パ・リーグの小池唯夫会長は12日、来季プレーオフのアドバンテージ見直しについて、16日にも各球団の代表者で話し合う方針を示した。
新方式初年度に、首位から4.5ゲーム差、離されての2位だった西武がプレーオフを勝ち上がり優勝したが、同会長は「初めてだからやってみないと分からない部分もあった。もうちょっと議論することになる」と16日の実行委員会前にも各代表が集まって来季以降のアドバンテージ検討を示唆。レギュラーシーズン1位に無条件で1勝を与える私案もあるが「選手の意見も聞いて生かしていきたい」と選手側の意向も取り入れる考えを明かした。
また、同会長は第1、第2ステージ計8試合で34万9000人の観客動員を記録したことに「ファンが熱狂してあれだけ盛り上がったのはパの活性化になる」と評価した。
プロ野球へ新規参入を目指すIT関連企業「楽天」の監督に、中日などで活躍した田尾安志氏が決定したことが12日、明らかになった。13日、発表される。楽天は元阪神の掛布雅之氏へ要請していたが、球団方針や条件面で折り合わず断念。水面下で田尾氏へアプローチし、快諾を得た。またライブドアも今日、監督筆頭候補としていたオマリー氏の就任を発表する。14日の第2回ヒアリングを前に、審査をクリアした場合のライバル両社の現場トップが決まった。
楽天は13日、三木谷浩史社長が都内で田尾氏の監督就任を発表することになった。7日には阪神OBの掛布氏へ監督就任を要請したが、大リーグのスタイルを前面に押し出した球団方針や年俸などで折り合いがつかず断念。急遽、水面下で監督候補の1人としてリストアップしていた田尾氏へアプローチを進めた。田尾氏からも、この日までに就任に前向きな意向を示された。楽天の新規参入が承認された場合、初代監督に田尾氏が就くこととなった。
田尾氏は中日、西武、阪神で外野手として活躍。シュアな打撃で81年から4年連続で3割をマークした実績がある。指導者としての経験はないが、2年前の「日本台湾交流試合」では荒木投手コーチ(現西武投手コーチ)らとアマチュア日本代表の打撃コーチを務めるなど、打撃理論には定評がある。現役時代は甘いマスクで人気もあり、小学生時代のイチロー(マリナーズ)が大ファンだったことでも知られる。三木谷社長が強調する「華がある監督」とファンへ爽やかな印象を与える人材だ。
GMに就任したマーティ・キーナート氏とのパイプで白羽の矢が立ったが、評論家活動で米大リーグの取材経験があるなど、メジャー型のフロントにも理解を示している。田尾氏はこの日、「まだ何とも言えないです。こちらからコメントすることはないです。楽天さんに聞いてください」と明言を避けたが、関係者によると、監督要請を受けた時点から前向きな姿勢で、既に契約するテレビ局筋に話を通し身辺整理を済ませている。
また同世代の中日落合監督が就任1年目でリーグ優勝を果たしたことに刺激を受け、理想の監督像も描いている。
楽天は13日に都内ホテルで三木谷社長と田尾氏が同席して記者会見する予定で、その場で契約する可能性もある。実際にユニホームに袖を通すのは11月2日のオーナー会議で新規参入の承認を受けた場合となるが、監督決定を受け、すぐさま組閣にも着手する方針。既にコーチ候補として数人をリストアップしている。三木谷社長が「監督、GMに関しては、10月中旬には確定したいと思っています」と語っていた通り、新球団づくりは着々と進んでいる。
一方、「ライブドア」は13日、初代監督に阪神、ヤクルトでプレーしたトーマス・オマリー氏(阪神駐米スカウト)の招聘を正式に発表する。既に本人への打診を終え、内諾を得ている。新規参入審査をクリアすれば、オマリー監督で船出することになる。この日、東北各県を回った堀江貴文社長は「やれることをやって何とか結果を残したい。自信はある」と話した。
ライブドアは監督候補に、オマリー氏を筆頭に、前阪神打撃コーチ田淵幸一氏、栗山英樹(野球評論家)の3人に絞り込んでいた。最終的にオマリー氏に決定したことに、ライブドア幹部は「オマリーさんは、阪神時代からファンを大切にするイメージがある。うちとしてはまず地域密着を最大テーマとしてるから、オマリーさんは適任」と説明していた。93年に首位打者を獲得するなど、公私にわたる日本球界での実績は実証済み。現在は阪神駐米スカウトを務めているが、阪神サイドも容認する構えを示しており障害は見当たらない。
