わたしはかもめ2004年鴎の便り(10月)

便

10月1日

宮城球場“落第”[ニッカン]

◇審査小委員会視察「狭い」

日本プロ野球組織(NPB)に加盟申請した、楽天とライブドアの新規参入を審査する審査小委員会(豊蔵一委員長=セ・リーグ会長)が1日、両社が専用球場として申請している県営宮城球場を視察した。豊蔵委員長と巨人清武球団代表ら4委員が1時間半にわたり視察。同委員長は「アクセスの良さを含めて大変、環境に恵まれいい場所にある」と評価したが「施設そのものの古さは否めず特に内野スタンドの狭さは各委員から指摘がありました。本拠地球場としては、一定の改修が必要」と苦言を呈した。座席の狭さ、トイレの少なさが問題となった。

収容人員は2万8000人だが、これは芝生の外野席を「立ち見で1万5000人」と算定しての数字。そこで浮上したのが外野席設置などを含めた球場拡張だ。委員会は視察後、浅野史郎宮城県知事らと会談。浅野知事は「(隣接する)陸上競技場にサブグラウンドがある。廃止しようと思えばできる。球場を広げることは可能」とウルトラC案を披露。修復費は県として「お金はありません。出せません」(同知事)とした上で修復されれば「対応は可能」と柔軟な姿勢も。委員会は6日にヒアリングするが、両社から「改修計画があると聞いている。提案を聞く」という。両社の返答が注目される。

◇J2仙台も訪問

審査小委員会はJ2仙台の事務所も訪問した。運営会社の東北ハンドレッド名川良隆社長は「(同じ仙台に)プロ野球があるのは望ましい。球団新設に異を唱えるつもりはんし」と前向きに捉えた。業務提携など協力関係には「単に協力しようということなら応じかねる」と慎重。「(野球とサッカーの)2つの球団が観客数を永続的に確保するのは困難。今は審査の状況なので静観したい」と冷静だった。

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宮城球場古すぎる、審査小委が視察[スポニチ]

新規参入を申請しているライブドア、楽天の審査を行う審査小委員会(豊蔵委員長=セ・リーグ会長)は1日、宮城・仙台市を訪れ、県営宮城球場を視察。豊蔵委員長は「施設そのものが古いし最近の球場として狭い」と厳しい見方を示した。

1950年にオープンした同球場は老朽化が進み、内野スタンドは長椅子で外野も傾斜の強い芝生席。収容人員も公称2万8000人ではなく2万2906人であることが分かった。会見した瀬戸山委員(ロッテ球団代表)は「かなり手直しが必要」と語った。

審査委はその後、宮城県庁、仙台市役所、J2ベガルタ仙台を運営する東北ハンドレッドを訪問。浅野知事は審査委に「改修のお金は出せません」と伝えている。今後は申請2社が改修にどの程度応じられるかが焦点となる。審査委では6日に予定される公開ヒアリングで球場施設の問題点を示した上で、2社の改修に関する費用負担や具体案を聞く方針だ。

◇楽天35億円用意

楽天の三木谷社長が秋田県内の球場を視察した。昨年3月に完成したこまちスタジアムについて「素晴らしい球場。(1軍の)何試合かはやりたい」と秋田での試合開催を明言。審査小委員会から老朽化が指摘された県営宮城球場については「新しい古いは仕方ない。ないものねだりをしてもしようがない」と話し、最大35億円をかけて球場改修を行う考えだ。同社では電光掲示板、観客席の全面改修を行う予定。また秋田県・寺田知事との会談では野球教室や学校訪問などの社会貢献を行うことを約束した。

◇ライブドアは見積書

ライブドアの堀江貴文社長が6日の公開ヒアリング対策として球場改修の具体策を追加申請する考えを明かした。仙台市内の地元企業に挨拶回りを行い、協力要請した堀江社長は「6日は球場改修プランも聞かれると思う。申請書の内容を改正したりとかできればいい」と説明。同社では10億円前後の改修費用を用意し、既に電光掲示板設置の見積書も出ており、急ピッチで改修計画を作る予定。具体策として(1)内野席各席のスペース拡張(2)ドリンクホルダーの設置(3)臨時観客席設置−などを挙げた。

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審査小委、県営宮城球場視察−老朽化で現状“ダメ出し”[サンスポ]

