ロッテは、右ひじ痛を訴えていた黒木知宏投手が12日、横浜市内で右ひじ関節内の骨棘除去手術を受けた、と発表した。手術の経過は順調で1週間程度で退院の後、トレーニングを再開するという。
西武の堤義明オーナーが13日、電撃的に辞任する意向を表明した。この日、都内のホテルで緊急会見。西武鉄道の有価証券報告書に訂正があったことなどの責任を取り、同日付でコクド会長を含む西武鉄道グループの全役職を辞任すると表明。球団オーナーは「日本シリーズの直前で、選手にあまりにも動揺を与えすぎる」ことを考慮し、日本シリーズ終了後に辞任する意向を示した。「選手諸君には私の最後のシーズンとして頑張ってもらいたいと、明日(14日)にでも連絡したいと思います」と語った。またJOC名誉会長の要職も辞任する意向。
球団経営については、継続する方向にあることを示唆。「誰がオーナーになるか分かりませんけど、世間ではパ・リーグが成り立たない、倒産状態になったが、選手会を中心として世間の後押しもあって、もう少しやれということになった」とした。「経営努力だけでは補えない部分があると思う」と指摘した上で「新社長(西武鉄道)はドライなのでどうするか分からないですけど、私自身は持ってもらいたいと思っています」と語った。
オーナー会議で1リーグ制へのかじ取り役となったものの、選手会や世論の反発により、1リーグ制移行は頓挫。来季は2リーグ制維持となった。同じく球界再編をリードしてきた「盟友」の巨人渡辺前オーナーは、明大一場投手への金銭授受発覚の責任を取り辞任。そして堤オーナーがくしくも同じ年に球界から去ることになった。球界に大きな影響を与えてきた「渡辺−堤」コンビが表舞台から退場したことで、勢力地図にも変化が予想される。
堤オーナーの自分は西武ナインにも衝撃を与えた。伊東監督は埼玉・所沢市内での日本シリーズに向けた合宿中に一報を受け「優勝が決まった直後に電話をいただき『おめでとう、次(日本シリーズ)も頑張ってくれ』と言われたばかり。全く予期していなかった」と驚きを隠せなかった。「コメントのしようもないけれど、我々現場は結果を出すしかない。日本シリーズで頑張るしかない。みんな動揺はあるだろうが…」と12年ぶり日本一で花道を飾る決意を固めた。ただ球団内の混乱は大きく、合宿中のナインには正式な報告はなかった。テレビのニュースで「辞任」の一報を聞いた選手会長の和田は「(選手に)影響がないとは言い切れないですが、色んな事情があるんでしょう。勝たなければいけませんね」と話した。
西武の堤義明オーナー(コクド会長)は13日、都内のホテルで会見し、コクドが保有する西武鉄道の持ち株比率を過少報告していたとして、同日付でコクド会長を含むグループの全役職を辞任する意向を表明。同時に西武ライオンズのオーナーも日本シリーズ終了後に辞任する意向を示した。巨人・渡辺恒雄前オーナーに続く有力オーナーが表舞台から姿を消し、球界は新たな混迷の時代を迎えた。
都内のホテルで行われた会見。グループの全役職を辞任することを表明した堤オーナーの表情は苦渋に満ちていた。26年間愛してきたライオンズのオーナー職も退くことに「シリーズ直前で選手に動揺を与えるので、シリーズ終了時点でオーナーを辞任する。選手諸君には、私の最後のシーズンなので頑張ってもらいたい」と無念そうに話した。
西武鉄道は同日、筆頭株主コクドとコクドの子会社プリンスホテル(東京)が、それぞれ保有する西武鉄道株の比率などを訂正し、関東財務局に届けたと発表。有価証券報告書に記載していた04年3月期の保有比率は、コクドが43.16%から64.83%に、プリンスホテルが0.98%から4.20%に変更された。この結果、グループ10社の保有比率が計88%を超え「特定少数者の比率が80%を超えた場合」と定めた上場廃止基準に触れた。東京証券取引所はこれを受け、上場廃止基準に該当する恐れがあるとして西武鉄道株を、場合により上場廃止になることを投資家に知らせる監理ポストに割り当てた。
退陣する堤オーナーはライオンズをリーグ優勝15回、日本一8回のパ最強チームに育て上げた。その一方で観客動員が伸び悩んだ90年代前半から積極的に1リーグ制を提唱。近鉄、オリックスの合併が発表されると、主導的な立場で球界再編に動いた。7月7日のオーナー会議では「もう1つの合併が進行中」と明かし、ダイエー、ロッテの合併を側面支援してきた。しかし、9月8日の臨時オーナー会議までに交渉はまとまらず結局、球団削減、1リーグ制移行は断念せざるを得なかった。8月には、球界再編で同盟関係にあった巨人・渡辺前オーナーが辞任した。
それでもダイエー問題を含めた近い将来の球界再編への意欲は失っていなかったが、グループの不祥事発覚で退陣。「パ・リーグは倒産状態。選手会が世論を押し上げ、もう少しやれということになったが、経営努力で補えない部分もある」と訴え、今後西武グループが球団保有を継続するかどうかの質問には「私自身は(球団を)残してもらいたい」と語った。
90年代以降、ドラフト制度変更やFA制度導入など球界の大きな転換では、2人が尽力してきた。強引な手法に拒絶反応は強かったが、12球団で主導的な役割を担ってきたことも確か。球界に君臨してきた両巨頭が相次いで表舞台から去ったことで、経営者側のリーダー不在。球団経営、制度改革が急務の球界が混乱に陥る可能性もある。
堤オーナーは日本オリンピック委員会(JOC)名誉会長の要職も辞任する意向を明らかにした。89〜90年にJOC会長を務め、アマチュアスポーツ界でも大きな影響力を持ち続けている。幹部からは驚きの声が上がった。竹田JOC会長には13日夕に関係者から連絡が入ったというが「スポーツ界の役職を辞めるとは聞いていなかった」と戸惑いの表情。「コメントのしようがない。状況をよく見極めたい」と話した。小粥副会長は「もし本人(堤氏)から辞任の申し入れがあった場合は、幹部会を開いて話し合わなければならないだろう」と述べた。
西武・堤義明オーナーが13日、都内のホテルで緊急会見し、日本シリーズ後に辞任する意向を示した。西武鉄道の有価証券報告書訂正などの責任を取り、コクド会長や兼任していた全てのグループ会社の役職も辞任する。グループの総帥にして、球界再編問題では新たな合併に動いてきた実力者の辞職。西武球団の売却の可能性を指摘する声が出てきた。
