わたしはかもめ2004年鴎の便り(11月)

便

11月6日

ロッテ移籍の山北、新天地で抱負[ニッカン]

中日からロッテにトレードで移籍した山北茂利投手が6日、千葉マリンスタジアムで入団会見に臨み「今年1年、ドラゴンズで悔しい思いをしたので、こちらで精一杯悔しさを晴らしたい」と抱負を語った。昨年まで2年連続で50試合以上に登板した山北だが、今季は登板機会に恵まれず、登板はわずか7試合にとどまっていた。バレンタイン監督は「長身からのボールの出どころが面白い。高い能力を持った選手」と貴重な中継ぎ左腕として期待を寄せた。

ページトップ

ロッテに移籍の山北が入団会見「悔しさを晴らしたい」[サンスポ]

交換トレードで中日から移籍したロッテ・山北が6日、入団会見。「こちらで精一杯悔しさを晴らしたい」と抱負を語った。昨年まで2年連続で50試合以上に登板した山北だが、今季の登板はわずか7試合。バレンタイン監督は「長身からのボールの出どころが面白い。高い能力を持った選手」と貴重な中継ぎ左腕として期待を寄せた。

◇前ブルージェイズ・ナカムラが秋季キャンプ参加

前ブルージェイズのマイケル・ナカムラ投手が、入団テストを兼ねてロッテの秋季キャンプに参加。ブルペンで約30球を投げ「いい感じで投げられた。以前から日本でプレーしたかった」と目を輝かせた。奈良県出身で、日本人の父とオーストラリア人の母を持つ28歳。3歳で豪州に移住し、サウスアラバマ大進学を機に渡米。昨年、ツインズでメジャー昇格。今季途中にブ軍へ移籍し、19試合で0勝3敗。9日からは日本ハムの入団テストを受ける。日本国籍のため、入団の場合はドラフトで指名されることが条件となる。

ページトップ

山北が入団会見

トレードで中日からロッテに入団した山北茂利投手が、千葉マリンで記者会見を行った。背番号は「15」に決まった。

昨シーズンまで2年連続で50試合以上に登板したが、今シーズンは故障にも見舞われ、7試合と登板機会に恵まれなかった。

山北
「今年1年、すごく悔しい思いをしたので、来年からは、千葉で精一杯悔しさを晴らしたい。」
バレンタイン監督
「新しい左ピッチャーだし、ビデオで見ただけだが、長身からボールが出てくるところが変則で楽しみ。左バッターにも右バッターにも効果的。」

ページトップ

佐藤が調査担当に

今季限りで引退したロッテ佐藤行き飛行外野手が、ロッテ編成部調査担当に就任することになった。

ページトップ

前ブルージェイズ投手・ナカムラ日本希望

日本球界入りを目指す前ブルージェイズのマイケル・ナカムラ投手(28)が6日、テストを兼ねて千葉・稲毛室内練習場で行われているロッテの秋季キャンプに参加した。ブルペンで直球中心に約30球を投げ込み「僕は日本国籍だし前からここ(日本)でやりたかった。もし希望が叶うなら長くプレーしたい」と話した。また東京ドームで日米野球を観戦したバレンタイン監督も「彼は外国人じゃないからね。枠の心配なく取ろうと思えば取れるよ」と話した。ナカムラは8日までロッテの練習に参加。9日からは千葉・鴨川で日本ハムのテストを受け、17日ドラフト会議の指名を待つ。

日本人の父とオーストラリア人の母を持つナカムラは、奈良県の出身。3歳でオーストラリアに移住し、サウスアラバマ大進学を機にアメリカに渡った。卒業後はそのままアメリカでプロ入り。昨年、ツインズでメジャー初マウンドを経験。今シーズン途中にブルージェイズへ移籍し、19試合に登板し0勝3敗の成績をマークした。

ページトップ

日米野球第2戦

◇全米5−3全日本

大リーグ選抜は1回、クロフォードの先頭打者本塁打で先制。4回には4番オルティスも、右翼へ特大の1発を放った。3−3の8回にはマルティネスの適時打などで2点を勝ち越した。全日本は相手の重い球質に苦しむ中、赤星の働きが目を引いた。2回に右翼線へ2点三塁打し、2−3の5回にはバント安打し、その後生還。7回には盗塁も決めた。

123456789R
全日本0200100003
全米11010002x5
全日本王監督
「渡辺俊は5回までと決めていて3失点に抑えたし、よく投げた。(打線は)本当は5点くらい取れたと思うけど、あと一押しといったところだね。一方的な試合になってないし、明日以降は投手にも頑張ってもらわないとね。(オルティスの本塁打は)見事な当たりだったね。照明まで飛んだか?バッティングは力だな。」
渡辺俊
「球場2つ分、飛ばされたような気分です。どこまで飛んでいくのかなと思った。気持ちいいくらいの世界一のホームランを見せてもらった。」(4回、オルティスに特大弾)
福浦
「こういう舞台でヒットを打てるのは気分がいい。体が動くかなと思っていたけど…。体はバリバリですよ(笑)。」

ページトップ

西武身売り200億円、ライブドア断った[ニッカン]

西武の親会社コクドがIT企業ライブドアに西武球団の売却を打診し、断られていたことが6日、明らかになった。西武グループは鉄道株価の急落から財務状況が悪化。球団譲渡の方針を固め、都内に拠点を持つ外資系投資企業を介して10月下旬に打診したが、200億円とされる売却額や本拠地問題などで折り合わなかった。コクドは放送会社など複数企業に打診しているが交渉は難航している。球界新規参入には「落選」したが、今日7日、帰国するライブドア堀江貴文社長の発言が注目される。

◇外資系通じ

50年ぶりに新規参入球団を迎えて、わずか4日。再びプロ野球界に衝撃が走った。今季12年ぶりに日本一の座に返り咲いた西武が、条件次第で売却の方針を固めた。

親会社のコクドがライブドアに売却を申し入れたのは10月下旬とみられる。まだ楽天と同社がプロ野球の新規参入を争っている真っ最中で、外資系企業を通じて売却額200億円、本拠地・西武ドームの継続使用を条件に提示したとされる。しかし、毎年20億円弱の赤字が見込まれる球団の売却希望額としては破格だった。ライブドアも新規参入に望みを残していた時期で、関係者によれば「あまりにも高額だった」と交渉を見送った。