プロ野球に加盟申請したライブドアと楽天を審査する、審査小委員会(委員長=豊蔵一・セ会長)が1日、両社が本拠地に希望する仙台市の県営宮城球場などを視察した。各委員からは球場の狭さと老朽化を指摘する声が相次ぎ、現状では“ダメ出し”の形。いきなり高く設定されたハードルを、2社がどう乗り越えるかが試される。

日帰りで行われた審査小委の視察は、意欲的だった。午前10時に宮城球場に到着すると、周辺地域の準硬式リーグの試合中にもかかわらず、スタンド、外野、ロッカールーム、周辺施設をチェック。外野ではメジャーを使い広さを実測した。その結果、バッサリだった。

「老朽化が進んでおり、狭い。古い」と豊蔵委員長。巨人・清武球団代表はベンチシートの内野席について「隣との間隔がきつい。目の前の席との間も狭い。ビールは飲めないし、弁当も置けない。体が動かせない」と具体的に問題点を挙げ連ねた。

2万8000人とされていた収容数についても、実際の座席数は2万2206しかなく、収容人員は芝生の外野席を立ち見で満員にしたうえでの数字と判明。これで座席に余裕を持たせれば「さらに座席が減る可能性がある」とロッテ・瀬戸山球団代表。ライブドアは申請書類で「平均2万人」の観客動員を見込んだが、その計算も根本から見直すことになりそうだ。

審査小委では6日に両社への公開ヒアリングを行う。そこで「改修についてその案を確認する。来季から参入となれば、最低ラインは完了していただかないと。来季から可能か?それは今、申し上げない方がいいのでは」と瀬戸山代表。ライブドアは改修に10億円、楽天は30億円程度を見込むが、大幅改修となれば予算を超える可能性も。来春までに完了する時間的制約と合わせ、いきなり高いハードルを設定されてしまった。

◇委員会の指摘を前向きに…宮城県・浅野知事

宮城県の浅野知事は委員会の指摘を前向きに受け止めた。球場改修費用は「出せない」と従来通りの説明をしたが「イケるという印象。“やってくれなければ困りますよ”ということだと思う。否定するような話ではなかった」と自信を見せた。狭さについては、隣接する陸上競技場のサブグラウンド(約1万7000平方メートル)を撤廃して拡張する可能性を初披露。「余裕を持って座れるようにして2万8000人、収容できれば。あとはお金、工期、物理的な面で2社がどう判断するか」と話した。

◇審査小委、ベガルタ仙台を運営する株式会社東北ハンドレッドも訪問

審査小委はサッカーのJ2ベガルタ仙台を運営する株式会社東北ハンドレッドも訪問。同社の名川良隆社長は、事前に質問状を受けていたことを明かした。質問はプロ野球誘致の賛否や、共存の可能性について。誘致には賛成した同社長も、共存には「102万の人口しかなく、同日開催の可能性もあって市民の経済的負担が増す。ファン獲得は各自が自助努力ですべきで、両球団はライバル」と厳しい見方。

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宮城球場にNO!!改修必要[報知]

ライブドアと楽天の来季からの新規加入を審査する「審査小委員会」(委員長・豊蔵一セ・リーグ会長)が1日、両社が本拠地として予定している仙台市の県営宮城球場を視察した。各委員は観客席をはじめとする老朽化の激しい球場の改修が必要との見解で一致。6日に行われる公開ヒアリングの場で球場改修の具体案を聞くが、どう改修するかがポイントになりそうだ。

◇客席狭すぎる

午前10時過ぎ、宮城球場に到着した豊蔵委員長以下4委員は約1時間、休むことなく球場の内外を歩き回った。ネット裏から一塁側の客席へ。そして、右翼ポール際でフェンスの高さをチェックし、外野の芝生席、客席下のトイレ、選手用の監督室、ロッカールームを視察。声を揃えたのが客席の狭さだった。

築54年のスタジアムは前回の改修から19年がたった。一、三塁側の長イスには1、2…と座席番号が振ってあるものの、その通りに座ると隣の客と密着状態になる狭さだ。さらに、前列のイスまで足を伸ばせる間隔もない。「目の前に席が迫って、ビールを置いたり、お弁当を食べることもできない。プロスポーツを楽しむのに問題がある」と巨人・清武代表が指摘したように、ファンが野球観戦を楽しめる“余裕”はない。「本拠地球場としては、一定の改修が必要だと思います」と豊蔵委員長は早速、改修を要望した。

