わたしはかもめ2004年鴎の便り(9月)

便

9月11日

千葉ロッテ3x−2北海道日本ハム(千葉マリン)

ロッテが16年目のベテラン垣内の一振りで、日本ハムを下し、プレーオフ進出圏内の3位に浮上した。ロッテは2点ビハインドで迎えた6回、ベニーの34号ソロで1点差、さらに9回に日本ハムの守備の乱れをついて同点に追いつき延長戦に入ると11回裏、先頭打者の垣内が4人目・井場から3号ソロを放ち、今季7度目のサヨナラ勝ちを飾った。垣内のサヨナラアーチは西武時代の99年9月15日以来自身2本目。10回からマウンドに上がった小林雅が今季8勝目をマーク。日本ハムはロッテとの直接対決初戦に敗れ、4位に転落した。

1234567891011R
北海道日本ハム010001000002
千葉ロッテ00000100101x3x
垣内
「(ホームランは)ストレートだと思う。芯は芯だったけれど、入ったと思わなかった。相手の追い方を見ていても捕られると思った。だから、必死に走っていたでしょう(笑)。先発の小野もいいピッチングをしていたし、投手陣が踏ん張っていたからね。何とか勝ちたかった。引き分けとは違うからね。(満員のスタンドは)気持ち良かったよ。(9回のエラーは)一生懸命走ったでしょ。ヒットかと思ったらエラーだった(笑)。とにかく、こういう接戦をものにしたチームが上に行く。この勢いを大事にしたいね。」

ページトップ

スト延期でロッテ劇的3位[スポニチ]

これだから野球は面白い。今季からパ・リーグに導入されたプレーオフ進出を懸けて激しく争うロッテと日本ハムの直接対決。9回2死から同点に追いついたロッテが延長11回、垣内の左越え3号ソロで劇的なサヨナラ勝ちで3位に浮上した。労組・プロ野球選手会が予定していたストが直前の10日に回避されたことで千葉マリンは3万5000人の大入り。秋晴れの空の下、選手もファンも野球の“醍醐味”を存分に味わった。

スタンドの歓声と選手の雄叫びで空気が震えた。球場全体に地鳴りが響く。延長11回、垣内の打球が左翼席へ吸い込まれると“千葉マリン劇場”は興奮のるつぼと化した。

敗れれば日本ハムにプレーオフの3位以内進出マジック8が点灯する崖っ縁の1戦。9回2死からドラマが起きる。垣内の三ゴロが失策を誘い、続く李承Yの三塁内野安打も小笠原の悪送球を呼んで同点。それが劇的なサヨナラ勝利につながった。興奮が収まらないバレンタイン監督は「グレート・ウィン!ストが前日の夕方に回避されてデーゲームなのにこんなに多く集まったファンを誇りに思うよ」と顔を紅潮させるとスタンドのファンに向かって何度もガッツポーズを繰り返した。

こんなにエキサイティングな試合が、見られない可能性があった。選手会がオリックス・近鉄の合併凍結などを求めた日本球界初のストライキ突入は前日10日午後5時の期限直前で回避。スト突入なら日本ハムとの最後の直接対決2試合が中止となり、プレーオフ進出の道が閉ざされる危険性があった。前日、指揮官は自らのメジャーでのスト体験談を選手に話すと「ストは球団にも選手にもマイナス。全ての試合を消化してプレーオフに行こうじゃないか」と訴えた。結果的にストは回避。試合前「ストはしたくなかった。試合がなくなるかどうかヤキモキさせてファンに迷惑をかけてしまった」と話した小林雅は同点の延長10回から登板して2回を無失点。今季8勝目を挙げて3万5000人のファンに恩返しした。

ただし今回のスト回避はあくまで暫定的措置。16、17日の協議・交渉委員会の結果次第では18日からストに入る可能性は残っており、セ・パ合わせて最大18試合が中止の危機にある。日本ハムと入れ替わり3位に浮上したことで、12日も勝てばマジック7が点灯するが、予断を許さない状況は続いている。

「こんなにたくさんお客さんが来てくれて最後まで応援してくれた。気持ちいい。僕達は一生懸命やるだけ」と垣内はプレーできる喜びを噛み締めた。球界再編問題を一瞬でも忘れさせてくれた4時間34分。選手にとって最高の仕事は感動を与えるプレーにほかならない。プロ野球はこの季節からが本当に面白くなるのだから。

◇当日券に行列

快晴の土曜日。千葉マリンには今季4度目の大入りとなる3万5000人が詰め掛けた。通常ならこの時期、優勝の可能性がない3位争いは消化試合の色合いが強いが今季から導入されたプレーオフ制の“効果”が表れた形となった。

選手会によるスト決行予定日だったこともあり前売りは前日まで約4000枚程度。しかし徹夜組こそなかったがこの日は早朝から当日券を求めるファンが長い列をつくった。球場側は試合を行う前提で準備を進めていたため平常通り試合開始2時間前の開場時も大きな混乱はなかった。

ストが決行されていれば入場料、グッズを合わせて約8000万円の損失が見込まれていただけに手塚運営部長は「本当に助かりました。ありがたい」と満員のスタンドに安堵の表情だった。

ページトップ

ロッテ劇的3位浮上!燃えた沸いた3万5000人[サンスポ]