既にソフトバンクが名乗りを上げているダイエーの売却額の「相場」は100億円前後とされる。ダイエーは今季も307万人の観客動員を記録したのに対し、西武は165万人と動員力は明らかに劣るなど、球団の「資産価値」はダイエーが上回る。

◇「高過ぎる」

しかし、インサイダー取引疑惑で株価が急落。財務体質が悪化したコクドとすれば、200億円の売却額と、運賃収入を確保できる西武鉄道沿線の球団維持ができなければ、球団を手放す意味がなくなる恐れがある。

同社以外にも複数の放送関連企業など数社に同様の条件で話が持ち込まれたが、高額な売却額と本拠地の問題が障害となり、まとまらなかったようだ。コクドは来年3月までに譲渡を完了したい意向だが、まとまらなければ来季も球団経営を継続する見込みだ。その後、経営状況が行き詰まった場合、売却条件を修正しながら譲渡先を求める。新規参入が見送られたライブドアだが、球団の会社組織は残す方針で、今後の条件次第で買収交渉に応じる可能性は十分だ。今日7日、滞在先の香港から帰国する堀江社長の発言が注目される。

◇所沢を使用

78年秋に創設。リーグ制覇15度で9度の日本一に輝く名門の歯車は、親会社の不祥事により狂い始めた。堤氏はコクド会長をはじめとするグループ会社の全ての役職を辞任。日本シリーズ終了翌日に球団オーナー職からも退いた。

同時に球団存続の危機が囁かれ始めたが、堤氏に近い関係者ほど「1線から身を引いても、球団は意地でも手放さないだろう」と口を揃えた。それほどライオンズへは自ら経営権を引き受け、所沢にライオンズタウンをつくった自負があり、西武ドームを中心にした娯楽施設に強い愛着を持っていた。

楽天の参入直後に今度はパ・リーグ盟主が直面した危機。譲渡の打診企業の1つがライブドアだったとは、あまりにも皮肉な状況を迎えた。

ページトップ

スカパーが有力候補、テレ朝は消極的[ニッカン]

「スカイパーフェクTV!」でパ・リーグの全試合を中継する、通信衛星(CS)放送のスカイパーフェクト・コミュニケーションズは10月末までに球団経営に積極姿勢を見せてた。重村一社長は同日の社長会見で「パ・リーグで球団が1つ足りなくなれば、我々が持ってもいいぐらいの気持ちでやっている」と話した。多チャンネルを保有する同社にとって、プロ野球中継は重要なソフトで、球団数減少は経営にも直結する問題だけに、有力な売却先として注目される。

最近では通信大手の有線ブロードネットワークスもダイエーの買収が入札形式になれば検討する方針を打ち出した。今回、コクドは放送関連、飲料メーカーなどに打診したとみられ、球界参入には京セラ、日産自動車などが興味を示したこともある。

一部で西武の売却先としてテレビ朝日が浮上したが、同局広報は「広報として把握していません」とした。広瀬道貞社長は10月26日の定例会見で「我々には球団経営のノウハウがない。今は番組の強化を図る時期で、球団まで手が回らない」と、球団買収には否定的だった。

西武ライオンズ
パ・リーグ発足の1950年(昭25)に結成された西鉄クリッパースが前身。51年から西鉄ライオンズに改称。三原監督の下、56〜58年は3年連続日本一に輝く。黒い霧事件を境にチームが弱体化し、70年代には73〜76年太平洋クラブ・ライオンズ、77、78年クラウンライター・ライオンズとチーム名が変わり、78年10月に西武が買収。本拠地を埼玉県所沢市に移した。広岡監督を迎えた82年から2年連続日本一に。86年から就任した森監督時代には、パ・リーグ初の5連覇を含め9年間で8度のリーグ制覇(日本一6度)。95年から東尾監督が指揮を執り、7年間で2度のリーグ優勝、02年に就任した伊原監督も1年目にリーグ優勝を果たした。今季、伊東監督がコーチ兼選手から昇格し、レギュラーシーズン2位ながらプレーオフを制してリーグ優勝。中日との日本シリーズにも勝って12年ぶりの日本一に輝いた。西鉄時代の5度、西武で15度の合わせてリーグ優勝20度は巨人(39度)に続く記録で、日本シリーズ優勝12度も巨人の20度に次いで多い。

ページトップ

西武が球団売却へ、堀江社長にも打診[スポニチ]

西武が球団売却に動いていることが6日、明らかになった。西武鉄道グループの中核企業コクドが子会社の西武ライオンズを売却し、プロ野球から撤退する方針を固めたもので、既に複数企業に打診。来年3月までに売却する方針だが、交渉は難航している。前球団オーナーの堤義明氏が全役職を辞任した西武鉄道の有価証券報告書への虚偽記載問題が大きな要因となったようだ。日本一からわずか12日、球界再編は再び混迷の度を深めてきた。

西武が複数企業に対して球団売却の交渉に入ったのは、関係者の話を総合すると、西武鉄道の有価証券報告書への虚偽記載問題で堤オーナー(10月26日辞任)が辞意を表明した10月13日以降、チームが中日と日本シリーズを戦っていた10月末だった。提案された売却価格は200億円以上、300億円とも伝わる。

今月2日に楽天との新規参入争いに敗れたライブドアには香港の外資系証券会社を通じて提案があった。コクド側からは民放キー局テレビ朝日に打診。また、球団買収に意欲を示すCS放送スカイパーフェクト・コミュニケーションズにも話が持ちかけられた模様だ。

西武鉄道の株価は虚偽記載問題の発覚後、半値以下に急落。ピーク時からの下落率は95%超で、グループの有利子負債総額は1兆3000億円にも達する。財務体質の劣化が進み、球団売却は不可避と判断。10月13日の辞任会見で「私としては球団は続けて持って欲しい」と語った堤氏だが、球界幹部からは「堤氏は球団を手放そうとしていた」との声もある。金融筋によると、以前から親会社コクドは毎年20億円から30億円の赤字が続く球団の売却を探っていた。

プロ野球からの撤退方針を固めたコクドは来年3月末の来季開幕までに売却を完了させる方向だが、売却交渉は難航している。早期売却が成立するかどうかは微妙だ。

提示した売却希望価格は200億円以上と高額で、打診を受けた企業はいずれも慎重姿勢。本拠地・西武ドームの継続使用を要請している点も障害となる。球団は赤字続きで、日本一となった今季も観客動員約165万人と不調。西武ドームでの日本シリーズも中日ファンが圧倒的という不人気でもあった。

