ロッテが対近鉄5連勝で、4月11日以来の5割復帰。ロッテは1点を追う3回、堀の12号3ランで逆転に成功すると、その後も7回に橋本の12号ソロ、8回には福浦の適時二塁打、ベニーの適時打、代打井上の犠飛で追加点を奪い、近鉄を突き放した。プレーオフ圏内の3位ロッテは、4位日本ハムが試合がなかったため、ゲーム差を1と広げた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 7 |
大阪近鉄 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
バレンタイン監督は4月11日以来の5割復帰に「全員で穴を埋め合い、チームにまとまりが出てきた」と興奮を隠せなかった。試合後はベンチ裏が拍手で包まれ、お祝いムード一色。逆転3ランを放った堀は「何とかしたい気持ちがホームランにしてくれた」。
ロッテのベンチに、かつてない活気がみなぎった。4月11日以来の5割復帰。「ここはずっといたい場所ではないが、いい方向に進んでいるね」バレンタイン監督は、約4ヶ月ぶりに“借金完済”を果たした喜びを噛み締めた。
この日のヒーローは小林宏だ。7回1失点で8勝目。粘投が逆転を呼んだ。「調子は悪かったけど、チェンジアップが生きた。(清水)直さんがいないけど頑張ろうって思っていましたから」エース・清水直と小林雅の五輪組が不在の8月に負けなしの3勝をマークした意義は大きい。
日本ハムに1ゲーム差をつけ3位をキープ。「開幕からチームとして戦ってきた。足りないものを補ってね。これからはどのゲームも重要なゲームだ」残り18試合。プレーオフ出場まで指揮官は手綱を緩めるつもりはない。
バレンタイン監督は4月11日以来の勝率5割復帰に「そこが目標ではないけど、正しい方向に向かっている。全員で穴を埋め合い、チームにまとまりが出てきた」と興奮しきり。試合後はベンチ裏が拍手で包まれ、お祝いムード一色。「これからは全てが重要なゲーム」とプレーオフ進出へ気合を込めた。
バレンタイン監督は4月11日以来の5割復帰に「そこが目標でないけど、正しい方向に向かっている。全員で穴を埋め合い、チームにまとまりが出てきた」と興奮を隠せなかった。試合後はベンチ裏が拍手で包まれ、お祝いムード一色。逆転3ランを放った堀は「何とかしたい気持ちがホームランにしてくれた」。小林宏も緩急自在の投球で近鉄打線を翻弄。指揮官は「これからは全てが重要なゲーム」とプレーオフ進出へ気合を込めた。
4月11日以来の5割復帰にロッテのムードは明るい。試合後はベンチ裏が拍手で包まれ、お祝いムード一色。逆転3ランを放った堀は「何とかしたい気持ちがホームランにしてくれた」と興奮気味に語る。バレンタイン監督も「そこが目標でないけど正しい方向に向かっている。全員で穴を埋め合い、チームにまとまりが出てきた。これからは全てが重要なゲーム」とプレーオフ進出へ力を込めていた。
ロッテの新人成瀬善久投手(18、ドラフト6巡目、横浜高)が2試合目の登板でプロ初勝利を挙げた。入団後、左肩を痛めデビューが遅れたが、今月21日の日本ハム戦で初登板、これは黒星に終わった。汚名返上をかけたこの日は、5回、打者19人に対して、被安打3、四球1、三振4の1失点。最速134キロと速球のスピードは物足りないが、制球がいい。「コントロールに気をつけて投げた。3安打なら80点はもらえるでしょう。嬉しい。(プロ初勝利は)いい思い出になります」と話した。
労働組合・日本プロ野球選手会は27日、オリックスと近鉄の合併差し止めや、特別委員会の開催などを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。申立て人は選手会と古田敦也会長、オリックス、近鉄選手会の三輪隆、礒部公一両選手会長。選手会側は「本訴で最高裁まで争う」と、強い姿勢を見せた。
選手会の松原事務局長はこの日午後、東京・日本橋の事務所で仮処分申請に踏み切った経緯について説明した。「30日の実行委員会までに手を打とうと申し立てた。どういう結果になるか裁判官の判断だが、強気で臨みたい」と決意を語った。