この世にプロ野球がある喜び−by みつを!?選手会と経営者側の暫定合意で史上初のストライキはひとまず回避、一時は開催が危ぶまれた11日の6試合は予定通りに行われた。この日、全国6球場に詰めかけたファンは延べ22万7000人。特にプレーオフ進出をかけたロッテと日本ハムの一戦は延長11回サヨナラという劇的な幕切れ。千葉マリンを埋めた今季最多タイの3万5000人のファンは、最後まで白熱したゲームに酔いしれた。

言葉はいらない。再編も、ストも関係ない。劇的な幕切れに選手もファンも鳥肌が立った。スト決行予定日。もしかしたら行われるはずでなかった一戦で、千葉マリンが熱く燃え上がった。「ファンも最後まで応援してくれたし、気持ちいいですね。こういう接戦を制したチームが上にいけると思う」と声を上ずらせた34歳。1点ビハインドの9回2死走者なしという絶体絶命から延長戦に持ち込み、11回先頭、ベテラン垣内の左中間ソロで劇的エンディング。今季最多タイ3万5000人の大観衆はもう、総立ちとなった。

プレーオフ進出を争う日本ハムとの今季最後となる直接対決2連戦。その大一番は直前まで危ぶまれていた。「正直、ストは覚悟していました」はロッテの選手会長、小坂。労組選手会とNPBの労使協議の結果、スト回避が決定されたのは前日の夕方午後5時前のこと。「ギリギリまで(試合を)やるかやらないか分からない状況のうえに、デーゲームですから。2万5000人くらい入ればいい方だと…」と球場関係者は観客数を下方修正していたが、その思惑はいい意味で裏切られた。

フタを開けてみれば午前中から客足は順調。当日券売り場には長蛇の列ができ、最終的な当日券売り上げは2000万円を超えた。売店収入も合わせた収支は8000万円近くにものぼり「予想をはるかに上回った」と関係者を喜ばせた。また、この日で今季の入場者数も150万人を突破。千葉移転元年の平成4年に記録した130万5000人を着々と更新し続けている。「ロッテのファンを本当に誇りに思っている」。心強い味方にバレンタイン監督も胸を張った。

赤字に苦しむパ・リーグ各球団。ロッテも例外ではない。しかし、激しいペナント争いと好ゲームがあれば、ファンは球場に足を運ぶ。皮肉にもスト予定日だったこの日、それが事実として実証された格好となった。熱狂的サポーターに支えられ、再びプレーオフ圏内3位に浮上。12日に勝てば、プレーオフ進出マジック「7」が点灯する。「今日のゲームをひっくり返したのは大きい。明日も勝利で飾りたい」とバレンタイン監督。ファンも連勝を信じ、通常よりも多い4000枚の前売り券が既に売れている。12日は直接対決の最終戦。スタンドは再びマリーンズの白一色に染まる。

ベニー
「失投を打ち損じることなく、上手く打てたね。」(6回に反撃ののろしとなる34号ソロ)

◇小林雅が2回を6人でピシャリ

同点の10回から登板した小林雅が2回を6人でピシャリ。サヨナラ勝ちを呼び込んだ。「絶対に負けられないゲームだった。自分の勝利よりチームが勝ったことが大きいです」。選手会副会長も務める守護神は「今回の問題はファンに1番、迷惑をかけた。来年も足を運んでもらえるように残り試合を全力でプレーします」と誓った。

東京ドームでは
スト決行の期限となった前日10日の午後5時までは、東京ドームにもスト情報に関する問い合わせが殺到したが、試合当日のこの日は混乱なく、特別な告知なども行われなかた。巨人戦は入場券やグッズ売り上げだけで1試合平均で約7000万円が見込めるだけに「スト回避で、ホッとしています」と東京ドーム関係者。とはいえ人気低落傾向なのか、この日も両翼ポール際の外野席は空席が目立った。
横浜スタジアムでは
好天の土曜日に、人気の阪神戦とあって観衆が2万8000人。概算で前売り3000万円、当日売り1000万円、年間指定3000万円の入場料収入に静岡と関西向けのテレビ、ラジオの放映権料などで約1億円の収入。球団関係者は「スト回避で選手会サマサマ」と大喜び。球場側も弁当やビール、その他グッズを含め約2000万円の売り上げに、こちらもホクホク顔だった。
ナゴヤドームでは
球場内の各店舗も一安心。同ドーム内には12直営店のほか、11社の店舗が軒を並べているが、事前の会議で試合開催を前提とした態勢をとることを確認。もしスト決行なら、保存のきかない食品などは全てムダになるところだった。「弁当などの場合、被害額がはっきり分からず損害賠償をするのが難しい。泣き寝入りの可能性もありました」とはドームの企画広報部だが、今週末も再び同じ心配が待ち受けることに!?
福岡ドームでは
近鉄戦2試合が予定されていた福岡ドームでは前売り券がほぼ完売状態だっただけに「シーズン終盤の週末で、お客さんも多く来ていただける時期。ホッとしています」と同ドームを運営するホークスタウン広報部。1試合当たりの損失を2億3000万円と試算しており、西武戦が行われる来週末も「何とかストは避けて欲しい」と祈るように話していた。
西武ドームでは
この日の観衆は2万3000人。球団関係者によれば、スト予定がなければ当初3万人程度の入場者を見込んでいたため、大幅減となってしまった。「ストの影響は多少ある。ずいぶんと前からストをやるという話でしたから、この日に野球観戦でなく、別の予定を入れた人も多いのではないか」(同関係者)と渋い表情だった。

