わたしはかもめ2004年鴎の便り(7月)

便

7月16日

千葉ロッテ8−2北海道日本ハム(千葉マリン)

ロッテの清水直が今季3度目となる完投勝利で6勝目を挙げた。1点を追う6回、ロッテは橋本の犠飛で同点とすると、フランコが9号3ランを放ち勝ち越しに成功。7回にもベニーの適時二塁打などで3点を追加した。

123456789R
北海道日本ハム0100100002
千葉ロッテ01000430x8
清水直
「大事な試合だということは分かっていました。このゲームは勝たないとチームは波に乗れないとも思っていました。(中2日は)2日あれば大丈夫だと思っていました。とにかく行けるところまで行こう。しっかり投げれば、何とかなるだろうと。投げてみたら、途中でダメになるという感じはなかったですね。とにかく、チームを離れますが、しっかり勝っていきたいですね。」
フランコ
「前の打席でチャンスに凡退していたから何とかしたかったし、みんなでつないだ攻撃だったので、自分も何でもいいから得点に絡みたかった。完璧に捉えることができたね。スイング自体は良くなっていると思うよ。(ヒーローは)気持ちがいいね。」

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清水直完投6勝[報知]

13日の五輪壮行試合で3イニングを投げながら、中2日で先発のマウンドに立った清水直が、6安打2失点で完投勝利。6勝目を挙げ「中2日?この3試合が大事だから、ボビー(バレンタイン監督)に“行ってくれ”と言われ、責任を持って行った。(五輪で)チームを離れるので、いる間に何とかしたかった。1試合でも多く勝ちたい」と笑顔。バレンタイン監督は「コントロールが素晴らしかった」と最敬礼だった。

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清水直が完投勝利!壮行試合の疲れ見せず[サンスポ]

清水直がアテネ五輪壮行試合での登板から2日置いて、後半戦初戦に完投勝利。2失点の危なげないデキに「大事な試合ということは分かっていたし、何とかなるやろ、と思ってた」。エースの責任感が疲れを吹き飛ばした。9回に148キロの速球で小笠原を空振り三振。「1番大事なのは勝つことだけど(ファンに)見せる投球もしたかった」と胸を張った。

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清水直、強行軍も6勝目[スポニチ]

13日のキューバ代表との壮行試合に登板後、中2日で先発した清水直が、今季4度目の完投で6勝目。エースは「(五輪で)チームを離れるので、いる間に何とかチームに貢献したかった」と満足そうに汗を拭った。「すごく大事な試合だから」と強行登板させたバレンタイン監督も「コントロールが素晴らしかった」と賛辞の嵐だった。この日はスタンドに千葉県の堂本暁子知事も来場。合併への動きが出た場合には「そういう時期が来たら、そう(球団存続への行動)したい」と“公約”した。

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清水直、中2日で120球完投[ニッカン]

球威が落ちない。清水直が、なんと中2日で120球完投勝利を挙げた。最後は木元を137キロの高速スライダーで投ゴロに。「さすがにきつかったですけど、そんなに無理っていう感じじゃなかったです」と、試合後は涼しい顔を見せた。この日、最速は150キロ。9回になっても149キロをマークする力投で、日本ハム打線を6安打2失点に封じた。

13日のアテネ五輪壮行試合(対キューバ戦)に先発。3回を1安打無失点に抑えた。わずか26球とはいえ、重圧のかかる登板。それでもプレーオフ圏内の3位日本ハムが目と鼻の先とあり、後半戦の開幕マウンドにも立った。「ボビーの気持ちも分かるし、ここで勝ち越さなければ置いて行かれる」と好投した。

球界は再編問題で揺れている。この日も右翼席はロッテの合併に反対する横断幕があふれた。「僕は(来季も12球団という)選手会の意見に賛成だし、ファンには一生懸命グラウンドでやってる姿を見せるしかない」。9回には小笠原から真ん中高め直球で空振り三振を奪い「勝つことも大事だけど、見せられるところを見せないと」とプロ意識をのぞかせた。今や日本代表にも欠かせないロッテのエースが、パの魅力を体現した。

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「女房」橋本9号

女房橋本が2回に追撃の今季9号を放った。6回にも同点犠飛で、この回の一挙4点を演出。バットでエースを援護した。「(犠飛は)前の打席でチャンスに凡退していたので。外野までは行くと思っていたから」。バレンタイン監督も「試合前から清水直と2人でいいプランを立ててくれていたよ」とリード面でも高評価だった。

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千葉市長と県知事がロッテ残留熱望[報知]

ロッテの本拠地、千葉市・鶴岡啓一市長が、ロッテの千葉残留と12球団維持を熱望した。アテネ五輪に出場する清水直、小林雅と、千葉出身(暁星国際高)の日本ハム・小笠原を激励するため、千葉マリンを訪れた同市長は「もっとファンや選手のことを尊重して議論して欲しい。規制撤廃なども検討しているし、いま逃げられたら元も子もない」と熱弁。また、ロッテ・ファンで埋まる右翼席に堂本暁子・同県知事もユニホーム姿で現れ「今日は最後までここで見ていく。とにかくマリーンズに千葉にいて欲しいという私なりの意思表示」とアピールするなど、県と市の首長が、改めて千葉残留を訴えていた。

