わたしはかもめ2004年鴎の便り(10月)

便

10月5日

ロッテが来季ダイエーと韓国で公式戦開催へ[報知]

◇「パ6」で再浮上、Gウイーク有力

ロッテが来季、ダイエーと韓国で初の公式戦開催へ向けたプランを再始動させることになった。瀬戸山隆三球団代表は5日、「予定通り行いたいと思う」と話し、近日中に渡韓し、韓国野球委員会(KBO)を訪問する意向であることを明かした。

このプランは今年5月に浮上。瀬戸山代表がソウルで2試合を行う計画を表明し、6月18日にはKBOを表敬訪問した。開催予定地の蚕室(チャムシル)球場を本拠とする斗山、LG両球団の了解も得ていた。ダイエーとの合併問題が表面化してからは完全に頓挫した状態になっていたが、パ・リーグが来季6球団になることが確定したことで再浮上したものだ。

ただ、交流試合が5月中旬から6月に予定されたことで、当初予定していた6月の開催は難しいと判断。瀬戸山代表は「交流試合があるので、その辺りは変わる。早い時期になるかも知れない」と話し、韓国公式戦は4月下旬から5月上旬をめどに開催を目指すことを示唆した。

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ライブドア監督第1候補、オマリー氏[ニッカン]

プロ野球への新規参入を申請しているIT関連企業「ライブドア」が、監督候補として阪神、ヤクルトで活躍したトーマス・オマリー氏を最有力候補としていることが5日、明らかになった。同氏は現在、阪神の駐米スカウトをしているが、阪神側はライブドアが新規参入の審査を通過した場合、正式に打診があれば監督就任を容認する構えだ。一方、この日は楽天がGMにマーティ・キーナート氏の就任を発表。直後にライブドアも会見と、6日の公開ヒアリングを前に「新規参入バトル」は激しさを増した。

ライブドアが、初代監督の最有力候補を固めた。この日、同社内の会議では複数の監督候補がリストアップされたが、その中で最後まで残ったのがオマリー氏だった。

ライブドア幹部はオマリー氏に絞り込んだ理由について「強いチームをつくりたい。でもそれよりも我々が最も大事にしたかったのは、ファンを大切にしてくれる人材だった」と語った。当初、プロ、アマ問わず8人の候補がいたが、この日までに3人に絞り込まれた。その後、様々な角度から検討を重ねた結果、オマリー監督待望論が多数を占めたという。

現役時代、ファンへの気持ちは強かった。阪神時代、甲子園のお立ち台では日本語で「阪神ファンは1番や」と発して人気者になった。プロ野球チームのない東北に本拠地を置くことを申請しているライブドア側は「オマリーさんならファンも親近感を覚えてくれるはずです」と期待する。ヤクルト時代の95年には優勝も経験、阪神では93年に手打者を獲得と、実績面でも申し分ない。

現在、オマリー氏は阪神の駐米スカウトを任されている。「もし(新規参入の)審査に通れば、阪神球団に筋を通します」とライブドア幹部。一方、阪神野崎球団社長も球団広報を通じ「タイガースとしては惜しい人材だが、ユニホームを着るチャンスがあるなら、こちらも拒む理由はない。本人のチャンスでもあるし、野球界の発展につながるのなら快く送り出したい」と語っており、監督就任に障害はない。楽天との新規参入争いにライブドアが競り勝てば、オマリー監督が実現する可能性は高い。

トーマス・オマリー
1960年12月25日、米ニュージャージー州生まれ。モンターズビル高からジャイアンツなどを経て、91年に内野手として阪神入団。93年手打者、ヤクルトに移籍した95年にMVPとベストナイン受賞。96年までの日本通算6年で打率3割1分5厘、123本塁打、488打点。97年春に現役引退後、プロモーション会社を設立。米独立リーグ球団の監督や、阪神の「特命コーチ」、駐米渉外担当を歴任。現役時代は185センチ、89キロ。右投げ右打ち。

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公開ヒアリング前に六本木では緊急会見合戦[ニッカン]

◇「楽しい球場」キーナート氏を発表

公開ヒアリング前日、楽天とライブドアの2社が、激しく動いた。まずは楽天が午前中、マスコミ各社に「緊急記者会見」を午後5時に行うと発表。GM決定を内容とし、ヒアリング直前のインパクトを狙った先制攻撃だった。吉田常務と新GMキーナート氏が出席。場所は両社がオフィスを構える六本木ヒルズ・森タワーに隣接するホテル・グランドハイアット3階会見場だった。

キーナート氏は壮大なビジョンを語った。「優勝には時間がかかるが、楽しい球場をつくるには時間はかからない。スタンドにアトラクションをつくったり、散髪や靴みがきもあっていい。ディズニーランド方式の球場をつくりたい」。理想のGMにはアトランタ・ブラーブス創立初期のGMを挙げ、補強も「東北出身のいい選手にはラブコールをかけたい」と構想を提示。監督については吉田常務が「リストはある。これからGMと三木谷オーナーが相談して決めていきます」と状況を示した。

ライブドアも黙ってはいなかった。夕方になって会見を急遽設定、午後6時前から六本木ヒルズのオフィス内で熊谷取締役が会見。楽天の会見内容を確認後、対抗するように「準備万端」を強調した。「楽天さんはGMが決まったということですが、こちらも組織づくりを着々と進めています」。GM、監督の名前は伏せたが「球界に新風を吹き込む人。衝撃を与えたい」とし「各オーナーが『えっ』と驚くような人」と大物招聘も強調した。

これまでも両社は随所で激しい火花を散らしてきた。堀江、三木谷の両社長は競い合うように東北各県を挨拶に回ってきた。両社の戦いはこの日、同じ敷地内で行われた緊急会見合戦でさらに過熱。白熱したバトルは、6日の公開ヒアリングでさらにヒートアップする。