ライブドア堀江貴文社長は12日、強行日程で東北6県を「制覇」した。午前7時36分に東京を出発し、未訪問だった福島、岩手、青森の3県を午後5時までに次々と訪問。青森が未訪問の楽天三木谷社長を「逆転」した形で「地域を回って肌で感じる部分もある。より具体的なイメージがわいた」と成果を強調した。さらに山形へ移動し、午後10時から東北13局ケーブルテレビネットワークとの提携を発表。新規参入を条件にライブドアチャンネルを設立するなど5項目で合意し、早くも放送手段を確保した形となった。
岩手では「みちのくプロレス」との提携プランも披露した。熊谷副社長が現岩手県議グレートサスケ氏の高校(盛岡三)の後輩にあたる関係もあり「一緒にイベントでもやれたら」と意欲的。最後は仙台に宿泊と1日に5県を回る過酷日程だったが、ライブドアへの地元の支持は根強く、降り立った先では必ず「頑張って」と声援が飛ぶほどだった。「地元」世論の追い風を増大させ、14日の第2回ヒアリングを前に追い込み態勢に入った。
オリックスと近鉄の合併球団「オリックス・バファローズ」の初代監督となる仰木彬氏が12日、大阪市内のホテルで就任会見を行った。契約金1億円、年俸1億円(ともに推定)の単年契約で、69歳での監督就任は球界最高齢となる。
仰木監督は「野球界の地殻が激動する中、新しいスタートを切ることになる。私自身も血が騒ぎます」と抱負を語った。補強に絡み、取材陣からイチロー、田口、野茂も教え子メジャーリーガーの話題をふられると「タンパリングになりますので…」と断りながら「(タンパリングの)そういう期間がなくなりましたら、本格的に欲しいですね」と話した。
イチローはもちろん、メジャー志向の強い野茂も現実性は当然薄い。ただ、カージナルスとの3年契約が切れる田口は保有権を持つカ軍サイドとの話し合いをクリアできれば、出戻り移籍の可能性はある。新球団の核となるはずの近鉄中村はメジャー移籍を希望し、近鉄礒部も新球団入りに難色を示している状態。さらに近鉄大村のFA宣言が濃厚で、合併が満足な戦力アップとならない可能性が出てきている。いずれにしろ前途多難な新球団を、仰木マジックが牽引する。
合併新球団オリックス・バファローズからヘッド格として入閣要請を受けている近鉄梨田昌孝監督が12日、近日中に受諾か否かの結論を出すことを表明した。この日、藤井寺球場での秋季練習を見守った同監督は「選手、スタッフのことが決まってから、自分のことは最後にと考えていたが、そうも言ってられない。2、3日で返事をしたい」と、新球団の組閣作業に配慮し、決断を急ぐ考えを示した。
オリックス中村GMは組閣について「(仰木)監督と9割方擦り合わせはできた。あとは条件を含めて本人との交渉次第」と話した。ヘッド格で要請している近鉄梨田監督は保留中だが、元オリックス投手コーチ・神部年男氏の投手コーチ就任が決定し、ダイエー新井宏昌打撃コーチの入閣も決定的。またオリックス大島公一内野手、三輪隆捕手にコーチ就任要請を行っていたことも判明した。
湘南先発・牛田の前に要所を締められて打線が沈黙。5回まで3安打を放つも散発でホームが踏めず無得点。一方、先発・成瀬は初回に2安打で1点、3回に2安打1四球で1点を追加され、5回までに2点のリードを許す。2点差の9回表、2死一塁から寺本に2ランが飛び出して土壇場で追いつくが、その裏、戸部が2死から二塁打と四球で招いた一、二塁のピンチに小田島に3ランを許し、サヨナラ負けを喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 3 |
湘南 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3x | 6x |
ロッテが早くも“交流戦モード”に突入した。チームの統計アナリストを務めたポール・プポ氏が12日、千葉市内の球団事務所で来季の契約を更新。来季から導入されるセ・リーグとの交流戦のデータ分析を進めていることを明かした。
「もうデータ分析は始めている。初球は絶対に打ってこない選手などの抽出もしている」とプポ氏は力説した。統計アナリストはメジャーでは一般的な職種で、バレンタイン監督の招聘で入団。スコアラーとは違った角度の分析でチームに貢献していた。
