ロッテが再び3位に浮上した。ロッテは、1回に福浦の適時打で先制。3回には適時打4本を含む5連打で一挙5点を加点。6回は小坂の適時内野安打で1点を追加し点差を広げた。札幌ドームで初登板の先発・小宮山は5回2/3を投げ3失点で今季3勝目。通算26球場目の白星を挙げた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 6 |
北海道日本ハム | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
ロッテが、わずか1日でプレーオフ圏内の3位を奪い返した。原動力は38歳のベテラン小宮山だ。ベテラン右腕にとって初の札幌ドーム。慣れないマウンドは「プレートが相当ゆるくて、弾んでしまう」状態だった。だが「それを言い訳にはしたくないから必死に投げました」と5回2/3を3失点と試合をつくった。
前日24日の試合では2本塁打を含む4安打と大当たりした新庄も、ボテボテの内野安打1本に封じ、ムードに乗せない。「打てるところと打てないところがはっきりしている人だから。こっちがきちんと投げられれば、そんなに打たれることはない」と当然といった表情を見せた。今季3勝目はプロ通算26球場目での勝利だった。
これが6度目のプレーオフ圏内浮上。1試合で4位に転落した前日からの再浮上にバレンタイン監督も「コミ(小宮山)は常に気持ちをしっかりと持って投げてくれる。彼なしでは、チームはどこにもいけないよ」と頼りになるベテランを絶賛。この日は右内転筋の張りのため遊撃西岡を欠いた打線も、3回に5連打で4点を奪うなどつながりが出てきた。
3位でプレーオフに出場すると「千葉マリンで主催試合を」というチームの目標は達成できない。それでも瀬戸山球団代表は「僕らだけで決められないけど、マリンにスクリーンを設置して、みんなで応援するのもいいね」と早くもパブリックビューイング構想も考える。ロッテファンが待ち望むプレーオフ。ベテラン右腕なしに進出は望めない。
価値ある1勝を見届けた小宮山は、ベンチの最前列でチームメイトを出迎えた。ハイタッチがいつも以上に心地いい。自身の白星より、チームが日本ハムに勝った喜びが、充足感を呼んでいた。38歳の小宮山が5回2/3を3失点。初登板の札幌ドームで挙げた通算26球場目の勝ち星は、チームを2日ぶりの3位に導く重要な勝利だった。
負けは許されなかった。前夜、日本ハムに敗れ4位に転落。プレーオフ出場を争うライバルとの第2ラウンドで、ベテランが魅惑の投球術を披露した。柔らかいマウンドや主審の判定に苦労しながらも「それを言い訳にしたくない」と内外の出し入れ、緩急を駆使した。「直接対決ですし、ウチの方が2試合多く消化している。絶対負けられなかった」小宮山はさながら監督のような口調で、この一戦の重要性を力説した。
百戦錬磨のベテラン達が、リードを守りきった。小宮山のあとを受けたのは、36歳の高木。小宮山が残したピンチを凌ぐと、2回をパーフェクトに封じた。その後は31歳の山崎から薮田へとつなぐ“三十路リレー”。4人のベテラン投手の奮闘に、バレンタイン監督も「リリーフ陣もよく頑張った」と賛辞を惜しまない。落とせない1戦だからこそ、ベテランの力を借りた。
総力戦で日本ハムを退けたロッテは再び3位に浮上。間もなく五輪組のエース・清水直、守護神・小林雅も帰ってくる。「これから全部が大きな意味のある試合になる」とバレンタイン監督。五輪式の1戦必勝の精神で、残り19試合を戦い抜く。
ゴーグルの奥が闘志で燃えていた。プレーオフを争う日本ハムとの直接対決第2ラウンド。38歳のベテラン小宮山が6回途中まで3失点。「絶対に負けられない」という大事な1戦を制し、3位を1日で奪回した。
札幌ドームこの日が初登板。「(投球板の)ラバーが固定されず、弾んでしまう。プロ野球をやる球場じゃない」と超激辛、小宮山らしい感想を語ったが、それでも「言い訳にはしたくない」とちゃんと結果を出すあたりはさすがの一語。