◇キーナートGM、今週仙台視察

楽天GMに就任したキーナート氏の会見には、外国人プレスも姿を見せた。2日に楽天側から正式な就任オファーを受けて「前からやりたかったポスト」と即決。1年契約を交わした。

2月、楽天の三木谷社長との対談が接点となった。同社長が運営するサッカーJリーグ「ヴィッセル神戸」についての対談だったが、キーナート氏は「三木谷オーナーは、手を出しているビジネスには自信満々。サッカーではなく、野球ビジネスを一緒にやりたいと思った」と振り返った。今週には仙台を視察予定で、関係者への挨拶回りが初仕事になる。リストアップしている監督候補との交渉も進める意向だ。

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参入審査小委員会、各90分ずつ十数項目を聞く

新規参入を審査する審査小委員会によるヒアリングが6日、都内のホテルでライブドア、楽天の順で1時間30分ずつ行われる。5日には小委員会の豊蔵一委員長(セ・リーグ会長)西武星野球団代表、ロッテ瀬戸山代表、横浜山中専務、巨人清武代表の委員らが約2時間話し合った。豊蔵委員長は両社への質問項目が「十数項目」になる見通しを示し、清武代表は「公平が第1。質問は同じような形になる」と話した。ライブドアは堀江社長ら、楽天は三木谷社長らが出席する。

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労使一転なごやか[ニッカン]

日本プロ野球組織(NPB)と、労組日本プロ野球選手会の事務折衝が5日、東京都内のコミッショナー事務局で行われた。両者がテーブルにつくのは9月23日のスト妥結以来12日ぶりで、労使で球界発展の検討を行う「プロ野球構造改革協議会」を日米野球が行われる11月上旬に開催することなどが話し合われた。

NPBは伊藤修実行委員会選手会担当顧問、選手会は松原徹事務局長ら計6人が出席。約2時間の話し合いは、かつての対立ムードとは一変。選手会側からは、盛り上がっているパ・リーグのプレーオフを「セ・リーグでもどうか」という提案もあった。松原氏は「オフ感覚になってしまう選手も盛り上がるし、ファン層も変わって来てるのでいいと思う」と評価した。そもそも第2ステージで5ゲーム差を1勝とする提案はダイエー松中選手のもので、いわば労使協力の産物。「交流戦も含めて期待は大きい」という。NPB側も「実行委員会に入られたらどうかと話したよ」と伊藤氏は笑顔で話した。

今後、選手会では秋季キャンプを回って選手の要望を聞き、構造改革協議会に反映していく。松原氏は「年金など色々話し合わなければならないことがでてきた。いいことだ。NPBと選手会が良きパートナーというイメージでプロ野球の発展を」と話した。伊藤顧問も「戦う選手会でなくお互い良くしようという姿が伝わってきた」と話した。雨降って地固まるかに注目である。

根来コミッショナー
「話し合うことは大切。ぜひともプロ野球の発展のために壁を取り払って話し合っていって欲しい。」

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来季プレーオフ、来週にも方法協議

パ・リーグ小池唯夫会長は5日、来季プレーオフ方法について来週にも理事会を開いて協議することを明らかにした。来季もプレーオフを行うことを決めた9月28日の臨時理事会で、ダイエー佐藤賢二代表の条件再考の提案を受けたもので「レギュラーシーズン1位チームに無条件1勝アドバンテージ」「1位チームに10ゲーム以上話されたチームの出場資格なし」などを話し合う。ほかにも現行の5ゲーム差1勝を4.5ゲームにするなどの意見も出ている。上位球団に主催・放送権が与えられる営業面のアドバンテージについても様々な意見が出ている。

◇セパ合同で初めて営業担当会議開く

パ・リーグの営業担当者会議が5日、東京・銀座の連盟事務所で行われ、12日に初めてセパ合同で同会議を行うことが決まった。来季から交流試合が導入されるため、日程面など擦り合わせをするため。この日は来季の球場使用事情について報告がなされた。宮城球場に関しても「念頭に置いて考えている」と関係者は話した。来季は現時点でパが136試合+プレーオフ、セが146試合が基本線。来季開幕権は昨年1〜3位が持つが、昨年3位の近鉄に開幕権があるか、4位のロッテが繰り上がるかは16日の実行委員会前に決まる見込みだ。

◇渡辺氏悟った?

巨人渡辺前オーナーと根来コミッショナーが5日、都内の同じホテルに姿を見せた。渡辺前オーナーが同ホテルのレストランから出てくると、その約10分後に根来氏が出てきた。根来氏は渡辺前オーナーとの会食を否定したが、報道陣に無言を貫く渡辺前オーナーは「僕は仏教の悟りを開いてね。無言の行を知った」と話した。根来氏は僧侶の資格を持っており、意味深な発言だった。

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仰木氏要請に梨田監督慎重

近鉄梨田昌孝監督は5日、合併新球団オリックス・バファローズの監督就任が決まっている仰木彬氏からの入閣要請に対して、慎重な発言に終始した。秋季練習がスタートした藤井寺球場で「現時点では(受諾する可能性は)五分五分以下。監督が仰木さんに決まってホッとしていたところ。僕が入ることによって誰か1人(ポストが)減るというのは心苦しい気持ちもある」と複雑な胸中を明かした。米国滞在中の仰木氏からの要請は1日以降、国際電話で3度あったという。「『今の近鉄を知っているんだし、大阪で試合もする訳だから力を貸してくれ』ということだった」と明かし、「受けるにしても断るにしても、会ってからになります」と話した。

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礒部、合併球団からのトレード移籍を要求[ニッカン]

近鉄礒部公一外野手が5日、プロテクトを受け入れて合併球団に移った後、さらに他球団へトレードで移籍することを要求した。今季打率3割9厘、26本塁打、75打点の礒部は、プロテクトされることが濃厚だが、選手会長として合併反対を強硬に主張したように、新球団でのプレーには消極的。制度上プロテクト拒否は認められていないため、足高圭亮球団代表との話し合いの中でトレードによる移籍を訴えていく。藤井寺で始まった秋季練習後に礒部は「合併球団でやるかについては、どうかなという気持ちが強い。トレード?そういう頭はありますね」と話した。

