得した1年目の新人選手、外国人選手を含めた「28人枠」という持論を表明。「(全て)28人の枠の中でな。(オリックスの)宮内さんはよく分かっているから、むちゃなことは言わないよ。ご心配なく」と続けた。

今回の近鉄とオリックスの合併問題に伴う諸問題の最終決定の時期について、渡辺オーナーは「コミッショナーには9月上旬には決着してくれと言ってある」と説明。7日のオーナー会議でまず「問題点を全部だして、あとはもうコミッショナー一任じゃないか。コミッショナーというのはそういう権限があるようになっているんだ、(野球)協約上」と見通しを示した。

注目のオーナー会議では「議決するようなことはない」としつつ、その一方で「近鉄とオリックスの合併に伴う手続きの必要なことは決めるかもしれない」とも付け加えた。

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新球団28人プロテクト、92人はウエーバー[ニッカン]

近鉄、オリックスの合併に伴う新球団の選手選抜方式のパ・リーグ案が1日、まとまった。2日の12球団代表者会議でさらに討議し、オーナー会議に諮る。

パ案では現在の近鉄、オリックスの支配下選手から、来季契約を希望する計120選手を選抜。この中から外国人選手を除いた28人を新球団がプロテクトし、残りの92人をウエーバー方式で各球団が指名、獲得する。

ウエーバーは近鉄、オリックスを除く昨季の下位球団、セの6位横浜、パの5位日本ハムの順に各1人の指名する。新球団は3巡目から参加し、1度に4、5人の指名を希望しているが、人数については2日にセ・リーグ側と調整する。ウエーバーは4巡目まで実施し、さらに獲得を希望する球団があれば5巡目も行い、残った選手は新球団が引き取る。

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パ会長、来季存続させるか9月までに結論[ニッカン]

パ・リーグの小池唯夫会長は1日、来季のリーグ運営方式について「9月ぐらいまでには方向付けをしないと、日程その他の面で問題が出てくる。その辺(9月)をめどに詰めていきたい」と話し、リーグとしての対応を明言することは避けた。

パ・リーグでは現在、近鉄、オリックスの合併に伴い、5球団でリーグを存続させるのか、1リーグ制をセ・リーグに働き掛けるのかが注目されている。

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球団名「オリックス・バファローズ」有力[ニッカン]

近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの合併問題を協議するプロ野球パ・リーグの臨時理事会は1日、東京・銀座の連盟事務所で行われ、合併後の新球団の経営主体はオリックスとなり、球団名は「オリックス・バファローズ」になることが有力となった。

具体的な合併方式について、オリックス、近鉄両球団から提案があり、

(1)
経営主体をオリックスとし、出資比率はオリックス80%、近鉄20%
(2)
新球団のプロテクト選手数は28人(日本人選手に限る)

とすることで理事会の了承を得た。球団名については近鉄側からの強い希望で「オリックス・バファローズ」が有力候補として紹介されたが、継続審議事項として日本シリーズ終了後に決定される。さらに本拠地とする保護地域について両球団は現在の大阪府、兵庫県を要望し、必要な協約の改正手続きが取られない場合はどちらかに決めることとした。

6月30日に近鉄の球団買収に名乗りを上げたインターネット関連サービスの「ライブドア」については、会議の冒頭、近鉄の小林哲也社長から正式に断りを入れた旨の説明がされた。

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