わたしはかもめ2004年鴎の便り(9月)

便

9月25日

ボビー4厘差涙「新庄がいれば…」

ボビー・バレンタイン監督が、プレーオフ出場を逃した悔しさをあらわにした。ロッテはこの日、ヤフーBBの試合開始時間に合わせて千葉マリンで練習。大型映像ではオリックス−日本ハム戦が流され、同監督も戦況を見守った。スト代替試合について「正式な通知は来てないけど、日本ハムの連中が喜んでいたから」と“なし”と判断。その上で「去年、間違った情報のせいで新庄を獲得できなかった。彼がいればちょっとは違った展開になったかも」と、何と1年前の新庄獲得失敗にまでさかのぼって、唇をかみしめた。

この日は集まったファン約200人のためにスタンドを開放。大型映像に日本ハム戦を映し出し、バレンタイン監督、小林雅らは観客席でサイン会を開催するなど、最後までファンサービスに徹した。だが結果は報われなかった。小林雅は「残念ですけど、今年はいい経験ができました。これを3位争いではなくて、優勝争いというもっと上のレベルにしていきたい」と、来季の飛躍を誓っていた。

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ミンチー今季限り

ネイサン・ミンチー投手(35)が今季限りで退団することになった。球団関係者が「来季の契約は難しいのでは」と契約延長を否定。ミンチーも、24日千葉マリンで「今日がロッテ最後の日。来年、ここで投げることはないよ」と退団を表明した。今季は右ひじのクリーニング手術の影響などで、4勝も、日本での7年間で2ケタ勝利を5度記録し、通算74勝を挙げていた。

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ミンチー、セラフィニが帰国

ネイサン・ミンチー投手とダン・セラフィニ投手が成田空港から米国に帰国した。ミンチーは退団、セラフィニは契約延長に向けて、今後話し合う予定。

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仰木監督内定

◇中村GMが要請認める

オリックス、近鉄の合併新球団「オリックス・バファローズ」の監督に、両球団で監督経験のある仰木彬氏が就任することが25日までに内定した。オリックス中村勝広GMが24日に就任を正式要請し、この日までに受諾の方向となったもの。中村GMは「要請したか?認めざるを得ませんね」と話した。

新球団の主導権を握るオリックスは、球団合併という特殊な条件を考慮しつつ、慎重に来季監督の人選を進めてきた。前巨人監督の原辰徳氏らと並べて仰木氏をリストアップ。原氏は水面下の調査を進める中で脈がないと判断して断念。その上で、仰木氏を再度招へいする方針を固め、69歳という高齢による健康面の不安も問題なしと判断して決めた。続投志願したオリックス伊原春樹監督は、契約を1年残したまま退団する。

プロ野球史上最高齢監督となる仰木氏は、合併新球団の初代監督として最も相応しい1人といえる。両球団監督として計13年指揮を執っており、合併というデリケートな問題に揺れる両球団のファンに受け入れられやすいからだ。26日に伊原監督の退団が発表され、それを受ける形で今月中に仰木新監督が誕生する。

◇「光栄なことです」

監督就任の要請を受けた仰木氏は、巨人−阪神戦の評論活動で東京ドームを訪れた。「打診はありましたが、シーズンが終わってから色々と考えないといけない。僕も両球団にある意味育てられ、選手と一緒に汗を流してきたので愛着はあるし、この時期の打診というのは光栄なことではある」。慎重な口調の中に前向きな心境を滲ませた。

仰木彬(おおぎ・あきら)
1935年(昭10)4月29日、福岡県生まれ。東筑高から54年に西鉄入団。67年に現役引退。70年に近鉄コーチに就任し、88年に監督に昇格。89年リーグ優勝し、92年に退団。94年にオリックス監督就任。95年リーグ優勝、96年日本一。01年に退団。今年1月に野球殿堂入り。監督通算成績は926勝745敗49分け。

◇田口獲り着手

オリックスが合併新球団「オリックス・バファローズ」の目玉として、カージナルスの田口壮外野手の獲得を目指していることが15日、分かった。球団関係者が「今オフにカージナルスとの3年契約が切れることを見込んで春先から調査を続けています」と語った。田口はオリックス時代はイチロー(現マリナーズ)、谷とともに「100万ドルの外野陣」を形成。カージナルスではマイナースタートとなったが、過酷な境遇を克服。今季はメジャーでの活躍も増え、ナ・リーグ中地区優勝にも貢献した。そうした戦力面に加え、オリックス時代に選手会長を務めるなど人望も厚い。