◇大村、シリーズ後FA国内優先

近鉄大村直之外野手が5日、藤井寺球場で、あらためて日本シリーズ後にFA宣言する意向を明かした。「近鉄があれば考えたかも知れないけど、なくなる訳だし。宣言はさせてもらいます」。メジャー移籍も視野に入れているが「国内最優先?そうですね。場所にはこだわらないし、自分を1番必要としてくれるところに行きたい」と話した。

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ライブドアがオマリー氏に監督就任を要請[スポニチ]

プロ野球への新規参入を目指し加盟申請しているライブドアが阪神のトーマス・オマリー駐米スカウトに監督就任要請を行うことが5日、明らかになった。阪神との契約状況などを確認した上で、近日中に正式に要請する。さらに熊谷史人副社長は東京・六本木の本社で会見し、大物GMの招聘を明言。一方、楽天も都内のホテルで会見を開き、早大スポーツ科学部客員教授のマーティ・キーナート氏のGM就任を発表した。

オマリー氏は91年に阪神に入団、93年には打率.329で首位打者を獲得した。ヤクルトに移籍した95年にはMVPも獲得。97年の帰国まで主砲として活躍した。現役引退後は03年に阪神の特命コーチとして日本球界に復帰し、アリアスら外国人をまとめ上げ、チームのリーグ優勝に尽力。選手の立場を理解した指導力は高く評価されている。

現在オマリー氏は阪神の駐米スカウトとして活躍中だが、既にライブドア関係者が星野シニア・ディレクターに接触したという情報もある。その時点でオマリー氏へ監督要請を行う意向が伝えられたとみられ、同社関係者も「オマリー氏には話がいっていると思う」と明かした。

ライブドアは、この日午後5時からの楽天のGM就任会見を受け、緊急記者会見を東京・六本木の本社で行った。熊谷副社長は「監督も選んでもらっている」と候補を一本化したことを認めた。さらに、GMについても「うちも4時ぐらいから緊急記者会見を開いてGMを発表しようかという話もあったのですが、最終的な調整がつかなくて。でもほぼ決まっています」と明言。その上で「各オーナーが“えっ”っていう人です。キーナート氏以上と思っています」と話した。関係者の話を総合すると、団野村氏のGM就任要請も同時に行っているものとみられる。

6日の公開ヒアリングを前にして、両社の動きが一気に加速した。特にライブドア社の楽天へのライバル心は強い。審査小委員会では本拠地とする県営宮城球場の老朽化を指摘し、具体的改修策と負担額の明示を両社に求める考えだが、楽天が最大35億円をかけることに、熊谷副社長は「35億円以上出せる用意はあると申請書にも書いている」と明言した。GM、監督の人選は新球団のイメージを左右するだけに、球場改修策とともに、6日の公開ヒアリングでの攻防から目が離せなくなった。

◇阪神は“どうぞ”

オマリー氏が駐米スカウトとして籍を置いている阪神の野崎勝義球団社長は「うちの渉外部門には穴があくがNOとは言えません」とライブドア監督就任を快諾する考えを示した。阪神では昨年までの2年間、チーム初の特命コーチを担当。助っ人とのパイプ役となった。同社長は「ユニホームを着ていた人が再びユニホームを着るオファーを受けるのは魅力的なこと」とも話した。

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楽天はキーナートGMを発表[スポニチ]

スーツ姿で登場したキーナート氏の表情は新球団に携われる喜びで満ち溢れていた。「いきなり非常に強いチームをつくるのは難しいが、球場に来れば楽しかったという球団はすぐにでもつくれる」と流暢な日本語で話した。打診を受けたのは三木谷社長と会談した3日。「喜んで」と返答し、4日に1年間の正式契約を結んだ。

今後は監督などの人選にあたるが、スポーツビジネスでの経験を生かし、主に興行での役割が期待される。目指すのは米大リーグ、ナ・リーグ東地区10連覇を達成したアトランタ・ブレーブスのジョン・シュアホルツGM。「日本で最高の球団、世界一の球団をつくりたい」と熱く語った。

◇三木谷社長満足げ

三木谷社長が岩手日報、盛岡市役所、岩手県議会を表敬訪問。練習場のメドがついたことや、ファンサービスの徹底について話し合った。約1時間の強行日程にも満足げな表情で帰京した。6日の公開ヒアリングで議題に上る宮城球場の改修については「具体的に今やっています。オーロラビジョン?必要だと思う」と準備も万全な様子。また監督の人選に関しては「まあサプライズは好きだからね」と含みを持たせた。

◇6日ヒアリング

ライブドア、楽天の新規参入を審査する審査小委員会(豊蔵委員長=セ・リーグ会長)が5日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれた。6日、都内のホテルで申請2社に対し行うヒアリングの質問事項を検討した豊蔵委員長は「最終的な打ち合わせです。質問事項は10数項目になるかな。中身については申し上げられない」と語るにとどまった。審査委では老朽化が激しい県営宮城球場の改修費の負担額などを聴取する。

ヒアリングには審査小委員会の豊蔵委員長と清武(巨人球団代表)山中(横浜球団専務)星野(西武球団代表)瀬戸山(ロッテ球団代表)の4委員と事務局員が出席する。ライブドアは午後1時から1時間半、楽天は午後3時前後から始まる。審査委の質問内容などの漏洩を防ぐため、楽天の出席者もライブドアと同時に会場入り。パソコン、携帯電話などの通信機器を預け別室で待機する。ヒアリングは公開で行われるが、モニター視聴が可能なのはマスコミ各社1人。こちらも通信機器を預け、ヒアリング終了まで外部との接触は禁止される。

