わたしはかもめ2004年鴎の便り(7月)

便

7月23日

福岡ダイエー6−4千葉ロッテ(福岡ドーム)

ダイエーは今季4度目の4連勝で、貯金が今季最多タイの20となった。ダイエーは1回、松中がパ・リーグ記録に並ぶ6試合連続の33号3ランを放ち先制。2回には鳥越の適時打などで2点、5回にも1点を加えた。ロッテは4回にフランコと西岡の適時打で2点を挙げ1点差に迫るが、その後はダイエー中継ぎ陣に無得点に抑えられた。2試合連続完投勝利を収めていたロッテ先発の清水直は、5回を投げ8安打6失点で降板、自身の連勝は3でストップ。チームは2連敗。

123456789R
千葉ロッテ0202000004
福岡ダイエー32001000x6
清水直
「初回が全てだった。(アンラッキーが続いて運がなかったと聞かれて)いや、あそこで踏ん張っていれば問題なかった。立ち上がりにああなるとゲームは作れない。次頑張るだけで。」

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清水直5回6失点

3連勝中だった清水直が1回につまずいた。不運な当たりが安打となり、松中に先制3ランを浴びた。バレンタイン監督は「ストライクを揃えすぎた」。清水直も「あれが全て」と表情を暗くした。2回以降、打線が粘りを見せたが、清水直は立ち直れず、結局5回6失点。「ああいう形になると、ゲームもつくれない」。エースは反省しきりだった。

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初回の1発が…[スポニチ]

ここまで3連勝と好調だった清水直だが、初回に許した1発が大きく響いた。不運な当たりの安打2本で迎えた1死一、三塁。松中を追い込みながら先制3ランを浴びた。バレンタイン監督は「ストライクを揃えすぎた」。清水直も「あれが全て」と表情を暗くした。2回以降、打線が粘りを見せたが、清水直は立ち直れず、結局5回6失点。「ああいう形になるとゲームもつくれない」とエースは反省しきりだった。

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ロッテ高橋慶彦氏コーチ発表[報知]

ロッテは23日、広島で活躍した高橋慶彦氏の1、2軍巡回コーチ就任を発表した。守備、走塁面を担当し、27日に2軍のロッテ浦和球場へ合流が予定されている。背番号は未定。高橋氏は広島で3度の盗塁王に輝き、95、96年にダイエーのコーチを務めた。

同氏は球宴期間中の11日から13日まで、臨時の守備走塁コーチとしてナインを指導していた。ロッテの盗塁数は27個(22日現在)とリーグ最低で、球団は走塁面のレベルアップを期待。「最近は走塁に対する意識が低いと思うので、それを高めていきたい」と意欲的に話した。

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高橋慶彦氏、ロッテのコーチ就任[ニッカン]

◇異例の途中入閣

ロッテが23日、逆転プレーオフに進出に向けたテコ入れ人事を行った。1、2軍巡回コーチとして、高橋慶彦氏の就任を発表。シーズンも折り返したこの時期に、異例ともいえる半年契約での途中入閣。走塁部門の強化を図ることになった。

高橋氏は盗塁王に3回輝くなど、現役時代は同類のスペシャリストとして鳴らした。ダイエーの守備走塁コーチを務めた96年以来、8年ぶりのユニホーム復帰となる。早速この日、福岡ドームを訪れて関係者に挨拶。本拠地での試合だけ1軍選手を預かる巡回コーチの立場だが、「自分の仕事は走塁のレベルアップ。監督からも頼まれました。球界全体で下がっている走塁の意識を上げていきたい」と意気込んだ。

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巨人激怒“門前払い”阪神真っ青[ニッカン]

来季の2リーグ制存続を訴えて阪神野崎勝義球団社長らが23日、東京・神田の巨人球団事務所で土井誠球団社長、三山秀昭球団代表と会談した。野崎社長は、8項目の私案を提示したが、議論どころか、逆に巨人包囲網を作ったと、強烈な不信感を示された。野崎社長は巨人に先立ち、ヤクルト、横浜と3者会談を行い、部分的賛同を得たが、横浜は「5球団の総意」に疑問を呈するなど、足並みの乱れも露呈した。阪神は26日の実行委員会で賛同を得た項目を提出する予定だが、紛糾は必至となった。

◇まさかの展開

野崎社長の表情は、苦渋に満ちていた。「セ・リーグ6球団の総意として、2リーグ存続でまとめたかったのですが…。私の力が至らんとこかも知れません」。2リーグ維持の理解を得るどころか、議論の余地も与えられなかった。まさかの展開だった。