相手方は日本プロ野球組織(NPB)とオリックス、近鉄両球団。申し立ては、まずNPB側が選手会を労働組合と認めず何ら団体交渉にも応じることなく、野球協約に定められる特別委員会の招集にも応じないことを、理由として挙げる。その上で「1リーグ化は球界再編をもくろむ一部オーナーの球団つぶしだ」と糾弾、合併が違法で1年間凍結すべきだと迫っている。
申立書は当初、先ごろ田中真紀子元外相の長女報道での出版禁止やUFJ合併問題を扱った9部に持ち込まれた。しかし、労働専門部の11部に切り替えを勧められ受理された。選手会側は、この申し立てが、選手会の意図通り“労働問題”としてとらえられたと受け止めた。地裁の判断は、早ければ週明け早々、遅くても10日程度で出る。一方でオリックスと近鉄両糾弾は9月8日のオーナー会議へ向け急ピッチで合併の動きを進めている。松原事務局長は「本訴も辞さない」と高裁、最高裁まで争う考えだ。
もちろん、NPB側がこれまでの対応を改め特別委員会開催などを決めれば「仮処分に必要はなくなる」と古田会長も言う。また9月6日にも、帰国した五輪組も加わり幹部会を開きストライキなどについて検討する予定だ。「それまでに何らかの話があれば」と松原事務局長は変化を期待。全ては選手会との正式交渉を避けてきたNPB首脳の出方しだいとなってきた。
巨人渡辺恒雄前オーナーが27日、交流戦を前提とした「新2リーグ」構想を明かした。都内のホテルで滝鼻オーナーと会食後、報道陣に持論を展開。再建計画が大詰めのダイエー本社について「(産業)再生機構を通すのが1番いい。資産査定をどうして、どの部分をどうやっていくらで売れるか国民に分かりやすい」とした上で、球団保有に関して「まだロッテホークスの話が進んでないから分からない」と、初めてもう1つの合併球団候補に言及した。
さらに球界再編のリーダーとして1リーグ移行を推進してきたことに「迷信だ」と反論。7月の時点で2リーグ制維持を各方面に説得していたと主張した。「新しい2リーグ制だ。交流試合を入れた2リーグ制。おれは2リーグ論者だからね。ただし5対5の2リーグだよ」と語った。パ・リーグを4球団とした上でのことなのか、セとパの1球団ずつに合併の可能性があるのかは定かでないが、10球団を前提とした球界再編への意欲をみせた。
福岡ダイエーホークスの親会社であるダイエー本社が27日、球界再編問題について来季2リーグ制でも球団経営に影響ない、という姿勢を示した。この日、同社IR広報本文は「球団については合併も売却も考えていない」と、球団の単独保有を強調した。この日午後にはダイエー高木邦夫社長らが本社の再建問題でUFJ銀行など主力取引3銀行と都内で会談。ダイエー側はあくまでも自主再建にこだわる方針を貫いた。本社サイドが2リーグ維持を視野に入れた単独保有を強調していることで、1リーグ移行のパ・リーグ各球団の足並みにズレが生じる可能性も出てきた。
セ、パ両リーグはセ26日、パ25日現在の試合時間を発表。セが3時間22分と昨年より8分、パは3時間29分で6分間、ともに長くなった。観客数はセが1試合平均3万4600人で前年同期比3.3%増、パは同2万6300人で前年比8.2%増。
オリックスとの合併を進めている近鉄が、合併から3年後に球界からの撤退を検討していることが分かった。両球団は27日、合併契約書に正式調印した。一方で、近鉄本社の幹部が「今回の契約書には盛り込まれていないが(3年後の撤退は)案の1つであることは確かだ」と明かした。
契約書には新球団名「オリックス・バファローズ」、専用球場・大阪ドームなどの事項も記載されたが、秘密保持契約を理由に両球団は詳細の説明を避けた。近鉄小林球団社長は撤退について「契約の中に入っていません」と否定。ただ「将来的には分かりません。ずっと先については、どうやこうや言えない」と含みを残した。