売却には提示した条件緩和が必須との見方が強い。ある球界幹部は「本拠地に東京ドーム使用を認めることや、100%売却ではなく、球団株の51%以上を譲渡するといった経営権の移譲なら可能性は高まる」と語っている。また、親会社が移行することで、大リーグ移籍を希望しながら“封印”していた松坂がポスティング・システム(入札制度)での移籍を強く申し出る可能性も否定できない。オリックスと合併した近鉄から中村がポスティング・システムでのメジャー移籍を希望したのと同様、人気選手の流失も十分に考えられる。

野球協約上、球団譲渡にはシーズン前年の11月末までにオーナー会議の承認が必要。ただ、9月の同会議では「経営上の緊急事態が起きた場合は機動的に対応する」(滝鼻卓雄議長=巨人オーナー)と加盟申請・承認の延長を認めている。

6月の近鉄・オリックス合併に端を発した球界再編の激動は、史上初のストを受けた9月の労使交渉で来季12球団維持で合意。楽天の新規参入で一段落したように見えたが、ダイエーに続き、西武の身売りという第2波が襲ってきた。コクドでは交渉不成立なら来季も球団を継続保有する見込みだが、再来年以降は闇の中。球界は果てしなき再編劇に入ってきた。

◇松坂「売却ないと信じる」

歓喜の日本一からわずか12日。球団売却という激動の波に飲み込まれた西武ナインの表情は、一様にこわ張っていた。松坂は日米野球に参加するため、午後3時すぎに東京ドームに到着。大勢の報道陣に囲まれると「前にそういう(身売りの)話が出た時に、代表を通じて“それ(売却)はない”と聞かされている。僕らとしてはその言葉を信じるしかない」と絞り出すように話した。

有価証券報告書への虚偽記載などの責任を取って、10月13日に堤オーナーが球団オーナー職の辞任を表明。翌14日には伊東監督が全選手、スタッフに対し「球団の身売りなどの雑音があるかもしれないが心配するな」と事情説明を行った。さらに15日には星野球団代表が直接、選手に同様の説明をしたばかりだ。それから1ヶ月も経たないうちに、全てがひっくり返ってしまった。

選手会長の和田も「事実かどうかも分からないし、こっちに来て初めて聞いた。何とも答えようがないので…」。この日の時点で球団からの説明はなく「説明を求める?それはまだ…」と戸惑いを隠せない。今季27本塁打とブレークした中島も「決まった訳ではないんですよね?」と不安げな表情だった。12年ぶりの日本一。松坂は日本テレビの柴田倫世アナとの結婚を発表したばかり、バラ色のはずが一転、まさに激動のオフとなってしまった。

西武・星野球団代表
「売却という事実はありません。それだけです。一部報道があったからといってコメントする必要はないと思う。」

◇ライブドアへ買収話持ち掛けていた

新規参入に漏れたライブドアが、外資系証券会社を通じて西武から球団買収提案を持ち掛けられていた事実を明かした。同社広報部は「売却の打診は証券会社を通じてきましたが、今は検討はいたしておりません」と説明。10月下旬に外資系証券会社から提案を受けた時には、新規参入の審査中だったこともあり、回答を保留。その後の状況の進展はないとした。

200億円とされる売却額について、同社関係者は「あり得ない数字。立地的にも西武ドームの経営は厳しい」と言及。しかし、その一方で「西武ドームとの契約で広告収入やチケット価格の設定などを自社で行えたり、全ての条件が折り合えば買収の可能性はゼロではない」と話し、西武側の譲歩次第では買収を完全に否定するものではないことも示していた。

ページトップ

西武ライオンズ身売り交渉!200億円で9社に打診[サンスポ]

またしても球界に衝撃が走った。12年ぶりの日本一に輝いた西武ライオンズの売却を、親会社のコクドが9社程度の企業に打診していたことが6日、明らかになった。売却金額は200億円で、楽天に敗れたIT関連の「ライブドア」など数社は、あまりの高額と「本拠地・所沢」がネックとなり、断っていたことも判明。しかし、親会社の業績不振から、球団売却へ進むことは避けられない情勢。水面下で進行していた球界再編の"第2幕"が表面化した形だ。球界再編の第2波は、ダイエーにとどまらず、日本一に輝いて2週間足らずの西武をも飲み込もうとしていた。

6日、親会社のコクドが、複数の企業に西武球団の売却を持ち掛けていたことが判明した。この日分かっただけで9社。200億円での譲渡を希望し、監督・選手らの維持と、西武ドーム(埼玉・所沢市)を引き続き本拠地とすることを条件にしているという。

新規参入レースに敗れたライブドア、CS放送「スカイパーフェクTV」を運営するスカイパーフェクト・コミュニケーションズ、テレビ朝日、サントリー。さらには、ダイエー買収を検討している有線ブロードネットワークス、日産自動車、トヨタ自動車、日本コカコーラ、稲盛和夫最高顧問が堤前オーナーと親交が深い京セラなどにも話があった模様だ。

ライブドアの幹部は「打診があったのは確か」と認めた。200億円の譲渡額と西武ドームの本拠地使用がネックとなり、打診のあった段階では断ったが「今後金額が下がってくるようなことがあれば」と留保。スカイパーフェクト・コミュニケーションズの重村一社長は10月28日に「パ・リーグの球団が1つ足りなくなれば」と参入に意欲を示している。

テレビ朝日は10球団1リーグ制へ向けて経営参加を検討したが、2リーグ制維持で広瀬社長が買収の可能性を否定。他の企業も200億円の買収額と、年間20〜30億円の赤字が予想される球団だけに、買収を決断しづらい。複数の球界関係者は「5社から10社に声をかけたようだが、西武ドーム(本拠地・所沢市)がネックでいくつかが断ったらしい」と証言した。

一方で、コクドには球団売却を急ぐ理由がある。本業のホテルやゴルフ場などレジャー事業の業績不振で、8000億円以上の有利子負債を抱える。さらに大量に保有する西武鉄道の株価が、有価証券報告書の虚偽記載問題で半値以下に下落。発覚直前に同株を購入した企業が相次いで買い戻しを要請し、損害賠償請求の可能性も浮上。問題解決には数百億円の現金が必要で、西武グループのリストラを進める上でも、球団売却は決定済みとみられる。