さらに、この日の調査で2万8000人の収容人数が実際は2万2906人であることが判明。座席を改修すれば、さらに収容力が落ちる可能性もあるが、両社はこの球場を大改修して使うしかない。32人分のロッカールームも老朽化が激しく、「スタンド改修は必要。ロッカーも本拠地としては物足りない。公開ヒアリングで間違いなく確認することになる。来季から参入となれば、最低ラインは完了していただくことになる」と瀬戸山委員は6日の公開ヒアリングで聴取する考えを示した。

年間60試合前後の公式戦、オールスター戦、日本シリーズの開催が困難と判断されれば、両社の加盟も苦しくなる。球場改修の具体性が“仙台戦争”の決め手になる。

宮城球場
1952年の国体開催に合わせて、50年に仙台市宮城野区に開場。その後、周辺の整備に伴い、現在は宮城県宮城野原公園総合運動場の一角にある。両翼91.44メートル、中堅121.92メートル。ロッテが73年は準本拠地、74〜77年は本拠地としていた。内野は土、外野は天然芝。
野球協約第29条(専用球場)
この組織に参加する球団は、年度連盟選手権試合、日本選手権シリーズ試合、およびオールスター試合を行うための専用球場を保有しなければならない。第30条(球場使用)所属連盟会長は前条による球場使用につき満足が得られない場合、実行委員会へ、その球団の参加資格の喪失の決定を要求することができる。

◇宮城・浅野知事改修費出せない

宮城県の浅野史郎県知事は審査小委員会メンバーとの会談後、県庁で会見を開き「東北全体で期待を込めてお待ち申し上げます」と新球団の参入を歓迎した。

県としては「お金がない」と予算の都合上、宮城球場の改修費を捻出する考えがないことを明かす一方、野球場を含む宮城野公園総合運動場の改善に協力的な姿勢を示した。

プロ野球チームの本拠地として機能するためにはクラブハウスや室内練習場などが必要。浅野知事は陸上補助競技場を廃止し、県都市公園条例の範囲内で関連施設を新設する用意があることを明かした。 また、球場の収容能力については「2万8000人がビールを飲みながらゆったり座れば御の字」と観客席の改修を訴え、来季までに間に合うと予想。楽天またはライブドアの参入の可能性を問われると「認められる感触があった」と笑顔で締めくくった。

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楽天が東北4県目“制覇”[報知]

◇三木谷社長 秋田訪問

楽天の三木谷浩史社長が1日、中日・落合監督の故郷・秋田の県議会で47議員の前で演説を行い、プロ野球新規参入を誓った。「東北楽天」を掲げる三木谷社長は宮城、岩手、福島に続き秋田を訪れ、東北6県中4県目の挨拶を済ませた。宮城、秋田2県しか回れていないライブドアの堀江社長とさらに差を広げた。

「新規参入できる可能性は高いと思ってます。しっかりしたビジネスを継続できる体力と強い自信を持ってます」秋田県庁内で、三木谷社長は県会議員の前で猛アピールを繰り返した。鈴木洋一議長からは監督候補、チーム名などの質問を受けたが、「スポーツ新聞の記者みたいですね。誰がいいですかね?」とサラリとかわした。

この日は秋田県庁、市役所のほか、こまちスタジアム(秋田県立球場)、スカイドームなどを訪れ「秋田は落合監督の地元ですから、盛り上げたいですね」と本拠地の宮城だけでなく、年間10試合程度は秋田シリーズを組む意向を示した。「こまちスタジアムと比べると、宮城球場の改修は当然。外野スタンドを増設する案もある。それより公式入場者数をJリーグ方式で1ケタで正確に出したい」と概算傾向が強いプロ野球の主催者発表に一石を投じるプランも明かした。

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楽天社長も秋田知事と会談、営業合戦続く[ニッカン]

仙台市を本拠地にプロ野球への新規加盟を申請した楽天の三木谷浩史社長は1日、秋田県を訪れ、県立こまちスタジアム(秋田市)などを視察し、寺田典城知事と会談した。

対するライブドアの堀江貴文社長も七十七銀行や商工会議所など、仙台市内の大手企業や経済団体を相次いで訪問。仙台市と秋田県で同じような日程をこなした前日に続き、激しい「営業合戦」を展開した。