オリックス時代に師弟関係にあった仰木氏が合併新球団の監督に内定したことも、大きそうだ。球団関係者は「仰木さんが自ら獲得に乗り出せば、日本復帰が現実味を帯びるでしょう」と語る。今後、25人のプロテクト選手、分配ドラフトの結果を睨みながら戦力を分析した上で、田口獲りに動き出すことになる。

◇コーチ候補に神部氏、新井氏

仰木内閣入りの候補として、元オリックス投手コーチ神部年男氏(61)、ダイエー打撃コーチ新井宏昌氏(52)がリストアップされていることが25日、分かった。神部、新井両氏はともに、オリックス監督時代の仰木氏をコーチ、2軍監督として支えた。現場復帰する殿堂入り監督をサポートするにはこれ以上ない存在。オリックスサイドは合併という複雑な状況の中で諸条件を擦り合わせ、スムーズに新体制がスタートできるよう、慎重にコーチ陣の絞り込みを行う。

◇近鉄選手「実力違う」

近鉄足高圭亮代表が25日、オリックスとの合併に向けて「近鉄選手のプロテクトを強く主張していく」と語った。プロテクトする25人の内訳は「投手が10人ぐらいで、捕手が3人、野手は12人ぐらいでしょう。8対2(の出資比率)とは関係なく、近鉄の選手の方が多くなるはず。実力が違いますから」と言い切った。

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東北楽天、仙台ライブドア握手なし

宮城球場(仙台市)を本拠地に相次いでプロ野球への新規参入を申請したIT関連企業「ライブドア」の堀江貴文社長と、同業種「楽天」の三木谷浩史社長が25日午後、NHK仙台放送局で遭遇した。渦中の社長2人は前日24日に続き、同市内で激烈なPR合戦を展開。その過程で、出くわした。都内の同じビルに本社があり面識のある2人だが、落としどころを探る堀江社長と、日本プロ野球組織(NPB)の厳正な審査を待つ三木谷社長の姿勢に、対決構図が浮かび上がった。

午後2時37分。溢れる報道陣と無数のストロボが焚かれる中、NHKの玄関で、加盟申請後初めて、両雄が顔を合わせた。先に収録を終え、待ち構えていたライブドアの堀江社長が「お久し振りです」と声を掛けた。そのままエレベーターに向かおうとした楽天の三木谷社長が、報道陣の呼びかけでカメラの方に振り返った。並んで立ったが「俺はいい」と握手を交わすことはなかった。三木谷社長はNHKを出る際「公共性が高くなっているし、握手をしていいものかと…」と話し、困惑した。

前日24日は9時間の時差で仙台入りした。互いに顔を合わせることはなかった。一緒にエレベーターに乗り込むと、堀江社長から「ちょっと時間はないですか」と持ちかけた。「いいですよ」と応えた三木谷社長と、約3分間“会談”。先に報道陣の前に現れた堀江社長は、楽天の参入経緯などを聞いたことを明かし「同じようなプロセスを我々は表で、彼らは裏で、水面下でやっていたということ」と話した。

同じ仙台をめぐる争いに「我々も落としどころが分からない」と困惑する堀江社長に対して、三木谷社長は「落としどころということをどういう意味でおっしゃっているか分からない。あとはNPBが公正に判断すること。ライブドアさんを選んだのなら拍手を送りたいし、応援する。私達が選ばれれば責任を持ってやっていきたい」と語り、対決姿勢をにじませた。

堀江社長は、海外出張から帰国した前日24日に、楽天が同じ宮城球場を本拠地に新規参入を申請したことを知り、その足で急遽仙台入りした。そのまま宿泊し、この日の午後に初めて宮城球場を視察。社会人野球の日本選手権東北予選が行われている最中に、チケットを購入して約5分間バックネット裏に陣取った。堀江コールを浴び「スタンドなど色々と手は入れないといけないけど、フィールドと客席が近いのはいい」と好印象を口にした。その後も地元各界の有力者と会うなど、精力的に動いた。