それ以前から、球団の身売りは検討されていた。8月に横浜に売却を持ち掛けたことが発覚。堤義明オーナー(前コクド会長)が辞任した10月には「パ・リーグは倒産状態。経営努力で補えない部分もある」と、身売りの可能性を示唆した。

野球協約上、参加資格の譲渡は11月30日までに実行委員会とオーナー会議の承認を得なければならないが、特別な事情があれば期限は延期できる。2年前に横浜の筆頭株主がマルハからTBSに変更されたのは翌年1月。オーナー会議の滝鼻卓雄議長(巨人)も「球団消滅などの動きが出た場合は、機動的に審議する」としている。

売却先が見つからなければ、来季もコクドが球団を保有する。だが身売りの方針は決まっており、今後は相手探しの過程で、売却額との折り合いが焦点になる。やはり、新規参入の一方で球界再編の動きはあった。これが第2幕。ダイエー問題と合わせて、球界が再び“縮小”へと動く可能性も否定できない。

西武に売却を打診されたと思われる企業比較
会社所在地代表者資本金(円)売上高(円)業種
ライブドア東京都新宿区堀江貴文239億6400万308億
(108億2400万)
IT関連全般
スカイパーフェクト・コミュニケーションズ東京都渋谷区重村一500億1400万371億4600万
(356億1000万)
CS放送事業
テレビ朝日東京都港区広瀬道貞366億4280万2180億7800万
(2090億3500万)
放送事業
有線ブロードネットワークス東京都千代田区宇野康秀204億6425万1219億1300万
(938億9200万)
放送、カラオケ事業など
日産自動車東京都中央区カルロス・ゴーン6058億1300万4兆79億
(3兆5562億)
自動車の生産・販売
トヨタ自動車愛知県豊田市張富士夫3970億9兆256億6500万
(8兆2242億4100万)
自動車の生産・販売
京セラ京都府京都市西口泰夫1157億332万6005億6200万
(5183億7800万)
産業機械用部品の製造・販売

( )内は前年の売上高

西武ライオンズ
パ・リーグ発足の昭和25年、福岡市を本拠地に誕生した西鉄クリッパースが前身。翌年から西鉄ライオンズに改称。太平洋クラブ、クラウンライターと経営母体が変わり、53年10月に西武が買収。本拠地を埼玉県所沢市に移した。広岡監督を迎えた57年から2年連続日本一に。60年に日本シリーズで敗れたが、61年に就任した森監督の下、9年間で8度のリーグ制覇(うち日本一6度)を果たすなど黄金時代を築いた。平成7年から東尾監督が指揮を執り、7年間に2度リーグ優勝。14年、伊原コーチが監督に昇格して、4年ぶりのリーグ制覇。今季は伊東新監督の下、12年ぶりの日本一に輝いた。
西武・星野好男球団代表
「売却という事実はありません。それだけです。一部報道があったからといってコメントする必要はないと思う。」
巨人・桃井恒和球団社長
「西武さんがどうされるか、ということが分かった時点で12球団の1つとしてコメントできる。僕の方からいう段階ではない。」
オリックス・小泉球団社長
「驚きました。寝耳に水です。昨日(5日)、パ・リーグの理事会がありましたが…。親(会社)がダメになったら、子(会社)を切るということ。球界全体をどうしたらいいか、考えないといけない。」
野球協約第三十一条(新たな参加資格の取得、または譲渡、球団保有者の変更)
新たにこの組織の参加資格を取得しようとする球団は、その球団が参加しようとする年度連盟選手権試合の行われる年の前年の11月30日までに実行委員会およびオーナー会議の承認を得なければならない。(中略)ただし特別の事情がある場合は、実行委員会はこの期限を延期することができる。

◇堤オーナー辞任VTR

10月13日、堤オーナーが都内のホテルで緊急会見し、日本シリーズ後の辞任を発表。コクドが保有する西武鉄道の持ち株比率を過小報告していたことが理由で、同日付でコクド会長を含むグループの全役職を辞任した。コクドが大株主となっている西武鉄道株で、コクド名義以外に実質的にコクド所有の株式などがあり、それらを合計すると保有比率が計88%を超え、「特定少数者の比率が80%を超えた場合」と定めた上場廃止基準に違反。西武鉄道は同日、筆頭株主コクドとコクドの子会社プリンスホテルが、それぞれ保有する西武鉄道株の比率などを訂正し、関東財務局に届けたと発表した。

◇横浜の株式譲渡

グループ会社の統廃合などリストラ計画を推進していたマルハが53.8%保有していた横浜球団株を、30.4%保有していたニッポン放送に譲渡。平成13年11月15日、実行委員会でニッポン放送が横浜の筆頭株主と承認された。だが、ニッポン放送と同じフジサンケイグループのフジテレビがヤクルト球団株を保有していることを問題視した渡辺前巨人オーナーの異議により、横浜の筆頭株主変更は白紙撤回に。同年12月21日、マルハが15.8%の横浜球団株を保有するTBSに株譲渡を申し出ると、翌13年1月26日のオーナー会議でTBSが横浜の筆頭株主となることが承認された。

◇関連会社が計24

西武グループは運輸・交通機関、観光、建設・不動産・販売の3つの分野に合計24の関連会社を持つ。なかでも宿泊施設やスポーツ施設の経営を主な事業とするコクドは、中核会社でグループの大きな財源。西武ライオンズはコクドの100%子会社で、プリンスホテルもそれに当たる。コクドはさらに西武鉄道に48%、西武建設に50%を出資している。

◇西武の再編問題

7月7日
オーナー会議後の会見で、堤義明オーナーがオリックス、近鉄に続く新たな合併協議が進行していると発言。
8月31日
3週間前に西武が横浜に売却を打診していたことが発覚。横浜はこれを拒否したものの、西武が新たな合併・売却に動き出していることが判明。
9月7日
堤オーナーが、都内でロッテ・重光昭夫オーナー代行らと極秘会談。堤オーナーは「西武とロッテの合併はない」と断言。
10月13日
西武鉄道株の持ち株比率虚偽記載問題の責任を取り、堤オーナーが日本シリーズ後に辞任することを表明。球団経営について「パ・リーグは倒産状態。経営努力で補えない部分もある。あとは新社長がどうするかですが、新社長はドライだからどうなるか分かりません。私自身は(コクドに)持っていてもらいたいと思っているが」と球団売却の可能性を示唆。