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選手会が提案、セもプレーオフを![スポニチ]

日本プロ野球組織(NPB)と日本プロ野球選手会による労使事務折衝が5日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれた。9月23日の協議交渉委員会で合意したプロ野球構造改革協議会を「イオン・オールスターシリーズ2004・日米野球」(11月5日開幕)の期間中に発足させることで一致。選手会は同協議会で06年からセ・リーグもプレーオフ開催を提案することを明らかにした。

事務折衝を終えた選手会の松原事務局長は「パのプレーオフは大成功。セ・リーグもぜひやって欲しい」と語った。今後、セの選手会幹部の意見を聞いた上で、セ・リーグにもプレーオフ導入を働きかけたいとしている。11月上旬の構造改革協議会は労使交渉で設置が決まったものでドラフト改革など球界の将来を労使で議論していく場。初会合には日米野球に出場する主力選手が出席する予定。またこの日の事務折衝では機構側から来季交流試合を加えた試合数をパが136試合、セが146試合とする原案が示されたが、選手会側はセの146試合案に否定的だった。

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楽天監督は外国人!バース氏、ブーマー氏ら4人が急浮上[サンスポ]

プロ野球新規参入の本命、IT企業「楽天」が外国人監督を招聘することが5日、明らかになった。この日、新球団のGMにスポーツコメンテーターのマーティ・キーナート氏が就任。同氏の豊富な人脈から浮上した監督候補は、元阪神のランディ・バース氏、元ロッテのジム・ラフィーバー氏、元巨人のデーブ・ジョンソン氏、元阪急のブーマー氏ら、そうそうたるメンバー。楽天の仰天人事に注目だ。

楽天が新球団の顔どころか、再編される新しい球界の顔となる人材に、アタック。「人が集まる楽しい球場をつくりたい。スタンドにはアトラクションがあるディズニー方式を考えている」と、所信表明したキーナートGM。その裏ではディズニーランドどころか、日米融合ベースボールランドといえるような構想を進めていた。

球界関係者によると、既に外国人監督の招聘を決めているという。それは、同GMの豊富な人脈から招かれることは間違いない。

リストの筆頭に浮上してくるのは、バース氏だ。昭和60、61年の3冠王獲得など、「神様」と称された阪神での現役時代はもちろん、引退後も、バース氏とキーナートGMは、神戸の街で野球談義に花を咲かせるなど、日本球界の将来について共通意識を持っている。神戸生まれの楽天・三木谷社長も先週、サンケイスポーツの取材に「好きな球団は阪神で、特にバースが好きだった」と告白。「掛布、バース、岡田のバックスクリーン3連発は今でも忘れられない」と回想していたほどだ。

同社長はこのとき、もう1人のお気に入りにブーマー氏を挙げていた。キーナートGMも昭和50年代の常勝球団、阪急を理想チームとし「盗塁王の福本、サブマリンの山田久志、その後に入ったブーマーら」と、やはり59年の3冠王で、公私とも仲のよかったブーマー氏を意識していた。

2人とも実績は十分で、知名度も全国区。さらに他のキーナート人脈からは、監督としても名を馳せた候補者が2人、浮かんでくる。

まずは昭和40年代後半にロッテでプレーし、コーチも兼任したジム・ラフィーバー氏。米大リーグではマリナーズ、カブス、ブルワーズの監督も歴任。新球団の本拠地となる仙台を、ロッテ時代に熟知していることもアドバンテージになる。

そして、昭和50年に巨人に入団し、初の助っ人スラッガーとして活躍したデーブ・ジョンソン氏も候補。日本式の練習法やデータ野球を導入し、米大リーグでメッツの監督として、1986(昭和61)年にワールドシリーズ優勝。コンピューターによる分析も行った名将で、IT球団の楽天にはうってつけの存在ともいえる。

キーナートGMは「できたら世界一の球団をつくりたい」。三木谷社長も「(同GMには)球団の仕組みづくりをしてもらう。これまでの日本のGMとは違いますよ」と鼻息が荒い。東北ファンのみならず、日本中のファンが、楽天の新監督誕生に仰天しそうだ。

マーティ・キーナート(Marty Kuehnert)
1946年7月19日、ロサンゼルス生まれ、58歳。スタンフォード大卒。65年に留学生として初来日。慶大日本語コース修了。日米を通じてスポーツビジネスを手がけ、キャスター、解説者としても活躍。74年、太平洋クラブライオンズ(現西武)営業開発促進室室長。90年、米2Aバーミンガム・バロンズ共同オーナー兼現地球団社長。2000年、日本高野連「21世紀の高校野球を考える会」の委員となり、03年から早大スポーツ科学部客員教授。
楽天・監督候補の比較
氏名バースラフィーバーデーブ・ジョンソンブーマー
生年月日1954年3月13日(50)1942年1月7日(62)1943年1月30日(61)1954年4月25日(50)
出身米オクラホマ州米カリフォルニア州米フロリダ州米アリゾナ州
メジャー昇格77年ツインズ65年ドジャース65年オリオールズ81年ブルージェイズ
日本球歴84年阪神73年ロッテ75年巨人83年阪急(オリックス)→ダイエー
日本通算成績6年
率.337
202本
486点
4年
率.263
60本
176点
2年
率.241
39本
112点
10年
率.317
277本
901点
主なタイトル首位打者2度
本塁打王2度
打点王2度
三冠王2度
なしなし首位打者2度
本塁打王1度
打点王4度
三冠王1度
監督歴なしマリナーズ→カブス→ブルワーズ→中国代表メッツ→レッズ→オリオールズなし

◇楽天・三木谷社長が岩手県内でPR活動

「東北楽天○○」を球団名に固めた楽天の三木谷社長は、本拠地とする宮城県(仙台市)の隣の岩手県内でPR活動。県議会議長らを訪ね「個人的には楽天さんに決まると思う」などと激励され、ご満悦。その後、JR盛岡駅前で昼食に会社関係者と、名物の冷メンに舌鼓を打っていた。