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千葉県知事が観戦

千葉県堂本暁子知事が、この日ロッテ−日本ハム18回戦を観戦した。千葉マリンの右翼席に現れ「実は終わりまで(試合を)見たことないの」。近鉄・オリックスに続く第2の合併候補として名前が挙がっているロッテについては「合併なんで、知事が口出ししちゃいけない。とにかく千葉ロッテは千葉に、ということを申し上げたいです」。

◇市長が激励

千葉市の鶴岡啓一市長が千葉マリンを訪問。アテネ五輪代表のロッテ清水直、小林雅、千葉県出身の日本ハム小笠原を激励した。

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阪神久万オーナー超強気[ニッカン]

◇渡辺オーナー怖くない

渡辺オーナーは放っておけばいい−。活発な1リーグ制反対行動を開始した阪神の久万俊二郎オーナーが16日、1リーグ制移行の主導的な立場にいる巨人渡辺恒雄オーナーについて「恐れることはない。放っておけばいい」と一蹴した。前日、渡辺オーナーが阪神の動きについて「こっちにも考えがある」と牽制とも受け取れる発言をしたことに対するもの。この日、阪神野崎球団社長は早速、広島と中日と会談し2リーグ維持で一致した。阪神連合VS巨人の構図が、より明確になってきた。

久万オーナーはこの日、大阪市福島区の電鉄本社から帰路につく際に、取材に応じた。前日、阪神の2リーグ制維持の姿勢に巨人渡辺オーナーが「まあ、いいんだ。こっちにも考えがある」と発言。阪神の動きににらみを利かせたようにも映ったが、久万オーナーは胸を反って言い放った。

久万オーナー
「恐れません。ほっておけばいいんです。ナベツネさん(渡辺オーナー)の考えは大体分かる。『エエカッコする間に、いずれ(2リーグ保持が)潰れて、こちらの言う通りになる』と思っているんですわ。」

これまで、巨人と共同歩調を乱したことはない。それが13日の星野SDら球団役員との話し合いを機に、1リーグ制推進から一転、2リーグ維持に方向転換した。初めてといっていい、巨人との対立。その動きは加速した。この日、野崎球団社長が早速、広島と中日の首脳と会い、賛同を得た。実際に他球団と交渉にあたるフロント陣の行動に「うちのがあんなに元気と思わんかった。うちの考えと対立する考えとで、どう消化するか興味がある」とした。また、この日、約50人の報道陣が詰めかけた。注目度と手応えが、久万オーナーをさらに冗舌にした。

久万オーナー
「反響の大きさにびっくりしている。こんなとは思っていなかった。中日さんとか、賛同の意見が出たのもよかったですな。」

ただ、渡辺オーナーに反旗を掲げた今も真っ向からの否定はできない。1リーグ制移行は、久万オーナー自身の持論でもあった。

久万オーナー
「肩を持つ訳ではないが、ナベツネさんの言うのは当たっている面もある。彼は裏まで考え、球界全体の損得まで考えている。(現状の)悪いところを集めたら、そうなる。」

その上で「私の1リーグ制(論)は、一過性の縮小。そこから2、3リーグまで盛り返すことを考えていた」と、その先の球界発展を見据えていたと説明した。ここにきて、主導権は阪神が握った。

久万オーナー
「うちに乗っていけば、明るい面が(球界に)出る。」

注目されているのは、2リーグ維持とともに主張するドラフト改革や加盟料撤廃、交流試合など、これまで困難とされたテーマに踏み込んでいることにもある。このままなら縮小に向かうばかりのパ・リーグを見殺しにしないためには、巨人中心につくり上げられてきた構造的な問題に真剣に取り組み、改革することが必要不可欠でもある。26日の実行委員会、9月に控えるオーナー会議という公式の場で阪神がどう動くか、ニューリーダーとしての重みは増していく。

◇「10球団でも2リーグ」などで中日広島と合意

阪神の野崎勝義球団社長は16日、広島と中日から2リーグ維持の賛同を得た。この日午前、広島市内の球団事務所に広島松田元オーナーを訪問。午後には西宮市内の阪神球団事務所に中日西川順之助球団社長を招いた。会談後、野崎社長は「心強い味方を得ました」と説明した。両球団からは、26日の実行委員会に持ち込む2リーグ維持の場合の新運営法について4点の合意を取り付けた。

(1)10球団でも2リーグ
パからは近鉄、オリックスに続く合併球団が出る可能性が高いがセ6、パ4でも2リーグで存続する。
(2)交流試合の実施
セには巨人戦減少のデメリットもあるがパの経営難も考慮。「痛みを分かち合わないといけない」。
(3)ドラフト改革
各球団の戦力均衡を意図。経費がかかる自由枠を廃止しウエーバー制を導入。その分FA権取得期間を短縮。
(4)新規参入歓迎
新規球団設立者の加盟料60億円、球団購入者の参加料30億円を撤廃。加盟認可は資格審査で代替し、新規参入しやすい環境をつくる。

また野崎社長はこの日、ヤクルト、横浜、巨人にも電話連絡。23日午前にヤクルト多菊球団社長、横浜峰岸球団社長との3者会談を設定した。また午後には巨人土井球団社長と会談することも決めた。野崎社長は「セ5球団の総意を伝え、巨人さんの理解を得られればスムーズに行く」と意欲的に話した。

◇渡辺オーナー、首相と再編語る

巨人渡辺オーナーはこの日夜、小泉首相らも参会した会合に出席。同首相とは球界再編についての話も交わされた。前日は「こっちにも考えがある」と意味深な発言をしたため、反応が注目されたが、報道陣が入れない地下駐車場から出入りしたためコメントはなかった。