ページトップ

西武ナインに衝撃!松坂「売却ないと信じるしかない」[サンスポ]

表情は暗かった。試合前に表面化した西武の球団売却打診。日米野球に参加している松坂、和田、中島の3人は明らかに困惑していた。「知りませんでした。以前にもそういう話を聞いていましたが、球団代表を通じて“それはない”ということだったので…。今のところ決まった訳ではないですし、その言葉を信じるしかないですね」と松坂は、うつむいたまま。選手会長の和田も「知りませんでした。事実かどうか分かりませんし…。(球団から)連絡はありません」と表情は硬かった。

“本隊”が秋季キャンプ中の宮崎・南郷町では伊東監督が呟いた。「何も聞いていないし、答えようがありません。自分が帰ってもできることはないので、現場の責任者として指導に専念するしかない」。指揮官は予定通りドラフト前日の16日まで指揮をとる。ある若手選手も「こっち(南郷町)では何の説明もないので、どういう状況になっているか分からないんです」と動揺を隠せなかった。

なぜ、日本一に輝いた年に…。日本シリーズ開幕前に星野球団代表から「身売りはない」と説明を受けていただけに、受けたショックは計り知れない。

◇楽天はコメントせず

楽天はこの日、西武が球団売却へ動いていた件について、コメントを避けた。同社広報部は「私共は新規参入が決まり、球団として鋭意努力している最中」とし、西武からこれまで楽天側に球団買収を持ち掛けられたかどうかについても、「答えられない」と話すにとどまった。

◇選手会・古田会長は静観姿勢

日本プロ野球選手会の古田敦也会長は、西武の球団売却問題について「現時点では僕も見守るしかない」と静観する姿勢。セ、パ各6球団維持に向けて奔走してきただけに「売却先が見つかれば、球団数は維持できる」と、あくまで12球団存続を強調していた。

◇ダイエーが球団株大半を売却へ…継続保有から一転

西武の球団売却問題が再び表面化した一方、ダイエーは球団についてこれまでの継続保有の方針から一転、球団株の大半を売却する方向へと方針転換している。

球団買収に名乗りを上げているソフトバンクとは、約8割を売却する方向で既に調整に入っている。一定割合の球団株はダイエーが保有し続けることで、優勝セールなど本業との相乗効果は維持していく方針だ。 さらにダイエーが米投資会社コロニー・キャピタルと結んでいる“秘密契約”も発覚。コロニーが指名するスポンサーに50億円で売却するといった内容。ソフトバンク以外にも数社が買収の意向をコロニーに伝えているという。

しかし、ダイエーは産業再生機構が資産査定中。球団を継続保有できるかどうか、機構は支援スポンサーの意向を尊重する方針だ。そのスポンサー企業が決まるのは2月になる。村上産業再生担当相が「資産査定を終えることが先決」と話す一方、産業再生機構も球団売却を“凍結”することも含めた対応について検討を始めており、来季までの球団売却は難しい状況にある。

ページトップ

西武身売りへ!ライブドアにも打診[報知]

◇親会社コクドが数社と接触

やっぱり西武は身売り−。2004年のプロ野球日本一、西武ライオンズの売却が検討されていることが6日、明らかになった。親会社の西武鉄道グループの中核会社コクドが、IT(情報技術)関連など複数企業に対し、200億円以上の高額で売却を打診しているもので、新規参入を目指していたライブドアにも話が持ちかけられていた。堤義明前オーナー辞任が発表された10月に浮上した売却話が現実のものとなったが、売却額次第ではライブドアが買収する可能性も出てきた。

売却への動きが明らかになったこの日、星野好男球団代表は「売却という事実はありません。それだけです。一部報道があったからといってコメントする必要はないと思う」と否定した。

西武球団に100%出資しているコクドは、1996年3月期から9期連続の営業赤字。株式や資産の売却で何とか最終黒字を維持している。だが、主力のホテルやゴルフ場などリゾート事業がバブル崩壊後、厳しい状況にあり、地価に続く西武鉄道株の下落が経営を直撃した格好だ。さらにコクドを中心とした西武鉄道グループ全体では1兆2000億円の有利子負債があり、経営を圧迫しているという。

金融筋によると、コクドは従来、赤字続きの球団の売却を探ってきた節がある。ある球界幹部は「堤オーナー(当時)が球団経営に意欲を失っている」と証言する。10月13日、有価証券報告書の虚偽記載を公表して以降、信用力の源泉の一つだった西武鉄道の株価が3分の1になる程の急落ぶり。89年には1兆6000億円を超えていた資産価値が、現在は1000億円を切ったとも言われている。そんな“窮状”が、売却交渉を推し進めたとみられている。

西武は売却先が見つからなければ、来季も売却交渉と並行して、球団経営を続けるが、日本一になったその年に消滅した球団はプロ野球70年の歴史で1チームもない。

西武ライオンズ
パ・リーグ発足の1950年、福岡市を本拠地に誕生した西鉄クリッパースが前身。翌年から西鉄ライオンズに改称。黒い霧事件を境にチームが弱体化した70年代には、太平洋クラブ、クラウンライターと経営母体が変わり、78年10月に西武が買収。本拠地を埼玉県所沢市に移した。広岡監督を迎えた82年から2年連続日本一に。85年に日本シリーズで敗れたが、86年に就任した森監督の下、9年間で8度のリーグ制覇(うち日本一6度)。95年から東尾監督が指揮を執り、7年間に2度リーグ優勝。02年、伊原監督の下、4年ぶりのリーグ制覇。今季は伊東新監督が12年ぶりの日本一に導いた。創立からのオーナーだった堤義明氏は日本シリーズ後に辞任。現在は山口弘毅氏がオーナー代行を務める。

◇球団株100%一企業への売却は困難

コクドは、本業のレジャー事業の不振に加え、有価証券報告書の虚偽記載問題で西武鉄道株の株価が急落し、財務体質の立て直しを図るためにプロ野球からの撤退方針を固めたとみられる。明大政経学部の高木勝教授も「日本一になったとはいえ、財務体質を考えれば球団の売却は当然だと思う」とみている。

コクドは複数の企業に、200〜250億円という売却価格を持ち掛けたとされる。この金額について、高木教授は「西武側の目いっぱいの願望で、実際の売却価格は200億円を切るだろう。球団経営が毎年赤字だったことを考えても、双方が納得できる金額としては150億〜200億円あたりが落としどころではないか」と指摘した。