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ライブドアが新球団監督にオマリー氏をリストアップ[サンスポ]

プロ野球への新規参入を目指すIT関連企業のライブドアが、新球団の監督として阪神のトーマス・オマリー駐米スカウトをリストアップ。阪神球団に打診していたことが5日、明らかになった。楽天に押され気味のライブドアが、米独立リーグでGM経験もあり知名度も高いオマリー氏を味方につけ、1発逆転を狙う。

来季からの新規参入を楽天と争うライブドアが、監督としてオマリー氏に白羽の矢を立てた。この日、楽天がGM発表会見を行った同じ六本木ヒルズで会見を行った熊谷史人副社長は監督、GMの人選について「現在の仕事の関係もあり、その方の将来、人生にもかかわることなので、名前は出せない」とコメント。しかし、水面下でオマリー氏を監督として招聘できるよう、所属の阪神に打診をしていたことが明らかになった。

確かにオマリー氏は“切り札”になりうる人材だ。選手としては阪神で4年間、ヤクルトで2年間活躍。通算で打率.315、123本塁打、488打点の成績を残した。現役引退後は、98年から01年まで米独立リーグ、アトランティックリーグのニューアーク・ベアーズで監督兼GMに就任。02年からの星野政権で古巣の阪神に戻り、特命コーチとして外国人を直接指導した。

特にオリックス時代に伸び悩んでいたアリアスの打撃を、阪神で開眼させたことは有名。今季は阪神の駐米スカウトも務め、大リーグの外国人市場で活動している。日米を通じた指導歴とともに野球ビジネスに精通しており、フロント感覚にもたけた人材だ。

「野球を運営する組織づくりを着々と進めている。十分に来季には間に合う」。熊谷副社長が会見の席で、05年度からの参入に自信を見せたのも、オマリー監督招聘が前提となっている。

資金力、球界とのパイプにおいて楽天の後塵を拝するライブドアは、審査小委員会での不利は避けられないが、1発逆転を狙える「オマリー監督」は魅力。阪神からの承諾が出れば直接アタック。監督就任が実現すれば新規参入への追い風になる。

◇野崎球団社長が楽天・キーナートGM就任に好意的

阪神・野崎球団社長は楽天のキーナートGM就任について「名前は知っていました。今までにとらわれない人事で、刺激になる」と好意的だった。

終始一貫して「新規参入歓迎」のスタンスを取り続けてきただけに、米国式GM導入にも「新しい発想には賛成です」。ただし、監督候補に噂される星野SDについては「基本的には逃しませんよ」と、流出があり得ないことを断言した。

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6日公開ヒアリング…ライブドア、楽天の順で1時間半ずつ[サンスポ]

日本プロ野球組織(NPB)は6日、仙台市を本拠地として新規加盟を申請しているライブドア、楽天に対する公開ヒアリングを都内のホテルで行う。ライブドア、楽天の順で1時間半ずつの予定。NPBが新設した審査小委員会(委員長=豊蔵一セ・リーグ会長)は5日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で委員会を開催。2社の事業構想や本拠地に予定している県営宮城球場の改修計画など、10項目以上に及ぶ質問事項のまとめ作業を行った。

◇セ146、パ136で検討…来季公式戦試合数

セ、パ両リーグは来季の公式戦試合数を、交流試合36試合を含めてセ146試合、パ136試合で検討していることが5日、分かった。来季の交流試合は6試合制(ホーム、ビジター各3回戦)で、同一リーグの球団とセは22回戦、来季もプレーオフを予定しているパは20回戦制で争う構想となっている。日本プロ野球組織(NPB)側はこの日、都内で日本プロ野球選手会と事務折衝。交流試合を行う時期(5、6月)とともに総試合数の説明を行った。

◇開幕権検討…合併新球団かロッテ

近鉄が保有している平成17年の開幕権をめぐり「合併新球団への移行」と「4位のロッテの繰り上げ」の2案がパ・リーグで検討されることが分かった。16日のパ各球団代表者の会合で結論を出す。

◇「新潟に県民球団を創る会」設立発表

新潟市を本拠地とするプロ野球球団の創設に向け、サッカーのJ1アルビレックス新潟の池田弘社長らを中心とした準備組織「新潟に県民(プロ野球)球団を創る会」の設立記者発表が5日、新潟市内で行われた。07年の加盟申請、08年からのリーグ参戦を目指し、日本プロ野球組織(NPB)に新規加入条件の確認や球団数増加などを要請していく。球団の名称はサッカーと同じ「新潟アルビレックス」で、08年に新潟市内に完成予定の県営球場を本拠地に予定している。

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梨田監督にヘッドコーチ就任要請…仰木氏帰国後に会談[サンスポ]

統合新球団「オリックス・バファローズ」が近鉄・梨田昌孝監督にヘッドコーチの就任要請をしたことが5日、明らかになった。受諾した場合、既にヘッド格での入閣が濃厚になっているダイエー・新井宏昌打撃コーチと、仰木彬監督との“トロイカ体制”となる。

生まれも育ちも違う2つの球団が合併。経営の主体となるオリックス側にとって近鉄の選手、スタッフと融合するのは急を要する課題だ。そこで白羽の矢が立てられたのが近鉄・梨田監督だった。

この日、藤井寺球場で梨田監督は仰木新監督から国際電話で3度ヘッドコーチ就任の“ラブコール”があったことを明かした上で「(受諾の可能性は)今は五分五分以下。仰木さんに会わないのは失礼にあたるので受けるにしても、断るにしても直接会って話をする」と話した。米国滞在中の仰木新監督が帰国する10日前後に会談が行われる予定だが、合併が表面化した6月13日にユニホームを脱ぐ決意していただけに、翻意させるには難航も予想される。