パ・リーグの小池会長は「3年というのは聞いていなかった」と困惑。「よく分からないので、30日に理事会があるのでよく聞いてみたい」と、近鉄側に真偽をただす考えだ。
近畿日本鉄道、オリックスと両社が保有する近鉄、オリックス両球団の4社は27日、球団合併に関する正式契約を締結した。近畿日本鉄道が文書で発表し、大阪・天王寺区の電鉄本社前で近鉄の小林哲也球団社長が会見した。11日に結ばれた基本合意書に、新チーム名「オリックス・バファローズ」などが加えられた内容になっている。
球界を揺るがした6月13日の合併合意の発表から76日。最終的な書類が完成した。30日の実行委員会、9月8日のオーナー会議で承認されるのは、ほぼ間違いない。
新球団への出資比率はオリックスの80%に対し、近鉄は20%にとどめる。この日、一部紙上で「3年後に野球事業から撤退する」と報道されたことについて、小林球団社長は「3年後?否定します。ありません」と言い切ったが、「将来的には分かりません」と含みを残した。近鉄グループの立て直しを図る山口昌紀電鉄本社社長も「回収の見込みのない経営資金を野球に投入できない」と繰り返してきた。新球団の経営が軌道に乗れば、慢性的に赤字を生む野球事業から完全に手を引くことになりそうだ。
また、前日(26日)の近鉄本社の株主に続き、この日は日本プロ野球選手会が合併差し止めの仮処分申請を行った。「内容を詳しく聞いていない。(30日の)実行委で話が出るかな。少なくとも機構として対応があるでしょう」と小林球団社長。相次ぐ申し立てに対し、日本プロ野球組織に一任する考えを明かした。
労組・日本プロ野球選手会は27日、日本プロ野球組織(NPB)に対し、オリックス、近鉄両球団の合併差し止めや、選手契約に関する事項を経営者と選手間で議決する特別委員会の開催などを求める仮処分を、東京地裁に申し立てた。申立人は、選手会の古田会長、当該球団の選手会長である礒部公一外野手、三輪隆捕手の3人。合併が解雇を伴う以上、労働者である選手の労働条件や地位に関連する事項であること。合併に伴う選手契約の影響に関する具体的な対応策について選手会に説明もなく、資料も交付しないNPB、オリックス、近鉄の行為は誠実交渉義務違反として不当労働行為になると指摘。合併が選手契約に関係ある事項であり、特別委員会決議事項であることなどを訴えている。
選手会側は、地裁に申し立てた事項を機構側との事務折衝の席などで訴えてきたが、受け入れてもらえなかったために、この日の申し立てに踏み切った。「特別委員会が開催されないとの返事をいただきましたので、それに対抗する手段として仮処分の申し立てをした。急ぐ問題なので、地裁に判断してもらおうということ」と選手会の松原徹事務局長は説明。古田会長は「特別委員会を開いてくれるなら、こういうこともやらなくて済む」と特別委開催の場合には申し立てを取り下げる考えだ。
今後は地裁の判断を待つとともに、30日に開かれる実行委員会の内容を見た上で、9月8日の臨時オーナー会議直前の9月6日までに選手会で話し合い、スト権行使なども含めた今後の対応策を練っていく方針。「最後まで戦う」と松原事務局長は強い姿勢。
古田会長はこの日、近鉄の株主2人が前日(26日)、合併契約書承認決議の差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てたことについて、「会社は誰のものかといえば、株主のものという論理もあるくらいですから」と大きな動きであると強調した。また、根来コミッショナーがセ6、パ4球団でも原則2リーグ制を主張していることには「もう1つの合併は本当にやるの?最悪、球団数が減るにしても加盟料の撤廃やエクスパンションドラフト(拡大ドラフト)の導入など、球団数を増やせる状況にしないと」と訴えた。
巨人の渡辺恒雄前オーナーが27日、8月13日の電撃辞任以来、初めて報道陣の取材に応じ、球界再編問題について「オレは2リーグ制論者。ただし5対5の2リーグ」と10球団になった場合、新たな来季のリーグ運営方式を示した。都内のホテルで滝鼻卓雄オーナーと会食後に語ったもので、渡辺前オーナーはまた、パ・リーグで進行中とされるもう1つの合併球団がダイエーとロッテであることも初めて明らかにした。
