わたしはかもめ2004年鴎の便り(7月)

便

7月11日

全セ1−2全パ(長野)

14年ぶりに全パがオールスターを全勝で飾った。互いに無得点で迎えた3回、全パは先頭のSHINJO(日本ハム)の二塁打から2死三塁とすると、SHINJOがホームスチールを決め1点を先制。5回には谷(オリックス)の適時打で1点を追加した。全セも6回に代打・高橋由(巨人)の1号ホームランで1点を返すが、全パが逃げ切った。MVPは2安打2得点で史上3人目となる両リーグでの受賞となったSHINJO(日本ハム)が受賞。優秀選手賞には張(西武)、和田(ダイエー)、谷(オリックス)、高橋(巨人)が選ばれた。

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全セ0000010001
全パ00101000x2
全パ王監督
「オールスターでホームスチールは初めて見た。びっくりした。さすが新庄らしい、アメリカ仕込みのプレー。投手陣もベンチの期待通り。選手が持ち味を出して、ファンも楽しんでくれたと思う。」
全セ岡田監督
「パ・リーグは合併問題も起きているし、選手やファンの気持ちを感じた2試合だった。今日のパは投手がよかった。阪神の選手がよくなかったのは仕方ないよ。」

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MVP新庄!球宴初の単独での本盗[ニッカン]

予想もつかない事が起きるから野球は楽しい。日本ハム新庄剛志外野手(SHINJO)が、球宴史上初の単独ホームスチールをやってのけた。3回裏に二塁打で出塁し三塁に進んだあと、阪神福原−矢野のバッテリーの意表を突いて成功させた。次の打席でも二塁打を放って生還し、全得点を挙げて阪神時代の99年以来2度目のMVPを獲得。落合、清原に次いで史上3人目の両リーグでの受賞者となった。ファンを楽しませ、勝利に貢献する。再編に揺れる球界に、プロの「原点」を思い起こさせた。

◇返球のスキ

こんなに幸せな野球があっていいの。新庄なら、全ての夢を叶えてしまう。マンガにもないような、驚がくのプレーをやってのけた。三塁走者だった3回2死。打者・小笠原の時のカウント2−1からの6球目だった。よそ見をしていた人は何人いるだろう。捕手の阪神矢野が、マウンドの阪神福原に返球した瞬間、54年目を迎えた球宴の歴史が変わった。

新庄が突然、走り出す。ホームベースへ1歩ずつ近づくたびに、異変に気づいた球場が少しずつ騒然としていく。ホームに頭から滑り込む。矢野のタッチをかいくぐる。球宴史上初の単独でのホームスチール成功。「球宴初?初じゃなかったら、やらないでしょ」。ベース上で大の字にうつ伏したまま、子供のように両腕をバタバタと地面にたたきつけた。こんな喜び方を見たのも初めてのファンから歓声が爆発した。

◇岡田監督無視

何と敵側に予告していた。三塁上からひそかに「(本盗)やっていいですか」と全セのベンチにわざわざ許可?を求めた。中日山本昌とヤクルト古田が頭の上で両手で○をつくりOKが出た。「最初から(機会を)はかっていた。(捕手が)投手に投げて走った方が、絵になるかな」。初球からチャンスを狙っていた。恩師の阪神岡田監督の「いくな、いくな」という忠告は無視したが、律義に、したたかに決めた。

消滅の危機にあるパ・リーグファンのために突っ走った。「パ・リーグを盛り上げたかった。セ・リーグだったら(本盗を)やっていなかった」。通常は捕手とクロスプレー時は、まわりこむように右手でベースをタッチする。左肩に捕手に乗られることを嫌い、逃げやすい体勢で滑り込む。思わず出たヘッドスライディングは「13年ぶりくらいかな」の全身全霊のプレーだった。本盗も小5で野球を始めて以来、初めて試みたという。「自分が1番似合わないでしょ」と泥まみれになって、パに尽くした。