直接動いたのは仰木監督だが、梨田ヘッド招聘は球団側の方針でもある。梨田ヘッドがいることでチーム内の“近鉄派”との意見調整がスムーズに行われることを期待。今オフにメジャー移籍を視野に入れている中村や、新球団でプレーすることを拒んでいる礒部の残留説得の役目もある。

もし、梨田ヘッドコーチが誕生した場合、既にヘッド格での入閣が有力になっていたダイエー・新井打撃コーチには野手総合コーチ(仮称)のポストを用意。仰木、梨田、新井のトロイカ体制で新球団の舵取りをする。一方で、神部年男氏(野球評論家)の投手コーチ就任と、加藤秀司2軍監督の留任も決定。仰木新政権の組閣が着々と固まってきた。

◇中村GMがノリの移籍を容認

オリックス・中村GMは5日、ポスティングでのメジャー入りが有力視されている近鉄・中村に関し、本人の移籍希望の意志が固ければ、容認する考えを明かした。中村GMは中村について「足高(近鉄球団)代表が面談をするだろうし、状況を聞いて決意が固ければ…。容認?そうせざるを得ない。中村君の(米挑戦の)気持ちが強いとは聞いてる」と話し、慰留したい意向はあるものの、本人の意志を尊重する方向であることを示した。

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近鉄・礒部が統合新球団に拒絶反応…他の選手らに波及も[サンスポ]

近鉄・礒部公一外野手は5日、統合球団に移ることを拒否する意向を示した。9月27日に激動のシーズンが終了してから1週間。心身ともにリフレッシュした礒部が藤井寺球場に現れた。練習再開初日となったこの日、はっきりと統合新球団に拒絶反応を示した。

礒部
「合併球団でやる?今でもどうかなという気持ちは強いです。これまでの経緯というのがありますからね。僕の中ではわだかりが残っていますよ、やはりね。」

新規参入球団への“全員移籍”が経営者側に拒否され、今回の戦いに幕を下ろした瞬間、自分自身の中でケジメをつけた。休み中は家族とも話し合って、決断は任せるといってもらえた。

「足高代表とは話をしようかといわれていますが、(オリックスにいくことを)快く“はい”とは返事はできないですよ」たとえ、25人のプロテクトに入っても新球団に移った後、他球団へのトレードを直訴するつもりだ。礒部の決断が進路に迷っている他の選手らに波及する可能性も出てきた。

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楽天GMにキーナート氏[報知]

◇就任会見

来季のプロ野球参入を目指す楽天は5日、GM(ゼネラルマネジャー)に、スポーツジャーナリストで早大客員教授のマーティ・キーナート氏と1年契約を結んだことを発表した。三木谷浩史社長は「GM兼任は難しい。新しいチームを作る」と話し、GM兼任監督を諦め、キーナート氏とともに監督リストを洗い直すことになった。新GMはチーム編成を監督に任せ「球場のディズニーランド化」を掲げ、球団経営での改革を誓った。

キーナート氏は都内のホテルでGM就任会見を開き「“できたら”日本で最高の、世界一の球団を作りたい」と流ちょうな日本語で宣言した。米国では2Aバーミングハム・バロンズの共同オーナーを務めた経験を持ち、日本に米国のスポーツビジネスを紹介した第一人者。三木谷社長とは今年2月にサッカーのスポーツビジネスについて意気投合。「プロ野球参入ならぜひ」と売り込んでいたことからトントン拍子で話は進み、2日に打診を受け、4日に契約を交わしたという。

同席した楽天野球団準備室の吉田敬室長は「新規参入できるものとして1年契約を結びました。興行面は全てGMに任せたい」と説明。新GMも「これまでの日本のGMとは違う。エンターテインメントをやりたい。ディズニーランド形式で最高に楽しい球場を作りたい」と話し、監督人事権などチーム編成については、曖昧なままの発表となった。

この日は岩手出張で会見に同席しなかった三木谷社長は「マーティには今までのGMとは違い、球団の仕組み作りをやってもらう。チーム編成は監督の依存度が高い」と語り、GM決定が即、監督人事にはつながらないことを示唆した。ただし、既に監督リストを作成済み。「GMと相談しながら決めたい。GM兼任は大変でしょう。外国人監督も難しい。原さん?誰が言いましたか」と、当初予想されたGM兼任の大物を否定し「新しいチームを作ることは確か。サプライズ(驚き)は好きだからね」と不敵な笑みを浮かべた。

マーティ・キーナート
1946年7月19日、米ロサンゼルス生まれ。58歳。65年にスタンフォード大政治学部在学中、慶大留学。69年に再来日し、日米を通じたスポーツビジネスに身をおく。90年から93年までマイナーリーグ2A「バーミングハム・バロンズ」の共同オーナー兼球団社長を務めた。現在、スポーツジャーナリストとして活動。03年、早大スポーツ科学部客員教授就任。またNHKの大河ドラマ「新選組!」にハリス総領事役で出演した。

◇三木谷社長東北行脚岩手県議らと会談

三木谷社長はこの日、朝から岩手を行脚。地元紙の岩手日報に挨拶した後、盛岡市の谷藤裕明市長、岩手県議会の藤原良信議長らと会談。協力を訴え「ファンサービスのできる選手を採用したい」と約束した。6日にはNPBによる第1回ヒアリングに臨むが「就職試験じゃないので、大丈夫ですよ。思いを伝えるだけ」と話した。懸案の宮城球場の改修案については、これまで通り最高35億円とし、現行では手書きのスコアボードを電光化し、オーロラビジョンを採用するなどのプランを訴えるつもりだ。

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ライブドア負けじ!!「キーナート氏よりすごい」[報知]