ページトップ

垣内、超満員3万5000御礼サヨナラ弾

ロッテが、スト延期で詰め掛けてくれたファンに劇的な勝利で応えた。プレーオフ進出を争うライバル日本ハムにサヨナラ勝ちし、3位に浮上した。この日、地元・千葉マリンには今季4度目の満員3万5000人が終結。ファンの大声援に後押しされるように9回裏2死から1点差を追いつき、延長11回に垣内哲也外野手が左中間へサヨナラ本塁打を放った。最後の直接対決となる12日、勝てば「プレーオフ進出マジック」が点灯する。

◇土壇場逆転劇

野球の神様が、野球にかかわる全ての人のために最高の結末を用意してくれていたのかもしれない。同点の11回裏。先頭の垣内が決めた。「勝ちたかった。引き分けと勝ちじゃ全然違うから」。初球の138キロ高め直球をフルスイング。高い弧を描いた打球が左中間前列へ吸い込まれると、スタンドが揺れた。ナインもファンも「垣内コール」を繰り返す、お祭り騒ぎになった。

あと1死、からの逆転劇だった。1点を追う9回も2死。ここからドラマが生まれた。垣内の打球は三塁前への緩いゴロとなったが、日本ハム小笠原が本塁方向へ大きくそれる悪送球。垣内は一気に二塁へ進んだ。続く李の当たりも三塁へ。すると、今度は一塁送球がワンバウンドし球はファウルグラウンドを転々。この間に、垣内が同点のホームを踏んだ。こうなれば、押せ押せ。10、11回を守護神・小林雅が無安打4三振に封じ、垣内の一打につなげた。バレンタイン監督も「上手なサードが続けてエラーするんだから。野球ってそういうものなのかも…」と信じられない試合展開に酔いしれた。

ストがひとまず延期されたこの日、球場には満員の3万5000人が詰め掛けた。プレーオフ進出権を争うライバルとの最後の直接対決2連戦への期待は、大きかった。ナインも、思いは一緒だった。右太ももを痛めていながら追撃の34号を放ったベニーは「残り試合全て出場する」と意気込む。前半戦は2軍暮らしだったこの日のヒーロー垣内も「投手も懸命に投げていたし、一生懸命走りました」と、小笠原の悪送球を誘った9回の全力疾走を振り返った。

球団スタッフにとっても感慨深い日だった。この日、試合が中止ならチケット代や飲食代など、球団も8000万円の損失が発生するところだった。それが球団史上最高の入場者数150万1000人に到達した。その陰には、今年からロッテに加わった元ダイエーの瀬戸山球団代表、狭間営業部長らの存在があった。飛び込み営業もいとわず、足を使ったチケット販売でファンを集めた。この日、スタンドとグラウンドが一体となったのは、スト延期で行われた試合だからというばかりではなかった。

バレンタイン監督は言う。「本当にたくさん応援に駆けつけてくれて、うちのファンを誇りに思うよ」。12日、勝てばプレーオフ進出へM7が点灯する。

ページトップ

小林雅が8勝

守護神・小林雅が2回完全の好投で今季8勝目を挙げた。強打の小笠原らから4奪三振。シーズン終盤に、プレーオフ争いのような意味のある試合を戦うのはプロ入り初とあって「気持ちいいっすね。たまには仕事をしないといけないですから。まだプレーオフも分からないんで、明日から1つずつ頑張ります」と笑顔を見せていた。

ページトップ

巨人社長、古田に異論

選手会側と経営者側の認識の「ズレ」が、深刻になりそうな気配が漂ってきた。巨人桃井恒和球団社長が11日、都内の球団事務所で、前日の協議・交渉委員会での暫定合意事項について私見を披露。「新規参入球団の加盟促進を積極的に検討する」との項目について、「(申請があれば)阻害しないという意味」と説明した。現段階では新規参入について「聞いていない」とし、公募する案もないという。あえて「積極的に」の文言にこだわった選手会サイドとの温度差は否めない。16、17日の労使交渉が、厳しい攻防となるのは必至だ。

桃井社長はこの日午後、球団事務所近くで清武代表から、前日の協議・交渉委員会の報告を受けた。その上で、6つの合意事項のうち「新規参入球団の加盟促進を積極的に検討する」について、「(新規参入の申請があれば)阻害しないとい意味」と説明した。現段階では、新規参入を希望し、実行委員会に申請した企業はないとの前提と強調したが、新規参入球団を公募するといった能動的な具体的アイデアもないとした。選手会側との温度差がにじんだ。「積極的に」の文言は、前日の労使交渉の中で選手会側の要望で入れられたものではある。しかし最終的に経営者側も受け入れている。暫定合意とはいえ、1日たっただけでその解釈に微妙な影響を与えるような発言がなされた。