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阪神、2リーグ制維持へ“速攻”[スポニチ]

2リーグ制維持の立場を鮮明にしている阪神・野崎勝義球団社長は16日午前、広島市民球場を訪れ、広島・松田元オーナーと会談。2リーグ制維持への協力と交流試合実施などの改革具体案への理解を求めた。野崎社長は午後、甲子園に戻り中日・西川順之助球団社長とも会談し、大筋で賛同を得た。また、阪神・久万俊二郎オーナーは、巨人・渡辺恒雄オーナーと対立も辞さない強気の発言で野崎球団社長をバックアップした。

電光石火の早業だった。野崎球団社長は早朝の新幹線に飛び乗り、午前10時すぎから広島球場内の球団事務所で松田オーナーと会談。2リーグ制維持への賛同と、交流試合実施などを盛り込んだ改革具体案への理解を求めた。松田オーナーから「共感できる部分が多かった」との言質をもらうと、すぐに広島駅から新幹線に乗りUターン。午後5時前からは甲子園球場内の球団事務所で、中日・西川球団社長、伊藤球団代表と会談した。

会見に臨んだ野崎球団社長は「2球団とも基本的な考えは合意していただいた。心強い味方を得た」と満足そうに話した。会談では2リーグ制維持、パ・リーグ救済のための交流試合実施、ドラフトの完全ウエーバー制復活、FA権取得年数の短縮などの改革案を提示。さらに「もう1つの合併」が成立し、セ6球団、パ4球団の10球団になった場合についても2リーグ制を維持することに理解を求めた。

また、球団数削減を阻止するため新規参入しやすいよう加盟料・参加料を撤廃し、資格審査をより厳しくする私案も披露した。中日・西川球団社長は「阪神が2リーグを軸として建設的な話を進めて行きましょうということには全く同感です」と賛同した。

久万オーナーは“阪神案”が広島、中日から即座に賛同を得たことに「ホンマかいな。ウソから出たまことのような感じで…。案外、順調に進んでいるなと感じます」と驚きを隠せない。前日、巨人・渡辺オーナーは「こちらにも考えがある」と不気味な発言をしているが「恐れもしません。放っておきますわ。対立はあるでしょう」と笑い飛ばした。ただ一方で「(球界再編に関する)渡辺さんの考えは冷たい意味で当たっているんです。裏の裏を考えて、悪いところばかりを集めたらああなる」と一定の理解を示した。

野崎球団社長は23日に都内でヤクルト・多菊球団社長、横浜・峰岸球団社長との3者会談を行い、両球団に2リーグ維持を訴える。今後、焦点となるのは巨人・渡辺オーナーの動きだ。セ5球団が、10球団でも2リーグ制維持を主張すれば真っ向から対立する。剛腕オーナーがどんなカウンターパンチを用意しているのか。球界再編の行方はまだ余談を許さない。

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球界再編へ“動く”各球団[サンスポ]

◇阪神と協調姿勢…広島・松田オーナー

広島の松田元オーナーは、広島市民球場の球団事務所で阪神・野崎球団社長と牧田専務に応対。「野崎さんから説明を受けました。野球界の発展のための阪神球団の熱い思いを説明してもらった。日本シリーズとオールスターを残し、パ・リーグとの交流試合を実施するなどの提案を受けた。われわれとしても共感できる部分は大きかった」。広島サイドからの提案については言及を避けたものの、「ウチの球団も何らかの形で知恵を出して、協力していきたい」と阪神との協調姿勢を示した。

◇2リーグ制堅持…中日・西川球団社長

阪神の野崎社長と会談を終えた中日の西川球団社長、伊藤球団代表は「1リーグに戻してどういうメリットがあるのか、議論がなされていない。それでは2リーグが否定されたことにならない」(西川社長)と2リーグ制堅持の立場を改めて明確にした。「交流試合も選択肢。10、11球団でやる場合のシミュレーションはしている」と西川社長。パの合併は別にして2リーグ維持を前提としたペナントの方法を模索することになる。

◇セ・パの格差改善を…日本ハム・小嶋オーナー代行

日本ハムの小嶋武士オーナー代行は「5チームでのリーグ維持は難しい。別の合併もが真剣に検討されているのは事実で、4球団ならさらに厳しくなる」と改めて1リーグ制移行に賛成の立場を示した。阪神・野崎球団社長の2リーグ維持を支持する動きには「直接聞いてないから何も話せない」としながらも、「セ・パの間の利害関係が何十年も続いてきた。ぜひ同じ土俵で考えてもらいたい」とセ・パの格差改善を訴えた。

◇オリックス、西武は1リーグを強調

オリックスの小泉隆司球団社長と西武の星野好男球団代表は16日、1リーグ制移行を望むことを改めて強調した。小泉社長は阪神などセ4球団が2リーグ制維持を支持していることに「12球団代表者会議で話した後で一部の人が(2リーグ制の)話をすることは流れとは違う」と牽制。その上で「(近鉄との合併後の)新球団は採算の取れないパに所属している。今の形で運営しても経営問題は解決しない」と1リーグ制移行の必要性を説いた。