一方、24日に浅野史郎知事に正式挨拶後、東京に戻り申請、記者会見した三木谷社長はこの日午後、仙台市にとんぼ返り。後発の遅れを取り戻すためか、地元メディアの取材など相次いで受けた。初めて接触した両雄。杜の都を舞台にした“争い”は、始まったばかりだ。

◇初代監督に宮城出身者

午前中には仙台市役所を訪問した堀江社長は「仙台の名前が入った球団をつくりたい」と、球団名に「仙台」を入れる意向を示した。球界参入を表明した直後は合併問題で揺れていた近鉄の「バファローズ」継承を口にしていた。仮に「仙台ライブドア」となった場合、下につく愛称部分は「ぜひ公募で」との考えも示した。初代監督については名前を挙げるのは避けたが、宮城県出身者を望み、あくまで地域密着をアピールした。一方、三木谷社長はテレビに出演した際に球団名を「東北楽天○×」とすると話した。「仙台」ではなく「東北」にこだわる姿勢を打ち出した。監督候補の原辰徳前巨人監督、中畑氏については「魅力的だが、まだこれから」とし「監督、GMを中心に、外国人も含めた華のある選手、地元選手を取っていきたい」と、会見での持論をあらためて示した。

◇JT球場も見た

2軍球場としての施設使用が取り沙汰されている社会人野球JT(今季限りで廃部)に、ライブドア側から接触があった。JTの石沢良一仙台支店長が「昨日(24日)東京本社にライブドアの関係者が行って話しをしている」と明言。14日に宮城県側からアプローチがあり、15日には県関係者と一緒にライブドア関係者もJT球場等を視察した。同支店長は「楽天さんからは今のところ何の話もない」と続けた。

◇中畑氏「打診まだ」も笑顔

アテネ五輪の日本代表でヘッドコーチを務め、楽天の監督候補にリストアップされている中畑清氏はこの日、「巨人対阪神」のテレビ解説のため東京ドームを訪れた。「監督候補?何言っているんだよ」と大声で笑い飛ばし、「話があったら僕はきちんと公言しますから」と、現段階で打診を受けていないことを強調した。今後、要請があった場合については「仮定の話はできません」と慎重だったが、表情は前向きだった。

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堀江奇襲!楽天社長を待ち伏せ[報知]

◇「仙台撤退」要求

堀江社長が奇襲攻撃。日本プロ野球組織(NPB)に新規参入を申請したライブドアの堀江貴文社長が25日、本拠地候補の宮城・仙台のNHK仙台放送局で、本拠地の競合している楽天・三木谷浩史社長を待ち伏せして、緊急会談に持ち込んだ。「仙台撤退」を求めたようだが、三木谷社長はこれを拒否し、僅か3分で物別れ。両者は相次いでテレビ番組の収録を分刻みでこなして、地元へアピール。その中で堀江社長は、仙台出身のヤクルト・八重樫幸雄打撃コーチを監督候補としていることを明かした。

午後2時35分、予定通り、三木谷社長の乗ったハイヤーがNHK仙台放送局に到着した。その時、玄関のガラス越しに見え隠れするノーネクタイ姿の男−。30分前に番組収録を終えたはずの堀江社長が三木谷社長を待ち伏せしていた。同局の玄関前には、約60人の報道陣と見物客が集まっていた。堀江、三木谷社長が地元の緊急特番に出演するため同局を訪れたからだ。ただ、三木谷社長が共演を拒否し、NHKが収録時間をずらすなどの配慮をしたため、接触は避けられるはずだった。

2人が顔を合わせるのは5月16日、Jリーグの神戸対清水戦(神戸)を揃って観戦して以来、実に4ヶ月ぶり。堀江社長の予想外の登場に、三木谷社長は顔を強張らせながら、軽い会釈で素通りしようとした。ところが堀江社長が「時間ありますか」と追いかけた。同時に報道陣も局内になだれ込み、カメラマンと記者の乱闘騒ぎもあった。事態を収拾させるため、三木谷社長はカメラマンの前で2ショット撮影を許可したが、ポケットに手をつっこみ、握手は拒否した。