前日も、合意事項1をめぐり、温度差があった。古田会長は、オリックスと近鉄の合併を凍結した場合のシミュレーションをすることを経営者側が受け入れたことで「近鉄というチームが大阪に残る可能性がある」と判断し、スト延期を決断した。しかし、会見後になって選手関係委員長のロッテ瀬戸山代表らから「合併は覆らない」などの発言があった。合意事項3の「来季はセ6、パ5以上」についても、“ダイエー待ち”の可能性が消えなかった経緯から、古田会長が瀬戸山代表に執拗に確認する場面があった。

微妙な温度差は、広がりかねない状況になってきた。桃井社長は新規参入球団の条件として、まず「永続的に球団を保有できる」ことを挙げ、「社会的に批判される企業ではいけない」と、審査の必要性を強調した。この点では、大筋で選手会側の考えと一致するところだ。ただし「第3者が審査するのはどうかと思う」と疑問を投げかけ「12球団で話し合えばいい」との見解を示した。

同社長はさらに、選手会の山崎弁護士が「0.1%でも(近鉄が)残る可能性があると判断したから(ストを延期した)」とコメントしたことを挙げ、「0.1%と言っているんだから、そう(凍結困難と)認識していると思う」とも語った。また、経営者と選手会でともに協議していくことになったドラフト改革については、早くも衝突必至だ。「自由枠もそうだけど、職業選択の自由など、いろいろの経緯があって(現行制度が)できているから」と、選手会が主張する完全ウエーバー制への移行に否定的な見解を示した。18日以降のストをめぐる交渉期限は、17日午後5時。今週末のストはぎりぎりで回避されたが、予断を許さない状況であることは間違いない。

◇ライブドア参入厳しい

新規参入をめぐっては、既に名乗りを上げているインターネット関連会社「ライブドア」についても難しいとする意見が相次いだ。この日、パ・リーグ村田繁事務局長が、新規参入について意見を述べた。「私見ですが」と前置きした上で、「ライブドアのように球団として実体のないまま、加盟申請してもどうかな」と疑問を呈した。巨人桃井球団社長も、ライブドアについては「申請もまだなので、資料もなく答えようもない」としながらも「(申請があった段階で)当然、聞くんじゃないですか。『選手はどうするんですか』と」と語った。

野球協約では、参加資格を取得するのは「球団」と表現されている。そのため村田事務局長は「監督やコーチ、選手が誰か決まっていて、球団の形がなされていなければ申請は通らないのでは。シダックスのように既にチームがあり、草薙球場を本拠地にしてというような構想があれば加入を検討されると思いますが」と話した。

ページトップ

6試合で満員3つ、計22万7000人

史上初のストライキがひとまず回避されたプロ野球は11に、セ、パ6試合が予定通り行われた。観客動員への影響が心配されたが、巨人−ヤクルト戦(東京ドーム)には5万5000人、福岡ドームのダイエーー近鉄戦は4万8000人でともに満員。優勝に向けて快走する中日−広島戦(ナゴヤドーム)にはこのカード今季最多の3万8000人、激しい3位争いを演じるロッテ−日本ハム戦(千葉)のデーゲームにも3万5000人のファンが詰め掛けるなど、6球場は22万7000人の野球ファンで沸いた。

ページトップ

阪神岡田監督「ストやらんと」

阪神岡田彰布監督が11日、選手会のストは暫定回避せずに決行すべきだったとの私見を示した。スト決行なら消滅していたこの日の横浜戦前に「途中経過はいらない。選手会は今日、明日ストをやって、『来週末までにもう1度こちらの要求に回答してください』と言うべきだったんじゃないか。本気度を見せるなら、そこまでやらんと」と話した。岡田監督は92年、労組初代選手会長としてFA問題に取り込み、ストを考えたこともあった。「ストをやるなら、損害賠償問題が出てくるのは当たり前のこと」とも話した。「近鉄が存続する可能性が出てきたということでストを回避したんやろけど、オーナー会議で決まったことを簡単に覆せるか?うまいこと丸められたように思う。あと1週間で継続協議される事項に結論が出ると思うか?」と話した。

◇門戸広げよう

横浜峰岸球団社長は新規参入球団について「門戸を広げることを考えないといけない」とし、自らのアイデアを披露した。参入を公言しているライブドアはチームを持たないが、同社長は「メジャーが球団拡張したときを参考にする考えもある」とした。既存の球団が選手を供出しようというもの。加盟料にかわる保証金については「1チームの選手給与の1ヶ月分。球団が維持できなくなれば、その分を所属連盟が負担する額だから、それも1つの考えでしょう」と話した。

◇合併不変を強調

ダイエー佐藤球団代表が、あらためてオリックスと近鉄の合併が覆らないことを強調した。同代表は、8日のオーナー会議が球界最高の議決機関とした上で「(合併の承認が覆ることは)ないと思う。古田くんも輪っていると思う。来季はパ5球団以上ということで新たな球団(参加)を模索していこうということ」と話した。

ページトップ

スト寸前回避の日、動員23万人[報知]