◇2リーグ制維持の意見調整見守る…セパ両会長

阪神が巨人を除くセ4球団と2リーグ制維持で意見調整していることに豊蔵一セ・リーグ会長は「(阪神の)野崎さん(球団社長)が5球団の考えを整理して26日の実行委で伝えるというので、それを待つ」とし、週明けにも同社長と会談する可能性も示唆した。また小池唯夫パ・リーグ会長は「パとしてはセの動きを見守っている状態。(パの4球団の話は)今日の時点で決定的ではない。西武側とは連絡は取り合っている」と語った。

根来泰周コミッショナー
「阪神の野崎社長の行動?1、2リーグ(を決めるの)は、球団経営に責任を持っている人が決めること。私は2リーグが前提の現協約で(コミッショナーに)専任された訳だし、1リーグになったら首だよ。今の協約は2リーグだから、2リーグでなきゃ動きようがない。それにしても昭和24年の分裂時代を思いだすよ。」
阪神・久万俊二郎オーナー
「(阪神主導のセ・リーグでの意見調整は)案外、順調にいっている。みんなが遠慮なく発言することが1つの狙いだった。」
労組日本プロ野球選手会会長のヤクルト・古田
「野崎社長が話し合ってくれているのはオープンな感じがする。色んな人からメッセージを頂いて、この問題が社会的な問題とまでは言わないけれど、大きなことになっている。ファンの声が届いたんだと思う。」

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阪神と広島、中日が2リーグ維持合意[報知]

◇巨人とも歩み寄り、23日セ残り3球団と会談

2リーグ制存続を訴える阪神・野崎勝義球団社長は16日、広島・松田元オーナーと、中日・西川順之助球団社長と相次いで個別会談。交流戦を用いての来季2リーグ制堅持と、球界の制度改革を訴え、大筋で両球団の合意を得た。23日には都内でヤクルト、横浜と3者会談を行うほか、一線を画していた巨人とも会談することを新たに決定。先頭に立ってセ・リーグ全球団の理解を求めていく。

野崎球団社長の動きは、この日も迅速かつ精力的だった。前日(15日)深夜にアポイントメントを取った広島・松田オーナーに会うため、早朝の新幹線に飛び乗り広島市内の広島球団事務所へ直行。交流試合を行って2リーグを存続させるプランとともに、球団経営を楽にするためのドラフトの自由枠撤廃。さらに、それに伴うFA権取得期間の短縮、サラリーキャップ制や年俸の減額制度の撤廃のほか、新規加入球団の加盟料徴収の廃止など、球界改革の必要性を約1時間半にわたって訴えかけた。

会談が終了すると、甲子園球場へとんぼ帰り。球団事務所で中日の西川社長と約1時間、話し合った。「交流戦は両球団に合意してもらった。制度改革も基本的に賛同してもらえ、心強い思いをしました」ダブル会談後の同社長は、手応えを隠さなかった。ただ、1点だけは、両球団の説得に、従来の考えを変更せざるを得なかった。「巨人とも話した方がいいと両球団に言われ、そうすることにした。セの仲間だし、話し合うことで完全でなくても、円満に落着できればいい」巨人との交渉の必要性を同社長も理解し、さっそく巨人サイドとも電話連絡を取った。前日までは「巨人とは基本的に、考え方のスタンスが違う」と、阪神に相入れない“1リーグ派”と名指ししていたが、この日は一転して「渡辺オーナーも、6球団と5球団なら2リーグ、と言われてました」と、歩み寄れる可能性まで示唆。対立姿勢を一変させた。

結局、23日の午前中に都内のヤクルト本社に横浜・峰岸球団社長にも出向いてもらい、異例の“3者会談”を行うことが決定。午後からは都内の巨人球団事務所で、巨人と会談することも決めた。26日の実行委員会までの意思統一を目指し、根気強く熱弁を振るっていくつもりだ。

◇広島、共感多かった

阪神側が主張する2リーグ制維持について意見を交わした広島・松田元オーナーは「球界発展のための阪神さんの熱い思いを説明して頂いた。共感できる部分が多かった」と同調した。12球団で唯一独立採算制を取っている広島にとって、1リーグ制移行で、巨人戦や阪神戦というドル箱カードが減ることは、まさに死活問題。阪神からの“共闘宣言”は願ってもない提案だった。「うちも何らかの形で知恵を出して協力していきたい」と強い姿勢を打ち出した。

◇中日・横浜、合併反対も

中日は阪神の提案を歓迎する姿勢を示した。伊藤一正球団代表とともに話し合いに出席した西川順之助社長は「阪神さんと基本認識は一致した。プロ野球は2リーグになって発展してきた。1リーグのメリットは何ら出てきていないし、経営面から見ても2リーグの方がいい」と話した。

球団を運営する中で、オールスター戦や日本シリーズの収入の大きさを考慮した上で、一貫して2リーグ制を主張。同社長は私見とした上で「特別委員会を開かないで合併を承認してもいいのかという思いもある」とプロ野球選手会が要求する特別委員会を開催する意向があることも示唆した。さらにオリックスと近鉄との合併についても言及。「まだ正式には承認していない。方向性を了解しただけ。取り下げの可能性?それはある」と、新球団運営についての内容次第では、承認を取り下げる用意があることを口にした。早ければ17日にも白井文吾オーナーに阪神との会談内容を報告し、今後の方針を確認する。

