わたしはかもめ2004年鴎の便り(8月)

便

8月29日

大阪近鉄3x−2千葉ロッテ(大阪ドーム)

近鉄が選手会長・礒部の一振りで今季10度目のサヨナラ勝ちを収めた。1−2とロッテリードで迎えた6回、近鉄は下山の適時打で同点に追いつき、試合は2試合連続の延長戦へ。迎えた10回、この回先頭の礒部が4人目の山アから自身4度目・今季2度目の23号サヨナラホームランを放ち、試合を決めた。ロッテは6回以降近鉄投手陣に2安打に抑えられるなど、打線が振るわず連勝は3でストップ。わずか1日で5割に逆戻りし、4位日本ハムとのゲーム差も1に縮まった。

12345678910R
千葉ロッテ00011000002
大阪近鉄0100010001x3x
バレンタイン監督
「勝つチャンスはいくつかあったが、あと1本が出なかった。」
山ア
「相手は礒部選手だったので、1発だけは気をつけてと思っていたんだけど…。やってはいけないことをやってしまった。力がなかったということです。でも、調子自体は上がっている。今日はたまたまと考えるようにします。チームには迷惑をかけたけれど、次しっかり取り戻します。」

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ロッテ1日で5割逆戻り[報知]

たった一撃で目前の勝利をさらわれた。延長10回、この回から登板の山崎がいきなりサヨナラ本塁打を浴びてゲームセット。再三、勝ち越しの好機をつかみながらの惜敗で、チームは3連勝でストップ。1日で勝率5割に逆戻りした。

2回の無死満塁、1点を勝ち越してなおも無死一、二塁だった4回、そして8回の1死一、三塁…。ことごとく逃した。「勝つチャンスはいくつもあったが、その場面でいい当たりが出なかったということ」とバレンタイン監督は怒りを抑えて冷静に分析した。それでもベンチの雰囲気は明るい。今回の大阪遠征は、営業側の要請で神戸市内のホテルに宿泊。渋滞すると大阪ドームへの移動は往復2時間かかるが、プレーオフ圏内に突入した上昇気流のチームには関係ない。「投手陣は全員いい仕事をしてくれている」という指揮官の口調には、余裕すらある。

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拙攻響いた[スポニチ]

ロッテは勝てば4月9日以来142日ぶりの貯金2だったが、山崎が礒部にサヨナラ弾を浴びて5割に逆戻り。2回無死満塁で無得点に終わるなど、拙攻も目立っただけにバレンタイン監督は「勝つチャンスはいくつかあったが、最後にあと1本が出なかった。投手はよく踏ん張ったけどね」と悔しそうだった。

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合併牽制、セ界強硬[ニッカン]

球界再編問題を協議するプロ野球12球団代表者による実行委員会が30日、東京都内のホテルで開かれる。議決の可能性もある重要な会議を翌日に控えた29日、セ・リーグ球団首脳から、1リーグ制移行を唱えるパ・リーグ側に強烈な牽制球が投げかけられた。合併球団の情報開示、オリックス・近鉄の合併承認における条件提示、あらためてのタイムリミット設定−。球界再編問題は最終局面を迎える。

1リーグ制移行を唱えるパ側にとっては、大きなカギを握る新たな合併問題。それに条件を突きつけたのが阪神久万俊二郎オーナーだった。久万オーナーはこの日、広島戦観戦のため訪れた甲子園で、パ・リーグの新たな合併が発表された場合、当該2球団の収支報告書を公表するよう求めた。

久万オーナー
「潰れるための合併はやむを得ないが、1リーグありきの合併は認められません。(合併を承認して欲しいなら)収支を公にして、どれだけの経営状態なのか、みんなが納得できるものを明らかにすべき。」

1リーグ移行を前提にした合併ならば厳正な態度で臨む構えだ。また実行委員会に出席する野崎勝義球団社長は「もう1つの合併」発表の期限について「ズルズルいくだけ。実行委員会での公表がなければもう時間切れです」と話した。これまでもセ側からは実行委員会で新たな合併が表面化しない場合、9月8日のオーナー会議に上程できないことや、来季日程作成上の問題などから「時間切れ」を理由にリミット設定の声が出ていた。

一方、球団間で調印済みのオリックス・近鉄の合併承認自体に条件をつけたのは、中日伊藤一正球団代表だった。同代表はこの日、合併承認に理解を求めナゴヤドームを訪れたオリックス小泉隆司球団社長と会談。詳細は明かさなかったが「こちらが出した条件のうち、いくつが認められるかによる」と条件次第では承認しない可能性も示唆した。さらに新たな合併が表面化した場合でも伊藤代表は「(そうなれば)1リーグという話になる。その時は(オリックス・近鉄の)合併承認も紛糾するでしょう」と話した。