◇千葉マリンは今季4度目満員

プロ野球史上初のストライキがひとまず回避された11日、セパ両リーグ6試合、イースタン、ウエスタン3試合の計9試合が各地で予定通り行われた。パ・リーグのプレーオフ進出をかけた直接対決となったロッテ・日本ハム戦(千葉マリン)は、満員3万5000人のファンが見守るなか、ロッテが延長11回、垣内の劇的な1発でサヨナラ勝ち。東京、福岡の両ドームも満員。中日・広島戦が行われたナゴヤドームには、同カード今季最多の3万8000人が詰めかけた。また、29年ぶりのプロ野球開催を心待ちにしていた栃木・足利市も、イースタン・リーグ、ヤクルト・巨人戦に街が沸いた。

大観衆の声援、息もつかせぬ展開。これぞプロ野球のだいご味だ。垣内の打球は高い放物線を描いて、左中間スタンドに飛び込む。延長11回無死から飛び出した劇弾に、スタンドから、そして一塁側のロッテ・ベンチから、咆吼がこだました。バレンタイン監督も、叫び声をあげながら歓喜の輪に飛び込む。日本ハムとの今季最後の2連戦は、プレーオフ出場の最後の椅子をかけた争い。まずはロッテが先手を取った。

ストで“幻”だったかもしれないゲームは、劇的な逆転勝利に変わった。「グレート・ウイン(素晴らしい勝利)だ。ウチの方が、少しだけ強く勝利を欲していたのだろう」指揮官の言葉が全てを物語る。1点ビハインドで迎えた9回2死。敗戦覚悟の試合は、小笠原の2連続エラーで一変した。ギリギリで同点に追いつき、10回から登板の守護神・小林雅が2イニングをピシャリ。そして延長11回、昨年トレードでロッテにやって来た垣内が、移籍後初のサヨナラ弾で幕を引いた。

スト突入など、本当はだれも願っていない。直前まで開催が危ぶまれた試合にもかかわらず、今季4度目となった満員の観衆がそれを証明した。「最後まで応援してくれた。やっぱりとても気持ちがいいね」とヒーローの垣内が言った。この日の観衆を合わせて、今季入場者数が150万1000人に到達。9月に入ってもファンのボルテージは上昇し、球団史上最多記録の更新を続けている。スト決行か、回避かで揺れる中でも、選手会長の小坂は「ファンのためにも、試合ができるのはいいこと」と強調した。

負けていれば日本ハムにプレーオフ進出マジック8が点灯していた試合を制し、逆に12日も勝てばロッテにマジック7がともる。残りは僅か8試合。日本ハムが2試合多く残しているため予断は許さないが、バレンタイン監督は「明日(12日)はまた新しい試合だ」と兜の緒を締めた。シーズン最後まで分からない今年のパ・リーグ。熱気はまだまだ冷めそうにない。

◇ホクホク売り上げ8000万円

千葉マリンの当日券は3000万円分を売り上げ、この日の観衆は見込みを1万人も上回る満員の3万5000人。売店の収入を合わせると、売り上げは約8000万円にのぼる計算。スト突入ならこの数字がそのまま損失となっていただけに、球場関係者は「予想よりも多くの人が来てくれた。開催されて良かった」と胸をなで下ろした。

ファンの関心も高かったようだ。試合が開催されるかどうかにもかかわらず、前売りは通常の10倍となる4000枚が販売されたという。球団関係者は「プレーオフがかかった試合でもあるし、明日(12日)も満員を期待しています。できれば今後のストもなくして欲しい」と話していた。

◇巨人2軍戦にも2300人

栃木・足利市硬式野球場ではスト回避を受け、イースタン・リーグ、ヤクルト−巨人戦が無事に開催された。2600人収容の球場で前売りで7割、当日券も「予想以上」(関係者)に売れ観客席の9割、計2300人のファンが同球場で29年ぶりに開催されたプロ野球公式戦を楽しんだ。足利野球協会では選手会がストを決行する場合に備え、「回避」の一報が入った10日の17時寸前までマニュアル作成に追われた。巨人選手は予定を大幅に遅らせ、試合前日10日の午後5時に東京を出発。ヤクルトの選手は前日入りを諦め、当日11日の朝に出発する慌ただしさだった。好天にも恵まれ、試合はイースタン・リーグ優勝の可能性がある2位・巨人が5−1と勝利。関係者は「ストで中止になるかもしれないと報道されたことで、逆に試合が認知され、当日にお客さんがいっぱい来てくれたのかもしれませんね」と話していた。「来年以降もぜひ再び開催したいです」。小さな球場を訪れた2300人のファンに、ひとまずプロ野球の楽しさを伝えることはできた。

ページトップ

パ事務局長、ライブドア参入資格なし[スポニチ]

パ・リーグの村田繁事務局長は11日、プロ野球への新規参入を目指すライブドア社(東京・新宿区、堀江貴文社長)が参加資格に問題があるとの見解を示した。専用球場や監督、コーチ、選手を保有していない同社は野球協約上、球団として認められないとした。機構側首脳の見解に新規参入要件の緩和を求める選手会側の反発が予想される。ストライキ回避から一夜明け、選手表彰のため千葉マリンスタジアムを訪れた村田事務局長は新球団を設立しての新規参入を目指すライブドア社について私見を述べた。

村田事務局長
「ライブドアが(新規)参入するにしても(堀江社長が)1人で来ても無理。協約にも“球団”というふうに書いてある。例えばシダックスは監督、選手、コーチ、オーナーがいて、草薙球場もある。そういう形だったら、資格というか検討の余地はあるけど…。」