2年ぶりのリーグ優勝を決め、12年ぶりの日本一へ向けて始動した西武に、衝撃が走った。昭和53年にクラウンライターを買収して以来、オーナー職を務め、球界でも存在感と発言力を誇った堤オーナーが、16日からの日本シリーズ終了後に辞任するというのだ。
都内で行われた緊急会見で、深々と頭を下げながら表明した。さらに、球団の行方について微妙な発言まで行った。
近鉄球団の年間赤字が40億円に達し、オリックスと合併発表に端を発した球界再編問題。堤オーナーは7月7日のオーナー会議後、もう1組の合併(ダイエーとロッテ)を推進するなど、巨人・渡辺恒雄前オーナーらと並び、10チームによる1リーグ制移行の旗振り役となっていた。
が、労組選手会や国民の猛反発にあい、結局は2リーグ存続。セ・パの交流試合を導入しても、赤字を大幅に削減できるかは疑問符がつく。そのため「パは成り立たない」と強調した訳だ。この発言に敏感に反応したのは、ある球団幹部。「あんな発表があるとは思わなかった。(堤氏の)会見の内容だけを聞くと、(球団売却の可能性は)否定できないよね」と漏らしている。
後任には山口弘毅オーナー代行、小柳皓正取締役らが有力だが、新オーナーが、パが成り立たないのを承知で球団を保有し続ける意思があるのかが、重要なポイントとなりそう。古くは西鉄時代から、伝統ある「ライオンズ」が、球団史の曲がり角にきたことだけは、間違いない。
堤氏は、日本オリンピック委員会(JOC)名誉会長の要職も辞任する意向を明らかにした。平成元年〜2年にはJOC会長を務め、アマチュアスポーツ界でも大きな影響力を持ち続けている。
その根底に新事実があった。球界関係者によると「3週間ほど前に西武の使者がTBSを訪れ、横浜の砂原オーナーにもう1つの合併に関する窮状を訴えた。その中で自らの球団売却の可能性を示唆する発言もあったようだ」。横浜はこの申し出を断ったようだが、合併へのリミットが刻々と近づく中、西武が新たな合併(売却)球団の1つに急浮上したことは間違いない。
コクド(埼玉県所沢市)が保有する西武鉄道の持ち株比率を過少報告していたことが、コクド会長を含むグループの全役職を辞任する意向を表明した理由。コクドが大株主となっている西武鉄道株で、コクド名義以外に実質的にコクド所有の株式などがあり、それらを合計すると保有比率が計88%を超え、「特定少数者の比率が80%を超えた場合」と定めた上場廃止基準に上場基準に違反する。西武鉄道は同日、筆頭株主コクドとコクドの子会社プリンスホテル(東京)が、それぞれ保有する西武鉄道株の比率などを訂正し、関東財務局に届けたと発表。しかし、堤氏は各社の実質的な大株主であることに変わりはなく、グループ各社への影響力は依然維持されそうだ。
西武ライオンズの球団売却が急浮上した。西武・堤義明オーナー(コクド会長)が13日、西武鉄道の有価証券報告書訂正などの責任を取り、日本シリーズ後の辞任の意向を発表。今後の球団保有について明言しなかったため、西武球団の経営に興味を持つテレビ朝日(広瀬道貞社長)が買収に乗り出す可能性が出てきた。ダイエーホークスもこの日、ダイエー本社が自主再建を断念し、産業再生機構に支援要請することを決めたため、支援企業の意思によっては売却される。パ・リーグ2強の売却騒動で、球界を再編の余震が襲った。
オリックスと近鉄の合併、1リーグ制移行、そして、ライブドアと楽天の新規参入…プロ野球界を揺るがせた再編問題の余震が再び、襲ってきた。堤オーナーは東京・新高輪プリンスホテルで緊急会見し、日本シリーズ後の辞任を発表。同日付でコクド会長を含むグループの全役職を辞任。経営の第1線から身を引いた。
理由は持ち株比率の過少報告で、西武鉄道の筆頭株主コクドと、コクドの子会社プリンスホテルがそれぞれ保有する西武鉄道株の比率に誤りがあった。10年以上にわたり有価証券報告書に不備があり「法の手続き規定などにはまったくうとく、ノータッチでまいりました」と100人を超す報道陣の前で謝罪した。
「日本シリーズ前では選手に動揺を与えるので、シリーズが終わった時点で辞任したい。明日にも(球団などに)連絡したい」と話した。この後「パ・リーグが成り立たなくなり倒産状態になった。(だが)選手会の働きかけで潰しちゃいけないと、ファンももう少しやれとの押し上げがあった」と続けた後で、衝撃発言が飛び出した。
「体力のある会社が経営メリットがあると思えば持っていることもできるだろう。(だが)経営努力では補えない部分もある。あとは新社長(西武鉄道・小柳社長)がどうするかですが、新社長はドライだからどうなるか分かりません」と今後の球団経営を持続しない可能性を示唆。「ライオンズを持った理由は東武が日光、小田急が箱根、京成が成田山と観光地を持っているのに西武だけないので観光地を作ろうということだった。球場を先に作り球団を誘致した。(経営続行は)鉄道の経営陣が判断すること」と繰り返した。
ワンマンオーナーの引退は水面下での動きを加速させる。西武球団の経営に関して、高い関心を示している企業がある。日本テレビ=巨人、TBS=横浜、フジテレビ=ヤクルトと主要テレビ局がプロ野球球団を経営、もしくは、球団株を所有する中、出遅れたテレビ朝日だった。ソフトとしての球団をもつメリットはここ数年で大きく膨らんだ。巨人戦頼みだった中継も、来季から導入される交流試合で、パ・リーグ球団でも高い視聴率を得ることが期待できる。さらにパ・リーグだけでも、今季から導入されたプレーオフ、新規参入球団など注目度は上昇。劇的なリーグ優勝で西武の商品価値も上がった。
当初、テレビ朝日では西武に対し、完全な買収ではなく球団株の一部を買い取り、共同オーナーの形で経営に参加していくプランを練っていた、と言われており、既に、西武球団に打診した、という情報もある。テレビ朝日系列の制作会社がCS「J SPORTS」を通じて今季の西武主催66試合を中継。その著作権は西武球団が持つなど関係は緊密になっている。
くしくも、オーナー会議で「もう1つの合併が進行中」とダイエーとロッテの合併交渉を明かし、再編問題のキーマンになった堤オーナー。西武王国の象徴だったライオンズが、余震の中心になるとは予想しなかっただろう。
