ロッテの選手会は27日、新潟県中越地震の義援金として、日本赤十字会社に100万円を寄付すると発表した。
選手会が、23日に発生した新潟県中越地震への義援金として、日本赤十字社に現金100万円を、また、寒くなるという気候を考慮し、選手達が使用したウィンドブレーカーなどを寄付することになった。
小坂選手会長は「選手会全体として行うという話しもありますが、その前に自分達でやろうと話しがまとまった。出身選手がいるとか、いないとかということに関係なく、やらなければいけないこと」と説明した。また、ウィンドブレーカーなどを送ることには「寒い思いをしている人がたくさんいると聞いているので、少しでも手助けになれば」と話した。
また、バレンタイン監督も「選手達が寄付をするようだが、我々スタッフも行うつもりだ。これから寒くなるということなので、ウィンドブレーカーや耐寒性のある汗出しなども提供したい」と話し、テレビのインタビューでは、「今、台風や地震のために苦しんでいる方達がいる。ファンの皆さんも出来ることをやって欲しい」と呼びかけていた。
ロッテがレッドソックス・金炳賢(キム・ビョンヒョン)投手(25)を獲得する可能性が浮上した。米スポーツ専門局ESPN(電子版)が27日(現地時間26日)、両軍の極秘交渉を報じたもので、ロッテはレ軍に金の来季年俸600万ドル(約6億3600万円)の一部負担を求め、アダム・ハイズドゥー外野手(32)とともに獲得を希望しているという。
バレンタイン監督は「彼はまだ契約の途中だし、レッドソックスのGMとは1度も話したことがない」と否定したが、9月末から韓国へ球界視察に訪れた際には金に近い関係者と接触したという情報もある。下手投げ右腕の金はダイヤモンドバックス時代の01年に抑えとしてワールドシリーズ制覇に貢献。レ軍2年目の今季は右肩の故障もあり7試合で2勝1敗止まりも、関係者の評価は高く今後の成り行きが注目される。
韓国の通信社、聯合ニュースは27日、レッドソックスの金炳賢(キム・ビョンヒョン)投手がロッテに移籍する可能性があると報じた。スポーツ専門テレビ局ESPNの記者の話として伝えた。下手投げの金投手はダイヤモンドバックスに所属していた2001年、抑え投手としてワールドシリーズに出場。今年は腰痛で2勝1敗の成績で終わった。
バレンタイン監督が、米国で一部報道されたレッドソックスの韓国人右腕・金獲得を完全否定した。「私が誰と交渉したっていうのかな。(レ軍の)あの若いGMとはこれまでの人生で会ったこともないよ」。韓国球界関係者も「本人に確認したが、初めて聞いた話だと言っていたよ」と証言した。この日までにスポーツ専門放送局ESPNとボストン・ヘラルド紙が「両球団で合意済みで、金が拒否権を発動しなければ移籍が成立する」という内容の報道を行っていた。
プロ野球の04年度表彰選手が27日、決まった。最優秀選手(MVP)には、セ・リーグが最多勝(17勝)になり5年ぶりの優勝に貢献した中日川上、パ・リーグは史上7人目の3冠王に輝いたダイエー松中が選ばれた。川上は初受賞、松中は4年ぶり2度目の受賞。新人王にはヤクルト川島と、ダイエー三瀬が選出された。ベストナインはセの中日、パのダイエーからそれぞれ4人選出。“赤ゴジラ”として今季注目され、首位打者を獲得した広島嶋が、外野手のセ最高得票を獲得した。
セ・リーグ | パ・リーグ | |||||||
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(1) | 川上憲伸 | 中日 | 866点 | MVP | (2) | 松中信彦 | 福岡ダイエー | 718点 |
− | 川島亮 | ヤクルト | 174票 | 新人王 | − | 三瀬幸司 | 福岡ダイエー | 146票 |