平成2年5月2日の藤井寺での初勝利を皮切りに北は釧路市民球場から南は長崎県営野球場まで、これで日本全国26球場目となる勝ち星をマークした。「長くやってたら色々なところで勝てるということ」と照れたが、メジャー挑戦、1年のブランクを経てのカムバックなど、小宮山が持つ異色なまでの経歴とチャレンジ精神が、この珍記録に表れている。「気持ちが入った投球をしてくれたね。彼なしで上位など狙えるだろうか」とバレンタイン監督も絶賛。最終コーナーを迎えるプレーオフ争い。ベテランの存在はチームにとって頼もしいかぎりだ。
球場 | 勝 | |
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1 | 千葉マリン | 32 |
2 | 神戸 | 10 |
3 | 福岡ドーム | 10 |
4 | 横浜 | 8 |
5 | 西武ドーム | 7 |
6 | 東京ドーム | 7 |
7 | 川崎 | 6 |
8 | 甲子園 | 4 |
9 | ナゴヤドーム | 3 |
10 | 大阪ドーム | 3 |
11 | 仙台 | 2 |
12 | 日生 | 2 |
13 | 藤井寺 | 2 |
14 | 広島 | 2 |
15 | 釧路 | 1 |
16 | 札幌ドーム | 1 |
17 | 札幌円山 | 1 |
18 | 秋田 | 1 |
19 | 盛岡 | 1 |
20 | 金沢 | 1 |
21 | 福井 | 1 |
22 | 西宮 | 1 |
23 | 倉敷 | 1 |
24 | 松山 | 1 |
25 | 平和台 | 1 |
26 | 長崎 | 1 |
試合後のナインを出迎えるさまは、風格どころか貫録すら漂う。来月15日に39歳になる小宮山だ。それでも、最後を締めた薮田にウイニングボールを渡されると、何とも嬉しそうにズボンのポケットにしまい込んだ。
中身の濃い100球だった。「打てる所、打てないと所がはっきりしている人。こっちがきっちり投げられるかどうか」と、7戦連続マルチ安打をマークしていた新庄を手玉に取った。初回は徹底して外角の出し入れで勝負し、最後は119キロスライダーで捕邪飛に。3回には高めのボール球を振らせて右直に打ち取る。3打席目は硬い人工芝特有の高いバウンドによる三塁内野安打を許したものの、最も乗っている男に自分の打撃をさせず、大量失点を防いだ。
打線も序盤に5点を奪うなど13安打6得点で援護。わずか1日で3位再浮上へ導いた立役者を、バレンタイン監督は「常にボールに気持ちを込めた投球をしてくれる。彼なしで、このチームがどこに行けるかという気持ちになる」と称えた。
初登板の札幌ドームで今季3勝目を挙げ、プロ13年目で26球場目の白星。しかし小宮山は「マウンドが軟らか過ぎてプレートのラバーが浮いている。関係者に言っておいて」と注文をつけることも忘れない。プレーオフ争いが熾烈になればなるほど“投げる精密機械”はチームにとって欠かせない存在となっている。
労組プロ野球選手会がオリックス・近鉄の合併阻止に向け、早ければ26日にも法的手段に訴えることになった。選手契約に関する事項を経営者と選手で決議する特別委員会の開催発令を根来コミッショナーに要求していたが、25日、同コミッショナーは指令を出さないことを文書で回答した。
古田会長は「球団の合併が選手の契約に関係ないとおっしゃられるけど、そんなことはないはず。動向を見てくれているファンもおられるし、分かってくれると思う。はっきりしなければいけない時にきている」と言及。特別委員会開催に応じない経営者側の態度について、司法に判断をゆだねる意向を示唆した。松原事務局長も「明日(26日)の事務折衝で真意を聞いて、その上で(法的手段を)進めていきたい」とした。古田会長は「八方塞がりになるのなら、法的手段も考えなければならない。こちらは丁寧に段階を踏んでやっている。事を荒立てようとはしていないんだけど…」。ストは最終手段。あくまでも話し合いによる解決を目指す選手会だが、経営者側との見解のズレは大きく、接点すら見えてこない。