横浜峰岸進球団社長は16日、改めて2リーグ制維持がベストとの考えを示した。「1リーグになると、(試算では)20億円を超える赤字。ひょっとするとウチも近鉄さんみたいになるかもしれない」と話し、「現場を預かる経営者としては、今のままが楽。近鉄とオリックスの合併を承認すると1リーグになるという流れなら、もう1度考える」と合併自体に反対する可能性も示唆した。阪神との個別会談には、峰岸社長と山中正竹球団専務が出席し、ドラフト改革などを提案するもようだ。峰岸社長は「オーナーとも相談しないといけないが、阪神の意見に全面的に納得したら、タッグを組むこともある」と話した。

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巨人は「もう1つの合併」待ち[報知]

巨人の土井誠球団社長が16日、阪神の野崎球団社長と23日に東京・神田錦町の球団本部で会談することを明かし、「巨人としても、色々なケースが考えられる。巨人の考え方も聞かれればお答えするつもり」と発言。阪神と意見交換した上で主張の合意点や相違点を見いだしていく姿勢を示した。

土井社長によれば15日、野崎社長から「巨人と自分達の考え方は少し違うところに立つが、そういう対応をしますのでよろしく」と電話があったが、他球団と2リーグ制存続へ話を進めていくことへの説明がなかったという。16日に再度電話で「阪神の考え方を改めてお伝えしたい」と申し出があり、実行委員会(26日)前の会談が決まったようだ。

当初予定になかった会談開催の決定について、土井社長は「阪神さんも色々考えたんだろう。巨人だけ外して話を進めていくのは、あまりいい策ではないと思ったんだろう」と話した。1リーグ制か2リーグ制かについては「(西武の)堤オーナーが1か月以内に何とかするとおっしゃったんだから、今はそれを見守るしかない」と7日のオーナー会議で堤オーナーがほのめかした「もう1組の合併」の決着を待って対応することを強調した。

◇球宴スポンサー三洋、東西対抗なら"拒否"

三洋電機井植敏会長は16日、副会頭を務める大阪商工会議所の記者会見で球界の再編問題について「(三洋がスポンサーの)オールスターゲームはセ、パでやるから面白い。東西対抗ではスポンサーをする気になれんね」と話し、1リーグ制に反対の立場を明確にした。「東西対抗では人気が落ち、宣伝効果が薄れるのでは。2リーグでやって欲しい」との考えを示した。三洋電機は1988年から17年間スポンサーをしており、球宴の協賛金として年間3億4000万円を支出。球界の外部から初めて一石が投じられた格好となった。

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横浜社長、2リーグ制維持「当たり前」[ニッカン]

横浜峰岸進球団社長は16日、阪神と広島、中日が2リーグ制維持で意見が一致したことを受けて「(2リーグ制維持は)当たり前のこと」と語り、23日に予定される阪神側との会談では歩調を合わせる方針を示した。この日の球団取締役会で同社長と顔を合わせた砂原幸雄オーナーは、阪神が1リーグ制否定に翻意した経緯に関心を示し「報告は聞く」と会談に肯定的な姿勢だった。

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日本ハムは1リーグ制に賛同[ニッカン]

日本ハム小嶋武士オーナー代行は16日、千葉マリンスタジアムで「5チームによるリーグ存続は難しい。(近鉄とオリックスとは)別の合併が真剣に検討されているのは事実。4チームではさらに厳しくなる」と語り、あらためて1リーグ制移行に賛同する立場を示した。

セ・リーグで2リーグ維持の動きが強まっていることには「利害関係で考えていたら、(再編問題は)解決しない」と牽制。「収益構造などで全球団が同じ土俵にのぼれるなら2リーグでもいい」と格差改善を訴えた。また、小嶋代行はナインらに合併問題の経過説明を行い「各球団が合併を大筋合意した。これに伴う犠牲者は出さない」と伝えた。

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オ、西はあくまでも1リーグ制望む[ニッカン]

オリックスの小泉隆司球団社長、西武の星野好男球団代表は16日、1リーグ制への移行を望む考えをあらためて強調した。小泉社長は、阪神など複数のセ球団が2リーグ制維持を支持する立場を示したことに「12球団代表者会議で話した後で、一部の人が(2リーグ制維持の)話をすることは、今の流れとは違うのでは」と不快感を示した。その上で「(近鉄との合併後の)新球団は採算の取れないパ・リーグに所属している。今の形で運営しても経営問題は解決しない」として、1リーグ制移行の必要性を説いた。

また星野代表は「(パとしては1リーグが理想であることは)変わらない」と強調。さらに「3軍戦が可能かどうか、堤(オーナー)が社会人にも声を掛けて調整を図っている」ことも明かし、1リーグ制を含め球界再編を推し進めたい考えをあらためて示した。阪神の野崎球団社長が2リーグ維持のために広島、中日首脳と意見を一致させるなど精力的に動いており、球界再編をめぐって両リーグの思惑が真っ向から対立する形になっている。

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渡辺オーナーが小泉首相に激白「俺は苦しんでいる」[サンスポ]

巨人・渡辺恒雄オーナーが16日、都内で小泉純一郎首相らと会食し「俺は苦しんでいる」と球界再編問題に“SOS”を出した。この日、2リーグ制存続へ旗振り役の阪神が広島、中日を電撃訪問するなど“反巨人同盟”を組むセ・リーグの球団が結束を固める一方で、まさに苦しい立場に追い込まれつつある巨人。強気で鳴らしてきた球界のトップが、ついに首相に弱音を漏らした。