コクドの堤義明会長が西武のオーナーとともに、JOC名誉会長の辞任の意向を示したことについて、JOC幹部からは驚きの声が上がった。竹田恒和会長には、13日夕に関係者から連絡が入った。しかし、竹田会長は「スポーツ界の役職を辞めるとは聞いていなかった」と戸惑いの表情を浮かべ「コメントのしようがない。状況をよく見極めたい」と話した。
林務専務理事は「全く聞いていない。スポーツ界に陰から貢献していただいている。続けて欲しい」と驚いた様子。小粥義朗副会長は「もし本人(堤氏)から辞任の申し入れがあった場合は、幹部会を開いて話し合わなければならないだろう」と述べた。
堤氏が会長を務める全日本スキー連盟の丸山庄司専務理事も「えっ、本当ですか?堤会長ご自身からは、辞めるとか何にも聞いていません。突然聞かれても、コメントしようがないです」と困惑していた。
堤オーナー辞任のニュースで伝えられたとき、西武ナインは西武ドーム近くのホテルで中日対策のミーティングを行っていた。伊東監督は「自分のところに話は入ってきていない。コメントのしようがない」と困惑。堤オーナーからはリーグ優勝を決めた11日夜に祝福の電話を受け「おめでとう、日本シリーズも頑張ってと言われた」。その際、辞任に関する話は出なかったそうで「(それらしい話も)聞いてない」と突然の発表に驚きを隠さなかった。伊東監督は「大事な試合を控えているし、現場としては結果を出すしかない」と厳しい表情で話した。
福岡ダイエーホークスの身売り騒動が13日、再燃した。球団の親会社である大手スーパー、ダイエーがこの日、民間主導の自主再建を断念し、産業再生機構に支援要請することを決断。再生機構は本業以外は原則として整理・売却の対象としており、球団経営に影響を与えることは必至となった。同機構は支援企業の意向を尊重する姿勢だが、球団売却の方向で進む可能性がある。再編問題に揺れた球界が、再び大きく揺れる状況となった。
リーグ連覇を逃したダイエーが、大揺れのオフを迎えた。来年度以降の再建計画について民間主導での自主再建を訴え続けてきたダイエー本社が、主力3行に寄り切られて産業再生機構に支援要請を決断。これにより、球団の行方が一気に不透明となった。球団売却の可能性が出てきた。
ダイエー本社はこれまで、球団を単独継続保有する姿勢を貫いてきた。が、それは産業再生機構を活用しない前提だった。再生機構は支援にあたって、本業以外の事業は原則として整理・売却の対象としている。昨年、リーグ優勝、日本一と2度のセールで約800億円を売り上げるなど、球団が本業に与える波及効果は大きい。この日夜、ダイエー本社の高木社長は、産業再生機構への支援要請後、球団の扱いについて「継続保有したいとお願いしたい」と語った。しかし産業再生機構側は「本業との相乗効果を考慮し、プロ野球関係者や今後選定する支援企業の意向も踏まえ、あらためて保有の是非を検討する」とした。今後ダイエー再建を支援するスポンサーの意向で「身売り」の可能性があることを認めた。
ダイエー本社の経営再建問題は、これまでの球界再編の動きに大きな影響を与えてきた。球団は“もう1組の合併球団”の最有力候補として注視され続けてきた。9月8日のオーナー会議後には、西武堤オーナーが「一時期は合併話も進んでいたが、再生機構に入るとか入らないとか、自主再建の問題も浮上し、ダイエーさんにとっては球団の問題を先にやることができなかった」と発言。ダイエー本社が再生機構活用を決断したことで、あらためて球界再編の動きが進む可能性もある。
ダイエーの支援企業としては米大手スーパー、ウォルマート・ストアーズや丸紅、ドイツ証券など国内外の企業が名乗りを上げていた。今後、これらの企業を巻き込んだ争奪戦が展開されそうだが、支援するスポンサーが外資系企業になれば、実質的に外資の参入を認めていない現行の野球協約上、球団は微妙な立場に立たされる。
この日、球団側は対応に追われた。木村広報部長が午後8時すぎに、福岡ドーム内の球団事務所で「本社からの連絡を受けていない。売却?それは飛躍し過ぎでは。(再生機構を)活用するにしても、どういった活用なのか分からない。継続保有のスタンスは変わっていないと認識している」と話した。同広報部長は王監督にも連絡したことを明かし、「了解しました。球団マターのことなので何かあったら連絡してください」と答えていたという。
ダイエー本社はこれまで王監督やチームに自主再建する方針を示してきた。だがプレーオフ敗退2日後、急展開を余儀なくされた。ここ数年、身売り騒動に見舞われながらグラウンドでは強さを発揮してきた王ダイエーが、またも球団存続問題の渦にのみ込まれた。
ダイエー本社が再生機構活用を決めたことで、球団の動向が注目されることになった。再生機構側は球団に関する基本姿勢として「球界と協議する」スタンスを示している。今後の展開として考えられるのは
の4点だ。1は、優勝セールなど本業への貢献度、PR効果を考慮して保有し続けるというもの。ただし本業以外は整理・売却が原則で1年間など期限が設けれるはずだ。2は小売業への特化でグループ解体、球団を優良企業に売却する可能性がある。3では、セ・パを問わず他球団との吸収・合併。ただ、さらなる統合は、オリックスと近鉄の合併を機にスト問題など社会問題化したこともあり、可能性は低い。また4は、野球協約上の「参加資格喪失」で連盟が保有する。連盟会長が譲渡先を模索しても特定できなかった場合はチーム解体となる。
また、球団の取り扱いについては支援企業の意向が反映されるが、赤字体質の球団が長期的に保有されることは考えにくい。球団売却となれば、現時点では京セラ、NTTドコモ、ヤフーなどの企業が浮上してくる可能性が高い。いずれにせよ、対応を誤れば再編問題も再燃しかねず、動向が注目される。
パ・リーグ小池会長は「ダイエー球団から連絡はない。話を聞いてみないとコメントできない」と慎重な姿勢ながら、球団存続を視野に入れたファン重視の立場を示した。「レギュラーシーズン1位で地元の熱烈なファンに支えられたリーグ随一の人気球団。ファンの気持ちを尊重して、それに応える対応を考えていきたい。スタンド中から飛ぶ(ジェット)風船を見たら感動するよ」と語った。「日本のプロ野球界は1つの曲がり角、転換期に来ている。将来を前向きに議論していかなきゃいけない。300万のファンをどう考えるか。経営論理だけでは判断できない。(チームが消滅したら)大変なこと」とチーム存続の道を探る可能性を示唆した。