(1) | 川上憲伸 | 中日 | 172票 | 投手 | (1) | 岩隈久志 | 大阪近鉄 | 96票 |
(9) | 古田敦也 | ヤクルト | 151票 | 捕手 | (5) | 城島健司 | 福岡ダイエー | 145票 |
(1) | ウッズ | 横浜 | 174票 | 一塁手 | (3) | 松中信彦 | 福岡ダイエー | 143票 |
(1) | 荒木雅博 | 中日 | 80票 | 二塁手 | (3) | 井口資仁 | 福岡ダイエー | 145票 |
(1) | ラロッカ | 広島 | 80票 | |||||
(1) | 立浪和義 | 中日 | 68票 | 三塁手 | (2) | 小笠原道大 | 北海道日ハム | 131票 |
(2) | 井端弘和 | 中日 | 185票 | 遊撃手 | (1) | 川ア宗則 | 福岡ダイエー | 95票 |
(1) | 嶋重宣 | 広島 | 176票 | 外野手 | (2) | 和田一浩 | 西武 | 139票 |
(4) | 金本知憲 | 阪神 | 159票 | (1) | SHINJO | 北海道日ハム | 121票 | |
(1) | ローズ | 巨人 | 82票 | (5) | 谷佳知 | オリックス | 47票 | |
DH | (1) | セギノール | 北海道日ハム | 74票 |
( )数字は受賞回数、立浪は二塁手で1度、小笠原は一塁手で2度、和田は指名打者で1度、ローズはパ・リーグで5度、新庄はセ・リーグで2度受賞。
中日川上はMVPとベストナイン、規定により最優秀投手も受賞。既に獲得している最多勝、沢村賞と合わせて「5冠」となった。会見で「MVPを取れるとは思いませんでした。選んでいただいた皆さんに感謝したいです。一生懸命やったことを評価していただいたのなら、嬉しいです」と神妙な表情で話した。昨年は右肩痛に苦しんだが、最高のシーズンに「かなり(年俸が)上がるだろうね」と球団関係者。今季年俸の1億500万円からの大幅アップは確実で、2億円突破も見えている。だが、川上は「来年が大事。去年のオフ以上にしっかりとしないと」と話した。
ダイエー松中が、18年ぶり、史上7人目の「3冠王」に相応しいシーズンMVPを手にした。急性肝炎を患い、福岡市内の病院に入院中に朗報が届いた。「嬉しく思う。個人の成績よりもチームの成績にこだわっての成績。チームに貢献できたことに満足しています」。球団広報を通じ、コメントを発表した。打率3割5分8厘、44本塁打、120打点と堂々の成績を残した。MVPは00年以来の2度目の受賞。2年連続3度目となったベストナインとのダブル受賞も、当然だった。
3つ目の勲章に“赤ゴジラ”は戸惑いを隠せなかった。10年目にして初のベストナインを受賞した広島嶋が27日、球団事務所で驚きの表情を見せた。「どうなれば選ばれるのかも知りませんでした。ビックリです」。阪神金本、巨人ローズを抑え、セ外野手部門トップで選出。投票総数の違いがあるが、パ同部門と比較しても最高得票。首位打者、最多安打に加えて“3冠”を手にした。
昨年までとは何もかもが変わった。嶋自身も信じられなかった。「首位打者でさえ、まだ実感がないんです。ただ、この1年は死に物狂いでやってきたので良かったです」。記者投票で選出されるベストナインは、タイトルとは別の喜びがあった。「記者の方は、1番身近で毎日野球を見てますからね。自信にしたい」と少し胸を張った。
今回の受賞も含めたタイトル料、日米野球やオフのイベント出演料、1軍最低年俸保障などを合計すると、オフの追加収入は2000万円を超える。今季年俸700万円の約3倍だ。一気の“赤ゴジラバブル”には「大波が来た感じです。使い道が決まらないので貯金します」と苦笑い。この日も会見前に打ち込みを行うなど、ばら色オフに染まらない苦労人・嶋は、来季の飛躍へひた走る。