球界のドンも急速に出来上がりつつある“巨人包囲網”に戸惑いを隠せなかった。東京・大手町で開かれた報道各社のトップと小泉首相が参加した会合。球界再編の真っただ中にいる渡辺オーナーが、密室で小泉首相にSOSを発信した。

小泉首相
「(政治に比べて)野球の方が面白い。」
渡辺オーナー
「連立制がいいのか、一党政治がいいのか、プロ野球と似ている。連立制がいいのか、多党制がいいのか、一党制がいいのか…。あなたは蹴るからいいが、俺は苦しんでいる。」

1リーグ制に一気に傾きかけた球界再編の流れが、ここにきて逆流している。「たかが選手が…」という発言に対する各界からの反発、増えつづける異論…。会談後、報道陣に内容を問われると「(1リーグ制がいいなど)総理はそんな不謹慎なことはいわない。(報道陣に)乗せられてたまるか」と怒り出した。そんな強気な渡辺オーナーも、首相の前でポツリと本音を漏らしていた。

「苦しんでいる」渡辺オーナーをよそに“反巨人同盟”は確実に結束を固めている。旗振り役になっている阪神・野崎球団社長はこの日、セ4球団の行脚をさっそく敢行した。自らが立ち上げた交流試合開催などの『2リーグ存続プラン』をまずは広島、中日の首脳に熱く説いた。午前中に広島へ出向き松田オーナーらと会談。2時間の話し合いで性急な1リーグ制移行の流れの前に2リーグ制存続へ議論を尽くす、という阪神球団のスタンスを説明。午後には甲子園球場に戻り、中日の西川球団社長らと約1時間の会談。広島と同様に2リーグ存続プランを展開し、ほぼ賛同を得られたという。26日の実行委員会を前に、セ・リーグの意見は統一されそうな現状だ。

「渡辺さんは小泉さんと1、2リーグ制の話をしていたよ」と語ったのは、最後まで渡辺オーナーと会談をしていたパ・リーグの小池会長(毎日新聞顧問)だった。「機微に触れた話はしていない」といいながらも「野球の話が6割だった」。やはり会合では多くの時間が球界再編について費やされた。そこで渡辺オーナーが…。

「“(小泉首相は)やっぱり僕はプロ野球が好きなんだよ。しっかりして欲しい。何とか大いに盛り上げてくださいよ”と話していた」とは小池会長。苦しむ渡辺オーナーに小泉首相がゲキを飛ばした−。そんな会合だった。合併問題は日本中を巻きこんだ“事件”に発展している。

◇阪神の2リーグ制度存続具体案

(1)セ・パ交流試合開催
パが5球団、もしくは4球団になった両方の場合をシミュレーション。試合数の原案はおよそ5通り。来季からの実現を目指す。
(2)ドラフト制改革
自由獲得枠は経費がかかるため撤廃。代わりにウエーバー制度の導入。
(3)FA権取得期間短縮
ウエーバー制導入の代わりに現行のFA権取得期間を短縮。
(4)新規参入の活発化
足枷となっている加盟料60億円、参加料30億円の撤廃。かわりに球団経営参加の資格審査の機関を設け、新規参入への道を開く。
(5)その他
サラリーキャップ制導入など。

◇阪神と23日会談へ…巨人・土井球団社長

巨人の土井誠球団社長は16日、2リーグ制維持を唱える阪神の野崎球団社長と23日に都内で会談することを明かした。同社長は「阪神の考え方を改めてお伝えしたいとのことだった。巨人の考え方も聞かれればお答えしたい」と語った。球界再編について同一歩調とみられていた阪神の態度の変化には「阪神さんも色々と考えたのでしょう。手のひら返しだとは思わない」と一応の理解を示した。

◇十分な議論が必要…河村文部科学相

河村建夫文部科学相(61)は記者会見で、プロ野球の合併問題について「縮小の方向というのは、ファンとすれば寂しい」と、球団削減には十分な議論が必要との考えを示した。河村氏は「(合併問題が)プロ野球が発展する起爆剤になるように(関係者は)努力して欲しいし、色んな意見を聞いて欲しい」と述べ、ファンなどの声も考慮すべきだと指摘。「米大リーグでは交流試合をやっており、いい点は取り入れたらいい」と話した。

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ついに“動いた”近鉄選手会…20分で署名1200人[サンスポ]

近鉄選手会は16日、大阪ドームで合併反対の署名活動を行った。中村、岩隈をはじめ1軍29選手が街頭に立ち、ファンに署名をお願い。わずか20分間で約1200人の署名が集まったが、ドーム周辺は報道陣とファンで一時騒然となった。

午後4時10分。選手会長・礒部に加え中村、岩隈ら1軍全選手が参加して、ファンとの署名活動がスタートした。試合前の練習を終えた後、汗だくで「お願いします!」と声をからす選手達。礒部は「ファンといっしょに立ち上がりたいと思います」と言葉に力を込めた。多くのファンに報道陣が集結したことで、ドーム周辺は異様なムードに包まれ。わずか20分間で約1200人の署名が集まった。「大阪で300万、全国で1000−2000万人の署名を目指す」と礒部。小林球団社長も「規制することはない」と活動を容認せざるを得ない状況。近鉄選手会の長い戦いが始まった。

◇広島ナインに12色のミサンガ

広島の選手にファンから12球団存続を訴えるミサンガがプレゼントされた。西山選手会長が配り、有志が身に着けて横浜戦に臨んだ。選手会が結束した姿をアピールするため球宴で選手に配ったミサンガを真似て作られたもので、12球団のチームカラー入り。球宴に出場した嶋は選手会のものを身に着け「着け続けますよ。一致団結しなきゃいけないんで」。