1回裏の最初の打席。独特の打撃フォームをデザインした1センチ四方の刺繍を施した手袋で、左翼席を指さした。ホームラン予告でスタンドの視線を十分に引きつけたあと、一転セーフティーバント。投手正面に転がり大失敗もファンは大喜びだ。「一塁の前でコケてアウトになろうと思ってた」。ファンの視線を、期待を意識してプレーする。プロの原点を思い出させた。22歳だった10年前、阪神時代に初出場した球宴から10年たった。最後となるかもしれない球宴を、全パの最年長として迎えた。予告していた史上3人目となる両リーグMVPを本当に本盗で、取ってしまった。お立ち台で絶叫して、笑わせる。「北海道を出てくる前にMVPをとってくると言っていたんですが本当にとれるとは…。思ってました」。続けて叫んだ言葉は重かった。「これからはパ・リーグです」。パフォーマンスでもメッセージでも、新庄としてやるべきことは、全てやった。

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見たかパの力[ニッカン]

◇意地の5投手リレー締めて13K!セを3安打に抑えた

「実力のパ」は永遠なり。ダイエー王監督率いるパ・リーグが、セ・リーグの協力打線を3安打に抑えて連勝した。先発のダイエー和田が2回無失点で流れをつくり、西武張、ロッテ小林宏、ダイエー新垣とつないで最後は日本ハム横山で締めた。2試合制では90年以来の全勝で、通算成績を73勝61敗8分けとした。球界再編で消滅の危機に陥っているパが、1リーグ制へと突き進むオーナー陣にプレーで存在価値を、思いの丈を伝えた。

◇公約通り

ファンへ、選手への素直な思いだった。王監督が2日連続でお立ち台に上がる。「どうもありがとうございました」。スタンドに一礼し、ベンチに戻ると再びナインに向って言った。「ありがとう」。3年ぶりのパ・リーグ勝ち越し。「ファンにも楽しんでもらえた」。パの力、野球の素晴らしさを伝えた充実感に包まれていた。

“公約通り”だ。前日(10日)は4本塁打で豪快に打ち勝ったが、この日の試合前は「今日は小ぶりなパの野球。投手陣を前面に出した繊細な野球でいく」と話していた。繰り出した5投手が期待に応えた。全セ打線を3安打に抑え込み、許した失点は巨人高橋由の1発のみ。前夜と一転、投手陣が好リレーを披露した。

再編問題の真っ只中で、今年の球宴は例年以上に注目を集めた。グラウンド外の話題が連日報道され、王監督はファン離れを誰よりも危惧してきた。西武松坂が「ファンの声もあるし(合併問題は)すぐに決めることではないと思います」と言い、ダイエー和田が「来年も(球宴を)同じ形で続けられたらいいかな」と話したように、選手の思いも肌で感じていた。「今年は余分な話題があった。(現場の)我々としては。頑張らないといけない雰囲気が選手にあった」。微妙な状況下だからこそ、野球の面白さを伝えたかった。大のビール党が前夜は1滴も飲まずに、勝利だけに集中していた。

◇勝利集中

パの力を見せることは、自らの生きざまとも重なった。「皆からセとパは人気の差はあるが、力、野球の面白さに差はない。パはそんなにお荷物のようなリーグじゃない」。10年前。東京、そして巨人のユニホームと決別。新天地はパで万年Bクラスに沈み“お荷物”と呼ばれていたダイエーだった。球界活性化の命題を背負い、パの雄といわれるまでチームの地位を引き上げた。人気面でセに推される現状を誰よりも知っているからこそ、今回の球宴でパの存在感をアピールしたかった。お立ち台の最後の言葉は「これから熱い戦いになりますが、みんなで盛り上げます」。パに属する選手、関係者の思いを代表するかのような、力強い口調だった。

全パ張
「最初は(最優秀の賞品の)テレビを狙っていました。(第1戦の松坂)大輔は直球が良かったんで、変化球でかわそうと思った。」
全パ横山
「新庄さんのMVPがかかっていたので点をやれないと思っていた。緊張しましたが、いい感じのドキドキ感でした。」
全パ小林宏
「ボールが抜けてしまいました。球宴の感想?いや特別には…。」(全セ小久保に頭部死球、直後に謝罪)
全パ新垣
「今日はスピードだけを気にかけていました。(同じ条件の)昨日投げたかったですね。」
全パ中島
「良かったあ。今日は打てなかったですけど、続けてスタメンで出してもらて、ずっとドキドキしていた。開幕戦以来です。」(新人賞に感激)
全パ谷
「ラッキーでした。出たらヒットを打ちたいと思ってましたから。」
全パ村松
「今年は今までと違う気持ちでやっていたので、いい結果が出て良かった。」
全パ松中
「王監督が今年の球宴は勝つと言っていたし、本当に勝ててよかった。」