午後2時、都内の球団事務所に乗り込んだまではよかった。ところがいきなり野崎私案8項目の用紙を「セ5球団の総意」として提出したことで「筋が違う」とばかりに土井球団社長の顔色が変わったという。野崎社長は既に個別会談で広島と中日、そしてこの日午前中のヤクルト、横浜との3者会談で2リーグ維持の賛同を得ていた。4球団を味方につけて、最後に巨人と会談という手法が、逆に“巨人包囲網”と解釈されていたのだ。

野崎社長
「私が個別に回った手順に不満を言っておられました。こういうことは、皆が一堂に会してやるべきだと。納得していただいたかは別にして、私なりの説明はしたのですが…。」

会談は冒頭からつまずいた。あとは終始巨人ペース。野崎社長は「来年からの1リーグは性急過ぎるし、2リーグを維持したい」「2リーグを存続する来年の1年間で1リーグか2リーグかの議論をすべき」の2項目を訴えた。他のセ4球団が共通して賛同している部分だったが、土井社長は「2リーグが前提のお話には賛同できません」と一蹴された。1時間20分の会談は実りなく、野崎社長は帰りの車を間違えるほど動揺していた。

◇26日波乱必至

野崎社長は「巨人さんは(2リーグに)賛同と反対とも言っておられませんでした…」と話した。球界再編に、強い影響力を持つ巨人をグラつかせたい交渉だった。パは軒並み1リーグ支持派。26日の実行委員会ではセ6球団の総意として2リーグ存続を議題に挙げ、球界再編の波を食い止めるつもりだった。だがこの日の交渉決裂で、阪神を筆頭とする2リーグ派と、巨人とパ6球団という図式が浮かび上がった。阪神は実行委員会で粘り強く2リーグ存続を訴える意向だが、セの賛同球団の足並みがそろうかも微妙で、状況は依然混とんとしている。

◇報告聞いた久万オーナーは電話ガチャン

阪神久万俊二郎オーナーはこの日夕、大阪市内の電鉄本社で一連の報告を受けたが「何を言うてるか分からん。だらだら言うて、納得できる報告はなかった。電話では無理です」と回戦を切ってしまったという。前日22日には「ケンカしてこい」と送り出した。巨人側と議論さえもできなかったことに「2リーグがいいに決まってますねんけどな。詳しい報告を待ってからにしますわ」とトーンダウンしていた。

◇星野SDは評価

阪神星野SDは野崎社長をたたえた。阪神トップが巨人に乗り込んだ過去にない行動を評価。「ファンや選手や野球界全体の今後を心配して声を上げて行動を起こした。現状に一石を投じた、すごく勇気のある行動だよ。これからセ5球団で粘り強く説得していけばいいじゃないか」とエールを送っていた。

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土井球団社長「反巨人同盟だ」[ニッカン]

◇検討要請なし

沈黙していた巨人の反撃だった。会談を終え、記者会見が球団の意向で急きょ設定された。土井球団社長が、真っ先に突きつけたのはセ4球団を味方につけて東上してきた、阪神の手法への不信感だった。

土井球団社長
「本日は阪神さんの考え方をお伺いしようかと思っていましたが、なぜか4球団の思いを私どもにお話しになった。それはちょっと違うのではないか。野崎私案に対して巨人に検討してくれということもなかった。参考までに紙はいただいたということですが。」

2リーグ維持を主張する阪神に対して、明確に疑問の姿勢を打ち出した。巨人としては経営的に苦しむパ・リーグを救済するための1リーグ移行も視野に入れている段階。土井社長は「(巨人は)1リーグ、丸切れ(断定の意味)じゃない。6対4なら『1リーグにならざるを得ない』ということ」と態度を表明した上で、「2リーグという阪神さんとは平行線です」と言い切った。阪神の意思を確認すべく「(2リーグ維持という)意見は不退転の決意か?」という問い掛けに、「状況が変われば状況に合わせて考慮せざるを得ない場面もあるかも分からない、ということでした。これは明言されませんでしたけども」と拍子抜けだったことも明かした。

◇訪問にも疑問

さらに、野崎私案8項目に対してセ4球団が同意したのは「2リーグ維持」と「1年間議論延長」の2項目のみだったと苦笑いで付け加えた。交流試合に関しても「6対4でもパ・リーグが大丈夫という根拠を聞いたら『交流試合を組んでいけばできるだろう』ということでした。それ以上の根拠、説明はございませんでした」と話した。

土井社長は「野崎さんはセ・リーグの議長。実行委員会や理事会など正式な場で議論したほうがいい」と、この日の訪問にまで疑問を投げかけた。会見後、土井社長は「補足がある」と再び報道陣の前に姿を見せ「反巨人同盟みたいなものをつくって、物事を進めて行こうというやり方に、巨人軍の球団として大変強い不信感を持っております。渡辺オーナーも強い憤りを持っています」と伝えたことを明かした。