その後、2人はエレベーターの中に消えたが、トップ会談は3分で物別れ。堀江社長は「戦わずして、できれば何とかなりませんかね、と言ったが、彼はそういうタイプじゃない」と言い、三木谷社長は「NPBさんが公明正大に審査すると言ってくれている時に、2者が会って密談のような形で話していいものか」と不快感を示した。

待ち伏せまでした堀江社長の憤りは相当だった。ライブドアは16日にNPBに1番乗りで申請し、仙台を本拠地とすることを発表。だが24日になって楽天も同じ仙台本拠地で申請した。同日、英国から帰国して知った堀江社長はライバルに「変に争っても仕方がないから」と電子メールを送り、話し合いで本拠地の重複問題などを解決しようと試みたようだが「会いたくない」との返事があったことも明かした。だが三木谷社長は、このやりとりを全面否定した。

堀江社長はこの日のテレビ局、新聞社訪問などで「あとから来た方が決まったらおかしい。最初に踏み込んだ人が選ばれないなら、誰も新規参入したがらない。後出しジャンケンになる」と楽天を徹底糾弾。一方の三木谷社長は「しっかりした責任が持てるまで発表しないのが我々のスタイル」と、発表先行型のライブドアを暗に批判した。「もう会わない?僕には分からないですね。そのことはもう」と三木谷社長は次なる“ライブ奇襲”を警戒しながら帰京した。

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ライブドア新球団は、えっ八重樫監督[報知]

ライブドアは八重樫監督?堀江社長はNHK仙台の特番に出演し、監督候補として仙台市出身で現ヤクルトの八重樫幸雄打撃コーチの名前を挙げた。24日に楽天の三木谷社長が「華のあるスター監督が必要」と話したため、この日の報道では前巨人監督の原辰徳氏やアテネ五輪日本代表監督代行を務めた中畑清氏などの名前が挙がったため、番組も監督予想で盛り上がったが、堀江社長は「中畑さんは福島出身?福島出身よりも、地元(仙台)出身の方がいい。そういう意味では彼(八重樫)も候補のひとり」。だが八重樫コーチはヤクルト若松監督の続投にともない残留が濃厚で、可能性は薄そうだ。一方の三木谷社長は「原さん、中畑さん、色々(報道が)出てますね。とにかく人心掌握術にたけていて、キャラクターが強くて明るい人がいい。東北出身の人がいいですね」と具体名は出さなかった。

八重樫コーチはまさに野球の虫だ。現役時代はがに股の打撃フォームで知られたが「あれは色々試した末に辿り着いたもの」と研究熱心。指導者になっても、若手選手が1人でも練習に出てくれば必ず指導に付き合う。地元では仙台商で甲子園に出場したころからの有名人。今でも仙台の街を歩けば必ず声を掛けられるほどで、人気の点も申し分ない。

八重樫幸雄(やえがし・ゆきお)
1951年6月15日、仙台生まれ。53歳。仙台商から捕手として69年のドラフト1位でヤクルトに入団。85年には打率3割4厘をマークし、ベストナインに選ばれた。93年に現役を引退後、2軍監督などを経て、99年から1軍打撃コーチ。右投右打。

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仰木新監督、野茂獲り[報知]

◇「オリックス・バファローズ」の目玉

オリックス、近鉄の合併新球団「オリックス・バファローズ」の初代監督に、仰木彬氏が就任することが25日、決まった。24日深夜にオリックス首脳から就任要請を受け、一夜明けたこの日、解説のため訪れた東京ドームで「光栄なこと。両球団に愛着はある」と、前向きな姿勢を示した。シーズン終了を待って正式に誕生する新生「仰木バファローズ」の目玉として、大リーグ・ドジャースの野茂英雄投手の獲得を検討していることが分かった。

新生「オリックス・バファローズ」の新監督として要請を受けた仰木氏  解説の仕事を終えた東京ドームで、報道陣に囲まれた名将は、慎重に言葉を選んだ。「打診はいただいた。声をかけていただいたのは光栄なことだが、合併、スト、選手の心情など、色々考えないといけない。まだシーズンも終了していないので」正式オファーを受けてから24時間足らず。周辺への配慮から、明言こそ避けたが、新生「オリックス・バファローズ」への“愛着”は人1倍だ。4年ぶりのユニホームに障害はない。