セ・リーグ | パ・リーグ | ||||||||||
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選手名 | 所属 | 1位 | 2位 | 3位 | 点数 | 選手名 | 所属 | 1位 | 2位 | 3位 | 点数 |
川上憲伸 | 中日 | 157 | 25 | 6 | 866 | 松中信彦 | 福岡ダイエー | 137 | 10 | 3 | 718 |
立浪和義 | 中日 | 19 | 74 | 23 | 340 | 城島健司 | 福岡ダイエー | 6 | 68 | 17 | 251 |
山本昌 | 中日 | 2 | 29 | 27 | 124 | 松坂大輔 | 西武 | 5 | 30 | 23 | 138 |
古田敦也 | ヤクルト | 12 | 14 | 15 | 117 | SHINJO | 日本ハム | 3 | 8 | 22 | 61 |
嶋重宣 | 広島 | 1 | 16 | 24 | 77 | 岩隈久志 | 大阪近鉄 | 1 | 10 | 17 | 52 |
井端弘和 | 中日 | 1 | 9 | 24 | 56 | 和田一浩 | 西武 | 1 | 6 | 17 | 40 |
岩瀬仁紀 | 中日 | 0 | 2 | 13 | 19 | 新垣渚 | 福岡ダイエー | 0 | 3 | 6 | 15 |
アレックス | 中日 | 0 | 2 | 4 | 10 | 三瀬幸司 | 福岡ダイエー | 0 | 1 | 10 | 13 |
福留孝介 | 中日 | 0 | 1 | 7 | 10 | 井口資仁 | 福岡ダイエー | 0 | 1 | 5 | 8 |
金本知憲 | 阪神 | 0 | 1 | 7 | 10 | 川ア宗則 | 福岡ダイエー | 0 | 1 | 5 | 8 |
上原浩治 | 巨人 | 0 | 3 | 0 | 9 | セギノール | 日本ハム | 0 | 1 | 3 | 6 |
谷繁元信 | 中日 | 0 | 1 | 6 | 9 | 中島裕之 | 西武 | 0 | 0 | 1 | 1 |
岡島真也 | 中日 | 0 | 1 | 1 | 4 | 白票 | 0 | 14 | 24 | 66 | |
岩村明憲 | ヤクルト | 0 | 1 | 1 | 4 | ||||||
ウッズ | 横浜 | 0 | 1 | 1 | 4 | ||||||
小久保裕紀 | 巨人 | 0 | 1 | 0 | 3 | ||||||
荒木雅博 | 中日 | 0 | 0 | 3 | 3 | ||||||
五十嵐亮太 | ヤクルト | 0 | 0 | 2 | 2 | ||||||
ローズ | 巨人 | 0 | 0 | 1 | 1 | ||||||
ラロッカ | 広島 | 0 | 0 | 1 | 1 |
無効票:セ3、パ1
セ・リーグ | パ・リーグ | ||||
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選手名 | 所属 | 票数 | 選手名 | 所属 | 票数 |
川島亮 | ヤクルト | 174 | 三瀬幸司 | 福岡ダイエー | 146 |
大竹寛 | 広島 | 8 | 歌藤達夫 | オリックス | 2 |
三東洋 | 阪神 | 1 | 西岡剛 | 千葉ロッテ | 1 |
桟原将司 | 阪神 | 1 | 該当者なし | 4 | |
該当者なし | 8 |
無効票:セ3、パ1
セ・リーグ | パ・リーグ | |||||
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選手名 | 所属 | 票数 | 位置 | 選手名 | 所属 | 票数 |
川上憲伸 | 中日 | 172 | 投手 | 岩隈久志 | 大阪近鉄 | 96 |