◇渡辺オーナー薄ら笑い「バカバカしい」

巨人渡辺オーナーはこの日夕、都内のホテルで土井球団社長、三山球団代表から会談の報告を受けた。同社長が「渡辺オーナーは強い憤りを持っている」と代弁したこともあり、発言が注目された。「阪神のやり方に怒っている?怒ったってしゃあねえじゃねえか。バカバカしい」と薄ら笑いを浮かべながら吐き捨てただけで、報道陣の輪をかき分けながら足早に車に乗り込んだ。

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静観から一転、ダイエーも1リーグ支持[ニッカン]

◇静観から一転、パ6球団意見一致

球界再編問題で明確な答えを避けてきたダイエーが23日、1リーグ制支持の方針を固めた。ダイエー本社の土谷忠彦常務取締役がこの日、福岡ドーム内の球団事務所を訪れ、佐々木博茂球団会長と会談。26日のパ理事会と実行委員会に向け、本社の方針を佐々木会長に伝えた。土谷氏は「(26日には)パの総意をまとめなければいけないし、率先してやる訳ではないが、パの球団として流れに合わせる」と、初めて1リーグ制支持を打ち出すパ各球団に同調する考えを示した。「1リーグでも2リーグでも対応できる」としているが、1リーグ制移行、2リーグ制維持の2パターンで来季の球団運営をシミュレーションした上で、球団経営が安定する1リーグ制支持に傾いたもようだ。

また、土谷氏は「(ダイエーと他球団の)合併はないし、我々の方針はこれまで通り変わらない。(ダイエー本社の)高木社長も佐々木さんに『合併はない』と言っている」とダイエー本社が今後も球団を単独保有する姿勢を強調した。

◇西武代表は語らず

西武星野代表はセ・リーグ各球団の動きにも、明確な意思表示を避けた。「それぞれ球団の考え方はあるし、実際に聞いた訳ではないので、いいも悪いもない。答えようもない」と話した。堤オーナーは、7日のオーナー会議でセ・リーグ側に10球団での1リーグ制を願い出ている。星野代表は「オーナー会議で話をして、ナゴヤドームでの(代表者)会議で話し合っていますから」と話すにとどまった。

◇日本ハムオーナー代行「何とも言えない」

日本ハムの小嶋武士オーナー代行はこの日、巨人と阪神の会談について「聞いていないから分からない」と話すにとどまった。また阪神が提出した文書についても触れ「今は各球団がオーナー会議で話したことについて考えている。それが表に出るか出ないかの話だから」と各自考えがあって当然という見方を示した。ただ、パ・リーグの意見を1リーグ制で一致させている動きに対しては「何とも言えない」と言葉を濁した。

◇近鉄本社社長「そりゃそやろ」

近鉄本社の山口昌紀社長は、阪神野崎球団社長と巨人土井球団社長の会談が“物別れ”に終わったことについて、大阪市内の本社前で「そりゃそやろ」と短くコメントした。近鉄は7日のオーナー会議で1リーグ制への方向性が確認されたものとしている。また小林哲也球団社長は厳しい表情で「今日はノーコメント」とだけ言ってタクシーに乗り込んだ。

◇ロッテ代表静観の構え

ロッテはこの日、セ・リーグ側の動きに慎重な姿勢を崩さなかった。具体的に直接聞いた訳ではないため、瀬戸山球団代表は「26日の会議を待ってお話ししたい」と静観の構えを示した。

◇オリックス「最後に話す」

オリックス宮内オーナーはリーグ再編問題に関して明確な態度を示さなかった。この日午前には都内の自宅前で「色々皆さんも考えておられるから、そのうちいい知恵が出るんじゃないか」と話したが、夜は慎重な姿勢に終始。「私のところは近鉄さんとの合併で騒ぎを起こした張本人というか当事者なんで。意見を申し上げるとしたら12球団の中で最後に申し上げるべき」と話した。「1リーグにするしないはこちらで決める問題ではない」ともはなしており、しばらく事態を静観することになりそうだ。

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横浜、パ4球団なら1リーグ[ニッカン]

◇阪神と対立辞さず

横浜砂原幸雄オーナーがこの日、横浜市内の自宅で取材に応じ、パ・リーグが5もしくは6チームの場合は、2リーグ制を主張したが、4チームとなった場合には1リーグ制を考慮すべきだとの考えを示した。