◇“大物”監督、GM絞った

ライブドアベースボールの熊谷史人取締役が5日、楽天がGM発表会見を行ったことを受け、東京・六本木の本社で緊急記者会見。「我々は現在、GM、監督の候補をそれぞれ1人に絞り、契約の準備を進めている」と語った。さらに「GMは楽天のキーナート氏よりすごい。斬新な人で、世界的なネットワークもある。今の球界を変えようと考えていて、各球団のオーナーが『えっ』と思う人物です」と述べたが、具体名は最後まで明かさなかった。監督は「ファン、選手とうまくコミュニケーションがとれ、データに基づいた野球ができる人」で、選手の人選などの権限は全てGM任せにし、コスト面は抑える方針だ。

6日の公開ヒアリングで論点となる、宮城球場の改修については「コストはできるだけセーブしたいが、改修の規模によっては楽天の35億円以上は出せます」と同取締役。先に金額ありきの楽天を批判し、改修内容によって金額を決めていく方針を強調した。両社の経営面にも触れ「バランスシートを見れば、楽天よりライブドアの方が経営の健全性が上」と語り、審査小委員会に対し公平な判断をするよう求めた。

◇質疑応答90分ずつ、6日公開ヒアリング

パ・リーグへの新規参入を希望するライブドア、楽天両社の審査を行う「審査小委員会」が6日、都内のホテルで公開ヒアリングを実施する。これに先立ち、小委員会は5日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で質問項目などの最後の詰めを行った。

「中身のことは話せません。明日の打ち合わせと、最終確認をしたということ」と豊蔵委員長は話し、「質問項目は十数項目くらいになる」と付け加えた。

なお、ヒアリングには豊蔵委員長を含む小委員会のメンバー5人、NPBの事務方、顧問弁護士などが出席の予定。申請書提出順にライブドア、楽天とそれぞれ1時間半ずつの質疑応答を行う。

◇「ドーム」設立へ仙台3団体統一

ライブドアと楽天が本拠地とする仙台で、これまで個別にドーム球場建設を目指していた宮城県内の3団体は5日、組織を統一。「ドーム型多目的球場新設協議会」(佐藤剛彦会長)を設立した。新組織には9月末に開閉式ドーム球場の建設計画案を発表した「宮城野ボールパーク構想推進協議会」などが参加。同会の案などをたたき台に1年をめどに具体的な建設計画を詰める。宮城県の財政難を念頭に「民間資金活用による社会資本整備(PFI)」方式を想定、市民から出資を募ることなども検討。具体的な活動は10月中の総会で決める。

ドーム型多目的球場新設協議会・佐藤剛彦会長
「仙台は春先が寒く選手のトレーニングにも支障がある。」

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「仰木体制」着々[報知]

◇合併球団ヘッドコーチ、近鉄・梨田監督に要請

新生「オリックス・バファローズ」を支えるコーチングスタッフの主要ポストが5日、明らかになった。仰木彬新監督は、近鉄・梨田昌孝監督にヘッドコーチを要請したほか、近鉄・大石大二郎守備走塁コーチがそのまま就任。近鉄・小野和義1軍投手コーチ、同山口哲治2軍投手コーチが入閣し、オリックス・中沢伸二バッテリーコーチが留任。今季限りで現役引退する同三輪隆捕手がブルペンコーチを務めるなど、オリックス、近鉄両チームに配慮した組閣になる。

合併新球団の首脳陣の骨格が固まった。この日、オリックス・中村勝広GMは「(1軍の組閣について)仰木監督と私の中では、骨子ができている」と明言。現在、渡米中の仰木新監督が、自分とは師弟関係にあり、近鉄との契約があと1年残っている梨田監督に、国際電話で3度、参謀役のヘッドコーチ就任を要請したことが判明。同監督は態度を保留しているが、同GMは「梨田監督を迎え入れるのは、近鉄の選手、ファンを考慮したもの。また、仰木さんは年齢的、体力的にも1人では厳しいから、そこをサポートしてほしい」と、期待を込めた。

近鉄からは同時に、大石守備走塁コーチも入閣する。昨年、同コーチが古巣に指導者として戻り、盗塁数は2002年の32から、昨年は83、今年は59に増加。機動力野球の注入に成功し、オリックスの球団幹部内でも、その評価は高い。

また、課題の投手陣は、熱血指導に定評がある近鉄の小野、山口両コーチが担当することが内定した。近鉄のエース右腕、岩隈がプロテクト枠入ることが確実とはいえ、今季のオリックスのチーム防御率は、12球団ワーストの5.66。両コーチの1、2軍の振り分けは未定だが、既に招聘が決定している元オリックス投手コーチの神部年男氏と、立て直しを図る。

また、オリックスでは、中沢伸二バッテリーコーチの留任も内定。今季限りで11年のプロ生活に終止符を打つ選手会長の三輪が、ブルペンコーチに就任する。当初はヘッド格での招聘が検討されていたダイエー・新井宏昌打撃コーチは、梨田監督のヘッド就任が実現すれば、打撃コーチを務める。

「まだ、戦っているチームもあるし、タイミングを見て、接触をしたい」と、中村GMは説明しており、10日にも帰国する仰木新監督との最後の詰めを行い、正式要請する予定。新球団は、オリックス、近鉄の両球団からバランス重視の人選で、記念すべき初年度に臨む。

◇プロテクト拒否、礒部、大村

近鉄・礒部公一外野手、大村直之外野手は5日、合併新球団の25人のプロテクト枠入りを拒否する考えを改めて示した。

藤井寺での秋季練習がスタートしたこの日、選手会長として、球団存続活動の先頭に立った礒部は「オリックスから頼まれても、快く『ハイ』といえない。野球人生は1度しかない」と、気持ちに変化がないことを強調した。

だが、近鉄・足高圭亮球団代表は、近日中にも説得に乗り出す構えで、最終的には、半強制的にプロテクト枠に入れる可能性がある。礒部は「トレードしてトレード。それを想定して、(球団側)と話をします」と説明。ひとまずプロテクト枠に入り、オリックスへのトレードの手続きが取られた後、他球団へのトレードを要望する考えを持っていることを明らかにした。