上原浩治 | 巨人 | 12 | 松坂大輔 | 西武 | 45 | |
山本昌 | 中日 | 3 | 新垣渚 | 福岡ダイエー | 5 | |
五十嵐亮太 | ヤクルト | 2 | 三瀬幸司 | 福岡ダイエー | 1 | |
川島亮 | ヤクルト | 1 | ||||
古田敦也 | ヤクルト | 151 | 捕手 | 城島健司 | 福岡ダイエー | 145 |
谷繁元信 | 中日 | 23 | 高橋信二 | 日本ハム | 2 | |
阿部慎之助 | 巨人 | 14 | ||||
矢野輝弘 | 阪神 | 2 | ||||
ウッズ | 横浜 | 174 | 一塁手 | 松中信彦 | 福岡ダイエー | 143 |
佐伯貴弘 | 横浜 | 7 | セギノール | 日本ハム | 2 | |
ラロッカ | 広島 | 6 | カブレラ | 西武 | 1 | |
鈴木健 | ヤクルト | 3 | 福浦和也 | 千葉ロッテ | 1 | |
荒木雅博 | 中日 | 80 | 二塁手 | 井口資仁 | 福岡ダイエー | 145 |
ラロッカ | 広島 | 80 | 水口栄二 | 大阪近鉄 | 2 | |
今岡誠 | 阪神 | 17 | ||||
仁志敏久 | 巨人 | 13 | ||||
立浪和義 | 中日 | 68 | 三塁手 | 小笠原道大 | 日本ハム | 131 |
小久保裕紀 | 巨人 | 64 | フェルナンデス | 西武 | 15 | |
岩村明憲 | ヤクルト | 58 | 中村紀洋 | 大阪近鉄 | 1 | |
井端和弘 | 中日 | 185 | 遊撃手 | 川ア宗則 | 福岡ダイエー | 95 |
宮本慎也 | ヤクルト | 2 | 中島裕之 | 西武 | 52 | |
シーツ | 広島 | 2 | ||||
石井琢郎 | 横浜 | 1 | ||||
嶋重宣 | 広島 | 176 | 外野手 | 和田一浩 | 西武 | 139 |
金本知憲 | 阪神 | 159 | SHINJO | 日本ハム | 121 | |
ローズ | 巨人 | 82 | 谷佳知 | オリックス | 47 | |
田村仁 | 横浜 | 31 | ベニー | 千葉ロッテ | 46 | |
アレックス | 中日 | 29 | 松村有人 | オリックス | 44 | |
高橋由伸 | 巨人 | 27 | 礒部公一 | 大阪近鉄 | 38 | |
福留孝介 | 中日 | 25 | 佐藤友亮 | 西武 | 3 | |
赤星憲広 | 阪神 | 16 | 柴原洋 | 福岡ダイエー | 2 | |
ラミレル | ヤクルト | 16 | 宮地克彦 | 福岡ダイエー | 1 | |
佐伯貴弘 | 横浜 | 9 | ||||
DH | セギノール | 日本ハム | 74 | |||
ズレータ | 福岡ダイエー | 68 | ||||
貝塚政秀 | 西武 | 5 |
得票総数:セ=195(無効5)、パ=154(無効7)
今年度の表彰選手が27日、発表され、最優秀選手(MVP)にセ・リーグは17勝の最多勝利投手で5年ぶりの優勝に貢献した中日の川上憲伸投手、パ・リーグは18年ぶり史上7人目の三冠王に輝いたダイエーの松中信彦内野手がそれぞれ選ばれた。川上は初、松中は4年ぶり2度目の受賞となった。
「MVPは夢にも思っていなかった賞」。川上は、晴れやかな表情で、心の底から喜びを噛み締めた。今季はチームの柱として投げ続け、17勝。最多勝、沢村賞、最優秀投手、ベストナインと、投手の賞をほぼ総なめ。川上の存在なくして、中日の5年ぶりのリーグ制覇はなかった。 昨シーズンを含め、プロ入りしてから何度も右肩痛に悩まされた。「1度は投手をやめようかという時期もあった。怪我に立ち向かっていってよかったと思う」。怪我との戦いに勝った誇りが、身体全体に溢れた。