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合併反対!!近鉄29選手が1200人の署名集めた

近鉄ナインが16日、初めて合併に反対する署名活動に参加した。予定では選手会長の礒部ら3選手だったが、急遽変更。1軍メンバーを中心に29選手が大阪ドーム前で署名を呼びかけた。

試合前のミーティングを免除されたナインはユニホーム姿で活動。20分間で約1200人分を集めた。礒部は「大阪府内で300万人分の署名を集めていきたい」と目標を設定。「いつも複雑な思いで試合している。何かやれることがないかと考えると、こういう方法が1番いい。初日だし選手全員が出てくれた。ファンと一緒に立ち上がりたい」と語った。エース岩隈も「ファンあってのプロ野球とあらためて思った」と笑顔を見せた。

署名活動を横目に見ながら、タクシーで大阪ドーム入りした小林球団社長は「選手が自分達で考えて行動するのだからどうこう言えない」とあらためて容認の姿勢を示した。17日からは藤井寺球場で2軍選手が署名活動に参加する。

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パ小池会長が渡辺オーナーと“極秘密談”

パ・リーグ小池唯夫会長は16日、来季の運営形態について「セ・リーグのまとまった意見を聞いた上で、パ・リーグ各球団で相談することになる」と見通しを語った。26日には両リーグの理事会後12球団代表による実行委員会が開催されるため、同委員会で阪神から提案される具体案を聞いた上で対応する姿勢を示した。この日夜には、都内で開かれた、小泉首相も同席した会合に出席。閉会後には巨人渡辺オーナーと2人だけで話し合う姿が目撃されたが、同会長は「会の話はオフレコですから。渡辺オーナー?そりゃ昔からの知り合いだし、話はしますよ」と“極秘会談”の内容については、はぐらかしていた。

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オールスターはセ・パでやるから面白い[サンスポ]

球界再編問題は、ここにきて完全に逆流現象が起きている。1リーグ制にこの日“物言い”したのはオールスター戦のスポンサー、三洋電機の井植敏会長だった。「オールスターはセ・パでやるから面白い。東西対抗ではスポンサーをする気になれんね」。

1リーグでも東西対抗でオールスターをすればいい、という巨人・渡辺オーナー案を真っ向から否定。昭和63年から17年間スポンサーをし、オールスター戦の協賛金として年間3億4000万円を支出する三洋電機トップの意見だけに、球界に与える影響は大だ。もちろん球界も、セ各球団が2リーグ制維持に向け、具体的な動きを見せはじめた。

広島、中日と接触した阪神の動きでセの西日本3球団は結束。また15日に阪神・野崎社長からすでに電話を受けているヤクルトの多菊社長も「たとえパが4球団になってもまずは2リーグで、と考えるのがいい」とこの日、改めて阪神に同調する姿勢を示した。多菊社長は「オーナー会議でも、1リーグ制の話題はちゃんとは出てない。言ってるのは2人だけ。厳密には1人」と7日のオーナー会議直後に1リーグ制をぶちあげた西武・堤オーナーの手法に疑問を呈した。

他のセ各球団と同様に巨人戦の放映権料は1試合1億円強と言われる。1リーグ制が導入された場合、年間14試合ある主催巨人戦はほぼ半減する。阪神は「1リーグでは年間約10億円の減収」と試算したが、ヤクルトも同等か、それ以上の収入減を強いられる。

さらにこの日、減収の面で深刻なシミュレーションを明かしたのは横浜の峰岸球団社長で「巨人戦だけでなく(関東にもファンが多い)阪神、中日戦も減る。観客数の減少、選手枠の拡大を含めれば20億円程度の減少になる」という。横浜も「(2リーグ維持が)球界のため、ファンのため、自分のためだと納得できる内容なら、オーナーとも相談してそう(支持)したい」(同社長)との姿勢だ。深刻な試算結果と世論の後押しを受け、逆流はさらに勢いを増しつつある。

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セパでやるから球宴面白いんだ

三洋電機の井植敏会長が、2リーグ制維持を訴えた。副会頭を務める大阪商工会議所の記者会見で、球界再編問題について「(三洋がスポンサーの)オールスターゲームはセ、パでやるから面白い。東西対抗ではスポンサーをする気になれんね。東西対抗だと人気が落ち、宣伝効果が薄れるのでは。2リーグでやって欲しい」と語った。同社は88年から17年間スポンサーをしており、協賛金として、年間3億4000万円を支出している。

◇言える立場にない

根来コミッショナーは、この日も球界再編問題に慎重な姿勢を貫いた。ウチが1リーグですとか、言える立場じゃない。ここで議論しても意味がない、1リーグ、2リーグとか球団の経営責任者が議論する話」とした。「事務局はあくまで現状を踏まえて、行動している。僕は2リーグを前提とした野球協約によって選任された訳だから、2リーグを否定するという立場じゃない。1リーグになったらクビだよ」。

◇オリックス、採算はとれない

小泉球団社長も、あらためてパ・リーグとしては1リーグが望ましいとの見解を示した。ヤフーBBスタジアム内で西武星野球団代表と会談後に「(合併した)新チームはパ・リーグ所属なら、残念ながら採算は取れない。今の形で運営すると(パの)経営問題は解決しない。1リーグがいい?そうです」と語った。さらに26日実行委員会へ向け「パ・リーグは、4球団から5球団ではリーグ戦が難しいという事情は言うでしょうね」と話した。