同時に、バレンタイン監督も交流戦へ向け動く。セ主催試合ではDH制が採用されないため、既に李承Yに外野転向を打診。15日に再来日予定の指揮官は、ナゴヤドームで開催される日本シリーズを視察予定。今季はプレーオフ進出を逃したが、来季の準備に余念がない。
今シーズンチーム3冠王に輝いたベニーの残留が決定。球団から正式発表された。ベニーは当初10月初めに帰国する予定だったが、帰国を延ばして残留交渉を行い合意に達し、10日に帰国していた。
ロッテのベニー・アグバヤニ外野手の来季残留が決まった。12日、球団が来季の契約に合意したと発表した。ベニーは1年目の今季、打撃3部門全てでチームトップとなる打率3割1分5厘、35本塁打、100打点をマークした。
ロッテは12日、ベニー・アグバヤニ外野手と来季の契約に合意したと発表した。ベニーは1年目の今季、打撃3部門全てでチームトップとなる打率.315、35本塁打、100打点をマークした。
黒木が12日、横浜市内の病院にて右ヒジ関節内の骨棘除去手術を行った。手術の経過は良好で、入院は1週間前後の予定。1ヶ月程度のリハビリ後、キャッチボールを再開。年明けには投球練習を行い、来春のキャンプには間に合う見込み。
プロ野球への新規参入を目指すライブドアの堀江貴文社長が12日、みちのくプロレスとの合体構想を明かした。岩手・盛岡で増田寛也知事と会談後に「みちのくプロレスと一緒にイベントができたらいいと思う。もし球団ができたら東北のエンターテインメントのパイオニアとして協力していきたい」と語った。
みちのくプロレスは日本初の地域密着型プロレスを掲げ93年に旗揚げ。創業者のザ・グレート・サスケら人気者を輩出した。すでに現本拠地の盛岡から仙台移転を発表しており、連携に支障はない。同社の新崎人生代表取締役社長も「ライブドアさんが仙台で野球チームを持つことになった時には、東北を盛り上げるスポーツ団体として共生しあうことが自然の成り行きと思う」とファクスで回答した。
ライブドアの狙いは集客力の向上だ。6日の公開ヒアリングでは初年度1試合平均の観客動員を楽天の1万5000人を上回る2万人に設定。地元の支持を受けるみちのくプロレスとのタッグが実現すれば当然、相乗効果が期待できる。青年社長の型破りな発想から目が離せなくなってきた。
ライブドアの堀江社長が東北地方13局で構成するTCネットワーク(事務局・ケーブルテレビ山形)と協議し、テレビ中継の専門チャンネルの設立、情報発信などの提携を行うことで基本合意に達した。同ネットワークは福島をのぞく東北各県にあるケーブルテレビ局で構成し26万5000世帯が加入している。堀江社長は会見で「10月に入ってからとんとん拍子で話が進んだ。力強いパートナーを得た」と話した。
新規参入を申請している楽天の監督に中日、西武などのOBで野球評論家の田尾安志氏が就任することが12日明らかになった。13日に正式発表される。楽天では三木谷浩史社長が阪神OBで評論家の掛布雅之氏に監督就任を要請していたが、条件面で折り合わず断念。打撃理論に定評がある田尾氏に方向転換し、この日までに監督就任を要請、快諾を得た。契約は2年で年俸5000万円。 天才打者が楽天の初代監督に決まった。13日記者会見を開き、田尾安志氏の監督就任が正式に発表される。
楽天では三木谷社長、マーティ・キーナートGMを中心に、監督人事を進めてきた。人気がありフレッシュな人材を求める同社長は、阪神OBの掛布氏にターゲットを絞り、7日、大阪市内のホテルで監督就任を要請。掛布氏も「監督就任要請を受けました。野球人として嬉しい」と前向きな姿勢を示していた。しかし、その後に行われた条件面を含めた交渉で両者の溝が明らかになり、楽天側は最終的に掛布氏招聘を断念した。
そこで急浮上したのが田尾氏だ。同大から75年、ドラフト1位で中日に入団。76年に新人王獲得するなど中心選手として活躍し、85年に西武に移籍。87年には阪神に移り天才肌といわれた打撃でベストナインを3度受賞している。引退後は、野球評論家として活動。爽やかな語り口の解説はファンから熱い支持を受けている。球団でのコーチ経験はないが、プロの若手が多数出場した02年IBAFインターコンチネンタルカップに日本代表の打撃コーチとして参加している。