平成14年に続き2度目のMVPに輝いた松中は、急性肝炎のため、福岡市内の病院に入院中。球団広報を通じて「選ばれたことは光栄だし、嬉しく思う」とコメントを発表した。打率.358、44本塁打、120打点で史上7人目の3冠王に輝いたが、プレーオフでは本領を発揮できずに西武に敗れ、連覇を逃した責任を背負い込んでいた。それだけに「優勝を目標に戦ってきたので、複雑な心境。来季は笑って終われるようなシーズンにできるよう頑張りたい」と喜びも半分のようだった。
「びっくり。感謝」と広島・嶋は目を白黒。ベストナインが記者投票と初めて知ったそうで「今まで縁がなかったですから」。首位打者、最多安打に続くタイトル獲得。プロ10年目、年俸700万円からの大躍進で、オフには大きなボーナスを得る。来季は広島球場の右翼席に「嶋シート」を10席設け、子供を招待する予定だ。
二重、三重の喜びは西武・和田。午前5時に絵美子夫人が都内の病院で第1子(男児、3450グラム)を出産。午後にはベストナインの朗報も届き「このような賞を目標に頑張ってきたので、現実になって、とても嬉しい。来年もとることができるように頑張ります」。連続日本一へ、パパの決意は新た。
プロ野球の最優秀選手(MVP)に27日、セ・リーグは17勝を挙げて最多勝になり5年ぶりの優勝に貢献した中日の川上憲伸投手、パ・リーグは史上7人目の三冠王に輝いたダイエーの松中信彦内野手が選ばれた。川上は初めてで、松中は4年ぶり2度目の受賞。
最優秀新人(新人王)には10勝を挙げたヤクルトの川島亮投手と、32セーブポイントで最優秀救援投手になったダイエー三瀬幸司投手が選出された。
プロ野球担当記者による投票が同日、開票された。17勝の川上は866点、松中も718点で2位以下を大きく引き離した。
ベストナインはセが中日から川上が初受賞したのをはじめ、4人が選ばれた。川上は規定により、最優秀投手として表彰される。パはダイエーから松中のほか、4人が選出され、日本一になった西武からは和田一浩外野手がただ1人選ばれた。
プロ野球の最優秀選手(MVP)に27日、セ・リーグは中日・川上憲伸投手、パ・リーグはダイエー・松中信彦内野手が、それぞれ選ばれた。川上は初、松中は4年ぶり2度目の受賞。新人王にはヤクルト・川島亮投手ダイエー・三瀬幸司投手が選出された。ベストナインはセが中日から川上ら4人が受賞。川上は規定により最優秀投手として表彰される。パは日本一の西武から和田一浩外野手がただ1人の選出だった。
日本シリーズの激闘から2日。惜しくも日本一を逃した川上はMVP受賞に晴れやかな表情で会見に臨んだ。
今季は27試合に先発して17勝を挙げた。何より7月8日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)から8連勝を挙げるなど、苦しい夏場を乗り切る原動力となり、チーム5年ぶりのリーグ優勝に貢献。周囲の評価は192票中157の1位票につながり、2位の立浪に大差をつける結果に表れた。
「1度はピッチャーを諦めようと思った時もあった。でも、ケガに一生懸命立ち向かってよかった」。昨年5月に右肩関節唇を損傷。昨年10月はよさこいリーグで必死に復帰への道を模索していた。それだけに喜びが体全体を突き抜ける。
この日までに川上が獲得したタイトルはMVPに加え、最多勝、沢村賞、最優秀投手にベストナイン、最優秀バッテリー賞、JCB・MEP賞。7冠で計1450万円を荒稼ぎだ。この活躍に伊藤球団代表は「年俸は倍増?そんなんでいいの」と今季年俸の1億500万円(推定)から一気に2億5000万円前後を提示する考えを示した。
最後に川上は表情を引き締め「こういう賞をいただいて“来年こそは”という気持ちになっている」と言った。来季こそ日本一奪回。エースは11月3日から沖縄秋季キャンプに参加し、来季に向けてスタートを切る。