◇ノリが"警鐘"

近鉄中村が「プロ野球は終わる」と球界に警鐘を鳴らした。オールスターを終え、パ・リーグが消滅するかもしれないと質問されると、即座に「ない。なくしたらダメです」と否定。「パ・リーグの歴史は大きい。それを簡単に潰すようなことをしたら、プロ野球は終わる」と話した。中村は後半戦のシーズンでも、球宴で全選手がつけたミサンガを手首に巻き続ける。

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王さん意地見せた[スポニチ]

パ・リーグは2試合制の球宴では90年以来となる2戦2勝。王監督は選手を頼もしそうに見つめた。

王監督
「今年は個性のある選手も多かったし、ファンも楽しんでくれたのでは。パ・リーグのいいアピールの場になった。」

第1戦はホームラン攻勢で打ち勝ち、第2戦は和田毅、新垣らの豪華投手リレーで1点差を守り切った。合併問題、1リーグ移行…。問題を抱えながら迎えた球宴で全パが存分に実力を見せつけた。数々の名勝負を生み出した球宴を今年で最後にしたくない。熱い思いが夢舞台で結実した。現役時代は球宴で全セの主砲として歴代2位の通算13本塁打を放ち、79年には3戦連発も記録した王監督。

王監督
「パ・リーグはお荷物と言われることもあるが、そうでないところを見せられた。」

ストという最悪の事態を懸念する“世界の王”は何をすべきかを知っている。グラウンドで見せる最高のプレー。それこそが球界を発展させることの原点なのだ。

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古田「来年も12球団でやりたい」 [スポニチ]

試合後のグラウンド。ぎっしりとメッセージが書き込まれた縦1メートル横2メートルの寄せ書きが古田の元に投げ込まれた。その真ん中には「がんばれ選手会」。労組・選手会の会長は「上から落ちてきたのでいただきました」と驚きながらも、しっかりとファンの声を受け止めた。

入団以来15年連続で出場している夢舞台も、セ・パ両リーグでの球宴はこの日で最後になる可能性がある。だが「そんな気はない。僕らは来年も12球団でやりたいと思っている」と言い切った。「ファンがいないとプロ野球は始まらない」と話すように、この日の寄せ書きだけでなく、選手会のホームページなどにも1リーグ制に反対するファンの声が「全部に目を通せなくなった」ほど殺到していると明かした。

試合では5回の守備から登場。7回の打席では左飛に倒れたが「セとパの意地と意地のぶつかり合い。球宴は今の形が1番いい。東対西よりは面白いと思いますよ」。その言葉に古田の思いが凝縮されていた。

◇コミッショナー「2戦とも迫力」

合併問題で揺れる中、全パの2連勝で終わった球宴について、表彰式を終えた根来コミッショナーは「オールスター戦は以前スタンドから見たことがありますが、今年の2試合も迫力があったと思います」と感想を述べた。ただ、選手会の動きや球界再編についての質問には口をつぐんだままだった。

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星野さん黙ってられへん!![ニッカン]

◇渡辺オーナーたかが選手発言「ユニホーム着てたら許さない」

阪神の星野仙一オーナー付シニアディレクターが11日、球界再編問題を熱く語った。東海地区のテレビ情報番組に生出演。巨人渡辺オーナーの「たかが選手が」発言を「許す訳にはいかない」と語るなど、熱血節を交えながら、安易な合併、1リーグ制に加速する動きにあらためて警鐘を鳴らした。

野球人としては黙ってはいられない。企業の論理で進む再編。その渦中に飛び出した巨人渡辺オーナーによる「たかが選手が」発言。司会者からこの話題をふられると、星野SDは険しい表情でこう話した。「もし私がユニホームを着ていたら大問題にしていた。選手は財産なんだから…。許す訳にはいかないでしょう。お前らは黙ってやっていればいい、という言い方だ」。

近鉄、オリックスの合併から始まった再編問題の根底には、巨人中心に物事が動く球界の歪な構造がある。その解決なくして球界の将来はありえない。それが持論だけにこの日はコミッショナー、各球団オーナー、さらに選手にも厳しい言葉を次々と発した。「渡辺オーナーの方がコミッショナーより権限があるって本当ですか」と問われると「本当です。もっと(コミッショナーが)権限を持たないといけない。権限を持たないのであれば、お辞めなさい」と言い切った。