◇ダイエー、とりあえず静観

佐々木球団会長は、球界再編問題についてこの日も静観の構えに終始した。阪神などの動きに「静観?そう受け止めていただいて結構です。2リーグ制賛同?私の口から(球団方針を)言わない方がいい」と語った。ダイエーは来季以降もダイエー本社が球団保有し、1リーグでも2リーグでも対応するとの方針を打ち出してきた。微妙な状況下で他球団に及ぼす影響も考慮してか「従来の方針は変わりません」と話すにとどまった。また王監督は、近鉄選手会が署名活動へ参加したことに「今から(オリックスと近鉄の合併が)覆るかな?何もやらないと、そのまま受け入れることになってしまうからね」と、選手会の動きに一定の理解を示していた。

◇日本ハム、特別委開催無理

小嶋オーナー代行も来季、パ・リーグが5球団で運営するのは無理との見解を示した。「5球団での存続は難しい。4カードの対戦では、個々のチームに魅力があってもマンネリ化する」と異を唱えた。さらに西武堤オーナーが、もう1つ合併が進んでいるとした件に「真剣にリーグ内で検討されているのは事実。4球団となった場合、さらにマンネリ化して難しくなる」と語った。また選手には、選手会が要望する特別委員会について「要請は理解できるが、細かいところが決まっていない。提示する段階にはない」と説明した。

◇西武、セの話聞くが…

星野球団代表はこの日、あらためて1リーグ制支持の姿勢を強調した。来季からの1リーグ制移行に反対を示した阪神が、巨人を除く2リーグ制維持に賛同するセ・リーグ各球団合意の具体案を、26日実行委員会へ提出する予定だ。それには「提案があれば聞きたい」と話した上で「ただ現時点で色々言うとゴチャゴチャしますから」と静観。「パの球団が1リーグ制支持?それは代わっていない」と強調した。

◇近鉄、合併際議論OK

近鉄小林球団社長は、阪神野崎球団社長が前日15日にオリックスとの合併を「どこまで承認されたものかの解釈も(セ球団と)相談したい」と発言したことを受け、26日実行委員会で議論する姿勢を示した。合併は7日オーナー会議で事実上承認された形になっている。小林社長は「直接聞いていないので、きちっと話を聞いてからでないとコメントできない」とした。

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「五輪辞退してでも…」ノリ合併反対[ニッカン]

近鉄中村紀洋内野手が16日、8月のアテネ五輪日本代表辞退の可能性をにおわせてまで、合併反対を訴えた。同内野手はこの日、チームメートとともに12球団存続を願い、大阪ドーム前でファンに署名を呼びかけた。思っていた以上に強かったファンの反応が、中村を突き動かした。

中村
「やるべきことをやっていかないとダメ。石川、福井、神奈川からもファンが来てくれた。ファンの気持ちを上の人がどう考えるか。」

選手会が反対を打ち出しても、オリックスとの合併の流れに歯止めがかからない。業を煮やした中村は、思わず口走った。

中村
「五輪の辞退もあるかもしれませんよ。楽しみにしていた?寂しいけれど選手会の意向なら仕方ない。ちょうど五輪のある年やから。」

もちろん本意ではない。4位に終わり悔し涙を流したシドニー五輪から4年。夢見てきたリベンジの舞台が目前に迫っている。「最終的にはストになるかもしれない。ただ、そういうケンカをする訳にはいかない。だからファンの協力の元に戦えれば」と12球団存続を願う強い気持ちをにじませた。

選手会事務局も、日本代表選手の出場辞退の可能性を完全否定した。五輪辞退が、球界の自殺行為になることは中村も分かっている。ただ、こうした言葉が口をつくのは近鉄ナインの不満が限界に近づいている証しでもある。今後もホームゲームで続けていく署名活動で、チーム存続を強く訴えていく。

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ノリ合併阻止へ五輪辞退も[報知]

近鉄・中村紀洋内野手が16日、合併阻止の切り札として、アテネ五輪の辞退をちらつかせた。20分間の署名活動を終えた後、「8や10球団だと、プロ野球は滅びる。合併をどう食い止める?五輪の辞退もあるよ。そうなったら寂しいけど、(日本プロ野球)選手会の意向で決まれば仕方ない」と、左手首に12球団のカラーを使ったミサンガを巻いた主砲は言い切った。五輪開幕まで1ヶ月を切った中での辞退は、現実的には難しい。4年前のシドニー五輪でメダルを逃し、誰よりもリベンジの思いが強いノリ。自らの夢を捨ててでも、球団存続にかけたいという叫びだと言える。

◇近鉄ナインが署名活動開始

近鉄の選手会が16日、ダイエー戦の試合前に大阪ドーム前で、合併反対の署名活動を開始。当初は3選手程度を予定していたが、初日ということもあって大量29選手が20分間で約1200人の署名を集めた。6月13日に合併合意が発表されて以来、初めての直接行動。試合開始まで2時間を切った午後4時10分。選手会長の礒部を先頭に中村、岩隈。さらにこの日の先発・高木、外国人のカラスコ、マリオまでもが、ユニホーム姿で球場前に立った。今後は選手の出身校などに呼び掛け、近鉄の選手会とファンで300万人の署名を目標にする。

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