三木谷社長は監督の理想像として「理解力のある、勝てる監督。選手を引っ張ってくれる役割もあるので外国人では無理でしょう」と語っている。卓越した打撃理論を持ち、国際大会の経験もある。掛布氏より1歳年長の50歳ながら、若々しく華やかさもある田尾氏は、新球団の“顔”として申し分ない。
楽天では14日に行われる審査小委員会の第2回ヒアリングで、田尾氏の監督就任を伝えることになりそうだ。さらにヘッドコーチには、田尾氏と親交の深い江川卓氏が有力候補として挙がっている。2人は大学時代(江川氏は法大)に、日米大学野球の日本チームで一緒にプレーして以来の仲。実際のコーチ陣の組閣は審査に通ってからとなるが、実現すれば同年代のコンビが新球団の目玉となることは間違いない。
ライバルのライブドアは監督、GM人事を進めながら発表に至っていない。「田尾監督、キーナートGM」のコンビを前面に出しチームづくりが進んでいることをアピールすることになる。
ライブドアも13日に仙台で監督就任の発表を行う予定だ。この日、同社関係者は「明日(13日)何らかの発表をします。人事?それは現時点では何とも言えない」と話すにとどまったが、既にライブドアは監督に阪神のオマリー駐米スカウトを有力候補としてリストアップ。14日の2度目のヒアリングを前に監督を確定させて、チームの方向性を示す方針のようだ。
ライブドアの堀江貴文社長は12日午後、プロ野球への新規参入表明後初めて岩手、青森両県を相次いで訪問した。
増田寛也岩手県知事との会談で「(新規)加盟が認められたあかつきには岩手県でも試合をさせてほしい」と支持を訴えた。三村申吾青森県知事との会談でも「青森県民にもプロの試合を見てもらいたい」と強調、東北6県の訪問を終え「皆さんの期待をひしひしと感じた。具体的なイメージがわいてきた」と感想を述べた。増田、三村両知事はそれぞれ「真っ先に名乗りを上げた勇気に敬意を表したい」「議会は全会一致で開催協力を決め、県民の期待も高い」などと応じた。
『楽天』とプロ野球新規参入を争うIT関連企業『ライブドア』が新監督候補に挙げる、阪神のトーマス・オマリー駐米スカウトが、13日にも緊急来日する。14日の審査小委員会による第2回公開ヒアリングを前に、ライブドア側や阪神関係者と話し合いなどを持つ予定。監督招へいについては、すでにライブドアから阪神側に了承を求める連絡が入っており、新規参入が認められた場合には、阪神も快く送り出す構えだ。
東北地方のケーブルテレビ13局で構成するTCネットワーク(事務局・ケーブルテレビ山形)は12日夜、山形市内で臨時総会を開いた。仙台を拠点にプロ野球への新規参入を申請したライブドアの堀江社長も出席して協議し、テレビ中継や情報発信について連携することで基本合意した。
ライブドア、楽天による仙台市を本拠地とするプロ野球新規参入問題で、同市の藤井黎市長は定例会見で、新球団の2軍の本拠地誘致について「新球団が決めることが前提」としながらも「東北6県で実際に試合を観戦できるチャンスや2軍の本拠地を、仙台で独占するつもりはない」と述べた。
プロ野球新規参入の本命、IT関連企業『楽天』の初代監督として、元阪神の田尾安志氏が就任要請を受け、12日に受諾の意思を伝えた。『楽天』は7日に同じ阪神OBの掛布雅之氏に正式要請したが、組閣の条件面で折り合わず、監督招聘を断念。チーム編成を急ぐ三木谷浩史社長は直後から、田尾氏の説得に動いていた。田尾監督決定は13日、同社から発表される。
電撃就任だ。ソフトな語り口の野球評論で知られる田尾安志氏が、来季からプロ野球界への新規参入を目指す『楽天』の監督として就任要請を受け、12日になって受諾の返事を入れた。GMに就任したマーティ・キーナート氏が推薦者だったが、田尾氏本人も驚くサプライズ人事だった。
14日の審査小委員会による第2回公開ヒアリングで“決定打”を放ちたい『楽天』側は、プロ野球での指導経験は初めての田尾安志氏を監督に擁立して、チーム作りに着手することを1日も早く打ち出したかった模様。平成3年の現役引退後はむしろ、東京を拠点として幅広くマスコミ活動を行ってきた田尾氏を指揮官にすえれば、名前の新鮮さ、知名度、好感度でもライバルの『ライブドア』に差をつけられるとも判断した。