24日深夜にオリックスの小泉隆司球団社長、中村勝広GMと神戸市内で会談。監督就任要請を受けた。新球団の母体となる近鉄で5年、オリックスで8年間指揮。96年に日本一に輝き、リーグ優勝3度を誇る仰木氏。手腕に加え、今回、その人望も決め手になった。優先保有できるプロテクト25選手の選出の際、主力の流出を最小限に抑えられる求心力にも期待を寄せる。

そして新球団が、来季の補強の目玉としてリストアップしているのが野茂だ。プロ入りした1989年のドラフトで、8球団競合の末に引き当てたのが、当時・近鉄の監督だった仰木氏。95年に海を渡ってからも親交は深く“師弟関係”はいまでも続いている。94年のオフには任意引退選手扱いで渡米した野茂。小泉球団社長も「彼の保有権はうちにあるものと認識している」と発言。仰木氏の説得次第で“奇跡の逆輸入”も現実味を帯びてくる。

ヘッドコーチ格として、94年から8年間、仰木オリックスを支えたダイエー・新井宏昌打撃コーチを招聘するプランも検討中。なお伊原春樹監督は、26日に解任通告を受ける。

仰木彬(おおぎ・あきら)
1935年4月29日、福岡・中間市生まれ。69歳。東筑高から54年に西鉄に入団し1年目からレギュラー。実働14年で1328試合に出場。引退後は70年から近鉄コーチ、88年には同監督に就任し、89年にリーグ制覇。95年からリーグ2連覇。96年には巨人を破り日本一となった。監督通算成績は13年間で926勝745敗49分け、勝率5割5分4厘。今年1月、野球殿堂入りを果たした。

◇野茂、ド軍と1年契約 不振で中継ぎに

野茂は1994年オフに、任意引退扱いで近鉄を退団し、米大リーグ・ドジャースに移籍した。メッツ、カブス、ブルワーズ、タイガース、レッドソックスを経て、01年オフに総額1375万ドル(当時のレートで約16億8000万円)の2年契約で古巣に戻った。その契約のオプションで、03年に150イニング投げれば自動更新。さらに200イニング投げれば年俸が上がる内容だったため、ド軍3年目となる今季は、年俸900万ドル(約10億円)の1年契約を結んでいる。

昨シーズン終了後に右肩を手術してメジャー10年目のシーズンを迎えたが、今季は故障に泣いている。3度目の開幕投手を務めたものの、5月下旬に右手人さし指、7月初旬に右肩を痛めて2度、故障者リストに入った。日米通算200勝まであと4勝に迫っているが、4勝11敗と不振に陥っており、現在は中継ぎに降格されている。

野茂英雄(のも・ひでお)
1968年8月31日、大阪府生まれ。36歳。大阪・成城工高から新日鉄堺を経て、ドラフト1位で90年に近鉄入団。1年目から18勝を挙げ、MVP、沢村賞、新人王などタイトルを総なめ。94年オフにドジャース入り。日本人2人目の大リーガーとなった。1年目から球宴で先発するなど大活躍し、13勝でナ・リーグ新人王。96年と01年に無安打無得点を達成。日米通算で440試合に登板し、196勝147敗1セーブ、防御率3.73。188センチ、95キロ。右投右打。家族は紀久子夫人と2男。

◇梨田監督去就、自分は最後に

仰木彬氏の新監督就任が決まり、合併球団での“続投”の可能性が消えた梨田監督は「現時点では何も考えてない。コーチ、選手、裏方さんのことが終わってから、自分のことを決めたい」と発言。全員の再就職を見届けるまで、自身のことは後回しにする考えを明かした。近鉄で5年間さい配を振り、2001年にはリーグ優勝に導いた梨田監督だが、他のコーチにポストを優先するため、合併球団でユニホームを着る可能性は低い。

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球団名は「東北楽天〜」[報知]