阪神、ヤクルトとの3者会談後、横浜峰岸進球団社長は、阪神から出された8項目に「完全に反対する意見はない」と基本的に2リーグ制に賛同するとした。だが、これはあくまでパが5、6球団である時に限った話だった。西武堤オーナーが示唆した新合併が起こり、パが4球団となった場合、砂原オーナーは「現実に起こった場合は1リーグも考えて、そこから先の運営方法を考えないといけない」と話した。新合併についても「それは経営問題から発生していると私は理解している。新合併も仕方ない?それは向こう様(パ・リーグ)の問題」と、1リーグを既定路線としたものではないという認識を示した。

パが4チームでも2リーグ制維持を主張する阪神側との食い違いの可能性を問われると「(パの要望を)切り捨てたり、考えないというのであれば、スタンスは違う」と、対立も辞さずの姿勢を打ち出した。阪神野崎社長が、2リーグ制維持などが「5球団の総意」としていることに「5球団の総意というのも、ちょっとな。どういうスタンスで5球団と言ったのか疑問に思った」と話した。

◇ヤクルト、来季1リーグ速すぎる

阪神、横浜との会談を終えたヤクルト多菊善和球団社長は、阪神野崎球団社長の2リーグ維持案に同意する意思を明らかにした。「賛成です」とはっきりと口にし「もっと時間をかけて話し合っていかないと。今の段階なら2リーグの方がよろしいんじゃないですか」と語った。

多菊社長は急激な変革を危惧する。とりあえず来年は2リーグ制を存続させ、その期間で2リーグ移行も含め12球団で話し合って行くべきだという。「それぞれの球団が意見を出し合った上で、決まったら従います」と話した。野崎社長からは、交流戦の実施やドラフト改革案なども示された。改革が必要ということでは意見が一致したが、具体案で多少の食い違いがあったようだ。多菊社長は「まだ詰めていない。ドラフトでちょっと違う」と話した。

◇広島、反Gという話ではない

2リーグ維持の姿勢を示している広島鈴木球団副本部長はこの日、阪神と巨人の話し合い後、「我々と対巨人という話ではない。今後の理事会で顔を合わせるので巨人さんを含めて色々な議論をしていきたい。オーナー会議から、12球団が一同に会して話し合ったことがないから、その必要がある」。また、「阪神と広島との先日の話し合いで、セの5球団で固まって行こうと決めた訳じゃない」とも話した。

◇中日、大筋で歩調を合わせる

中日西川順之助球団社長は23日、阪神野崎球団社長がセ・リーグの総意として26日の実行委員会で来季の2リーグ継続を提言することに関しては「そう思ってもらっていい」と大筋で歩調を合わせる姿勢を示した。また、阪神側がドラフト制度などに、具体的な改革案を示していることに関しては伊藤一正球団代表が「全てが同じ意見とは言えないし、(26日の)実行委員会の前なのでこの案に賛成、反対とは言うべきではない」と話した。

「野崎8項目」各球団の反応
中日広島ヤクルト横浜
(1)2リーグ制維持ほぼ賛同ほぼ賛同ほぼ賛同一部に賛同あり
(2)交流戦の実施言及せずほぼ賛同ほぼ賛同一部に賛同あり
(3)ドラフト改革言及せず一部に賛同あり一部に賛同あり一部に賛同あり
(4)FA権短縮言及せず一部に賛同あり一部に賛同ありほぼ賛同
(5)球宴・日本シリーズの継続言及せずほぼ賛同ほぼ賛同ほぼ賛同
(6)加盟料・参加料の撤廃言及せずほぼ賛同ほぼ賛同一部に賛同あり
(7)年俸減額制限の見直し言及せずほぼ賛同言及せずほぼ賛同
(8)(2)〜(7)の05年実施言及せずほぼ賛同ほぼ賛同ほぼ賛同

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中日選手会が署名活動

中日選手会(井端弘和会長)が23日、ナゴヤドームの入り口横で近鉄・オリックスの合併に端を発した球界再編の動きに反対する署名活動を行った。合併当事者の近鉄選手会が既に行っているが、他球団では初。川相、山本昌、川上、岩瀬ら計8選手が広島戦前の約30分間、ユニホーム姿のまま猛暑の中でテーブルを並べ、502人の署名を集めた。川相は「10日の選手会総会で、近鉄が署名活動をするなら他球団も協力しようということになった。球団数の縮小は選手、スタッフの死活問題。セ・リーグでは中日がトップでやろうと(選手会長の)井端と話していた」と説明。今後もホームゲームでは継続的に行う方針で、集まった署名はコミッショナー事務局に提出する意向だ。西川球団社長も「世論がそういうふう(2リーグ維持を支持する流れ)になってきてるからね。そりゃ、選手会としては自発的にやるでしょう」と容認の姿勢だった。