「まずはどういう監督を置くかが重要。訳の分からないチームに行くのは選手も不安だから」。9月下旬に参入申請を行ってから、三木谷社長は監督候補の絞り込みを最優先した。10月に入って動きはさらに活発化して、7日には大阪に自ら乗り込んで田尾氏と同じ阪神OBの掛布雅之氏に就任要請。関係者によれば組閣の人事権を握りたい楽天に対し、掛布氏は人選と、ある程度の任命権を主張。話し合いは意外にも物別れに終わり、『楽天』は掛布氏の招聘を断念。新たな人選を進めた。
動きは素早かった。翌8日には田尾氏と接触。非公式な打診を行ったあと、ダイエーvs西武のプレーオフ第2ステージが劇的決着をみた11日夜に都内で三木谷社長、キーナートGM同席のもと、正式に就任要請した。お互いが思い描く野球を語り合ったが、田尾もさすがに即答はできなかった。家族の説得、先々の仕事の調整にもメドがついた12日になって、受諾の返事を入れた。
「一緒に(チームを)作りたい。(フロントと)五分五分で色々と作っていきましょう」。田尾氏の迷いが、最終的に吹っ切れたのは、三木谷社長の“殺し文句”を耳にしてからという。 「球団を立ち上げていく中で、チームがどういう形になるか。選手を獲るにしても、誰が監督かは確かに大きいから。ボクがやることで1人でも2人でも(新球団に)来てくれたら」。新規参入が決まっても、戦力からスタッフ編成、ファンの掘り起こしまで、全てが未知数。わずか4日で決断した田尾氏も、待ち受ける苦難の数々は覚悟のうえだ。柔らか頭のベンチャー企業の第一人者と理想の野球で意気投合したのも何かの縁…。田尾監督は杜の都で、理想を追及していく。
ライブドア・堀江貴文社長が12日、公式戦を実施する各球場で、各県の名物料理を販売する構想も披露した。「盛岡冷麺とか、仙台なら牛タンのくし刺しを売りたい。女性や子供が来て楽しめる球場をつくりたい」と語った。楽天のキーナートGMの「散髪や靴磨き」に対抗するアイデアとしては「マッサージ」をあげた。
堀江社長はこの日、福島、岩手、青森を一気に訪問し“東北完全制覇”を果たした。東北6県全ての知事に挨拶をすませ、青森を除く5県でリーチをかけていた楽天・三木谷社長を“逆転”した。 「昨夜(11日)はプレーオフをテレビで見ました。ああいう素晴らしいゲームをぜひ東北でもやりたい」堀江社長は早速、佐藤栄佐久・福島県知事との会談で、西武とダイエーの激闘を引き合いに出し、熱弁をふるった。
青森県庁訪問を終えた堀江社長は「実際に6県をまわって、皆さんの期待を肌で感じた。さらに具体的なイメージがわいてきた」と冷静に話した。運命の審判が下されるまで、残り3週間を切ったが、地に足をつけて、できることをやるだけだ。
ライブドアと東北地方のケーブルテレビ13局でつくる「TCネットワーク」(事務局・ケーブルテレビ山形)が、テレビ中継などで連携する方向で調整を進めていることが分かった。TCネットワークは12日夜、臨時総会後、堀江貴文社長と会い「東北に密着した球団づくりを支援したい」と伝えた。
TCネットワーク事務局によると、ケーブルテレビ放送網を使った試合中継や新球団の情報提供のほか、ファンとの交流事業などの構想も検討している。同じく新規参入を申請した楽天にも連携を打診。同社は「参入が決定したら協議したい」と連絡してきているという。TCネットワークは福島を除く東北各県にあるケーブルテレビ局で構成、26万5000世帯が加入。共通のCM広告などを制作し、各局の連携を図っている。
ライブドアと楽天が宮城県営宮城球場を本拠地に参入申請している問題で、浅野史郎知事は12日の定例会見で「(プロ野球が)最大65試合開催されるので、アマ野球を現状のまま実施するのは難しく、制限を受ける」と話した。宮城球場は昨年度、プロ野球のシーズンと重なる3〜9月に、高校野球や大学、社会人野球などに計85日利用されている。「県営球場であり(アマ野球の)使用日数や条件については県が関与していく」と浅野知事。球場使用料については「今より球場の設備はよくなるが、アマ利用への上乗せは慎重に考えないと。できれば今のままで」とした。
来季のプロ野球参入を目指す楽天(三木谷浩史社長)の監督に、田尾安志氏が決まったことが12日、明らかになった。13日に正式発表される。監督未経験の田尾氏だが、緻密な野球理論には定評があり、中日、西武、阪神でファンを沸かせたプレースタイル同様、フレッシュでスマートなさい配で球界に新風を巻き起こす。