三木谷社長は新球団名の頭文字を「東北楽天」とする考えを示し、既に宮城、岩手、福島の各県知事と会談。1日は午前10時すぎにこまちスタジアムを視察し「2軍の施設としては候補の1つであるが、チームの遠征費もあるので慎重に選びたい」と感想を述べた。

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楽天、秋田で猛アピール

楽天の三木谷浩史社長が1日、秋田市内を訪問し、情熱的なアピールを行った。前日ライブドアの堀江社長が訪問しなかったスカイドームや市役所、県議会を訪れ、最後は県庁内の会議室に乗り込んで「球団を持つだけの体力、企業としての姿勢、続けていく自負はあります」と約40人の議員らを前に5分間にわたって演説した。

羽田発の飛行機で午前9時すぎに秋田入りし、約4時間の滞在の間にスカイドーム、こまちスタジアムなど次々に駆け回った。「学校訪問、野球教室など、社会貢献を幅広く行っていきたい」「巨人一辺倒ではなく東北一色に染めたい」と地域密着への意欲も表明。帰京時には「観客はできれば実際の人数を発表したいですね。Jリーグ方式で」というプランも披露した。未訪問の青森、山形も早ければ来週に訪問する意向だ。また、審査小委員会に指摘された宮城球場の老朽化については「スタンドを増設するとか、やれる範囲で何とかするしかない」と話した。

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ライブドアは優良企業巡り

一方、ライブドアの堀江貴文社長もこの日、仙台市の有力企業など4社を訪れ、地盤固めに駆け回った。東北電力社長、七十七銀行頭取ら、地元経済人と初対面。緊張の面持ちながら「全体的に支援ムードでよかった」と手応えを口にした。本拠地を置く宮城球場について「当初の考えよりも費用をかけないで改修できそう。たくさんの人に見に来てもらいたい」とファン優先の姿勢をあらためて強調した。

◇悪ふざけが殺到、球団名公表中止

ライブドアが新球団名を前日からインターネットなどで公募したところ「楽天」や「売名行為」といった中傷、悪ふざけの応募が殺到したため、同社のホームページ上で公表していたランキングの途中経過を、この日午前10時に取り消した。堀江社長も「反響があって驚いているが、確かに変な名前もある。これらは投票が多くても取り除いて集計する」と話した。

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堀江社長“勇み足”[報知]

みちのくの秋風は冷たい?ライブドア・堀江貴文社長が1日、東北周遊2日目を迎えたが、若きIT社長が“勇み足”をした。この日の午前中、堀江社長は仙台市内で七十七銀行の丸森仲吾頭取と会談。その後の記者会見で「(資金面での)協力をいただけるとのことです」と地元財界との協力態勢を強調してみせた。だがその直後、会談に立ち会った広報に「そういった話はございません」と否定されてしまった。楽天・三木谷社長が9月28日に同行を訪問した際、経営諮問委員会(アドバイザリーボード)へ丸森頭取の参加了承を得た成果とは、あまりに対照的だった。

さらに東北経済連合会、仙台商工会議所、東北電力を訪問した堀江社長だったが、会談はそれぞれ10分にも満たず。しかもその内容は野球ではなく本業のITビジネスに終始した。「時間の制約があるから」と堀江社長は最後につぶやくしかなかった。

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悪ふざけ応募殺到で公表ランキング取り消し−ライブドア[サンスポ]

ライブドアが新球団名をインターネットなどで公募したところ、悪ふざけした応募が殺到したため、同社はHP上で公表していたランキングの途中経過を急遽取り消した。堀江社長は「反響があって驚いているが、確かに変な名前もある。これらは投票が多くても取り除いて集計する」と話した。ライバル会社の「楽天」や、「売名行為」といったライブドア社への中傷など、悪ふざけした応募内容が大半を占めた。

◇新球団の監督「10人弱くらいリストアップしている」

ライブドアの堀江貴文社長は1日、新球団の監督について「10人弱くらいリストアップして、コンタクトを取らせていただいている状況です。(6日の)ヒアリングまでに話がつけば…」と、チームづくりが着々と進んでいることを示唆した。また、ライバルの楽天が監督の人選を1人に絞ったとしていることについては「人それぞれやり方があると思います。周りを気にしたら負けです」と対抗意識を剥き出しにしていた。

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