渡辺前オーナーが沈黙を破った。電撃辞任後、球界再編問題についてはかたくなに口を閉ざしていたが、この日、都内のホテルで報道陣に囲まれて、足を止めた。注目の発言の中で、前オーナーが最も強調したのが10球団になった場合の5対5という新たな2リーグ運営方式だった。前オーナーは「君達の迷信が1つあるんだよ。ナベツネは1リーグ制である(ということ)。1リーグ制というのは確かに、急に6(球団)が4になったら1リーグ制でもしなきゃと考えたことはあるけど、7月の段階で、オレは2リーグ制を各方面に説いている」と説明した上で、具体的な内容を明かした。「オレは2リーグ制論者だからね。ただし、5対5の2リーグだ」これまではセ6、パ4なら1リーグという考えを示していたが、この日は自らは2リーグ制支持派であると主張。ただし、その運営方式については「新しい2リーグだ。交流試合を入れた2リーグ制。これでやるというのはオレの確固とした考えだ。7月の時から各方面を説得、ある程度の同調を得ているけど、反対する人もいるから分からん」と話した。
これまで何度も、球界の危機を示してきた渡辺前オーナー。「あんまり1リーグのナベツネと(周りが)言って、野球界を滅ぼすようなことを言われたら、オレも我慢ならないから、たまには本当のことを言いたくなる」と続け、辞任後、初めて口を開いた理由も明かした。この日、自ら後継者に指名した滝鼻オーナーと会食。その滝鼻オーナーは、9月8日のオーナー会議で議長としてまとめ役となるだけに、前オーナーの意向も伝えられたと見られる。帰り際、報道陣から新2リーグ制実現の可能性について質問が飛ぶと、渡辺前オーナーは「あるかないかは次のオーナー、滝鼻オーナーがやることだよ。オレは今は球界外の人間だ」と話して締めくくった。
横浜の峰岸進球団社長は27日、選手会がオリックスと近鉄の合併差し止めなどを求める仮処分申請を東京地裁に申し立てたことを受け、30日の実行委員会で合併承認の延期を提案する考えを示した。峰岸社長は「司法の判断が出るまで、承認の手続きは待った方がいいと思う。延期を提案するのも1つの方法」と話した。その一方で、「どうしても承認の手続きを取るとなれば、経営上の問題なので反対はできない」と承認する考えも明かした。
また、今後もう1組の合併球団が出た場合も同様の問題が起きることを指摘。「球界再編の問題も1度ストップせざるを得ない。そうなるともう時間がない。来季は2リーグで、ということになると思う」と同社長。砂原幸雄オーナー(TBS会長)も来季は2リーグでやむなしという考えだという。
渡辺前オーナーはこの日、パ・リーグで近鉄・オリックスに続いて進行中といわれているもう1組の合併球団についても言及した。「まだロッテ、ホークスの話が進んでいないから分からん」と、具体的な球団名を初めて明らかにした。ダイエー本社は現在、経営再建問題で、主力銀行から産業再生機構の活用を求められている。これについて同オーナーは「再生機構を通すのが1番いい。クリアになるし透明性が出るから。(再生機構を)通せば資産、査定など、どこをどう売ればいいか、国民にとっても1番分かりやすい」と話した。
労組・日本プロ野球選手会と古田敦也会長らは27日、オリックスと近鉄の球団合併差し止めや、選手契約に関する事項を経営者と選手間で議決する特別委員会の開催などを求める仮処分を、東京地裁に申し立てた。申立人は選手会と古田会長ほか、当該2球団の選手会の礒部公一と三輪隆両会長。2球団と日本プロフェッショナル野球組織(NPB)に、選手会が合併や労働条件について団体交渉できることを認め、特別委の招集や議決なしに合併を進めないことを求めている。
選手会の松原徹事務局長は地裁への仮処分申請に踏み切った経緯を「特別委が開催されないので、30日の実行委員会の前に代行手段として仮処分を申し立てた。合併問題を1年間議論できるようにしたい」と説明。地裁の判断は来週前半にも下るとみられるが「本訴も含め、最高裁まで争う」と決意を示唆した。