さらに「他の11球団のオーナーに反対を唱える人がいないというのはどういうことでしょう。野球は国技に等しいもの。もっと真剣に勉強してもらわないと」と巨人ぶら下がり体質から抜けきれない経営者に厳しい注文を出した。

一方で「選手もダメだ。FAで天秤にかけて条件を吊り上げ、(年俸の)価格破壊を起こしてしまった。もう少し考えるべきところもある」と再考を促す。さらに「巨人OBの声が聞こえてこない。V9経験者とか名球会の人達が発言すれば…」と実力OBからの多くの意見も求めた。「合併は6月に表面化したけれど、密室で3人ぐらいのオーナーで進められているという情報は春から入っていた」と舞台裏まで明かした上で「メディアもファンも選手も経営者も含めてもっと議論すべきだ。3軍制とか天皇杯も思いつきで言っている。(今回の流れは)世の中の90%以上は反対だよ。もう1回、じっくり話し合わないといけない」と警鐘を鳴らした。

◇ファンも黙ってられません

試合後、ベンチの上から声をかけられた労組プロ野球選手会の古田会長は「がんばれ選手会」と書かれたボードを受け取った。近鉄ファンによる寄せ書きがびっしりと書かれているもので「ファンの声は球界の未来。球団が増えようが減ろうが、ファンがいないと始まらないですから」と、ありがたく受け取った。この日を最後のセとパに分かれた球宴にはしたくない。「僕らは来年もこの形態でと思っている。王さんが意地と意地のぶつかり合いって言ったように、そうじゃないとおもしろくない」と訴えていた。

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来季地方開催決められない[ニッカン]

1リーグ制移行問題に、球団営業も困惑の表情を見せた。セ・リーグ営業担当者会議が11日、長野オリンピックスタジアムで行われ、来季日程作業へ向けての話し合いが行われた。来季この期間は本拠地球場が使用できない、というようなデータを6球団が持ち寄った。また地方球場での試合開催要望も報告された。

7日のオーナー会議で出た1リーグ制移行の話題が営業サイドにも影響を与えている。大越セ事務局長は「今日の段階ではセ6球団でやることを前提として話し合った」と語った。だが、1リーグ制となれば、日程作業は白紙に戻る。それでなくても、早めの日程調整が必要な地方開催に関して、交渉に入れない球団も出ている。開催を受け入れるスポンサー、球場、放送局などが、来季から1リーグの可能性がある現状に、慎重な姿勢を取っているケースもある。

中日近藤営業部長は「営業活動に支障が出るだろう」と語った。阪神大町営業課長も「今後のことが決まらないと何もできない。つらい」とこぼした。例年、8月末の営業担当者会議で来季の日程がほぼ固まる。現在は次回開催が決まらない状況だ。日程編成、営業活動の面で今後大幅な遅れが生じる可能性が出てきた。

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セも来季日程決められない[報知]

セ・リーグは11日、長野オリンピックスタジアム内で営業担当者会議を開き、来季の日程などについて話し合った。しかし、球界再編の余波で例年のように細部を煮詰めるまでには至らない上、次回開催も未定という事態になった。

この日の会議は毎年恒例で、本来なら野球以外のイベントも含めた翌年度の本拠地球場の使用予定、地方球場での開催希望などを各球団が報告し、日程の基本線を作成。例年なら8月末には翌年の日程が固められるが、来年は1リーグ制に移行する可能性もあるだけに、まだ日程編成はできない状況だ。1リーグ制を想定しての意見などは出なかったが、大越セ事務局長は「見込みも予想も言えない。球場利用の報告については、1リーグになったとしても必要な作業」と話し、通常の話し合いに終わったことを強調した。

先の理事会で決定した4月1日の開幕日は変更されていないが、出席者のほとんどに戸惑いが見られたのも事実。横浜の笹川博史業務部長が「昨年までなら、もっと踏み込んだところまで決めたんだけど」と話せば、阪神・大町定夫営業課長は「正式に1リーグかどうかが最終決定しないと何もできない」とコメント。1リーグ制に移行するかどうかを、早く決めて欲しいというのが出席者の本音だろう。パ・リーグの営業担当者会議も、6月中に1度は日程に関する話し合いをしたものの、近鉄・オリックスの合併で白紙。8月末までに日程を作成していたセ・パの営業担当者にとっても先はまったく見えず、頭を抱えるしかないようだ。