オーナー会議議長を務める巨人滝鼻オーナーはこの日夜、ダイエー球団に対する個人的な見解として「オーナー会社がどうなろうと、球団としては残ってもらいたい」と語った。産業再生機構活用による球団保有への影響については「そんなことはないよ。今日の段階でプロ野球がどうなるということではないでしょう」との見解を示した。
福岡ドームなどを今年、ダイエーから買収した米投資会社コロニー・キャピタルは、ダイエー再建の支援企業として名乗りを上げる検討をしていることを明かした。他企業と組んだ形での支援を検討する方針で、本体の支援企業となれば球団と球場の一体運営ができる。ただコロニーは「球団があるからではなく、投資案件として魅力があるため」と説明している。
ダイエーが13日に民間主導による自主再建を断念し、産業再生機構に支援要請を決めたことで、同社が保有する福岡ダイエーホークスの行方も不透明になった。今後決まる支援企業の意向によっては売却される可能性もあり、球界再編にも大きな影響を与えるのは確実だ。
再生機構は「本業との相乗効果を考慮し、プロ野球関係者や、今後選定する支援企業の意向も踏まえ、あらためて保有の是非を検討する」と話している。球団は現状では赤字だが、スーパーの営業面での貢献も大きく、なくてはならない存在になっている。リーグ優勝と日本一を記念した昨年のセールは計800億円を売り上げ、2004年2月短期決算で売上高、経常利益の目標を達成した原動力になった。
しかし、今後は選定される支援企業の考えが優先されるとみられ、球団経営を維持していくかは微妙。今季はプレーオフ第2ステージでリーグ優勝の道を断たれた。支援企業が本業に集中させ、短期に再生を図る必要があると判断されれば、球団売却がさらに加速する。
ダイエー・王貞治監督は13日、都内の自宅前で取材に応じ、ダイエー本社が産業再生機構の活用を決めたことに「今の形でやれないなら、それなりの中でベストの選択をしてほしい」と球団の身売りもやむなしの見解を示した。また、身売りされた場合の監督続投については「相手に任せる」と話した。
王監督は再生機構の活用をニュースで知ったとし、「球団からも連絡があった。中身は知らないが、我々がどうなるか推測しても仕方ないこと」と冷静に対応した。ダイエーが球団を保持できなくなる可能性には「1番いいのは今の形でやることだけど、そうでないなら、それなりの中でベストの方法を選択してもらいたい」と身売りも覚悟している様子。再燃が心配されるロッテとの合併問題については「相手がやりたいと言っていただけで、こちらにそういう気はないんだから。オリ・近とは別に考えていいと思う」と否定した。
王監督は11年目となる来季もダイエーで指揮を執ることが決まっているが、親会社が変わった場合の進退については「そう(いう状況に)なってから中身を吟味しないと。やってくれと言われればやるし、王は要らないと言われるかもしれない。向こうが判断すること」との考えを示した。最後に「こういうのはしょっちゅうあったことだから。でも、今まで(身売り、合併の報道)と違うのはダイエーから申請したことだな…」と呟いた。2年連続の日本一を逃してから、わずか2日後の騒動に寂しそうな表情を見せた。
経営再建中の大手スーパー・ダイエーは13日、民間主導による自主再建を断念し、産業再生機構に支援要請することを決断した。前日まで機構活用に拒否の姿勢を見せていた高木邦夫社長が、主力銀行の強硬姿勢に折れた形。プロ野球の福岡ダイエー・ホークスについては、再生機構の選定する支援スポンサーの意向によるが、球団売却の可能性が一気に出てきた。
西武とのプレーオフの末、リーグ連覇を逸したばかりの王ダイエーに、激震。産業再生機構への支援を拒み続けていたダイエー本社が、支援要請を決断。球団の売却問題が一気に再燃した。
これまで機構の支援について、本社は民間主導の支援を主張し、銀行側の説得にも固辞。球団についても昨年のリーグ優勝、日本一セールで800億円の売り上げを記録したため、高木社長は「球団は本業との相乗効果が高い。今後も継続保有に変わりはない」と繰り返してきた。
これが、機構支援となれば話が変わってくる。機構側は「本業との相乗効果を考慮して、プロ野球関係者や、今後選定する支援企業の意向を踏まえて、改めて保有の是非を検討する」と、球団売却については慎重な姿勢。高木社長も「ダイエーホークスについては(再生機構に)継続保有を強くお願いしている。理解していただいていると思う」と語ったが、球団は年間約10億円の赤字で、本社からの広告宣伝費の名目でこれを補っている。機構に支援を受けた場合、大幅な資産売却やリストラ策を迫られ、継続保有の決定権も、ダイエー側の手を離れる。
既に王監督は「自分から辞めることはない」と来季続投への意欲を示している。週明けには今季の報告を行い、続投が正式決定する運びとなっていたが、球団売却となれば、去就に影響を及ぼす可能性も出てくる。
ダイエー本社の機構支援決定を受け、午後8時に福岡ドーム内の球団事務所で木村寛広報部長が報道陣に応対。「本社から何も連絡が入っていない。本体の問題で、我々はコメントする立場にない。本社は球団の継続保有は変わっていない」と、困惑気味に話すにとどまった。都内にいる王監督にも電話連絡。王監督は「了解しました。球団に関することがあったら連絡をください」と話していたという。
米投資会社コロニー・キャピタルは13日、ダイエー再建の支援企業として名乗りを上げる検討をしていることを明らかにした。福岡ドーム(福岡市)など旧ダイエー福岡事業を今年春、ダイエーから買収している。同日、産業再生機構に支援要請する方針を決めたダイエーの再建では、これまで米大手スーパー、ウォルマート・ストアーズや丸紅など国内外の企業が名乗りを上げていた。だが、コロニーは他企業と組んだ形での支援を検討する方針。
ダイエーが保有するプロ野球「福岡ダイエーホークス」は福岡ドームを本拠地としており、本体の支援企業となれば球団と球場の一体運営ができる。ただコロニーは「球団があるからではなく、投資案件として魅力があるため」と支援検討の理由を説明している。
経営再建中のダイエー本社は13日、自主再建を断念し、産業再生機構に支援要請することを決めた。公的機関活用で球団保有は事実上不可能で、今後は再生機構主導で売却を本線に検討し、吸収合併が再浮上する可能性が出てきた。ダイエー主導が消えたことで、王貞治監督の去就にまで影響することは必至。日本シリーズ直前の球界が激震に襲われた。