また、昨年8月にFA権を取得した大村は「近鉄という球団が残れば、宣言しなかったやろうけど、権利があるから」と、FA権を行使し、移籍する方針を再び明かした。

◇中村GM一転、ノリ移籍“容認”

オリックス・中村勝広GMは5日、ポスティング・システムでの米大リーグ移籍を希望している近鉄・中村紀洋内野手について「私自身は引き留めようとは考えているが、本人の決意が固ければ(流出は)やむを得ない」と全力で慰留する方針から一転し、初めて容認する考えを明らかにした。

ノリは今週中にも近鉄・足高圭亮球団代表と会談する予定。同GMは「動くにしても話し合いの結果を受けてからになるし、(近鉄が消滅するまでの)11月いっぱいは近鉄さんに権利のある問題。本人の(移籍への)気持ちも強いと聞いている」と説明した。

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合併球団開幕権「16日に結論」[報知]

◇パ営業担当者会議

パ・リーグは5日、東京・銀座の連盟会議室で営業担当者会議を開いた。オリックスとの合併により、近鉄が保有している来季開幕権をどう扱うか、などが議論された。開幕権については次回の実行委員会が行われる16日に結論を出し、その後、本格的に日程作成作業に着手することになった。

来季の開幕権は03年シーズンの成績が反映するため、1位・ダイエー、2位・西武、3位・近鉄が権利を保有している。しかし、合併により宙に浮いた状態となった。「統合球団に認めるか、4位のロッテを繰り上げるか、の問題。既に各球団に文書を回してある。16日には結論を持ってこられるだろう」村田繁事務局長はこう説明した。

また、この日の会議では来季、使用予定の各球場(札幌、西武、大阪、福岡の各ドーム、千葉、ヤフーBB)のスケジュールを確認した。新規参入を希望するライブドア、楽天が共に本拠地に想定している宮城球場については「この時期に高校野球がある、など大まかに把握はしている。細かな日程までは取り寄せていませんが…」と西武・島田正博営業部長は話した。

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NPBと労組の第1回会合は11月上旬[報知]

◇事務折衝

日本プロ野球組織(NPB)と労組・日本プロ野球選手会との事務折衝が5日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で行われた。9月23日、スト回避のため労使双方で設置が合意された「プロ野球構造改革協議会」について、11月上旬に第1回目の会合を行うことを確認した。

「構造改革協議会」は、ドラフト改革、エクスパンション・ドラフト制度の導入、選手年俸の減額制限の緩和などをNPB側、選手会が共に協議するために設けられるもの。「日米野球があり、主力選手が揃っているので、そこで開催しても良い、ということになった。場合によっては秋季キャンプが行われている宮崎、沖縄でやっても構わないのでは」と選手会の松原徹事務局長は話した。

また、松原事務局長は今季、パ・リーグが導入したプレーオフ制度をセも実施すべき、と提案することを明言した。「興行として考えても良い。選手に聞くと“135試合、目いっぱいに戦った”というプレーヤーが多い。盛り上げる仕掛けとしても良いのではないか」と私見を示した。

交流戦を含めた総試合数についても意見交換された。パは144試合(交流戦36試合、プレーオフ最大8試合含む)、セは146試合(交流戦36試合含む)案が提示されたが、松原事務局長は「ただ、増やせば良い、というものでもない」と話し、いったん持ち帰り、選手の意見も聴取して選手会としての考えをまとめる。

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プレーオフ1位のアドバンテージ再考[報知]

◇小池パ会長私見

パ・リーグ・小池唯夫会長は5日、来季のプレーオフのアドバンテージ制に関して、考の余地がある考えを明らかにした。

パ・リーグは今年、プレーオフを導入。勝率1位が2位と3位の勝者と日本シリーズ進出権をかけて争い、1位と2位以下のチームが5ゲーム差以上離れた場合には、1位にプレーオフでの1勝が与えられる方式を取った。同会長は「私見ですが」と前置きした上で「レギュラーシーズンの1位チームに対する努力に報いることも必要」と話し、具体例は挙げなかったものの、現行よりも1位が優位になる方式を取り入れていく可能性があることを示唆した。

今季は1位ダイエーと2位西武のゲーム差は4.5ゲームだったために、アドバンテージはなかったが、ダイエー・佐藤球団社長は「1位チームに1勝分のアドバンテージ」といった案を示し、1位の優位を強く訴えていた。

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梨田氏に新球団のヘッドコーチ就任要請[ニッカン]

近鉄の梨田昌孝監督は5日午前、オリックスと近鉄の統合後の新球団「オリックス・バファローズ」のヘッドコーチに、就任を要請されていることを明らかにした。4日までに新球団の監督となる仰木彬氏、オリックスの中村勝広ゼネラルマネジャー(GM)から就任の打診を受けたという。

同監督は「(仰木氏と)帰国してから会おうということになっている。どうするかは未定」と話した。中村GMは就任要請の理由について「仰木さんも近鉄でのブランクが長い。(梨田監督の)バランス感覚を評価している」と話している。

仰木氏は現在大リーグ、マリナーズのイチロー外野手の試合観戦などのため渡米中で、10日ごろに帰国予定。その後に、梨田監督と会談を持つ見通し。

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楽天は準本拠地持たず、仙台中心が基本[ニッカン]

仙台市を本拠地としてプロ野球に新規加盟を申請している楽天の三木谷浩史社長は5日、新球団の拠点について「準本拠地というのは定義がないと思う。勝手に言うのはいいが、基本は仙台中心に東北全体を盛り上げたい」と準本拠地を持たないとの考えを示した。盛岡市内で記者団の質問に答えた。三木谷社長は一時、長野県で試合をするなどとしていたが、その後「準本拠地とは言っていない」などと話していた。三木谷社長はこの日午前に岩手県入りし、盛岡市の谷藤裕明市長や岩手県議会を表敬訪問した。

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