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王監督、話し合いの場を

ダイエー王監督が、主張が平行線をたどるままの選手会と球界首脳陣による話し合いの場を求めた。この日、報道陣から、前日行われた選手会臨時大会と12球団代表者会議の内容を伝え聞き「選手会と球団側もてて意的に話し合った方がいい」と話した。

◇12球団で球宴、上原「来年も」

巨人上原があらためて合併反対の態度を表明し、12球団一致妥結を強調した。この日、オールスター第2戦が行われた長野オリンピックスタジアムで「最後かもしれない?いえ、僕らは来年も12球団でやるものだと思っていますから。12球団一致団結でまとまっています」と語り、巨人選手会としての意見を代弁していた。

◇署名活動はダメ

会場の長野オリンピックスタジアムで球団合併に反対する署名活動を行っていた近鉄の私設団体が、警備員にスタジアム外への退去を命じられた。同スタジアムは長野市が所有しており、同市の都市公園条例により署名活動はできないための措置。「バファローズの存続を願う会」の上山禎仁広報担当は「シャットアウトされるのは非常につらい」と話した。また右翼席には「合併阻止」の横断幕が掲げられ、試合後には外野席でパ・リーグの応援団が集会を開き合併阻止をアピール。球場外でも数千人のファンが「合併反対」を連呼していた。

◇岩村「反対」弾

5本失敗するまで打ち続けるルールで行われた本塁打競争は、全セが5−1で制した。10スイング中5本をスタンドインさせたヤクルト岩村は「僕らは来年もセの代表として出るつもりでいる」と合併、1リーグ化に反対を唱えた。全パは最後に日本ハム新庄が「8時まで打つ」と意気込んで打席に立ったが、ノーアーチに終わり「バッティングは得意じゃないんで」と観客を笑わせていた。

◇ブラウン、街頭署名「俺も」

オリックスのルーズベルト・ブラウン外野手が11日、合併反対の街頭署名活動を行う用意があることを明かした。この日オリックスの選手会組合員61人から球宴出場中の谷、村松を除く59人が、神戸市西区の合宿所で合併について話し合った。三輪選手会長は「時期は未定ですが全員で街頭署名運動を行うことになった」と決定事項を公開。それを伝え聞いたブラウンが「みんながやるなら俺も」と立ち上がった。外国人選手のブラウンは選手会非組合員。この日のチームの話し合いにも参加しておらず、署名活動参加はあくまで任意だ。それでも「一緒にやってきた仲間が職を失うなんて見たくない。解決法は必ずあるはず」と大まじめだ。

◇松中、スト視野を説明

ダイエー松名か選手会長が、前日の選手会臨時大会で最終的な手段としてストライキも視野に入れたことを、チームの球宴出場メンバーに伝えた。この日、球場入りして井口、和田らに説明し「ダイエー選手会の(ストライキにも賛同する)考えは決まっていたし、昨日の内容を報告した」。球宴出場メンバー以外の選手には、13日の全体練習前に伝える予定だ。

◇ヤクルトでも

ヤクルト選手会の真中会長が臨時大会の決議事項を1軍メンバーに伝えた。この日神宮での練習に集まった選手達に内容を説明し「他人事とは思わず、自分達の事として考えて欲しい」と訴えた。対岸の火事ではなく、12球団の結束が問われていることを強調していた。

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コミッショナー、初の球宴に満足

根来泰周コミッショナーにとっては就任後、初のオールスター戦となった。表彰を終えた後も、巨人小久保の死球を心配していた。「死球はどうだったのかな。それがとても気になった。たいしたことがなければいいが」。パ・リーグ勢の活躍が目立ったが「選手はみんな頑張っていた」とたたえていた。

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オリ&近鉄ナイン、合併反対の署名運動へ[スポニチ]

オリックスの三輪隆選手会長は11日、神戸市西区の青濤館でナインに対し、合併問題に関する経過報告と事情説明を行った。

7日の12球団代表者との意見交換会、9日の選手会臨時大会の結果をナインに伝えた上で、今後の選手会としての方向性を話し合い、

(1)
ファン活動に参加する形で三宮、元町などの街頭で署名運動を行う
(2)
勝利試合後に行っているウイニングランを従来の内野から、外野にまで広げて行う

ことを決めた。「ウチとしては全員で活動を行っていこうと思う」と三輪。個人レベルではなく、ナイン全員で行動を起こす。三輪は13日に小泉球団社長と話し合いの場を持つが「質問も出たが、それは選手の不安の部分だった。何をするにも全員でやるということでまとまった。12球団存続を考えてやっていく」と選手会の総意を球団に伝える。