眉間に皺を寄せ、沈んだ声で話す王監督の言葉が混迷ぶりを物語っていた。この夜、出先から東京・目黒区の自宅に戻ると、こう言った。
「どうなるか分からんね」。先行きは現段階では何も分からない。ただ分かっていることは、ダイエーの球団売却の事実上の確定。球団から連絡を受けた王監督に覚悟はできていた。「今までの形(ダイエーの球団保有)でずっとやれれば1番いいが、そうもいかないならベストの方法を選択してほしい」。そして自身の去就が微妙な状況に陥ることから、こうも続けた。「“王じゃなくていい”という人が(球団を)買うかもしれない。自分から(監督を)やりたいとは言えない」。内定していた続投にまで影響しかねないのだ。
ダイエー本社の高木邦夫社長はこの日夕、中川昭一・経済産業相に再生機構活用を応諾したと伝えた。再生機構は本業以外の事業は整理・売却の対象。金子一義・産業再生担当相は「“再生機構ホークス”だけは絶対駄目」と語っていた。高木社長は球団について継続保有を求めたが、再生機構は「本業との相乗効果を考慮し、野球関係者や支援企業の意向も踏まえ保有の是非を検討する」と態度を保留。再建計画は今後選定される支援企業の考えを優先し、赤字補填など、負担が重い球団は売却が確実だ。
こうした状況の中、ロッテとの合併が再燃する可能性もある。「機構活用なら球団の長期保有はできない」と語ったロッテ・重光昭夫オーナー代行は、来季の12球団維持が確認された9月29日にも「基本スタンスは変わっていない」と説明した。
再生機構は2年以内に債権を買い取り、3年以内に売却する方針が確認されている。遅くても3年後にはダイエー球団は存在できなくなる。野球協約上、参加資格の承認が必要な11月30日まで売却できない場合、表面上は来季も「福岡ダイエーホークス」の名称で運営し、並行して売却を推進。ホークスの興行権は米投資会社コロニー・キャピタルが所有しており、再生機構は球団の営業権を引き受ける国内企業を探す。混乱の中、選手もファンも不安な日々を過ごすことになる。
ダイエー本社の高木社長はこの日深夜、千葉・佐倉市の自宅に戻って「皆さんが1番心配しているホークスの継続保有については(再生機構側に)強くお願いしている」とあらためて説明した。ただ、手応えには答えず「理解していただいていると思う」と話すにとどまった。再生機構活用を拒み、自主再建の道を模索してきた同社長は「私がせっかく大事にしていた思いは生かして欲しいと伝えた」と、球団への愛情を示していた。
新規参入企業を審査する日本プロ野球組織(NPB)の審査小委員会が、14日に東京都内のホテルで来季からパ・リーグへの加盟申請を終えているライブドアと楽天に対する第2回ヒアリングを行う。13日、豊蔵一委員長は「予定としては最後になるのでは」と今回が最終ヒアリングになることを示唆した。ヒアリングは第1回(6日)と順番を入れ替え楽天、ライブドアの順で1時間半ずつ行われ、主に財務、経理(本社含む)に関する質疑応答となる。公開となるかどうかについては未定。
これに先立ちNPBは13日に、東京・内幸町のコミッショナー事務局で審査小委員会を開き、財務、経理(本社含む)に関する質問事項に対して2社から既に提出されている回答書をもとに、疑問点や確認するべき点などのチェック作業を進めた。審査小委は豊蔵委員長のほか、巨人の清武英利、ロッテの瀬戸山隆三両代表ら4委員の5人で構成されている。
日本プロ野球組織(NPB)が新設し新規参入企業を審査する審査小委員会は14日、都内のホテルで、来季からパ・リーグへの加盟申請を終えているライブドアと楽天に対する第2回ヒアリングを行う。豊蔵一委員長(セ・リーグ会長)は「予定としては最後になるのでは」と今回が最終ヒアリングになることを示唆した。ヒアリングは6日の第1回と順番を入れ替え楽天、ライブドアの順で1時間半ずつ。主に財務、経理(本社含む)に関する質疑応答となる。公開となるかどうかについては未定。
宮城県議会は、ライブドアと楽天が本拠地にするとしている県営宮城球場(仙台市)改修の前提となる県立都市公園条例の改正案を可決した。都市公園法の規制で不可能だった球場拡張が、可能となる。両社が約30億円の球場改修費の回収方策として県に要望している球場運営権の移譲は、新球団決定後にあらためて同条例を改正して対応する。
ライブドアと楽天のプロ野球新球団誘致を受け、宮城県警は東川一本部長をトップに地域課や県営宮城球場を管轄する仙台東署など、関係部局で「プロ野球球団誘致に伴う治安警備対策連絡会」を設置した。すでにプロ野球球団のある北海道警や広島県警などに警備やテロ対策についての助言を受け、本格的な情報収集に乗り出した。試合日の球場周辺の警備だけでなく、球場までの交通規制、駐車場の確保、スリや野球賭博の対策など課題は山積み。同県警は「人手の確保が1番の課題になりそう」と気を引き締めている。
プロ野球参入を目指すIT関連企業「楽天」が、打撃コーチとして元阪神のランディ・バース氏をリストアップしていることが13日、明らかになった。楽天はこの日、元中日の田尾安志氏の監督就任を発表。監督のサポート役として、キーナートGMとパイプがあり、2度の3冠王の実績とともに人気もあるバース氏を招聘する検討に入った。また、今季限りで横浜を退団する山下大輔監督をヘッドコーチとして迎え入れる構想も明らかになり、編成部長には元ロッテ広野功氏の就任が決定的となった。
楽天の打撃コーチ候補にバース氏が急浮上した。この日、初代監督に田尾氏の就任が発表されるなど、水面下でコーチ、フロントの組閣が急ピッチで進んでいる。キーナートGMは「打撃コーチは3人置く。そのうちの1人は、外国人コーチにしたいと思っている。1人とは接触して、いい具合で交渉が進んでいる。日本でも知名度が高い人だ」と大物外国人コーチ招聘の意向を明かした。
キーナートGMとバース氏にはパイプがある。バース氏が来日した際、日本文化や野球スタイルなどをアドバイスしたのがキーナートGMで、バース氏は85年に阪神の優勝に貢献し、85、86年と2年連続で3冠王を獲得。現役引退後も共同ビジネスを展開するなど、良好な関係が続いている。