5冠王だ。落合、バース以来18年ぶりの3冠王に輝いたダイエー・松中が最優秀選手とベストナインを獲得。打率.358、120打点、44本塁打の成績を収め、MVPは4年ぶり2度目。現在は急性肝炎のために福岡市内の病院に入院しているが「前回MVPを受賞した時より、チームの勝利にこだわって残した成績。満足しています」とコメント。今季は西武にプレーオフで敗れただけに「(来季は)笑って終われるようなシーズンにしたい」と気持ちを新たにしていた。
プロ野球の04年度表彰選手が27日、決まった。最優秀選手(MVP)には、セ・リーグが最多勝(17勝)になり5年ぶりの優勝に貢献した中日川上、パ・リーグは史上7人目の3冠王に輝いたダイエー松中が選ばれた。川上は初受賞、松中は4年ぶり2度目の受賞。新人王にはヤクルト川島と、ダイエー三瀬が選出された。ベストナインはセの中日、パのダイエーからそれぞれ4人選出。“赤ゴジラ”として今季注目され、首位打者を獲得した広島嶋が、外野手のセ最高得票を獲得した。
中日川上はMVPとベストナイン、規定により最優秀投手も受賞。既に獲得している最多勝、沢村賞と合わせて「5冠」となった。会見で「MVPを取れるとは思いませんでした。選んでいただいた皆さんに感謝したいです。一生懸命やったことを評価していただいたのなら、嬉しいです」と神妙な表情で話した。昨年は右肩痛に苦しんだが、最高のシーズンに「かなり(年俸が)上がるだろうね」と球団関係者。今季年俸の1億500万円からの大幅アップは確実で、2億円突破も見えている。だが、川上は「来年が大事。去年のオフ以上にしっかりとしないと」と話した。
パではダイエー松中が、18年ぶり、史上7人目の「3冠王」に相応しいシーズンMVPを手にした。急性肝炎を患い、福岡市内の病院に入院中に朗報が届いた。「嬉しく思う。個人の成績よりもチームの成績にこだわっての成績。チームに貢献できたことに満足しています」。球団広報を通じ、コメントを発表した。打率3割5分8厘、44本塁打、120打点と堂々の成績を残した。MVPは00年以来の2度目の受賞。2年連続3度目となったベストナインとのダブル受賞も、当然だった。
近鉄大村直之外野手が27日、FA宣言を行った。大阪市内の球団事務所に午前9時25分に書類を提出。受け取る立場の藤瀬管理部長より5分早い到着で、決意の強さを感じさせた。「思い切って権利を使ってみようと思いました。興味を示したくれた球団の話を聞いて、その中から決めたい」と話した。大リーグ移籍も視野に入れていたが「今のところは国内でと考えています」と語るにとどめた。
近鉄の大村直之外野手が27日、フリーエージェント(FA)宣言した。球団に申請書類を提出した後、球団事務所で記者会見し「不安もあるが、すっきりした。今はプロ入り前のドラフト時のような気持ち。11年間近鉄でやってきたことを生かして頑張りたい」と心境を語った。
今後の交渉は代理人を介して行う方針。「試合に出られるのが条件の第1になるが、興味を示してくれれば話を全部聞いて、その中で考えたい」と獲得意思を示した国内の全球団と交渉する意向だ。
近鉄・足高圭亮球団代表は27日、オリックスとの統合球団入りに難色を示す岩隈久志投手、礒部公一外野手について、本人の意思にかかわらず、プロテクト25人枠に入れる方針を明らかにした。両選手は既にオリックス・小泉隆司球団社長と会談し、新規参入を含めた他球団への移籍希望を打ち出しているが、足高代表は「プロテクトは会社のやる行為。岩隈君や礒部君抜きでの統合球団はあり得ない」と語った。
足高球団代表がこの日、合併球団入りを拒否している礒部や岩隈をプロテクト枠に入れる考えに変わりはないことをあらためて明言した。「説得には時間がかかるでしょう。(プロテクト枠決定の)11月4日を過ぎても、説得はしていきます」と長期戦を覚悟した。また、メジャー移籍を希望している中村については「(結論までに)時間がかかるのかどうか、今週中に確認したい」と明かした。