楽天・三木谷浩史社長が25日、NHK仙台放送局で収録された地元の緊急特番の中で、新規参入のチーム呼称を「東北楽天〜」にする意向を明かした。同社長は「仙台よりも個人的には東北がいいかな。東北楽天〇×とか、東北楽天ABCとか」と説明。大阪近鉄バファローズのように東北楽天にカタカナのチーム名が入るという。同社長はまた球団イメージとして「魂の球団にしたい。メンタルが1番重要」と話しており、精神を意味するスピリッツなどが愛称の候補に入りそうだ。仙台名物・牛タンにちなんで「ギュータンズはどう?」と聞かれ「殺されそうですね」と苦笑した。

仙台ではなく東北にこだわるのは、仙台を中心に東北をメジャーにしたいとの思いが強いからだ。東北の市民団体の中には宮城だけではなく、青森、秋田、岩手、山形、福島をふくめた東北6県で誘致しようという動きも出ている。本拠地となる宮城球場は高校野球や、大学、社会人リーグでも使用しているため、日程に応じて主催試合を各県で行うプランもある。

ライブドアもチーム名は未定だが、堀江社長は「公募すればいいんじゃないですか」と仙台市民の声を優先したい意向だ。ともに「本年中に選定」としているが、早期選定でイメージを地元民に訴える必要がありそうだ。

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仙台争奪バトル!堀江社長が三木谷社長を待ち伏せ[サンスポ]

プロ野球新規参入を目指すIT関連企業ライブドアの堀江貴文社長が25日、NHK仙台放送局で、同じく加盟申請中のインターネット商店街運営の最大手、楽天の三木谷浩史社長を待ち伏せて球界進出表明後としては初対面、アポなし直接会談に持ち込んだ。同じ仙台本拠地構想を持ちながら劣勢の堀江社長は事態打開のための協議を持ちかけたが、三木谷社長がこれを拒絶。両者の対決姿勢が改めて浮き彫りとなった。

このままでは、引き下がれない。堀江社長が敢然と実力行使に出た。NHK仙台放送局のローカル緊急特番に注目のIT社長がダブル出演したこの日。先に収録を終えたライブドアの堀江社長だが、同局を後にすることなくそのままじっと、ライバルを待ち受けた。午後2時過ぎ、楽天の三木谷社長が姿を見せると、大勢のマスコミも気にせず「ご無沙汰してます。ちょっと時間ありますか」と堀江社長。強引に三木谷社長を局内に招き入れると、応接室で熱い思いをぶつけた。

堀江社長
「2社が争っても仕方ない。だから“落としどころはないですか”ということを話しました。」

ライブドアが仙台本拠地構想を発表したのは16日。自治体と連携し、市内には球団事務所用のオフィスも確保して英国出張に出かけた堀江社長だが、この間に楽天が参戦を表明。しかも、経営規模、総資産などで楽天に劣ることから、優先権どころか、気がつけば完全な劣勢に陥っていた。

ライブドアは局面打開のため、社長同士のトップ会談を要求。前夜(24日)電子メールで会談を要請したが、楽天からはなしのつぶて。この日アポなしで「落としどころを」と“和平調停案”を持ちかけたが、三木谷社長からは「NPBが審査しているときに、2社が密談のような形で“落としどころ”を探っていいのか。選ばれた方が仙台、東北のために尽くせばいい」と姿勢を疑問視される始末。今後も協議には応じられないとの姿勢を貫かれてしまった。

前日から仙台市内に1泊し、この日も県営宮城球場ほかを精力的に回るなどアピールに必死な堀江社長。Tシャツ姿が有名だが、最近はジャケットを着用。「ボクらは服装で損をしてる。着てくださいって頼んでいるんです」とはライブドア幹部。身なりを直しても旗色はやっぱり悪い。ライブドアの1発逆転はあるのか。

◇楽天は不快感

堀江社長に待ち伏せされた楽天・三木谷社長は戸惑いを通り越して不快感さえあらわにした。報道陣が待ち受ける中「ちょっと話しませんか」と声をかけられて実現した直接会談。三木谷社長側は仙台参入の経緯を簡単に説明し、そのまま別れたが、その後、夜になって「(遭遇に)困惑した。2社が握手するようなことは難しい」ともコメント。はっきりと対決姿勢をにじませた。