バース氏自身、常々「日本球界に恩返しがしたい」と話していた。田尾監督とは同世代で、米国の家族の問題がクリアされ、条件面で折り合いがつけば快諾する可能性がある。ただ現在、楽天側には「外国人コーチに関しては3、4人が売り込んできている」(キーナートGM)状況で、田尾監督と慎重に協議する意向だ。
またヘッドコーチには横浜山下監督の名前が浮上。田尾氏と山下監督は01年から02年秋まで、プロアマ混成の日本代表チームでともにコーチを務めるなど、気心の知れた仲だ。オリックスの鈴木康友内野守備走塁コーチもリストアップするなど、スタッフ候補もほぼ固まりつつある。11月のドラフト会議へ向けてフロントづくりも着手。選手獲得やドラフトでGMをサポートする編成部長には、ロッテで同職を務めた広野氏の就任が決定的で、キーナートGMは「広野氏は編成部長?その可能性が高いです」と明言。ヘッドコーチ、編成部長のポストには「田尾監督と100%この人にしたいと一致している」と話していた。
楽天から監督要請を受けていた阪神OBの掛布雅之氏は、田尾氏の就任が決まり「参入が決まったら、球界を盛り上げて、頑張って欲しいですね」とエールを送った。ただ、7日に三木谷社長から直々に監督要請を受け、その後も第3者を通じて連絡を取り、今週中にも会談を行う要請を受けていただけに、驚きの表情だ。「まあ、いんじゃない。ノーコメントだよ」と苦笑い。要請だけして断りもなく田尾氏の監督就任を発表する楽天側の対応は疑問が残った。
楽天とライブドアの新規参入を審査する審査小委員会が東京・内幸町のNPBで開かれ、14日に都内で行われるヒアリングを公開するか非公開とするかは、両者の意向で決まることになった。委員の巨人清武代表は「こちらとしては透明性を確保したい」と公開に前向き。だが質問は財務中心になるため、インサイダー情報などの問題が出てくる。豊蔵一委員長(セ・リーグ会長)は「相手の意向を聞く。(公開、非公開)どちらでも対応する」と両者がともに望んだ場合、公開となる。
若さ、知的さ、リーダーシップ−。楽天の初代監督に就任する田尾氏はこの日、都内のホテルで就任会見し「とても魅力的で、大きな仕事。他球団の選手に『楽天に入りたい』と思わせるのが僕の仕事」と抱負を語った。同席した三木谷社長が監督の選定にあたり、重要視したのが冒頭の3要素。キーナートGMが8日に田尾氏と初接触し、12日に快諾を得た。契約期間は3年。その野球観に触れた三木谷社長も「力強いリーダーになれる方」と信頼、期待した。
田尾氏は、早くも理想のチームづくりにも思いをはせた。「今年の中日のように相手のスキをつく」機動力野球を掲げ、獲得したい選手には今ドラフトの目玉で“地元”仙台のダルビッシュ有投手(東北)を挙げた。地域密着のためチーム名から企業名を外す私見も披露。「1年目で大変なことは多いが全力で取り組みたい」と意欲的に語った。
楽天のマーティ・キーナートGMが、積極的な選手のリストアップを開始していることが明らかになった。同GMはこの日、就任後初めて青森、宮城の2県を訪問。両県庁など関係各所で挨拶を済ませ、仙台市役所では「もうすす仙台市民になります」とアピール。一方で選手のリストアップを進めていることも明らかにした。
三木谷社長は全国的な知名度を持つスター選手の必要性を強調しているが、同GMは「スーパースターは欲しいが、4億も5億もする選手はとれない」と枠を設定。そこで浮上した名前が、チームでの立場が微妙な巨人桑田だった。「個人的には好きな選手」と好意的な姿勢。またカージナルス田口についても高く評価。同GMは田口の代理人であるアラン・ニーロ氏に新外国人のリスト作成を依頼しており、アプローチする可能性はある。
新規参入を申請している楽天は13日、中日、西武などのOBで野球評論家の田尾安志氏の監督就任を発表した。契約期間は3年。都内のホテルで行われた会見で田尾新監督は、放任主義によるメジャー流キャンプ導入などの構想を披露し、初年度からの優勝を目標に掲げた。また、マーティ・キーナートGMは米独立リーグでプレーするリッキー・ヘンダーソン外野手獲得へ興味を示すなど、新球団構想は着々と進んでいる。
グレーのスーツに身を包んだ田尾氏は、爽やかな口調で熱い思いを吐露した。それは1年目からの優勝宣言だった。「ゼロからつくっていかなきゃいけないけど、持てる力をフルに発揮したい。最初から強いチームは難しいけど、1年目からトップを狙います」。厳しい戦力になるのは分かっていても、頂点を目指す。新球団らしく新指揮官の構想はどこまでも斬新だった。「プロは自分のことは自分でやるのが当たり前。練習は最低限のチームのこと以外は自分でやってもらう。キャンプも朝から晩までは絶対にない」とメジャー流とも言えるキャンプで、選手達に自立心を煽る考えだ。さらに「楽天という企業名はインパクトがある。企業名をはずしてはどうかと社長にお願いした」と三木谷社長に提案していたことを明かすなど、フレッシュな風を吹き込む考えだ。
8日にキーナートGMと会談し、監督就任を打診された。その後、三木谷社長、キーナートGMとの数度の会談を経て、気持ちは固まった。「まだ参入が決まっていない不安定な状況で決断に勇気がいった。でも、家族もついてきてくれるというし、腰掛けのつもりでなく、居座るくらいの気持ちでやりたい」と新球団の地固めに全力を注ぐ考えを示した。「ファンに夢のある、魅力あるチームをつくりたい。選手がやりやすい環境をつくる」。今後、組閣作業から選手獲得など仕事は山積しているが、新監督はどこまでもエネルギッシュだ。
キーナートGMがメジャー歴代最多の1406盗塁をマークしているヘンダーソン獲得に興味を示した。この日、GM就任後初となる東北行脚で、青森、秋田の関係省庁を訪問。青森市内のホテルで「(同選手は)いいですね。独立リーグでやっているということは、まだ野球への情熱が残っている。いいアイデアだ」と話した。
ヘンダーソンは現在米独立リーグのニューアーク・ベアーズに所属。昨年から1ヶ月3000ドル(約33万円)でプレーしており、金銭面でも獲得に支障はない。AP通信は9月1日付で来季の日本行きを報じるなど実現性は高い。さらに、キーナートGMはカージナルスとの3年契約が切れる田口についても獲得に前向きで、積極補強に乗り出す考えを示した。