チームの顔・谷が11月の分配ドラフト前に、小泉球団社長と中村GMに会談を求める意向を示した。選手会納会が行われた神戸市内のホテルで「話ができるなら聞きたい。この先どうなるか分からないので」と話した。分配ドラフトの不透明な部分などについて、説明を求める予定。この日は4年連続5回目のベストナイン受賞が決まったが、チームリーダーとしてまずは球団の行く末を案じていた。
球界への新規参入を申請している楽天の三木谷浩史社長は27日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し「日本プロ野球組織の決定を指折りに数えて待っている。具体的な計画もあり、参入の自信はある。我々の新しい血と革新的な考えが野球界を変える」と力強く話した。
米ハーバード大で経営学修士(MBA)を取得している三木谷社長は英語でよどみなく会見。高騰する人件費について「(経営参画中の)ヴィッセル神戸と同様に、選手に球団の経営状況を開示し、適度な報酬と経営の問題点を理解してもらう。給与システムを再構築する必要がある」と力説。明大の一場投手への金銭授受問題にも触れて「氷山の一角。体質を修正しなければならない」と話した。
また、混迷が続く野球界への懸念からか「コミッショナーは強いリーダーシップを発揮し、戦術を練り、各球団のビジネス面での連携促進に努めて欲しい」と提言した。
プロ野球新規加盟を申請中の楽天・三木谷浩史社長が27日、東京・有楽町の日本外国特派員協会に招かれ、世界に向けて新規参入への熱意を語った。スピーチから質疑応答まで1時間の持ち時間全てにおいて通訳を介さず流暢な英語でこなした。ジョークで笑いを取るなど、米ハーバード大留学経験を生かし“できる社長”を印象づけた。
ライブドアの後追い批判など、厳しい質問も飛んだが、参入の経緯を説明し「強い自信を持ってます」と意気込んだ。ソフトバンクのダイエー買収の動きなどにも触れ「今後、大手インターネットがみんな参入するかもしれない。12球団だけではなく、16、17、18になればいいと思う」と球界の未来図まで言及。サッカーJ1神戸のオーナーとして「サッカーと比べて、野球はお金がかかりすぎる」と言い、日米球界を比較して「メジャーと比べて日本のコミッショナーには権限がない」と本音を披露した。
同協会ではライブドアの堀江貴文社長にも会見を呼びかけているが、11月2日のオーナー会議までの“登板”は見込めず、三木谷社長の不戦勝となりそう。終了後、三木谷社長はコーチ人事や球場改修については11月2日の承認まで発表しない方針を示し「2日は東京で結果を待って、その後に仙台に行きます」と話した。
近鉄のキャンプ地だった宮崎・日向市の黒木健二市長は27日の記者会見で、プロ野球への新規参入を目指す楽天がキャンプ地に同市を候補の1つとしていることを明らかにした上で、楽天の参入が決まればキャンプを誘致すると表明した。
同市によると、楽天側は1日に電話で、近鉄が練習に使用していたお倉ケ浜総合公園についての資料請求をしてきた。これを受け、日向市と宮崎県の担当者が東京で楽天に練習施設や宿泊先について説明した。楽天誘致を実現させることで、地元への経済波及効果につなげたい考えだ。
ライブドア・小島克典暫定GMが同社のホームページ上で「ライブドアGM日記」を26日夜にスタートさせた。以前から書きためていた分もあり、13日からの日記が一挙にアップされた。小島暫定GMは「反響があって嬉しい。野球のキャッチボールと同じように、ファンの方とコミュニケーションを取っていきたい」とコメントした。