◇古田は大歓迎

労組プロ野球選手会の古田敦也会長はこの日、セ各球団の話し合いについて「それで僕らのスタンスが変わるということはありません」と静観の構えを見せた。ただ、この日から中日の選手が署名活動を開始したことには「セ・リーグの選手もそういうことをするのはいいこと。立浪に聞いてみたい」と歓迎した。ヤクルト選手会の真中会長は「うちも今後、何らかのアクションを起こすことは検討している」と話した。

◇広島選手会前向き

中日選手会が合併反対の署名活動に立ち上がったことを聞かされ、広島の選手会長の西山は最初は「え、中日も始めたの?」と、びっくり。それでも反対の署名活動は選手会の総意事項だという点を踏まえ「今は遠征中で具体的なことは何もできないが、ウチとしても、協力できることはしていきたい。少しずつ、徐々にね」と前向きだった。

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セ豊蔵会長「実行委で議論」

セ、パ両リーグ会長は23日、東京・銀座の連盟事務所で阪神野崎球団社長から報告を受けた。実行委員会議長を務めるセ・リーグ豊蔵一会長は野崎社長からの提案を、26日の実行委員会で議題として取り上げることを明かした。野崎社長から「実行委員会で説明したいという提案を聞いた。理事会、実行委員会でみんなで議論したい」と語った。

パ・リーグ小池唯夫会長は「野崎社長からセ各球団と調整した結果について説明を受けた」と話した。またセでは1リーグ制が既定路線だと「認識していない球団もある」という見方も示された。パとして野崎社長からの提案に「パ各球団にも意見がある。各球団に説明して検討していきたい。パとしてどう対応するか、意見調整している」と取りまとめる構えだ。会長自身は「実行委員会で我々の考えを述べたい」と話した。

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横浜「10球団2リーグ」に異論[スポニチ]

1リーグ制反対、2リーグ制堅持でまとまっていたセ界の「反巨人同盟」に亀裂が生じた。横浜・砂原幸雄オーナーは23日、今後、パ・リーグの再編が進み4球団になった場合の2リーグ制維持に難色を示した。横浜側はこの日の阪神との会談でも「10球団なら1リーグ制」という球団の姿勢を阪神側に伝えた。阪神側は来季の2リーグ制維持に基本合意を得たとしているが、あらためてセ各球団のスタンスの違いが浮き彫りになり、球界再編問題は混迷の度合いを深めてきた。

午後10時20分すぎに横浜市内の自宅に帰宅した砂原オーナーは、阪神の野崎社長が「5球団の方向性がまとまった」などと発言したことについて「5球団の総意というのも、ちょっとな。どういうスタンスで5球団と言ったのか疑問に思った」と阪神とは明らかに意見の食い違いがあることを認めた。

この日午前中に行われた阪神、ヤクルトとの3者会談には峰岸球団社長と山中正竹球団専務が出席。阪神・野崎社長から提示された「8項目」の私案をもとに約1時間半の話し合いが行われた。横浜としては来季の2リーグ制維持に理解は示したが、峰岸社長は「セ6球団、パ4球団で本当に2リーグでできるのか。1リーグも考えないといけない」と細部については異論を唱えた。阪神側と決定的に意見が違ったのはパの合併が進み、10球団になった場合のスタンス。阪神はセ6、パ4の10球団でも2リーグ制を主張しているが、峰岸社長は会談の席上で「何が何でも2リーグというのはちょっと考えさせてください」と10球団による2リーグ制には強い難色を示したのだ。

これまで一枚岩と思われたセ5球団による「反巨人同盟」に生じた亀裂。砂原オーナーは3者会談後にTBS本社を訪れた峰岸社長から報告を受け、今後パ・リーグから新たな合併球団が出た場合については、1リーグ制移行を検討せざるを得ないという方針を確認した。「今の仕組みのままでセパ6、5では1リーグは大変。ただパが4つになったら、それしか方法がないのなら1リーグを考えないといけないし、1リーグをどうやって運営していくのか、機構の中で考えていかないといけない」と砂原オーナー。その方針は、むしろ巨人と同じであり「巨人と同調?最終的に万策つきて4球団になったら、1リーグを考えていかないといけないし、完全に合うか合わないかは知らんがそういうこともある」と話した。

阪神は2リーグ制堅持について広島、中日と合意したとしているが、パが4球団になった場合まで想定してのものかは疑問が残る。「(2リーグ維持ありきで)パからの要望を切り捨てて、歯牙にもかけず、その考え方にも参加しないなら、そのスタンスは違う」と砂原オーナー。横浜の「反巨人同盟」からの“離脱”が他のセ球団に影響を与えることは必至。26日の実行委員会を前に再び再編問題が迷走し始めた。