パ側は、リミット設定に対してはオーナー会議前の臨時実行委員会開催を求めるなど、善後策も用意すると思われる。いずれにせよ選手会によるスト、法廷闘争など、再編問題は最終局面に入る。

オリックス小泉球団社長
「(実行委員会では)近鉄さんとの正式契約が済んだことを報告する。今まで決まっておらず報告できなかったことも、報告したい。その上で、ご承認をいただきたいと思っている。(選手会、近鉄株主の仮処分申請については)見解の違いなので、我々の契約は間違っていないと思う。実行委員会での説明も、そのようになると思う。」(広報を通じてコメント)

◇渡辺前オーナー2リーグ案「無責任」

中日白井文吾オーナーがナゴヤドームで、再編問題についてコメントした。巨人渡辺前オーナーが明かした5球団を2つに分ける新リーグ構想に「オーナーを辞めたんだから無責任な問題」とした上で「巨人がパ・リーグにいくなんて考えたこともない。多分ないでしょう」と話した。

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「70年の野球界の歴史の中で大きな1日になると思う」

労組・日本プロ野球選手会の古田敦也会長が、9月2日に都内で行われる日本外国人特派員協会の会見に出席し、日本の球界再編問題を世界に訴える。オリックスと近鉄の合併の1年間凍結などを求めて27日に仮処分申請し、法的手段に出たばかりだがプロ野球機構、オーナー側が下そうとしている審判の判断を、各国のメディアに求める格好だ。また30日に行われる実行委員会については「明日は70年の野球界の歴史の中でも大きな1日になると思う。ファンの声も届いていると思うし、新たな合併話が出ない、いい方向に期待したい」とその行方に注目した。巨人渡辺前オーナーが提唱した「10球団2リーグ」構想には「反対します。僕達の主張は、大きな再編をする中で短時間すぎる、時間をかけて議論を尽くさなければ、ということ」と再編問題の凍結をあらためて訴えていた。

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“もう1つの合併”具体案なしなら2リーグ制維持へ[スポニチ]

“もう1つの合併”不成立なら2リーグ制維持、交流試合導入へ。30日、都内のホテルで実行委員会が開かれる。パ・リーグ内で進められている近鉄、オリックスに続く合併に関し西武・星野球団代表らが、進ちょく状況など具体的な説明を行う予定。“もう1つの合併”については27日、巨人・渡辺前オーナーがロッテ、ダイエーで交渉が進められていることを示唆しているが、ダイエー本社の産業再生機構活用問題が絡んでおり、ロッテ、ダイエーが実行委で具体案を示すのは難しいと見られる。その場合、タイムリミットとされる9月8日の臨時オーナー会議直前の6日に緊急実行委開催を求めることも考えられる。しかし、セ・リーグ球団は実行委で進展がない場合には、合併議論の打ち切り、2リーグ制維持を主張するとみられている。

既に球界内では“もう1つの合併”が成立せずセ6球団、パ5球団となった場合を想定し、交流試合導入が検討されている。試案ではセ、パとも140試合。交流試合は各カードともホーム(3試合)アウエー(3試合)の計6試合で、セ30試合、パは36試合。リーグ内対戦はセは各カード22試合の計110試合。パは各26試合の計104試合となっている。

実行委では近鉄オリックスが合併を申請し、10球団の正式な承認を求めることになる。27日に労働組合・日本プロ野球選手会が東京地裁に両球団の合併差し止めを求める仮処分を申し立てていることもあり、流動的な部分も残されている。

◇古田会長“牽制球”

労組・日本プロ野球選手会の古田会長が、30日の実行委員会について「野球界70年の歴史の中でも大きな1日になる。出席される10数人には大きな責任がある」と機構側を牽制した。「(近鉄とオリックスの合併が承認されても)こちらのスタンスは変わらない。スト権行使の可能性はあります」と1歩も引かない構え。もう1組の合併については「話が出ないことを期待します。5・5で2リーグという話もあるみたいですが、それも含めて時間をかけて議論しないといけない」とし「ファンの声が届いているでしょうから、いい結果が出ることを期待したい」と結んだ。

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再編問題は最終局面へ…プロ野球実行委員会[サンスポ]