プロ野球に新規参入申請している楽天の三木谷浩史社長は27日、都内の日本外国特派員協会で記者会見し「日本プロ野球組織の決定を指折り数えて待っている。参入の自信はある。我々の新しい血と革新的な考えが野球界を変える」となどと力強く話した。
米ハーバード大で経営学修士(MBA)を取得している三木谷社長は英語で会見。参入を決めた理由、意欲を語ったほか赤字体質に苦しむ球団経営の問題点を挙げた。
高騰する人件費について「(サッカーJリーグの)ヴィッセル神戸と同様に、選手に球団の経営状況を開示し、適度な報酬と経営の問題点を理解してもらう。給与システムを再構築する必要がある」と力説。明大の一場靖弘投手への金銭授受問題も「氷山の一角。体質を修正しなければ」と健全性確保を強調した。
宮崎県日向市の黒木健二市長は、楽天が同市をキャンプ地候補の1つに挙げていることを明かし、楽天の参入が決まればキャンプを誘致すると表明した。同市は近鉄のキャンプ地だったが、近鉄とオリックスの合併でプロ野球のキャンプがなくなることは確定的。楽天誘致で経済波及効果につなげたい考えだ。
東北市議会議長会の横山俊邦会長(福島市議会議長)が東京・内幸町のコミッショナー事務局を訪ね、根来泰周コミッショナー宛に「仙台市を本拠地とするプロ野球球団の実現について」の要望書を提出した。
楽天の三木谷浩史社長が27日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、球界の経費削減等の構造改革を訴えた。新規参入球団が正式承認される11月2日のオーナー会議前の“改革宣言”は、真剣に球界の改革を行いたいとする意欲の表れでもあった。
自己紹介から質疑応答まで全て英語でスピーチを行った三木谷社長は「球界はお金がかかりすぎる。赤字は20億とか30億とかいわれているが、なぜそれだけになるのか分からない。もっと経済的な情報を開示すべきだ」と言及。オーナーを務めるサッカー・ヴィッセル神戸ではユニホームをメーカーから提供されるのに対し、野球界では逆に金がかかること、選手への年俸高騰に加え、明大・一場などのスカウト金銭授受問題についても「氷山の一角」とし、健全な球団経営を訴えた。
戦力補強については「戦う集団にするために外国人が重要。巨人さんみたいにお金はかけられないが、キーナートGMがいい選手を獲得してくれると思う」と話した。
プロ野球への新規参入を目指す「ライブドア」の小島克典暫定GMが27日、外国人獲得の際にはサンフランシスコ・ジャイアンツの「メジャールート」を活用する意向を明らかにした。小島氏は02年ジャイアンツ時代の新庄(現日本ハム)の通訳兼ビデオアシスタントコーチ(スコアラー業務)を務めた経験から、バリー・ボンズ、ジェイソン・シュミット投手らとは現在もメールをやりとりする間柄だ。
小島氏は「承認された場合にはボンズやシュミットに相談する」と強調。新球団が誕生した場合、ボンズらのパイプを最大限に活用して補強する思惑だ。現在水面下で補強の準備を進め「合併球団のプロテクトを外れる40人、ドラフト10人、FAや無償トレード、戦力外からの補強で12、13人、外国人で3、4人を予定している。補強費は年俸合計で30億円以内です」と具体的に話した。
プロ野球新規参入の動きを受け、青森県還暦野球連盟など県内のアマチュア野球5団体が27日、三村申吾知事に「プロ野球が開催されない空白の解消を」などと要望した。また青森県高校野球連盟など2団体も同知事に県営球場の改修の必要性を訴えた。
それぞれの団体に応対した蝦名武副知事は「厳しい県財政もあり、県民の盛り上がりが必要」としながらも「新規参入の前から球場改修は検討していた。県としてできることをやっていく」と述べ、球場改修に前向きな姿勢を示した。
青森県内では88年以降、プロ野球1軍の公式戦が開催されていない。