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阪神、場外巨人戦は“紙キレ1枚”[スポニチ]

セ・リーグ連盟で会見を終えた野崎社長は大きな溜息をつき、久万オーナーへの報告も「せなあきませんな」と顔をしかめた。横浜が事実上の“2リーグ維持”同盟から離脱。それでも野崎社長は、1リーグ制阻止の思いは捨てていなかった。「この時期に手を挙げないと9月8日には1リーグ制がまるで既定方針のようになってしまう。何か手を打っておかなければ…」。

午前中、行われたヤクルト、横浜との会談では交流試合採用、ドラフト改革などの「8項目の私案」を示し、2リーグ維持を懸命に訴えた。午後から臨んだ巨人球団本部での土井球団社長との会談では「パ4球団になった場合でも交流戦を入れれば2リーグ制は維持できる」と主張。土井社長から具体的なシミュレーションを尋ねられ答えに窮した。さらに土井社長から「2リーグ制維持は不退転の決意なのか?」と問われると「状況によっては考え直さないといけないと思っている」と弱気も頭をもたげた。

結局「8項目私案」を26日の実行委員会で提案することは断念せざるを得なかったが「来季の1リーグ制は性急」「1年間の議論」の2点を実行委に提案することで、再度2リーグ維持を訴えることになった。巨人との対立覚悟で掲げた1リーグ阻止の旗を簡単に降ろす訳にはいかない。

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土井球団社長「反巨人同盟許せん」[スポニチ]

球界の盟主としての顔を潰される訳にはいかなかった。約1時間20分に及んだ会談。“伝統の一戦”場外戦は巨人が阪神を一蹴した。

「セ・リーグ理事会の理事長でもあるお方が正規の場所でもないところで、“反巨人同盟”のようなものをつくって物事を進めていくやり方は断じて許せない!巨人軍は強い不快感を持っているし、同時に渡辺オーナーも深い憤りを抱いている」。土井球団社長は会談の中で語気を強めて野崎社長に言い放った。その気迫に押される形で、野崎社長は「そんなつもりじゃなかった。他球団の意向もあったので…」と返答するのがやっとだった。

セ5球団の総意として「来季は2リーグ制維持」を打ち出す野崎社長に、巨人側は手順と経緯に疑問を呈した。巨人を外しての阪神とセ4球団の事前交渉。巨人としては阪神のスタンドプレーとの認識で、土井社長は「2リーグ前提に場外で動かれているのははなはだ遺憾。とても賛同できない」と反撃した。

その上で野崎社長が強硬に主張する「セ6球団、パ4球団でも2リーグ制」について「いつも同じ対戦カードでお客さんがお見えになるだろうか?付け焼き刃的に交流戦を数試合やっても、経営上の視点からパは持ちこたえられない。ひいては野球界全体が壊滅してしまう。パが4球団になった場合は1リーグでやらざるを得ないというのが巨人のスタンスです」と従来通りの意向を伝えた。

最終的に阪神が26日の実行委員会で野崎私案8項目を議題に上げないことを伝え聞いた土井社長は「一体、何だったんだろうね」と嘲笑。セ脱退、パ・リーグ移籍も視野に入れる巨人が阪神を“返り討ち”し、再び球界再編のキャスチングボートを握った。

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中日選手が合併反対署名活動[スポニチ]

中日ナインがセ界のトップを切って合併反対の署名活動を行った。練習終了後の午後4時すぎから日本プロ野球選手会の専務理事を務める川相を筆頭に山本昌、川上ら8人が第1入場ゲート付近でファンに30分間、署名を求めた。

川相は「7月10日の選手会臨時大会の時に12球団の選手会で協力しようと話し合って決めた。縮小されるということは選手、スタッフの死活問題につながる。ホームゲームは続けていきたい」と理由を説明した。登板予定のない川上、山本昌は現場に残り、約50分間活動を行った。川上は「僕らを目当てじゃなく、本当に合併反対という気持ちを込めて署名してくれました」とファンの熱意に感激した様子。24日も井端、福留らが活動に参加する。

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「セ6パ4なら1リーグ」巨・神が極秘合意していた[サンスポ]

巨人と阪神が来季の球界再編へむけ、水面下で「セ6球団、パ5球団なら2リーグ維持」「セ6球団、パ4球団なら1リーグ移行」で合意に達していたことが23日、判明した。阪神・野崎勝義球団社長がこの日、都内の巨人球団本部で巨人・土井誠球団社長と会談。2リーグ制存続への“野崎私案”は一蹴されたが、阪神の経営陣に落胆の色はナシ。今後はパ・リーグ内の新たな合併の推移を見守る。