◇ライブドア監督候補にヤクルト・八重樫コーチ

NHKのローカル番組に出演したライブドアの堀江社長は番組で監督候補者に仙台出身のヤクルト・八重樫幸雄一軍打撃コーチが含まれていると語った。「リストに含まれていた。福島出身の中畑さんより八重樫さんの方がいいんじゃないですか」。とはいえ今季ヤクルトのコーチを務め、若松監督の信頼も厚い八重樫氏だけに、フライング気味の発言といえそうだ。

◇「大阪シティドーム」が10月にも特定調停へ

大阪ドームを運営する大阪市の第3セクター「大阪シティドーム」は、金融機関などに債権放棄を求める特定調停を10月にも申し立てる方針を固めた。同社はオリックスと近鉄が合併した「オリックス・バファローズ」と来季の球場使用料について交渉中。使用料が決まれば、債権者の理解を得た上で速やかに特定調停を申し立てるという。同社の借入金残高は今年3月末で約514億円で、約137億円の債務超過となっている。

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『オリックス・バファローズ』仰木氏監督就任が確実に[サンスポ]

オリックスと近鉄の統合後の新球団『オリックス・バファローズ』の監督に両チームで監督を務めた仰木彬氏が就任することが25日、確実となった。阪神OBの掛布雅之氏らも候補に上がっていたが、オリックスの中村勝広GMが、仰木氏に監督就任要請したことを明らかにした。

要請を受けた仰木氏は同日夜、ラジオ解説で訪れた東京ドームの巨人−阪神戦後に「(監督就任の)打診はあった。自分もこの両球団に育てられて、愛着がある中で今回の合併となった。打診を頂けるのは光栄」と前向きな一方で「選手の心情とか公式戦中という面を配慮しなくては」と、シーズン終了後に返事をする意向を示した。仰木氏は昨年、体調を崩して入院するなど健康面での不安も囁かれたが、球団側では独自調査などで健康面でも問題なしと判断し、両球団で計13年指揮を執った同氏に就任を要請した。

仰木氏は平成元年に近鉄でリーグ優勝。オリックスでは同7、8年にリーグ連覇、8年は日本シリーズを制した。今年1月に野球殿堂入り。これに伴い、オリックスは26日にも、小泉隆司社長と伊原春樹監督が会談。2年契約の1年目ながら同監督に今季限りでの解任を通達することになる。

仰木彬(おおぎ・あきら)
昭和10年4月29日、福岡県生まれ、69歳。29年に東筑高から西鉄入団。二塁手として活躍し、中西、稲尾らと西鉄の黄金時代を築く。42年現役引退。45年から近鉄のコーチを18年間務め、63年に近鉄監督に就任。平成元年リーグ優勝。6年から8年間はオリックス監督。イチロー(現マリナーズ)らを擁して7年から連覇し、8年に日本一。今年1月に野球殿堂入りした。監督成績は926勝745敗49分け、勝率.554。

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堀江社長“待ち伏せ”で三木谷社長を奇襲[スポニチ]

テレビカメラが回る中、社長が社長を待ち伏せる前代未聞の出来事が起こった。仙台を本拠地にプロ野球への新規参入を表明しているライブドアの堀江貴文社長が25日、楽天・三木谷浩史社長をNHK仙台放送局前で待ち伏せ。同じ仙台を本拠地とされた不満と疑問をぶつけるための直談判だったが、企業のトップが自ら行動に出ることは異例だ。堀江社長は会談を申し入れたが三木谷社長は拒否。杜の都を舞台に新規参入を争うIT企業2社が散らした激しい火花。スト回避は実現したものの、球界再編をめぐるドラマにシナリオはない。

NHK仙台放送局の玄関。収録を終えた堀江社長はすぐに帰らず、三木谷社長を待っていた。5分、10分…。そして20分後の午後2時35分。ライバルが登場すると笑顔で出迎え、こう言った。「時間ないですかねえ?」。不意打ちされた三木谷社長は笑顔もなく「いや、ちょっと…」とつれない返事。握手さえない。カメラマンの強い要望で写真撮影は行ったが、距離は微妙に離れている。それでも堀江社長は一緒のエレベーターに乗り込むと、同じ仙台を本拠地にした経緯を事情聴取。さらに「争って禍根を残したくない。できれば何とかなりませんか?戦わずして落としどころがあれば」と訴え、会談を申し入れた。だが、三木谷社長は「NPBが公明正大に審査をすると表明しているのに我々2社が会って密談のような形で落としどころを見つけていいのか。難しいと思う」と拒否した。