この選手会の動きを無視するように、近鉄、オリックス両球団による統合の正式調印がこの日、交わされた。実行委の席で報告し、9月8日のオーナー会議の最終承認を得たいとしている。しかし、地裁から合併差し止めの仮処分が下れば、合併作業は一時凍結し、その場合の球界再編のスケジュールが混乱するのは必至。それだけに30日の実行委では、選手会側が法廷闘争に持ち込んだ今回の動きを含め、他球団からも大きな反響がありそうだ。
両球団の合併をめぐっては既に26日、近鉄の親会社「近畿日本鉄道」の株主2人が同社役員を相手に、合併差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てている。
労組・日本プロ野球選手会の松原徹事務局長はこの日、既に確立したスト権の行使などを含め、古田会長と12球団の選手会長らの幹部会を9月6日にも開き、今後の活動方針などを決めることを明らかにした。幹部会では仮処分申請に至った経緯などを説明。スト権の行使などを含め、9月8日のオーナー会議に向け、方針を協議する。松原事務局長は「ストは選手達が最終的に判断する。なるべく細かいもの(判断材料)まで提供したい」と話した。
オリックスと近鉄の両球団は27日、球団統合に関する契約書に正式調印したことを発表した。小泉隆司オリックス球団社長は「これで実行委員会とオーナー会議に申請する準備ができた」としており、これをもとに今月30日の実行委、来月8日のオーナー会議で球団合併の正式承認を得る。
契約書には新球団名と専用球場について明記されているが、大阪ドームが有力視される専用球場に関してはオーナー会議の承認後に公表予定。またオリックス・バファローズが有力とされる球団名はシーズン終了を待って正式発表される。また近鉄が3年後に球団経営から完全撤退するという一部の報道について、小泉球団社長は「契約書の中にその話はない」と語った。
選手会の合併差し止めの仮処分申請について阪神・久万俊二郎オーナーは「法的には難しいのと違いますか」との見解を示したうえで「色々話し合って(選手会の意見も)聞かんとあかんでしょ」と話した。両球団の合併は「止めようがない、仕方ない。会社のお尻に火がついている訳ですから」。また根来コミッショナーの“2リーグ案”について「いい意見をおっしゃってくれると思う」と、歓迎する姿勢を見せた。
巨人の渡辺恒雄前オーナーは27日夜、球界再編問題で「7月に交流試合を入れた2リーグ制を各方面に説いていた」などと来季の2リーグ制を示唆する注目発言をした。渡辺氏は「ロッテ・ホークスの話が進んでいない」などと明かすとともに、当初5球団ずつでの2リーグ維持を想定していたと発言。球界では既に根来泰周コミッショナーが来季10球団でも2リーグ維持の可能性を示しており、これを後押しする発言といえそうだ。
渡辺前オーナーはこの日夜、都内で滝鼻卓雄オーナーらと会食後、報道陣に球界再編問題について語り始めた。きっかけは大詰めを迎えたダイエー本社の再建問題。渡辺氏は13日に巨人の不正スカウト活動の責任を取りオーナー職を辞任。以降、球界再編問題には口を閉ざしていたが、経済の話題として「ダイエーは産業再生機構を通すのが1番。どこの部分をどう売るのかが国民にわかりやすい」と指摘。そのまま再編問題について話題を移した。
パ・リーグのもう1組の合併については、これまでダイエーがロッテから球団合併を持ちかけられて拒否していたことが発覚しているが、発言は新たな球団名まで明かし、改めて交渉の事実を認める形となった。続けて「7月の段階で交流試合を入れた新しい2リーグ制を各方面に説いていた。ある程度の同調を得ていたが、反対する人もいた」と注目発言。
さらに「『ナベツネは1リーグ制』というのは迷信。おれは2リーグ制論者。ただし5・5(球団ずつ)の2リーグ。間違えて『1リーグのナベツネ』と言って野球界を滅ぼすようなことを言われたくない」と、5球団ずつの2リーグ制が理想との考えを示した。