日本プロ野球組織(NPB)は25日、労組・プロ野球選手会に対し、26日の「オリックス近鉄の統合に関する委員会」を選手会の要望通り事務摂政とすることと、根来コミッショナーが求められていた特別委員会開催への指令はできない旨の回答をした。同コミッショナーは「統合について特別委員会を開く必要はないという実行委員会の意見に賛成であるし、抽象的な規定の指令を発することは考えられない」との見解を文書で回答に添えた。
これにより、選手会が何らかの法的手段に訴えることは必至となった。
近鉄とオリクスの合併問題で、大阪市の第3セクター「大阪シティドーム」は25日までに、1リーグ制への移行を前提に新球団の興行権を20億円で買い取るよう求めるオリックスに対し、05年度分は要請を断る方針を固めた。06年度以降については、集客状況を見て検討する。ドームなどによると、オリックスは新球団が50試合を大阪ドームに割り当てる代わりに、ドーム側が入場券の販売など興行権を買い取るよう求めていた。
パ・リーグ小池唯夫会長は25日、30日の実行委員会で、もう1つの合併について「あと2、3日待ってくれ」という球団が出てきた場合には、9月8日の臨時オーナー会議の前に緊急の実行委員会を開く可能性もあることを示唆した。これは、同会長の「もう1つの合併はオーナー会議で出た話だからそこでポッと出てもいい」という見解に対して、「セ・リーグから、いきなりオーナー会議でとはいかないのではないかという意見も出た」ことへの対応といえる。
労組・日本プロ野球選手会は25日、選手契約に関する事項を経営者と選手で議決する特別委員会が開催されないことを受け、早ければ26日にも法的手段に訴えることになった。経営者側は23日の12球団代表者会議で、選手会が招集を求めていた特別委は開催しないことを決定。選手会は24日に根来泰周コミッショナーに特別委開催の指令の発令を要求したが、根来コミッショナーは「私は(特別委開催発令を)お断りする」などとして25日、指令を出さないことを文書で選手会に回答した。
当初、日本プロ野球組織(NPB)は選手会が求める特別委員会に代わり「オリックスと近鉄の統合に関する委員会」を26日に都内で開くことを決めていたが、選手会側の反発により、委員会ではなく通常の事務折衝として開かれることになった。古田会長ほか両リーグ会長も出席しない予定という。選手会の松原徹事務局長は「事務折衝で真意を聞いて、その上で(法的手段を)進めたい」と話した。
パ・リーグの小池唯夫会長は25日、もう1組の合併球団の提示期限について「30日の実行委で名前が出て9月8日のオーナー会議(に進む)というのが普通」としながらも、オーナー会議は実行委と性質が異なるとし「9月8日に、突然(合併の球団名が)出るかもしれない」と語った。合併球団は現時点で明示されていないが、仮に合併に合意した場合も、交渉に期限ぎりぎりまで時間を要するという情勢をうかがわせた。
近鉄とオリックスの合併問題で大阪市の第3セクター『大阪シティドーム』は25日までに、1リーグ制移行を前提に20億円で新球団の興行権買い取りを求めるオリックスに対し、05年度分は要請を断る方針を固めた。06年度以降については集客状況を見て検討する。
ドームなどによるとオリックスは新球団が主催試合の約6割にあたる50試合を大阪ドームに割り当てる代わりにドーム側が入場券の販売など興行権を買い取るよう求めていた。ドームは1リーグ制での観客動員に見通しが立たないこと、入場券販売のノウハウやスタッフ不足などから買い取りを断ることを決めた。
オリックス側はドームが興行権を買い取らない場合「ヤフーBBスタジアム」(神戸市)で主催試合の大半を行う方針を表明している。このためドーム側は06年度以降についてオリックスと交渉を続けるという。
パ・リーグの開幕からの観客動員数が25日、343試合目で902万300人となり、史上最速で900万人を突破した。これまでの最速記録は平成9年の355試合で、昨年の375試合より32試合も早い。また6年連続での900万人突破も史上初めて。スピード記録更新は北海道に本拠地を移転した日本ハムの観客動員数が大幅に増えたことが主な要因となっている。