ただし球団売却後も、本拠地の西武ドーム(所沢市)まで、観客のほとんどが西武鉄道を利用することになる。高木教授は「受け入れ企業にとっては、西武のイメージがついたままになることはネックとなる。最初は球団株を100%買うことは無理だと思う」と話した。

◇額が下がれば買収の可能性

近鉄・オリックスの統合、選手会によるスト、楽天の新規参入…再編問題も沈静化したと思われた矢先、ダイエーに続いて今度は日本一球団の売却話が浮上した。

打診を受けた企業は、IT企業や放送関連など複数あり、西武関係者によると、NTTドコモ、日産自動車、テレビ朝日の名が挙がっているという。その中には、2日に新規参入を認められなかったライブドアの名前もあった。

ライブドア・ベースボールの小島克典暫定GMによると、売却打診は「いつのことかは覚えていない。ただ(新規参入球団が決まった)11月2日より前だったことは確かです」。新規参入球団を検討した日本プロ野球組織(NPB)審査小委員会のメンバーには、西武の星野球団代表が名を連ねている。参入を拒否した相手に売却を申し出るほど、切羽詰まった状況だったのか。関係者によれば、売却打診は外資系証券会社を通して行われ、買収提示金額は200〜300億円だった。

ライブドアの熊谷史人副社長はスポーツ報知に対し「(買収は)真剣には検討していません。実現性は提示金額に変更がなければ、可能性はゼロ」と現時点での買収は否定した。確かに、球団経営で毎年20〜30億円規模の赤字が見込まれる中で、コクド側が示した売却金額が高額なため、ライブドアを含め、いずれの企業も慎重な姿勢を見せている。コクド側が、引き続き西武ドームを本拠地とするよう要請していることも障害となっている模様だ。

だが、熊谷副社長は「西武球団の貸借対照表、損益計算書の状況、保証金や加盟料の問題がありますので、(買収可能額が)いくらかは何とも言えません」とも付け加えた。堀江社長は以前、ダイエー球団に対し、200億円で買収をもちかけたともいわれており、球界参入へは依然として意欲的。売却額が下がれば、買収に動く可能性は十分にありそうだ。

ただ、ライブドアは2日に参入を見送られたばかり。熊谷副社長は「仮に我々が買収に名乗りを上げたとき、NPBはいったい何ていうのでしょう?仙台で参入できなかったのは、単に楽天とライブドアを比較した結果だったのか。それともライブドアは球団を持つに相応しくない企業と判断されたのか?それが分からないうちは、買収は検討できません」というNPBへの問いかけも忘れなかった。

ページトップ

京セラ、ユニクロが買収否定的[報知]

これまで球界参入をささやかれていた各企業は6日、球団買収に否定的な反応を示すか、週末のため休業だった。「京セラ」は広報担当者が対応。西武買収に関して「最近も稲盛会長と話をしたが(買収は)話題に上らなかった。あり得ない話です」と否定した。

カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開する「ファーストリテイリング」は、「広報担当者がいない」としてノーコメント。同社はソフトバンクがダイエー買収を表明した先月18日、「私どもも『ユニクロがダイエーを買収する』などと囁かれたが、当時から根も葉もない噂。そんな意思は全くない。畑違いのことをやっている場合ではない」と話しており、西武買収に動くことには否定的とみられる。

また、今回打診企業として名前が挙がった「日産」の関係者は「広報担当者が休みなので、週明けにならないとお答えできない」とコメント。「サントリー」、「NTTドコモ」もこの日、会社が休業のため「週明けに連絡して欲しい」とのことだった。

◇テレ朝は困惑

西武球団の売却が一部で噂になっているテレビ朝日は、困惑の色を隠せない様子。同局の広報部は「西武球団の売却については、私どもは把握しておりませんので、答える立場にないです」としている。先月26日の同局・広瀬道貞社長は、定例会見で西武球団の買収の可能性について質問を受け「番組面を強化するのが大仕事。球団経営のノウハウはないし、手が回らないのでないでしょう」と否定している。

◇3月末までの売却可能

野球協約の第31条には、球団譲渡、保有者の変更について「参加しようとする年度連盟選手権試合の行われる前年の11月30日までに実行委員会、及びオーナー会議の承認を受けなければならない」と規定されている。この通りに考えれば、西武もダイエーも売却の話を、あと24日でまとめなければならない。

しかし、9月8日のオーナー会議終了後の記者会見で、滝鼻議長(巨人オーナー)は「現状の日本経済を考えると、何が起きるか分からない。万一、球団が消滅したり、その他の動きがあった時は機動的に審議したい」と明言している。球界再編、すなわち縮小=1リーグという流れは、労組・日本プロ野球選手会との取り決めなどで、とりあえず消えてはいるものの、親会社が経営難などにより球団を手放す可能性は残されていた訳で、滝鼻議長の発言も「十分に起こりうる事態」を想定してのものだったのだろう。

横浜がマルハからTBSに所有者が変更になった際(2002年)も、1月に臨時のオーナー会議を開催して対応している。今回は、滝鼻議長が既に臨機応変の構えを表明しているだけに、11月30日以降でも審議されるだろうし、問題がなければ承認もされるだろう。コクドが希望する3月末までの売却は可能と思われる。

ページトップ

古田「見守るしかない」[報知]

日本プロ野球選手会・古田敦也会長は6日、西武の身売り報道について静観する姿勢を示した。日米野球出場のため、東京ドームで取材に応じた古田会長は「西武が身売り?そうなんですか?まだ何も聞いていないです」と驚いた表情。「動向を見守るしかないですね」と慎重に話した。

野球協約では、新規企業が参入するには、原則的には前年の11月30日までに実行委員会、オーナー会議の承認を得なければならない。西武だけでなく、ダイエーも期限内に身売りの手続きを完了させることは困難だが、「今回については非常事態なんでね。そうも言ってられないでしょう。何とかうまくいく方向に進めばいいと思う」と期限を先延ばしにするなど、柔軟な対応が必要と訴えた。