また近鉄の礒部公一選手会長は16日のダイエー戦(大阪ドーム)の試合前に街頭署名を実施する。メンバーは未定だが「2軍とも連絡を取ってやりたい。ホームゲームの前に2、3人が球場前に立ってね」と礒部。署名活動は複数の団体が行っているが、選手自らが参加するのは初めて。まずは地道な活動によって合併反対を訴えていく。

◇球宴でも署名活動

「バファローズの存続を願う会」がオールスター会場前で署名活動を行った。前日10日はナゴヤドーム前で約6500人、この日は長野オリンピックスタジアム前で約2000人分を集めた。上山禎仁氏は「近鉄やオリックスファン以外も握手してくれたり一緒になって声を掛けてくれたりしていただいた」と感激した様子。礒部が参加の意思を表明していることにも「ボクらはいつでも協力します」と歓迎していた。

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オリックス選手会がファンの反対運動を支援[サンスポ]

オリックス選手会(三輪隆会長)が11日、神戸市内の合宿所で“臨時総会”を開催。近鉄との合併、1リーグ制へと、性急すぎる経営者側の動きに改めて反対する姿勢を示し、ファンの反対運動を支援する形で

(1)
署名活動に協力
(2)
本拠地での勝ち試合後、右翼席前で感謝の挨拶を行う

ことを確認。合併の当事者であるオリックス選手会も、反対活動に立ち上がった。

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オリックス選手会が街頭署名運動を計画[報知]

オリックス選手会が、合併反対の街頭署名運動を計画している。三輪隆選手会長は11日、神戸市内の合宿所で、10日に行われた労組・プロ野球選手会臨時大会の内容を1、2軍の59選手に報告。意見交換も行い「(合併反対)の署名活動を、全員でやろうと話がまとまった」と合併発表後、初めてチームの方針を固めた。

同会長は「このままでは議論する場もない。ファンだけが動いて、僕らが何もしないのはおかしい。内容までは言えないが、ファンの活動に参加していきたい」と説明。今後は神戸・三宮などの繁華街に出て、署名運動を行う予定だ。

「合併反対」を前面に押し出す近鉄ファンとは異なり、これまでのオリックスの署名活動は「神戸からの本拠地移転反対」が大半だった。温度差こそあるが、同会長は「雇用の問題もあるし、僕らは12球団存続の方向で考えている。近鉄(の選手)もやると思う」と、決意を口にした。

一方の近鉄は、既に礒部、中村らが署名運動への参加を表明。大阪ドームで練習が行われたこの日、球宴出場の礒部選手会長に代わり、大村副会長は「署名は、やっていきます」と強調。後半戦開幕で「大阪市民デー」となる16日のダイエー戦(大阪ドーム)で、地元ファンとともに、署名活動を行う方針を示した。

◇堀江社長TVで買収まだ意欲

近鉄買収に名乗りをあげたIT関連会社、ライブドアの堀江貴文社長はこの日、TBS系「アッコにおまかせ!」に生出演し、買収に向けて「頑張ります」と、あらためて意欲を見せた。各マスコミで社名が報道され、10億円の広告宣伝効果があったと指摘されると、同社長は思わずニンマリ。阪神・星野SDの関与について「直接、話はしてない。うちの名前を明かさずに(近鉄側に)話してもらったみたいです」と説明。また、4月に約200億円でダイエー買収に動いた件には「金額は向こうの関係者が言ったような気がする」と、交渉の事実を明かした。

◇ファン無視を星野氏が批判

阪神・星野オーナー付シニアディレクターは、この日、名古屋市内でテレビの生放送に出演。オリックスと近鉄の合併や、1リーグ制移行へ加速する球界再編問題について「オーナーは、野球を真剣に勉強しないといけない」と、ファン無視の手法を批判。根来コミッショナーや古田選手会会長が、今まで以上に発言をして、議論する必要があると主張した。「巨人OBとか、名球会の人の声がもっと聞こえてこないと…。オレばかり悪者になっている」と嘆いた。また、アテネ五輪日本代表と後半戦の展望にも触れ「日本は金メダルも期待できると思うが、ドラゴンズが優勝する確率の方が高い」と、中日の独走を予想した。

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