野球協約第31条には「新たにこの組織の参加資格を取得しようとする球団は…」とある。さらに第29条には専用球場の保有も規定されている。「球団」の定義を考えた場合、専用球場とともに、選手保有も必要だと村田事務局長は主張した。

ライブドア社は先月19日に今月中にも日本プロ野球機構(NPB)へ新規加入を申請する新球団構想を発表。現在は3、4カ所を本拠地の候補地として交渉中という。前日10日には球団の経営会社の準備を整えた上で加盟申請をすることを明かしたが、選手雇用に関しては「合併球団のプロテクトを外れた選手やFA選手らを獲得する」としている。現時点では球団としての形はなしていないだけに、新規参入は難しいという訳だ。

10日の協議・交渉委員会では「新規参入球団の加盟の促進を図ること」で合意した。ライブドア社も堀江社長がホームページ上で「良い風が吹いてくるであろうと感じております」とコメントしたが、球団の母体がない以上は難しい。クラブチームの買収、専用球場の確保なども含めて、今後越えなければいけないハードルは高い。選手会側は近鉄、オリックスの合併凍結が無理な場合は来季からの新規参入で「パ6堅持」を目指しているだけに16、17日の協議・交渉委員会が紛糾することは必至だ。

◇選手いるの?

巨人・桃井球団社長はパ・リーグ村田事務局長の発言を受けて「直接聞いてない」とした上で「(新規参入を)申請してくれば“選手はどうなってるのか”と聞くのが自然。一般論として草野球の選手を連れてこられてもしようがない。(申請期限の)11月末までに出てきて選手はいませんよでは難しい」との見解を示した。ただ、ライブドアには「情報を持ってないから答えようがない。申請されてから調べます」と語るにとどまった。

◇削減ありきに怒

中日の伊藤球団代表は、ライブドアの新規参入に関するパ・リーグの村田事務局長の見解に反論した。「審査機関を設けてそこが判断する訳ですからね。パ・リーグはチームを減らすことしか考えてない」と怒りをあらわにした。さらに「ある人が株式を上場してない会社はダメとか言われてましたが、ウチも巨人さんもそれならダメになる」と呆れ顔だった。

ページトップ

ライブドア社長、“久万100億円発言”に「クレージー」[スポニチ]

新球団設立を表明しているIT関連企業「ライブドア」(東京・新宿区)の堀江貴文社長は11日、60億円の加盟料に代わり導入が検討されている預かり保証金について「100億円取ってもいい」と発言した阪神・久万俊二郎オーナーに対して「クレージー。阪神は100億円払えるのか」と反発。場合によっては公正取引委員会に相談する考えを示唆した。同社長はまた、新球団の本拠地の候補案が大阪以外に複数あることも明かした。

労組・選手会と経営者側による労使協議の暫定合意から一夜明けたこの日、堀江社長は早朝から東京・台場でフジテレビ系「めざましどようび」に生出演。黒いTシャツ姿で、淡々と球界への思いを口にした。

まず新規参入の大きな壁となっていた60億円の加盟料が撤廃されたことを「当然」と評価。新導入される『預かり保証金』についても言及し「Jリーグの加盟料は2000万円、諸経費合わせて1億数千万円とされる。その辺が適当なんじゃないですか」と参入への自信をみなぎらせた。ところが番組出演後、堀江社長は新たな壁の存在を知ってガク然。前日に阪神・久万オーナーが明かした新規参入案を聞いた途端、思わず「クレイジーなことはやめましょう」と口走った。

久万オーナーは新球団が1、2年で撤退するのは困るとし「100億円取ってもいいんと違いますか」と持論を展開していたが、堀江社長は「そんなことをしたらまた公取委から(球界は)不正競争といわれますよ」と反発。公取委の介入がない場合でも、自ら公取委に相談を持ちかけたいと話し、球界の“西の盟主”に強い覚悟で立ち向かう姿勢を見せた。

また堀江社長はこれとは別に、新球団の本拠地候補が大阪を含め全国3、4ヶ所にあることを明かした。これまでは近鉄の本拠地の大阪に固執していたが、「(オリ・近の)合併新球団が大阪を使用すれば、もめることになる。我々の新球団の申請がうまくいかないと困るので、球場と球団が一体経営でき、(他球団の)フランチャイズがない所がいい」と見通しを語った。

具体的な都市までは明言しなかったものの、球宴の開催実績のある仙台、松山を想定しているとみられる。11月30日が来季の新規参入リミット。堀江社長は改めて「9月中に“なるはや(なるべく早く)”で、新球団の申請をする」と言い切った。

◇基準を明文化し門戸を広く開放…ダイエー・佐藤球団代表

ダイエーの佐藤賢二球団代表は新規参入について「ファンも含め社会現象になっている。内規でダメだからといって参入できないじゃ納得しない」と選手会の理解を得るために広く門戸を開くべきとの考えを示した。その上で「お金があれば、相応しくない企業などが球団を持つ可能性もある。ある程度(基準を)明確にしないと」と条件を明文化するなどの案も披露した。

ページトップ

NPBが選手会と異なる認識…球団保有が新規参入条件[サンスポ]