田尾監督は戦力補強について、今秋ドラフトの目玉・ダルビッシュ(東北)の1巡目指名に前向きな姿勢を見せた。「同じ力なら地元、東北の選手を優先する。ダルビッシュ投手は実際のボールを見たことはないが、評判はいい」と笑顔で話した。一両日中に編成部長らスカウト部門の人選が完了する予定で「編成の人間と話しをして人選していきたい」とした。
7日に楽天の三木谷社長から監督就任を要請されていた掛布雅之氏は、大阪・豊中市の自宅前で心境を語った。会談明けの8日以降「双方の関係者が条件面などの話をしたのは事実」と認めた上で「今週末に答えが来るのかと思っていた。こちらから“イエス、ノー”と言っていないし、楽天からも“イエス、ノー”とは言ってきていない」と戸惑い気味。それでも「田尾さんには頑張っていただきたい」とエールを送っていた。
プロ野球新規参入の本命、IT企業「楽天」が、スカウト部長として元阪神ヘッドコーチの松井優典氏に就任を打診していることが13日、明らかになった。同社はこの日、新球団の監督として野球評論家の田尾安志氏の就任を発表。都内ホテルで会見した田尾氏は「相手のスキを突く野球を目指したい」と決意を披露した。
ゼロからチームを作る楽天が、フレッシュな人材集めを託すのは、全てに精通している男だった。この日、田尾氏の発表会見に臨んだ三木谷浩史社長は、フロントの人選もかなり進行していることを明かした。その中でスカウト部長として白羽の矢を立てたのが、松井氏だった。 同氏はマネジメント、コーチング、スカウティングと、現場の全てに精通する「プロ」。現役引退後、ヤクルトのマネジャーを12年間務め、その後に2軍監督、1軍コーチを歴任。野村克也監督の右腕としてヤクルト黄金時代を築いた。その後、野村監督とともに阪神へ。平成11年から3年間、ヘッドコーチとして手腕を振るい、最近2年間は阪神編成部課長としてスカウティングに携わっていた。その経験、実績と人脈に、楽天が注目した。6日に任期満了で阪神を退団した松井氏に、楽天は就任を打診。好感触を得ているという。
楽天はこの日、新球団の監督に田尾氏の就任を正式発表。田尾氏は「ゼロからの出発だが、最初からトップを狙いにいく」と、これまで実力を発揮できなかった選手を起用する方針を明かした。三木谷社長も地域密着と若手の積極起用を要望している。ドラフトでも、地元の東北地方出身選手の発掘が、松井氏に委ねられることになる。
11月2日のオーナー会議で参入が承認されれば、田尾氏や松井氏ら各スタッフと正式契約を結ぶ。首脳陣の組閣は田尾氏、キーナートGMが詰める。新規参入をライブドアと争う楽天。14日の第2回ヒアリングを前に、チームの骨格ができあがりつつある。
来季のプロ野球新規参入を目指す楽天が13日、元阪神の田尾安志氏の監督就任を発表した。この日、都内のホテルで三木谷浩史社長と同席し記者会見を開いた田尾新監督は、東北重視のチーム編成を訴え、東北高・ダルビッシュ有投手(3年)の獲得を宣言。また、「球団名(東北楽天)に楽天はいらないのでは」と提案し、Jリーグ方式の地域密着型球団をアピールした。
約100人の報道陣の前で、田尾新監督は「1年目からトップを狙っていく」と自信満々に来季の構想を語った。契約は11月2日のオーナー会議によって加盟が正式承認されるまでは、暫定のコンサルティング契約となり、認められしだい、3年間の監督契約で合意した。
楽天では、阪神・星野仙一オーナー付シニアディレクター、原辰徳・前巨人監督、そして直前まで元阪神の掛布雅之氏に監督を打診していたが、三木谷社長は、「新球団は特殊な事情があり、思い切った判断がいるので、調整が難しかった」と説明。8日にキーナートGM、11日に三木谷社長も同席して田尾氏を口説いた。まだ“実体”のない球団に、見切り発車で飛び込んできてくれた田尾氏の気概に命運を託し、GMと同等かそれ以上の権限を与える方針だ。
現役時代から球団トップに言いたいことを言ってきた田尾氏は、早速会見で主張した。東北楽天という球団名について「楽天というのは非常にインパクトがあるので、いらないんじゃないか。企業名なしでやっていきませんか、と願望をアドバイスをした」と打診を受けた11日の初対面の席で申し入れたことを会見で明かし、東北という地域名がメーンになるJリーグ方式の地域密着を訴えた。「同じ実力なら地元選手を優先したい」と話し、「地元ならダルビッシュ投手」とドラフト1位候補にリストアップした。
三木谷社長は球団名について「全てのアイデアを前向きに検討したい」と濁したが、田尾新監督の気迫に押されっぱなし。消滅する近鉄が千葉茂監督をイメージするバファローズとしたように、初代監督のイメージも加味して選考する。
楽天野球団のマーティ・キーナートGMは13日、ヘッドコーチや編成部長も既に決定していることを明かした。「30年以上、日本の野球人と接触し、広い人脈がある。呼びたいヘッドコーチや編成部長はよく知っている人」と語った。ヘッドコーチには元中日の広野功氏の名前が挙がっている。主要ポストは14日にも発表される。
キーナート氏はこの日、青森で県営球場を視察し、県庁を訪問した。午後には仙台入りし、市役所と県庁で挨拶。「これから宮城で頑張ることができるように、いいチームをつくっているところです」とチームづくりが着々と進んでいることを強調した。その後も地元テレビ局を3局まわり「東北に日本一、いや世界一の球団をつくります」と精力的にアピールしていた。
ライブドア堀江貴文社長は13日、仙台市の宮城球場で会見し、暫定GMに日本ハム新庄の大リーグ時代の通訳小島克典氏が就任したことを明らかにした。関係者を通じて9月中旬に対面した同社長が、小島氏の経験と才能を高く評価し、すぐさまGM職を要請。「30代の経営者には30代のフロントスタッフが必要だ」との強い意向を小島氏が受諾し、10月1日付でのスピード就任となった。
小島氏は当面、選手獲得準備やコーチの人選を担当する。新庄については「日本ハムとの契約期間が過ぎたらラブコールを送りたい」と話した。14日の第2回ヒアリングにも出席予定。正式なGMとも交渉中で、決定後は小島氏が副GMとなる。またスカウティングディレクターには西武、横浜で2軍監督を務めた日野茂氏が就任。また監督就任が決定的なオマリー氏がこの日、来日。夜には都内で堀江社長や小島氏らと会食し、今後について前向きに話し合いをもった。近日中に正式に就任発表の予定だ。