◇パ小池会長「心配だ」

「西武身売り」との一部報道を受け、パ・リーグの小池唯夫会長は6日、「現時点では西武から何も聞いてはいない」と話すにとどまった。

都内の自宅前で取材に応じた同会長は「(2日の)オーナー会議で山口オーナー代行と話す機会があったが、全くそういう(身売りの)話はしていなかった。昨日(5日)の理事会でも星野代表から何も話がなかった。ダイエーの株の問題とかは、こちらから質問したが…」。楽天の新規参入は決まったものの、ダイエー、そして西武と東西の人気球団の身売り話の過熱に当惑の表情を浮かべた。「プレーオフを戦った両チーム、西武は日本一チームだから…伝統ある有力球団。心配は心配だ」。

堤前オーナーが退任した際、山口オーナー代行からは「オーナーは空席のままだが、いままで通りやる」との報告を受けていたという。「何かあると電話が掛かってくるんだが、売却を打診した段階では何も言ってはこないんじゃないか。こちらからもすぐには問い合わせない」と小池会長は話し、静観の方針を示した。

◇ロッテ瀬戸山代表驚き

ロッテ・瀬戸山隆三球団代表は6日、千葉マリンスタジアムで報道陣の取材に応じ、西武の球団売却交渉が明らかになったことについて「事実かどうか分からないし、何とも言えない」と話し、事態を静観する構えを見せた。

近鉄・オリックスの合併が発覚した6月以降、ダイエーに合併を打診。さらに西武とのカップリングも検討し、いずれも不調に終わっていたロッテは、楽天の参入が決まった2日のオーナー会議の際に重光オーナー代行が「このままで終わるとは思わない。球界全体の後押しがあれば合併も含めてもう1度、考えるかも知れない」と話していた。

しかし、今回急浮上した西武の身売りには、審査小委員会で委員を務めた瀬戸山代表も「新聞の報道が事実なら(球界の)地殻変動はすごいとしか言えない。時間的に難しい?それも他球団のことで何とも言えない」と驚きを隠せない様子だった。

ページトップ

「パが終わっちゃう」王監督困惑

西武の球団売却報道にダイエー王貞治監督が、パ・リーグ崩壊の危機に警鐘を鳴らした。

日米野球第2戦で午後2時すぎに東京ドームに姿を見せた王監督は、既に衝撃報道を耳にしていた。詰めかけた報道陣に両手を上げてちょっぴりおどけたようなポーズを取った。球界再編問題、史上初のストライキ、そしてダイエーに続き、西武の球団売却問題…。激震に見舞われ続ける球界に王監督も困惑を隠しきれなかった。

王貞治監督
「うちの次は西武か。どうなるんだろうね。まだはっきり決まった訳じゃないんだろ?明日になれば状況が変わってしまうかもしれないし、1回1回コメントしてもね。でも、うち(ダイエー)と西武がなくなったら、パ・リーグは終わっちゃうよ。」

大きく息を吐きながら、半ばあきれたような表情で言った。

王監督にとって、これほどまでに「グラウンド外」の出来事に振り回されたシーズンはなかった。初優勝を遂げた99年のオフから球団売却騒動の渦中に立たされ、ダイエー本社をめぐる再建問題に振り回されてきた。監督就任10年目の今年は、それが現実のものとなりつつある。既に本社は産業再生機構の活用を決め、支援企業を求めている。球団には通信大手のソフトバンクが買収に名乗りを上げ、来季以降の球団運営がどうなるのかまだまだ不透明な状況だ。

そんな激動のオフに西武の売却問題が勃発。「西武の問題もそうだけど、とにかく今年は変革の年。色々変わる年だね」。新球団楽天のパ・リーグ参入が決定したが、球界を次々と襲う「荒波」に気が休まる間もない。厳しい表情で東京ドームの監督室に姿を消した。

◇来月以降も買収できる

ライブドアが西武を11月30日以降に買収できる可能性はある。野球協約では球団の譲渡、所有者の変更は11月30日までに実行委員会およびオーナー会議の承認が必要とされている。ダイエーの産業再生機構入りの結論次第で流れの変化が予想されたためで、議長を務める巨人滝鼻オーナーは「突発事項が起きたときには対応する用意がある」と発言している。横浜がTBSに球団株式を譲渡した際も開幕直前の02年3月に最終的に承認された。

オリックス小泉球団社長
「新聞の報道を見て驚きました。今のパ・リーグが置かれている状況がどれほど厳しいものかを表していると思います。球界再編問題がどういったところから生まれているのかを、全体で考えなければならない時期にきている。」
日本ハム今村球団社長
「ニュースを見て初めて知り、驚いた。知ったばかりで何も分からないのでコメントは差し控えたい。」
日本ハム高田GM
「楽天の参入決定で落ち着いたと思ったところで、また目が離せない状況になってきたね。来季も(パは)6チームだと思うけれど球団売却とかして間に合うのかね。」
阪神野崎球団社長
「一般論として参入障壁が低くなったことから、球界としてはいかなる事態になろうとも対応し得る環境にある。将来的に縮小に向うのではなく、色々な意味で対応できるシステム、考え方、雰囲気はできている。」
横浜峰岸球団社長
「(西武は)何か大変みたいだね。横浜の身売り?うちはそういうことはありません。」
阪神岡田監督
「それにしても今年の球界は色んなことが起こるなあ。」

ページトップ

古田選手会長「見守るしか…」

西武が球団売却を複数企業に打診していたことを伝え聞いた、日本プロ野球選手会の古田会長は「そうなんですか。動向を見守りたいですね」と語るにとどめた。全日本メンバーとして、この日も東京ドームでプレー。ストに発展した合併問題が、楽天の新規参入を認める形で決着したばかり。新たな球界再編の予兆になりかねないとあって、慎重な姿勢を貫いた。

ページトップ

「信頼性あるんですか」和田も驚くしか…

球団売却問題がグラウンドにも飛び火した。西武選手会長の和田一浩外野手は情報はないのか報道陣へ逆取材するしかなかった。日米野球出場のため東京ドーム入りした際は寝耳に水の様子で「ホントですか。今、知りました。(情報は)信頼性があるんですか。(本拠地の)場所はどうなるんですか」とビックリした表情。突然のことに、ただ驚くしかなかった。

ロッカー室で新聞を読み、試合前の練習を行った後は「今の段階では何も言えないし、憶測で言うことはできません」と慎重な構えを見せた。球団からの連絡もなく、仮定の話には答えようがないといった様子だった。