労使交渉で11、12日のストライキを延期することで暫定合意した日本プロフェッショナル野球組織(NPB)と、労働組合・日本プロ野球選手会の合意事項について、NPB側が選手会と異なる認識をしていることが11日、明らかになった。

新規参入については野球協約第31条で「新たにこの組織の参加資格を取得しようとする球団」と記載されている点を厳密に解釈。球団である以上、試合が可能な一定数の選手数を保有することが条件だという。

巨人・桃井恒和球団社長は「球団というのは選手あってのものと思っている。11月末までに申請してきても選手が揃っていないのでは」と指摘。新規参入を表明しているIT関連企業、ライブドアは現在野球チームを所有していない。選手会は新規参入球団がオリックスと近鉄の新球団から漏れた選手を救済することを求めているが、現行11球団が支配下選手枠を80人に拡大して救済することは、10日の実行委などで確認されている。

また、交流試合の導入をふまえた来季の影響等諸問題についての具体的分析(シミュレーション)は、あくまで来季セ6球団、パ5球団で交流試合を行った場合に限定している。これも「6と5」、「6と6」のそれぞれのシミュレーションを求める選手会とは明らかに食い違いを見せており、16、17日の労使交渉はさらに難航が必至だ。

野球協約
第31条(新たな参加資格の取得、または譲渡、球団保有者の変更)新たにこの組織の参加資格を取得しようとする球団は、その球団が参加しようとする年度連盟選手権試合の行われる年の前年の11月30日までに実行委員会およびオーナー会議の承認を得なければならない。(抜粋)
労組選手会・古田会長
「シミュレーションは2パターン、交流試合を入れた6−6と6−5で作ってくれると思う。金曜日(17日)までには出してくれるでしょ。出さないなんてそんな不誠実なことはあり得ない。でも、あの人達本当に大丈夫かな。」

◇野村シダックスがプロ参戦!?

社会人野球シダックスの野村克也監督が11日、シダックスのプロ野球参入の可能性を示唆した。同監督は志太勤シダックス本社会長の話として「参加料、保証金の額にもよるけど(参入に)満更でもなさそうだった。フランチャイズも『東京ドームがいい』というから『東京ドームは使用料が高いですから地方がいいですよ』と話したぐらい。可能性はあるんじゃない」と明かした。シダックスは昨年から野村監督が指揮を取り、都市対抗に2年連続出場。昨年は都市対抗で準優勝している。

ページトップ

選手会側が独自シミュレーション[報知]

日本プロ野球選手会・古田敦也会長は11日、選手会側が交流戦を入れたシミュレーションを行うことを明言した。10日の協議・交渉委員会でのNPBとの合意事項では、NPB側がシミュレーションして回答することとなっていたが、古田会長は「こちらでも最低限のことはやる」と話した。NPBの回答が遅延した場合や、双方を比較する数字の正確性を高めるため、選手会でも独自のシミュレーションを実施する。

交流戦を含むことは、協議・交渉委員会で決定しているため、形態は「交流戦ありのセ6、パ5」、「交流戦ありのセ6、パ6」の2種類となる。オリックスと近鉄の合併は覆らないとして、「セ6、パ6のシミュレーションは行わない」とする球団首脳もいるが、古田会長は「いままでどこもやったことないのに、(シミュレーションの)結果が検討に値するかどうかも分からずに言うのはおかしい」と反論した。

さらに、古田会長は「ドラフト改革にしたってそう。僕らが言わなくても、プロ野球をよくするために、実行委が(進んで)決めるべきことなんです」と次々と不満を並べた。選手会側が独自のシミュレーションの敢行を決意した背景には、経営陣に対する根深い不信感があるようだ。

ページトップ

非球団は新規参入の対象外[報知]

◇村田パ事務局長が私見

選手のいないライブドアは締め出し?スト延期を決めた10日の協議・交渉委員会で日本プロ野球組織(NPB)は、労組・プロ野球選手会に対し、新規参入球団の加盟を促進することを約束したが、パ・リーグの村田繁事務局長は11日、「実体のない新規参入は審査されない」との私見を披露。参入に名乗りを上げているIT関連企業のライブドア(堀江貴文社長)など監督、コーチ、選手、本拠地球場が未定の“非球団”は、資格審査の対象にならない認識を示した。

福浦の1000安打表彰のため、千葉マリンを訪れた村田事務局長は、満員の観客席を安どの表情で見回し、スト完全回避のカギになる新規参入球団の参加資格について触れた。

継続審議中のため、「あくまで私見」としながらも「実体のない申請では難しいんじゃないか。協約(第31条)には新加入について『球団が』という主語になっている。監督、コーチ、選手、本拠地などを決めて、球団の形になってから申請するものだと思う」と話した。今のところ参入に名乗りを上げているのはライブドアだけ。野球部を持たない“ライブドア外し”とも受け取られかねない発言で、今後、波紋を呼ぶ可能性もある。

同社の堀江社長はこの日朝、フジテレビ系の番組に生出演し、あらためて参入に意欲を見せたが、具体案には触れず。同社広報担当は「以前、発表した新球団設立構想で進めています」とだけ話した。堀江構想では選手集めは、オリックス・近鉄の合併球団のプロテクトを外れた選手を引き受けるほか、FA選手を獲得する方針。同社長は「買収は楽だが、ゼロからつくるのは大変。野球協約に新規参入へプロセスが書かれていない。審査基準を示して欲しい」と主張している。