奇襲を仕掛けた堀江社長だが、相手のつれない態度に困惑しきり。「今後のシミュレーションとかを話したかったんだけどできなかった。彼は戦いたいみたいだった。納得はできない。でも阻止する訳にもいかないし…」。実は前夜、楽天側に三木谷社長との会談を要望。だがこの日朝になって「会談拒否」のメールが届いた。「会うと何かまずいんですかね。1番先に手を挙げたところが貧乏くじを引く世の中でいいのか。それじゃあ誰も後に続かない」と不満を爆発させていた。

同じIT産業で六本木ヒルズに本社を構え、食事にも行ったことがある間柄。デジタル化が進む時代の最先端を行く青年実業家同士である。だが、堀江社長はNHKでの収録が30分違いということを知ると“待ち伏せ作戦”という何ともアナログ的な手法に打って出たのだ。しかし、アポなし作戦は見事に不発。その背景には楽天有利といわれる展開がある。Jリーグのヴィッセル神戸での球団経営のノウハウはもちろん、企業規模も圧倒している。そんな焦りもあったのだろう。

「楽天に仙台から撤退して欲しい?希望はね。ベストはそうかもしれない。できれば戦わずして落としどころがあればいいんですが、我々も(現時点で)ノーアイデアですから。色々と話し合いたかったんですが…」と話した。逆に三木谷社長は「困惑した。2社が握手するようなことは難しい」と対決姿勢を強めた。ライブドアか、楽天か。仙台をめぐる“仁義なき戦い”からますます目が離せなくなってきた。

◇ライバル2人とも現状の球団運営批判

NHK仙台放送局の番組収録では両者とも新球団構想を熱心に訴えた。球団名については堀江社長は「愛称はぜひ公募で」とし、三木谷社長は「東北がいい」と話して、経営が軌道に乗るまで楽天の名も加える考えを示した。また、監督については堀江社長は宮城県出身者を希望、三木谷社長は「勝てる監督。東北出身者ならなおいい」と話した。その中で、現状のプロ野球の球団運営には「透明性を確保していない」(堀江社長)「営業努力が足りない」(三木谷社長)とライバル2人が口を揃えて批判していた。

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仰木新監督誕生、秒読み[スポニチ]

オリックスの中村勝広GMは25日、近鉄との統合による新球団「オリックス・バファローズ」の監督問題について本紙既報通り、仰木彬氏に監督就任要請したことを明らかにした。中村GMは「就任要請?認めざるを得ませんね。感触は何とも言えない」と24日夜に、神戸市内で仰木氏に正式要請を行ったことを明らかにした。

仰木氏はこの日、取材で訪れた巨人―阪神戦の試合後に「打診はありました。まだシーズン中だし、終わってから」とした上で「両球団に育ててもらい選手と一緒にやってきた。その意味では声をかけていただいて光栄」と前向きな姿勢を打ち出した。27日のオリックス―近鉄戦(ヤフーBB)の最終戦後にも監督就任を受諾することは確実となった。

また中村GMは今後について「伊原監督、梨田監督については、トップが決まらないと何とも言えない。2人に関しては社長と2人で話し合う予定だ」と両監督の処遇についても、早めに結論を出す考えを示唆。26日にも小泉球団社長と伊原監督の話し合いが持たれ、シーズン後の退団が決まるものとみられている。

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大阪ドーム、特定調停申し立てへ[スポニチ]

大阪ドームを運営する大阪市の第3セクター「大阪シティドーム」は25日までに、金融機関などに債権放棄を求める特定調停を10月にも申し立てる方針を固めた。市によると、同社はプロ野球の近鉄とオリックスが合併した「オリックス・バファローズ」と来季の球場使用料について交渉中。使用料が決まれば、債権者の理解を得た上で速やかに特定調停を申し立てるという。同社の借入金残高は約514億円(04年3月末)で、約137億円の債務超過(同)。6月にも特定調停を申し立てる方針だったが、球団合併問題が浮上、売り上げの多くを占める野球関連の収入のめどが立たないため、申し立てを延期していた。

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