プロ野球の根来泰周コミッショナーは25日、労組・日本プロ野球選手会が要求していた特別委員会の招集指令について「お断りする」と正式に回答した。選手会は特別委不開催の場合、法的手段により争うことを明言しており、26日にも手続きを取る。
特別委は野球協約第19条において「実行委員会の審議事項中、選手契約に関係ある事項については特別委の議決を経て、実行委に上程」とある。が、根来コミッショナーは「今回の統合(合併)の問題は球団の参加資格の問題であり、選手契約に直接、関係ない」とし、また、第9条に記された「指令」についても「当事者間に解約の混乱があり、紛争が起きた時に“こうである”と解釈を示す権限はあるが(合併について)全球団が同じ意見であり、混乱があるとは思えぬ」との見解を改めて示した。
また、NPBが提案していた「オリックス・近鉄の統合に関する委員会」(仮称)について、選手会は改めて出席拒否の姿勢を表明した。26日に通常の労使交渉における事務折衝が行われるが、NPB側はオリックス、近鉄の合併球団の優先保有(プロテクト)選手25人から外れた選手を他球団がどう保有するかについて、選手会に説明を行うことにしている。
日本プロ野球選手会・古田敦也会長は25日、根来コミッショナーが「特別委員会開催の指令は出さない」と明言したことに「選手契約に関する事項なのに、どう考えておられるのか」と反発。「(裁判を)やる方向ですよ」と初めてNPB(日本プロ野球組織)との法廷闘争に入る決意を口にした。
最後の頼みのコミッショナーにも静観された古田会長は「動向に注目しておられるファンもいらっしゃるし、白黒つけないといけない時期に来ている。解釈の違いを公正な立場の人に判断してもらう必要がある」と司法の判断を仰ぐことを明言。申し立て事項などについて明らかにはしていないが、原告には「僕の名前だけでなく、他の選手も入ります」と具体的な構想も口にした。
また、古田会長は都労委で認められている選手会の労働組合としての権利を、一部の球団代表が認めていないことについても、「公の機関で認められたものが、こっちでは認めないと言われては、ルールがなくなってしまう」と批判。26日のNPBとの事務折衝で、特別委員会の開催拒否の理由と合わせて、再度説明を求める方針を示した。
日本ハムは25日、札幌ドーム内で出資企業の代表者らに説明などを行う、オーナーズボードを開いた。年に2回行う定例のもので、出資企業代表者、札幌市の上田市長ら日本ハム関係者以外に16人が参加した。球界再編問題についても状況説明を行ったが、事前に各出資企業からの問い合わせに回答していたため、質問などは出なかった。
大社球団会長は「型通りの説明をしただけ。将来的にボールパークとして、どういうことをやりたいという話はしました」と説明。日本ハム本社の藤井社長は「私は(会議の中で)何も話していません」と話すにとどまった。
また、大社会長は新球団を設立してのプロ野球参入の意向を明らかにしたIT企業「ライブドア」(堀江貴文社長)について「(堀江社長は)ネクタイをしめることを覚えた方がいい。入り口のところで断られてはもったいない」。さらに私案として「シダックスとか、入りたいというところがあれば、入れるように考えたら面白いんじゃないかと思う」と将来的に、新規参入しやすい環境を整えたい考えを明かした。
久万俊二郎オーナーが大阪・野田の電鉄本社で野崎勝義球団社長と会談。新球団設立の理解を得るため、個別交渉を希望しているライブドアの堀江社長とは、野崎球団社長だけが会うことを決めた。当初は出席の意向を示していた久万オーナーだが「新球団を作りたいと言われても、返事のしようがない。東京のしかるべきところへ行ってから、野崎君と会えばいいんじゃないか」と翻意。今後、ライブドアから球団に連絡が入れば、交渉前にコミッショナー事務局を訪問して承認を得るよう勧告する構えだ。