ライブドアは13日、新規参入が認められた場合の監督として、阪神のトーマス・オマリー駐米スカウトに就任要請を行った。同社の堀江貴文社長ら幹部は、この日来日したオマリー氏と都内で会談。その席上で複数年契約を前提とした条件提示をした。
それに先立ち、同社は仙台市の宮城球場で会見し、暫定GMに日本ハム・新庄剛志外野手の大リーグ時代の通訳・小島克典氏の就任を発表。小島氏は今後、選手獲得やコーチの人選を担当し、正式GM決定後も、副GMとして新球団とかかわる予定で「新庄さんは日本ハムさんに05年まで保有権がある。来季が終わって野球を続ける気があるなら、ラブコールを送りたい」と話していた。
オマリー氏との契約について小島暫定GMは「これまでメールで連絡を取り合っていたし、スムーズな話し合いができた。手応えはあります」としており、14日にも監督就任が正式発表される見通し。また、ライブドアは西武や横浜で2軍監督を務めた日野茂氏のスカウティングディレクター就任も発表した。
新規参入を目指すライブドアの堀江貴文社長は13日、仙台市の宮城県営球場で会見を行い、暫定GMに、日本ハム・新庄剛志外野手のメジャー時代の通訳、小島克典氏が就任すると発表した。小島氏は横浜で通訳兼広報を務め、平成14年に米大リーグ、ジャイアンツで新庄の通訳になり、翌年、新庄の移籍に伴いメッツへ。「彼は05年12月まで日本ハムとの契約が残っている。北海道の宝だし、欲しいなんて言えない」としながら「契約期間が過ぎて彼が野球を続ける気持ちなら、その時は声をかけてみたい」と語った。また、スカウティングディレクターには、昨年まで湘南(横浜二軍)の監督を務めた日野茂氏の就任も決定した。
日本ハムは、小島氏のライブドア暫定GM就任についてクールな反応。再来年の新庄獲得構想について、三沢チーム統括本部長は「(ライブドアが)まだプロ球団になると決まった訳じゃない。小島さんとはグラウンドで何度かあったことがある」。球団側は新庄との契約最終年となる来季、球宴期間中にも契約延長の話し合いを進める考えを固めている。
新規参入を目指す「ライブドア」は14日に阪神のトーマス・オマリー駐米スカウトの監督就任を発表する。オマリー氏はこの日、来日。その後都内で、暫定GMの小島氏らライブドア関係者と会食した際、就任の正式要請を受けた。オマリー氏は即答を避けたが、小島氏は「感触は大変よかった」と明かした。
ライブドア・堀江貴文社長は13日、新規参入球団の暫定GMとして小島克典氏の起用を宮城球場で発表した。小島氏はプロ野球の横浜、米大リーグのジャイアンツ、メッツで通訳兼広報を担当していた。スカウティングディレクターとして日野茂氏(元湘南シーレックス監督)の就任も合わせて発表され、この日に来日したトーマス・オマリー氏(阪神駐米スカウト)の監督就任も数日内に正式決定する。
堀江社長は小島氏について「この若さでこんないい人材はいない。ワールドシリーズと日本シリーズを両方経験している強みもある」と説明した。当面は暫定GMとして選手獲得やコーチの人選にあたり、GMが正式決定した際には、副GMとしてサポート役にまわる。小島氏は「尊敬する佐々木さん(主浩=横浜投手)の故郷で、こういう機会に恵まれてすごく嬉しい。宮城球場が満員になるように、地域密着のチームづくりを目指す」と語った。新庄外野手については「ツヨシ君にはプレーオフのとき(暫定GM就任を)伝えて『頑張ってこいよ』と言われた。将来的に一緒にできればいいですね」とラブコールを送っていた。
元ヤクルトの栗山英樹さんが13日、新規参入球団入りに前向きな姿勢を示した。都内で行われた米大リーグ、ヤンキース・松井の写真付き切手の発表会にゲストとして出席後、「具体的にオファーの話になるかもしれない」と交渉に入る可能性があることを明かした。
栗山さんをめぐっては楽天、ライブドアともにフロント入りやヘッドコーチなどでの“入閣”に関心を寄せているとされる。栗山さんは三木谷、堀江の各社長との会談は否定したが「どちらの球団とも相談めいた話をしたことはあります」とスタッフとの接触を認めた。また楽天の新監督に田尾氏が決まったことについて「頑張って欲しい」とエール。「球団はフロントが大事。田尾さんがやりやすい環境をつくることも大切でしょう」と訴えていた。
合併球団「オリックス・バファローズ」のヘッドコーチ就任を要請されている近鉄・梨田昌孝監督は、15日に受諾の意思を伝えることになった。13日、藤井寺球場で秋季練習を視察した同監督は「(16日開幕の)日本シリーズが始まり(自身の去就で)迷惑をかけるのはいけない」と発言。15日にオリックス側に正式に意思を伝える方針だ。10日深夜、仰木彬新監督から正式要請を受けた同監督は「選手、スタッフの行き先を、最後まで見届けたかったけど、時間的にそうも言えなくなった。本当に心苦しいんだけど…」と、恩師のサポート役を務めることを決断した。
合併新球団「オリックス・バファローズ」の投手コーチに、元オリックス投手コーチの神部年男氏の就任が13日までに決定。近く、1年契約、年俸2000万円(推定)で正式契約する見込みだ。神部新コーチは、近日中にも高知での秋季教育リーグ「よさこいリーグ」の視察を行う予定。オリックス・中村勝広ゼネラルマネジャーは「僕はこっち(関西)でやらなければいけないことが多くある。(神部氏に)高知に行ってもらう」と話しており、神部氏にとって“初仕事”となる。
礒部、大村が「オリックス・バファローズ」でプレーする考えがないことをあらためて強調した。仰木新監督から「力を貸して欲しい」と呼び掛けられた礒部だが「一緒にプレーした訳じゃないし、仰木さんや(ヘッドコーチ就任を要請されている)梨田監督の存在は関係ない」と話した。新規参入球団入りを希望する大村も「監督がだれになっても、自分の中ではすっきりしない」と断言。プロテクト枠から外れるか、FA移籍の考えは変わらず、代理人契約の考えも示唆した。
藤井−加藤−田中良−内で完封リレーを完成させた。打線は7回まで5安打も3つの盗塁死が響き無得点だったが、8回に1死一、二塁のチャンスに渡辺正が2点適時打を放ち2点を奪う。さらに、満塁のチャンスでユウゴーが適時打を放った。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | x | 3 |