球界では、根来コミッショナーが前日、来季も2リーグ制維持を前提に球界幹部らと議論を進めていることが判明したが、それに追随する渡辺発言。9月8日の臨時オーナー会議までに駆け込み合意を図るパのもう1組の合併話にも、微妙な影響を与えそうだ。
労働組合・日本プロ野球選手会は27日、近鉄とオリックスの球団合併差し止めや、特別委員会の開催などを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。会見した選手会の松原徹事務局長は仮処分が認められなければ最高裁まで争う決意を語った。一方、近鉄、オリックス両球団は同日、球団統合に関する契約を締結した。仮処分が認められ、合併差し止めとなった場合には球界が大混乱に陥る可能性も出てきた。
仮処分申請に踏み切った選手会の松原事務局長は「何らかの知恵を絞って合併の議論を1年間凍結させる。最後まで闘う」と徹底抗戦の強い決意を表明した。仮処分の申立人は選手会と古田会長のほか、近鉄、オリックスの選手会の礒部、三輪の両会長。近鉄、オリックス球団と日本プロ野球組織(NPB)に対し
と求めている。これまで選手会側は再三、合併の1年間凍結、特別委の開催などを求めてきたが、NPB側から明確な回答が得られなかったことから法的手段を取ることを通告していた。合併に関しては30日の実行委員会に近鉄、オリックスが申請し正式承認を求めることになっている。タイムリミットが迫っているだけに、選手会は仮処分申請に踏み切った。松原事務局長は「コミッショナーを頼りにしていたが、特別委員会も開催されない。急ぐ話なので地裁に判断してもらおうということ」と述べた。
今後、申請が認められるかどうかは裁判所の判断によるが、法曹関係者によると「プロ野球球団の合併は前例のない問題だけに見通しは立てられない」という。早期に認められた場合には、両球団の合併の動きがストップし、球界再編議論はデッドロックに乗り上げることになる。松原事務局長は今後、顧問弁護士と相談しながら本訴の準備を進め、場合によっては最高裁まで争うという。
古田会長は「仮処分申請した日に合併調印?向こうは一貫してそういう姿勢だから。オーナー会議と実行委員会で認められないと正式決定にはならないんでしょ。諦めるつもりはない」と話した。選手会は9月6日にも12球団選手会長を招集。スト権行使の話し合いを行うことも決まった。ついに法廷に持ち込まれた合併、球界再編問題の出口はまだ見えない。
近鉄とオリックスが締結した契約は、親会社である近畿日本鉄道とオリックス、近鉄とオリックス両球団の4社が調印。球団名は「オリックス・バファローズ」。新球団の保護地域(フランチャイズ)は大阪府と兵庫県で、専用球場は大阪ドームとなる方針だ。
関係者によると、契約には3年後に内容を見直す条項が盛り込まれ、近鉄は07年のシーズン終了後に持ち株をオリックスに譲渡し、球団経営から完全撤退する方針も決まっているという。同じ関西私鉄の阪神・久万俊二郎オーナーは「近鉄さんも3、4年したら野球界から手を引くと話していた」と語っている。近鉄、オリックスは30日の実行委、9月8日の臨時オーナー会議で正式承認を求める方針だが、近鉄が3年後に撤退することは一部の球団に伝えられていないもようで、承認をめぐって紛糾する可能性もある。
巨人・渡辺恒雄前オーナーが27日、突如1リーグ制移行を撤回した。今月3日のオーナー辞任以降、沈黙を貫いていた渡辺前オーナーは同日、球界再編問題について言及し、パ・リーグが進めているもう1組の合併が成立し、セ6球団、パ4球団になった場合でもセパ各5球団として交流戦を導入した2リーグ制を維持したい考えを示した。