プロ野球の再編問題を協議する実行委員会は30日、都内のホテルで開かれる。10球団での1リーグ制移行で意思統一しているパ・リーグだが、その前提となる「もう1つの合併」は依然として表面化していない。この会議で進展がない場合、セ・リーグ側は時間切れを理由に、2リーグ制維持を主張することは確実で、いよいよ再編問題は最終局面を迎える。

新たな合併案は9月8日に開催される臨時オーナー会議での承認が必要なうえ、日程作成などの点も考慮すれば、30日の実行委が提示の事実上のリミットとなる。しかし、パ・リーグ球団の複数の首脳が「30日に、もう1つの合併を明かす予定はない」と話すなど、詰めの作業は難航している可能性が高い。その場合は、9月6日に臨時実行委の開催を求めるものとみられる。

30日の会議ではこのほか、27日に合併の正式契約を締結したオリックスと近鉄から契約内容の説明を受ける。近鉄が3年後に球界から撤退するとの報道もあり、この点についても説明を求めるとみられる。

日本ハム・大社啓二球団会長
「特に新たな提案はない。ウチは聞き役じゃないかな。」( 30日の実行委について)

◇オリックス球団社長、近鉄との正式契約を実行委で報告

オリックスの小泉隆司球団社長は30日の実行委について「近鉄さんとの正式契約が済んだことを報告する。今まで決まっておらず報告できなかったことも報告したい。その上で、ご承認をいただきたいと思っている」とのコメント広報を通じて発表した。選手会、近鉄株主の仮処分申請には「見解の違いなので、我々の契約は間違っていないと思う。実行委での説明もそうなる」と返答した。同社長はこの日、ナゴヤドームに中日の伊藤一正球団代表を訪ね、近鉄と契約締結した合併について経過説明した。

阪神・野崎球団社長
「もう待てない。明日が期限です。」

阪神・野崎勝義球団社長は、実行委員会で改めてパ・リーグ側に「もう1つの合併」の結論を出すことを求める。来季の日程など営業面を考えると「もう待てない。明日が期限です。ズルズルいってもらっては困る」と、何らかの答えを求めるつもりだ。また、27日に巨人・渡辺前オーナーが発言した「セ5球団、パ5球団の2リーグ制」については徹底抗戦の構え。「(自分の考えと)違いますね。セの理事会で承認されるか分からない。実現性はないですよ」。激動必至の8・30でも主張を曲げるつもりはない。

◇労組選手会のヤクルト・古田会長も実行委員会の動向に注目

労組日本プロ野球選手会の古田敦也会長は29日の巨人戦が中止決定後、30日の注目の実行委に向けて「明日は野球界の70年の歴史の中で大切な1日になる。新たな合併など出ないことを期待しています」と話した。

既に選手会はオリックスと近鉄の合併差し止めなどを求める仮処分を東京地裁に申し立てており、今週中にも判断が下される見込み。古田会長は巨人・渡辺前オーナーが発言した5球団ずつでの2リーグ制維持についても「反対します。大きな再編をするには時間をかけて議論を尽くさないといけない」と、従来通り選手らを交えた話し合いが必要と強調した。選手会では9月6日に各球団の選手会幹部が集まり、実行委での決定を受けて、スト権行使などを含めた対応を協議する予定になっている。

◇12球団の存続と発展を願うファンらが大阪市内でデモ行進

プロ野球12球団の存続と発展を願うファンらが29日、大阪市内でデモ行進を行った。インターネットの募集で集まった300人が大阪・難波の元町中公園から大阪ドームまでの約3kmを歩きながら『合併反対』などを訴えた。呼びかけ人の堀口良樹氏は「多くの人で訴えていきたいです。12球団で日本シリーズもオールスターも続けてほしいです」と話した。

◇阪神の久万オーナー、説得力のある説明の必要性を強調

阪神の久万俊二郎オーナーは29日、パ側の示唆する「もう1つの合併」に関して「内容が不明だから承認もへちまもない」と当該球団の経営収支開示など説得力のある説明が必要との見解を示した。また巨人の渡辺恒雄前オーナーが明かした5対5の新2リーグ構想には「リーダーの巨人が(パ・リーグ側に)動くとしたら大問題。反対です」と容認しない姿勢を見せた。

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もう1組の合併進展なしか[報知]

◇30日「第1の締め切り」実行委員会

プロ野球の実行委員会、セ、パ両リーグの理事会が30日に開催され、球界再編問題について討議する。今月23日の12球団代表者会議では、10球団1リーグ制移行を熱望するパ側が「オリックス、近鉄に続く新たな合併について30日に説明する」と表明したが、29日、ある球界首脳は「明日(30日)は難しいだろう」と発言。何ら具体案が提示されない模様で、再編問題は混迷を増す状況だ。