野球協約第31条には「新たにこの組織の参加資格を取得しようとする球団は(後略)」とあり、村田事務局長の発言は、この解釈に基づいたものと思われる。

米大リーグでは球団拡張の際、既存球団から選手を順次指名してチーム編成する「エクスパンションドラフト制度」がある。選手会の古田会長も新規参入企業受け入れに、同ドラフトの具体的な方式を検討することを求めている。16日に再開される協議・交渉委員会で、どこまで突っ込んだ議論になるか。構想から前進できずにいるライブドアの扉は開かれるか。

◇エクスパンションドラフト

大リーグで球団を増やす際に、新球団が現存球団から、選手を順次指名していくシステムで、過去、1960、61、68、76、92、97年と6度行われている。Dバックス、デビルレイズが新規参入した97年11月を例に出すと、現存28球団は残留させたい15選手をプロテクト・リストとして提出。新2球団の指名は3ラウンドに分かれ、1、2ラウンドでは1球団ずつから1人ずつで計28人、3ラウンドは7人で新球団は各35選手、両軍計70選手を指名した。現存球団のプロテクト・リストは1ラウンド終わるごとに3人ずつ追加できる。また、FA資格のある選手は対象外。大リーグ歴のない選手の場合、18歳以下で契約した4年未満の選手、19歳以上で契約した3年未満の選手も指名対象外となって保護されていた。なお、各球団から選手を供出してもらう意味合いもあり、前出の2チームは加盟料を1億3000万ドル(約143億円)支払っている。

◇過去の新規参入

1950年の2リーグ分立時には7球団が新加盟しているが、それ以降は54年2月にパ・リーグに加盟した高橋ユニオンズ(トンボ・ユニオンズ)だけ。パ・リーグの永田雅一総裁がリーグを8球団制にするために誕生させた新球団で、他の7球団から選手を供出する“エクスパンション(拡張)ドラフト”で笠原、スタルヒンらが集まった。

ページトップ

巨人球団社長「新球団は選手確保が必要」[ニッカン]

巨人の桃井恒和球団社長が、日本プロ野球組織(NPB)と労働組合・日本プロ野球選手会との間で暫定合意した新規参入球団の加盟促進の項目について触れ、申請の際にある程度の選手を確保していることが必要との考えを示した。11日、東京ドームで報道陣に対し「球団というのは選手あってのものだと思っている」と話した。

桃井社長は一般論として断った上で、「具体的なものがないと。11月末までに申請してきても、選手がそろっていませんと言われてもね」と語った。新規参入企業については今月中にライブドアが申請する意向を表明しているが、それには「情報を持っていないので答えようがない」と話すにとどまった。

ページトップ

興行収支シミュレーションは球団任せ[ニッカン]

交流試合の導入を前提にセ6、パ5球団と、セ、パ6球団ずつで運営する場合の興行収支シミュレーション作成は球団を中心に行われる見込みになった。11日、パ・リーグの村田繁事務局長が「連盟としては経営的な実情をつかんでいないので難しい。該当球団を中心に任せたい」と語った。選手会は10日の経営者側との労使交渉で、近鉄とオリックスの球団合併実施時期の1年間延期を求め、経営者側はこの点について速やかに回答するなど、6項目で暫定的に合意していた。

ページトップ

垣内が決めた!ロッテ延長サヨナラ[ニッカン]

バレンタイン監督が「グレート・ウィン」と胸を張った。ロッテが1−2の9回2死無走者から同点に追いつき、最後はサヨナラ勝ち。日本ハムとの“プレーオフ決戦”第1ラウンドを制し、3位に浮上した。

9回2死と敗戦寸前まで追い込まれ、垣内の打球は、三塁小笠原の前への平凡な当たり。だが、ベテランの必死の走りが思わぬ失策を誘い、続く李の3ゴロも小笠原の悪送球(記録は内野安打と失策)を呼んで、垣内が全力疾走で同点のホームを陥れた。

試合を決めたのも垣内だった。11回先頭で、初球の138キロをたたく。「上がりすぎたので途中まで一生懸命走った」。これが左中間フェンスぎりぎりのサヨナラ弾となり、緊張のお立ち台で「投手が頑張っていたし、何とかしたかった」と振り返った。常勝西武から、昨季移籍。「何もできなかった」という1年を乗り越え、復活した34歳は「こういう接戦をものにしたチームが最後に勝つ」と自信をのぞかせた。

ページトップ

長崎が5勝目(ファーム)[ニッカン]

4年目の長崎伸一投手が7回途中まで無失点の投球で5勝目を挙げた。最速は138キロ止まりも、フォークのキレがよく、日本ハム打線を苦しめた。この日は6回2/3で打者27人に114球を投げ、5安打無失点、4四球、4奪三振だった。長崎は「変化球のキレがよかった。チームに迷惑をかけずに済みました」と振り返った。また、渡辺正人がバットコントロールよく左前打、中前打と打ち分け、4打数2安打と活躍。それでも「8回裏のスクイズ失敗はダメです」と反省していた。

ページトップ