渡辺前オーナーは議長を務めた7月7日のオーナー会議で「10球団なら1リーグにした方がいいという意見が多かった。私もそう」と発言。球界再編議論の中で、1リーグ制移行を主導してきた前オーナーが豹変した。「急に6球団が4になったら1リーグにしないといけないなと考えたこともあるが、7月の段階でオレは2リーグ制を各方面に説いて、球界の首脳には、何人かには言ってある」という表現で1リーグ制断念を表明。その上で「ただし、交流試合を入れた新しい2リーグ制だ。5対5の2リーグ。これでやる、と確固とした考えで、7月の頃から各方面を説得している。かなりの同調はあるが、反対する人もいるかもしれない。オレは2リーグ制論者だから」とつけ加えた。
渡辺前オーナーの示した「5対5」が、巨人のパ・リーグ移籍を指していることは明らかだ。「“ナベツネは1リーグ制である”というのは迷信だ。1リーグのナベツネといって、これで野球を滅ぼすようなことを言われたらオレも我慢がならない。たまには本当のことを言うよ」と、普段の近寄り難い雰囲気からは想像できないソフトな雰囲気さえ漂わせた。
その上、球界再編の現状に言及。「まだロッテとホークスの話が進んでないから分からん」とダイエー本社が産業再生機構の活用を拒み続けていることから、ロッテとの合併も見通しが立たない状況であることを強調した。
12球団は、30日に開かれる実行委員会にパ・リーグ球団が新たな合併について具体案を示せない場合には、1リーグ制移行の議論を打ち切ることで合意している。渡辺前オーナーは以前から「セ・リーグ6球団、パ・リーグ5球団の11球団なら2リーグだ」と語っており、少なくとも現時点では来季2リーグ制と認識しているようだ。車に乗り込む直前「滝鼻オーナーがやることだよ。オレは外部の人間だからな」といい残した渡辺前オーナーだが、今後も球界再編に隠然たる力を発揮しそうだ。
巨人の渡辺恒雄前オーナーは27日、東京都内のホテルで近鉄とオリックスに続く新たな合併が実現して10球団になった場合、来季のリーグ運営方式は5球団ずつの2リーグ制が理想であるとの考えを示した。
渡辺前オーナーは「7月の段階で交流試合を入れた新しい2リーグ制を各方面に説いていた。7月の段階で大まかな同調を得ている」と説明した。渡辺前オーナーは、パ・リーグが4球団になった場合は、2リーグ制の維持が困難として1リーグ制移行を唱えていた。しかし、この日は「『ナベツネは1リーグ制』というのは迷信。パ・リーグが4球団になったら1リーグ制にでもしなきゃと考えたことはある」と語った。その上で「まだロッテ・(ダイエー)ホークスの話が進んでいないから、分からない」と語るなど、初めて近鉄・オリックスに続く合併球団の名前も明らかにした。
プロ野球、近鉄とオリックスは27日、球団統合に関する契約を締結した。近鉄の親会社の近畿日本鉄道が発表した。契約内容については明らかにされていないが、今後は30日のプロ野球実行委員会での承認を経て、9月8日のオーナー会議で最終的な承認を得ることになる。近畿日本鉄道は、一部で報道された「近鉄が3年後に野球事業から撤退する」という事項は契約に含まれていないとし、全面的に否定した。6月13日に合併合意を発表してから、2ヶ月半が過ぎてようやく正式な契約締結となった。
労働組合・日本プロ野球選手会と古田敦也会長らは27日、オリックスと近鉄の球団合併差し止めや、選手契約に関する事項を経営者と選手間で議決する特別委員会の開催などを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。申立人は選手会と古田会長、近鉄、オリックスの選手会の礒部公一と三輪隆両会長。松原徹日本プロ野球選手会事務局長は「本訴も含め、最高裁まで争う」と話した。
選手会側は申立書で、2球団と日本プロ野球組織に対し、合併差し止めなどに加え
なども求めた。申立書によると、選手枠の制限があるプロ野球の球団合併は、一般の企業合併と違って大量解雇を伴うため、労組との団交が義務付けられると主張。「1リーグ化を目指すオーナーの意向で合併を進めるのは違法な球団潰しだ」としている。
両球団の合併問題をめぐっては26日、近鉄の親会社「近畿日本鉄道」(大阪市)の株主2人が同社役員を相手に、合併差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てている。