前回の代表者会議で、セ側から「(合併の)進捗状況を説明せよ」と詰め寄られたパ・リーグ。西武・星野代表が「粛々と進んでいる。が、まだ話せる内容ではない」と発言。一方、ダイエー・佐藤代表は「30日が第1の締め切り。9月8日までにできないなら、2リーグということだ」と話すなど、実行委員会を最初のリミットと位置づけていた。

27日には巨人・渡辺恒雄前オーナーが「ロッテ、ダイエーの話が進んでいないからわからん」と話し、新たなペアがロッテ、ダイエーを軸に進んでいることをにおわせた。しかし、ダイエーは本社の再建処理策に見通しが立たず、動きが取れない状態。「僕のレベルでは話はできない。30日、9月8日に間に合うように進めているのだろう」。“当事者”と思われるロッテ・瀬戸山代表は、こう言うのが精いっぱい。星野代表は「30日に説明できるよう努力している」とこれまでの発言を繰り返したが、パの連盟関係者は「(新たな合併の)言い出しっぺが西武なんだから、星野さんが何と言うか、だ」と西武の動向を注視している。

根来泰周コミッショナーは「あと1つの合併が全く分からん。不安の種だ」と不快感を示している。「10球団でも5球団ずつの2リーグもある」と私見を示しているが「もう1つ(の合併)が出てきてから、1リーグがいいのか、2リーグなのか検討すべきなんだ」と再編の前提条件は新たな合併の可否としている。

新たな合併は9月8日のオーナー会議での承認が必要で、来季の日程作成、また、プロに選手を送る側のアマ球界などへの影響も考慮すると、いつまでも待ってはいられない。合併の進展次第では、パ側が9月6日に臨時の実行委開催を求めることも予想されるが、いずれにしても時間がなくなっているのは間違いない。

◇阪神・久万オーナーが渡辺案に理解示す

阪神・久万俊二郎オーナーは29日、来季10球団になった場合、5球団ずつの2リーグ制に移行するという巨人・渡辺恒雄前オーナーの球界再編プランに、理解を示した。阪神のパ・リーグ移籍については否定したが、巨人を含めた他の5球団が移籍する可能性は否定しなかった。

同オーナーは、「6球団と4球団の方が、しっくりくる」と、前置きしながらも「巨人が5球団ずつと言うのは、やむをえない考えで、正論だと思う。だいたい想像できたこと」と説明。新たな合併が成立し、パ・リーグが4球団になれば、いくらセ・リーグと交流試合を行っても「パは経営が破綻する」との認識を持っていることを明かした。

さらに、同オーナーは「どこが移るかが、問題ですな」と、含みを持たせる言い回しで、巨人がパ・リーグに移籍する可能性を示唆。夜、甲子園で広島戦を観戦した際は「リーダー(巨人)が動くのは、非常に大きな問題。皆で相談すべきでしょう」と危機感も見せたが、阪神については「歴史的に見ても、動く必要を認めていません」と断言。巨人戦の放映権料が、阪神を含めた全球団の最大の関心事であることを理解したうえで、巨人の動向に関係なく、セ・リーグにとどまる意向を示した。

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古田会長改めてストを示唆[報知]

労組・日本プロ野球選手会の古田敦也会長は29日、実行委員会を前に心境を語った。神宮クラブハウスで取材に応じた古田会長は「明日はプロ野球70年の歴史の中で大きな1日になるでしょう。結果が出ていない以上、何とも言えないが、いい方向へ(進むよう)期待します」と祈るような表情で話した。

実行委員会では、もう1つの合併の組み合わせが明らかになる可能性があるが、「(新たな合併話が)出ないことを期待します」と話し、巨人・渡辺前オーナーが発言した「5対5の2リーグ」構想についても「反対します」と語気を強めた。

この日、大阪市内で12球団存続を訴えるデモ行進が行われたことを知った古田会長は「署名を含めて、そういうことを加味して欲しい。ファンの声が届いていると信じています」と、ファン重視の結論に期待を寄せた。

選手会はオリックス、近鉄の合併差し止めなどを求める仮処分を申請済み。東京地裁の判断を待ちながらも、合併が承認された場合について古田会長は「スタンスは変わっていません。ストの可能性はあります」と改めてストライキの可能性を示唆した。臨時オーナー会議2日前の9月6日には、12球団の選手会長と会談し、スト権行使を含めた対応策を練る予定だ。

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