宿命のライバルは、水面下で手を取り合っていた。阪神・久万俊二郎オーナーと巨人・渡辺恒雄オーナーが、リーグ再編問題に関して、既に合意に達していたことが分かった。

これが合意事項。2つのシミュレーションを立て、柔軟に対応する方針が確立されていた。

巨人に立ち向かう旗頭となっていた阪神・野崎球団社長が、2リーグ制存続を大前提とし、交流試合導入、ドラフト制度改革を盛り込んだ私案を携え、16日に広島、中日、この日午前にヤクルト、横浜から基本合意をとりつけた。そして午後、巨人・土井球団社長と会談。野崎私案は、議論どころか「説明すらなかった」(土井社長)。事実上の“門前払い”で一蹴された野崎社長は「(私案は)26日の実行委員会で提案できない」と断念せざるをえなかった。この一報を大阪市内で受けた久万オーナーには「どの道、今日で最後ですから」と落胆の色はなかった。

同オーナーは球界の現状制度の不備、矛盾点を訴える野崎社長の意見を「正論だ」と評価。各球団との活発な議論を勧めた。その一方で、阪神本社の全役員は、将来の安定した球団経営のため、「今後も巨人と行動をともにする」ことで早くから合意。読売側とも連絡を取り合い、巨人・渡辺オーナーの「パの球団救済が当面の球界存続になる」に理解を示した。球界の問題点を議論することと、球団の安定経営は、別次元という訳だ。

同オーナーは前日(22日)にも、新たな合併を視野に入れて、1リーグ制移行に理解を示したばかり。水面下での巨人側との接触で、いわゆる落としどころを模索し続けていたことになる。

当面の姿勢は、静観。7日のオーナー会議終了後、西武・堤オーナーが明言した「パのもう1つの合併」の推移を見守る。まとまらなければ、2リーグ制堅持。新たな合併成立なら、1リーグ制移行。東西盟主のスタンスは、もはや揺るぎない。野崎私案に端を発し、全国ファンの目を奪ってきた巨vs神の対立図式も、10日間で終止符。球界再編の焦点は再び、10球団への縮小の成否へと戻った。そのリミットとされる9月8日の臨時オーナー会議まで、1ヶ月半。熱く長い球界の夏は、これからが本番となる。

◇巨人・土井球団社長「“反巨人同盟”に不快感」

阪神・野崎球団社長との会談を終えた巨人・土井球団社長は「正規のところではなく、巨人を除いて“反巨人同盟”みたいなものを作り、物事を進めていくようなやり方には大変、強い不快感を覚える。渡辺オーナーも強い憤りを持っていることをお伝えしたい」と強い口調で念押しした。

東京・神田錦町の巨人球団本部で午後2時から約1時間20分間の会談。冒頭、野崎社長から、来季の2リーグ制維持と1年かけて再編へ議論することを「5球団の総意」として伝えられると「どういう立場で他の4球団の考えをまとめてウチに来たのか」と不快感をあらわにし「交流試合を組み合わせればパが4球団でも1リーグは可能」との説明にも「それ以上の根拠がなかった」と一刀両断。「総じて賛成できない、というのが巨人軍の考え。パが4球団になったら球界全体として持ちこたえられない。したがって1リーグにならざるを得ない、というのが巨人のスタンス。4球団でお客さんがおみえになるか。交流試合を付け焼き刃的にやるだけでは、立ちゆかない。堤さん(西武オーナー)は経営上の判断をされている」と“勝利宣言”を放った。

◇巨人・渡辺オーナーは余裕の笑み

巨人・渡辺恒雄オーナーはこの日夜、都内のホテルで土井球団社長、三山球団代表と会食し、阪神との会談内容の報告を受けた。「阪神に怒っているのでは」と聞かれると「怒ってもしようがないじゃないか、バカバカしい!!」。言葉は辛辣でも、表情には余裕の笑みがくっきり。また、土井球団社長は“野崎私案”が実行委で提案されないことを聞かされ「いったい何なんだろうね」と苦笑していた。

◇ヤクルト・多菊球団社長「審議委員会」導入を提案

ヤクルト・多菊善和球団社長は23日午前、阪神・野崎勝義球団社長、横浜・峰岸進球団社長と会談後、26日の実行委員会で、近鉄とオリックス合併の加盟料について討議する「審議委員会」の導入を提案することを明かした。既に7日のオーナー会議でヤクルト・堀澄也オーナーが提案したもので、実行委の場でも球団の要望として挙げる予定。

6月21日の実行委では、両球団の合併に伴い、野球協約で規定される参加料30億円は免除される方向となったが、ヤクルト球団幹部は「対等合併に近いと話は変わってくる」と指摘。両球団が1度解散し、新球団を作ると解釈すれば、新規参入=60億円の加盟料が必要、との見方もできるという論調だ。この日の3者会談で、ヤクルトは来季2リーグ制維持を支持しながら「きちっと論議して決まったことなら従います」と1リーグ制移行には含みを持たせた。