新規参入球団に相応しいフレッシュな指揮官が誕生した。楽天は14日に行われるNPB(日本プロ野球組織)との2回目のヒアリングをメドに監督決定へ向け水面下で交渉を進めてきた。6日の1回目のヒアリングの前日に、キーナートGMを記者会見で発表し、ライブドアに差をつけた。13日に監督を発表し、球団としての実体を具現化することで一気にNPBの信頼を勝ち取ることが狙いだった。
6日には元阪神の掛布雅之氏が監督候補として浮上した。三木谷社長が直接、挨拶するなどラブコールを送ったが正式な要請に入る前に、交渉を断念。急転、三木谷社長が挙げた条件にあてはまる田尾氏を最有力候補として交渉に入り、内諾を得た。
三木谷社長は理想の監督像として「華のある人」を大前提としてきた。新人王に輝いた以外はタイトルはないが中日、西武、阪神で記憶に残るスター選手だった田尾氏はその条件をクリアしている。プロ野球では監督どころか、コーチも未経験だが、日本代表のコーチを務めるほど、緻密な理論に裏付けされた熱心な指導には定評がある。また「新球団なので新しいチームをつくりたい」と三木谷社長は話し特定のチームで監督、コーチを経ていないほうがかえってフレッシュさをアピールできるという考えだ。
田尾氏はこの日の夜、東京・有楽町の「ニッポン放送」のラジオ番組に生出演。監督就任を示唆するかのようにさだまさしの「主人公」をリクエストした。放送後にはスポーツ報知の取材に「楽天さんから打診を受けているのは事実です」と明言。すでに三木谷社長、キーナートGMと会ったことを認めた。
テレビ、ラジオ、執筆活動に引っ張りダコの田尾氏だけに、仕事上での身辺整理ができていないこともあり「心の準備、覚悟はできているが、順序、段取りが終わっていないので、今は何も言えない」と表情を変えずに淡々と話し、律義な性格をにじませた。しかし、元中日・広野功氏が早くもヘッドコーチ候補に挙がるなど、周囲は田尾氏サポートに慌ただしい動きを見せ始めた。 その後、楽天は内容を伏せながらも13日に記者会見を行うことを発表。都内のホテルで「楽天野球団・田尾監督」が正式発表される。
楽天野球団のマーティ・キーナートGMは12日、東京・六本木の本社に出勤し「最高のチームをつくりたいから、最高のスタッフを揃えたい。熱意があって、野球の知識が豊富な人に来てもらいたい」と組閣へ意気込んだ。13日には青森県庁と青森球場、宮城県庁と仙台市役所を挨拶まわりして、仙台のローカル局でのテレビ生出演をこなす予定。5日にGM就任会見を開いてから、初の東北入りとなるが、田尾氏の監督就任会見に同席する場合はキャンセルする可能性もある。
オリックスと近鉄の合併後の新球団オリックス・バファローズの仰木彬監督が12日、大阪市内のホテルで就任記者会見した。「球界の地殻が激動する中、新たにやらせていただくということで、私も新しい血が騒ぐ。精一杯務めたいと思っている」と抱負を語った。契約期間は1年間。69歳での監督就任は球界史上最高齢となる。
仰木監督は1988年に近鉄監督に就任し、89年にはリーグ優勝。94年から8年間はオリックスを率い、95年からパ・リーグを2連覇。巧みな選手起用は「仰木マジック」と呼ばれ、96年には日本一を達成した。監督通算13シーズンで926勝745敗49分け。今年1月には野球殿堂入りした。
プロ野球への新規参入を申請したライブドアと東北地方のケーブルテレビ13局でつくる「TCネットワーク」(事務局・ケーブルテレビ山形)が、テレビ中継などで連携する方向で調整を進めていることが12日、分かった。TCネットワークは、この日夜に開く臨時総会後、堀江貴文社長と会い「東北に密着した球団づくりを支援したい」と伝える予定だ。
TCネットワーク事務局によると、ケーブルテレビ放送網を使った試合中継や新球団の情報提供のほか、ファンとの交流事業などの構想も検討している。同じく新規参入を申請した楽天にも連携を打診。同社は「参入が決定したら協議したい」と連絡してきているという。
TCネットワークは福島を除く東北各県にあるケーブルテレビ局で構成され、26万5000世帯が加入。共通のCM広告などを制作し、各局の連携を図っている。