◇横浜・峰岸球団社長は柔軟な姿勢

横浜・峰岸進球団社長は、阪神が主張する2リーグ制維持について一応は賛同しながらも「セ6球団、パ4球団で本当に2リーグでできるのか。何が何でもにリーグ制ということじゃない」と柔軟な姿勢も示した。席上、横浜球団として具体的な提案はしなかったが「機構には理事会、実行委員会と議論する場がある。その正式な場で1リーグは1度も議論されていない。理事会、実行委員会できっちり議論されれば、透明性は増す。もっと議論して欲しい」と語った。

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横浜「パ4なら1リーグ検討」[報知]

横浜の峰岸進球団社長は23日、都内で行われた阪神、ヤクルトとの3者会談後に横浜スタジアムで会見。阪神が提案した2リーグ制維持を支持する考えを明らかにする一方で、細部については異論を唱えた。

峰岸社長は「1リーグ問題は正式な機関では1度も議論されていない。何が何でも2リーグという訳ではないが、現状では2リーグ制の方がいい」と話し、阪神が示したFA短縮や交流試合など8項目の提案は今後の検討課題とし、横浜からは、ファンの理解も得るため、議論の透明性を高めるよう提案したという。

だが、その一方で、「6球団と4球団になって、パのしかるべき方が(1リーグを)お願いしてきたら、1リーグも考えていかないといけない」とも言及。これまでは4チームでもリーグ戦は可能としていたが、この日は一転。10球団になった場合は1リーグ制も検討の対象になるとの考えを示した。同社長は3者会談後、TBS本社を訪れ、砂原幸雄オーナーに事情説明。「オーナーとも意思統一はできている」とした。

◇ヤクルト「大局は同じ」

阪神、横浜との3者会談を終えた、多菊善和球団社長は、阪神案でもある「来季の2リーグ維持」を支持しながらも、終始慎重に言葉を選びながら会見を行った。「時間をかけて話し合いをする上で、1年間は2リーグでやった方がいいのではないかということ」とこれまで通りの主張を繰り返した。また、交流試合、ドラフト制度改革についても意見交換。交流試合は認めながら「ドラフト制度は少し違うが、大局は同じ」と自由枠の撤廃、1巡目は入札、2巡目から完全ウエーバーという考えを持ちつつも、他球団に歩調を合わせる柔軟性も強調していた。

◇西武は実行委まで静観

星野好男代表は「オーナー会議で大方理解を示してくれた方向で、うちは検討している」と、これまで通り1リーグ移行を強調。「突然、各球団で色んなことが出てきているが、話し合うのは26日(実行委員会)」とセ・リーグの動きに無関心を決め込んだ。この日、月間MVP表彰で西武ドームに出向いたパ・リーグ村田繁事務局長は「パ・リーグ球団の意思は統一されている。堤オーナーにお任せするしかない」と期待した。

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阪神、巨人と会談後トーンダウン[報知]

2リーグ制存続へ、固い決意で上京した阪神・野崎球団社長。だが、記者会見の席では、明らかにトーンダウンしていた。午前中の横浜、ヤクルトとの3者会談、午後からの巨人との個別会談の結果「(巨人以外の)5球団で方向性はまとまった」としながらも、交流試合、ドラフトやFA制度の改革、サラリーキャップ制導入など、主張を続けてきた“野崎試案”については「他球団のコンセンサスを得ていないので、提案できない」と、26日のセ理事会、実行委員会で主張することを、諦めると明言した。

結局、提案できるのは「来季は2リーグを存続し、徹底した議論を続ける」という1点のみ。だが、この点についても「巨人からは賛成とも反対とも言われなかった」と説明するとともに「検討する手順について、(6球団が)一堂に会してやるべきではないか、と巨人に言われた」と1リーグに反対する4球団との“個別交渉”そのものを批判され、厳しい表情を浮かべた。

電話で野崎社長から報告を受けた久万俊二郎オーナーは、大阪・野田の電鉄本社で不快感をあらわにした。「野崎社長には“もっとはっきり報告しなさい”と言った。週明けに直接会って聞きますよ」と、歯切れの悪い報告に終始したことを明らかにした上で「今日が(実行委員会前に他球団と会談する)最後ですから、まとまらなかったのなら、あかんでしょ」と、交流戦を行っての2リーグ制存続という阪神の主張が、通らない事態も覚悟した。26日の会議を前に、阪神が迷走。一転して厳しい局面に立たされた。

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