同じく日米野球出場の中島は「知りませんでした。(返答するのは)難しいです」と困惑した表情を浮かべていた。

松坂
「まだ決まった訳ではないんですよね。前にもそういう話が(報道で)出たとき、星野球団代表から『それはない』というふうに聞きましたし、『ない』という言葉を信じるしかないですね。」

騒動は秋季キャンプ地の宮崎・南郷も襲った。伊東監督をはじめ、日米野球出場組らを除く多くの選手が滞在している。球団関係者は「変わった様子はなかった」というが、現場が動揺することは想像に難くない。12年ぶりに日本一を奪還したパ・リーグの盟主を襲った球団売却問題。首脳陣、選手は揺れる日々を過ごすことになる。星野代表は「何も聞いていないので、お答えのしようがありません」と話すにとどまった。

ページトップ

礒部の希望通った、プロテクトから外れる[ニッカン]

オリックスの中村勝広GMは6日、近鉄の礒部公一外野手を4日に提出したプロテクト(優先保有)25選手から外していたことを明らかにした。 当初、同GMはプロテクトについて一切明かさない方針だったが、この日行われたミーティングの中で、選手から質問されて明言した。理由について、小泉球団社長は報道陣に「熱意のない人を取るより、熱意のある人を取ろうということ」と説明した。

礒部は以前から合併新球団行きに難色を示していた。近鉄の足高代表から年俸で約1.5倍の条件提示を受けたが「お金の問題じゃない。プロテクトを拒否する姿勢は変わらない」としていた。

ページトップ

礒部のプロテクト漏れに選手が猛反発[スポニチ]

オリックスの選手会が近鉄・礒部公一外野手のプロテクト選手漏れを巡って猛反発した。6日、小泉球団社長と中村GMが神戸市内の合宿所にオリックス51選手を集め、ミーティングを行ったが、その席上で小泉社長がプロテクトを外した事実を報告し「礒部選手にはチーム愛がなかった」と説明。プロテクト拒否の特例を認めたことで選手の不満は爆発。ミーティングは球団側の判断で強制終了し、退出する小泉社長には怒号が飛び交う事態となった。

川越副会長は「行った先々で頑張ってくれということだったが、明確な説明はなかった」と憤慨。これまで球団の現状を理解し、不満を最小限にとどめてきた選手会も、収まらなかった。小泉社長は「熱意ない人を取るより、熱意のある人を取ろうということ」と報道陣に説明したが、8日の分配ドラフト後も混乱は続きそうだ。

ページトップ

青波・中村GMが礒部のプロテクト漏れを選手側に説明[サンスポ]

オリックスは6日、神戸・西区の合宿所「青濤館」で全員ミーティングを行い、選手側から合併球団入りを拒絶した近鉄・礒部公一外野手に関する質問が飛び出し、中村勝広GMがプロテクト(優先保護)から外したことを“公表”。礒部問題の波紋は、意外な形で表面化した。

思わぬ展開だった。礒部をプロテクトから除外した理由を、球団側がこういう形で説明することになるなんて…。全員ミーティングで小泉球団社長が合併球団と楽天に分かれることになったことへの陳謝、パ・リーグの経営環境などを説明。その後の選手側からの質問で、礒部のプロテクト問題がテーブルに上がった。

「新聞に載っているが、ああいうことでプロテクトを外れるのか?」。合併球団入りを頑なに拒否。礒部の希望通りのプロテクト漏れ報道は、オリックスの選手にとって、さらりと受け流すことはできない問題だった。

その理由を中村GMは「チームに愛があるか、ないか」と説明したが、選手側は「そんなのでプロテクトを決めていいのか」と“追い討ち”をかけるシーンも…。結局、小泉社長が「そろそろ時間ですから」と打ち切ったという。

「チーム愛?人それぞれ感じ方が違う。致し方ない。礒部は向こうのチーム(近鉄および楽天)に熱意があったんだろう」。中村GMは不満分子を抱えることより、新生チームへの情熱を優先。8日に分配ドラフトが行われるが、みんながスッキリと運命の日を迎えることはなさそうだ。

◇楽天球団代表が近鉄関係者にスタッフ募集の説明会

楽天・米田純球団代表が6日に来阪し、藤井寺球場に隣接する合宿所・球友寮で、約50人の近鉄関係者にスタッフ募集の説明会を行った。

スカウト、トレーナー、打撃投手などの専門職で、近鉄を優先にその他の枠を含め、最大50人程度を採用。平均年俸を提示し、希望者を募った。

「プロフェッショナルなスキルを持たれている。ぜひ、来ていただいて、白いキャンバスに、楽天イーグルスの色をつけていただきたい」。米田代表は冒頭で楽天の会社説明、新しい野球観もアピール。「やるんだ!というのが伝わってきた」と、好感を口にするスタッフもいた。

既に雇用説明会のあったオリックスを選ぶか、新球団の門を叩くか。希望者は後日、楽天側と面談し、条件面など詳細を煮詰めていく。

◇オリックスが10日に結団式

オリックスは分配ドラフト(8日)後の10日に大阪市内のホテルで結団式を行うことになった。中村GMが明らかにしたもので、「茶話会だな」と語っていたが、仰木監督、全コーチ、全選手が初めて一同に介する。また12日から新チームとしての練習も開始。いよいよ本格的に活動を始める。

ページトップ

中村GMポロリ、礒部は優先枠外[報知]

オリックス・中村勝広GMは6日、近鉄・礒部公一外野手がプロテクトから外れたことを、ナインの前で“公表”してしまった。8日の分配ドラフト終了後まで非公開だったはずの個人情報を漏らしてしまった。

この日、小泉隆司球団社長ら球団首脳は、日米野球出場の山口を除いた全選手を神戸市西区の合宿所に集め、楽天との間に振り分けられるナインにエールを送った。だが、合併球団入りに難色を示す近鉄選手の動向に対する質問が続出。“礒部外し”の説明を求められるハメになった。「隣にいた社長も戸惑っていたが、これを言わないとブルーウェーブの選手が納得しないと思った」と同GMは舞台裏を明かした。

「近鉄選手のゴネ得。納得がいかない」とオリックス・ナインは反発。礒部本人は「知っていても8日までは何も話しません」と口を閉ざしているが、同GMは「一個人の立場で話をした。人それぞれ感じ方、受け止め方が違うから致し方ない」と苦しい弁明。合併新球団は選手達の心がバラバラのまま、10日にも発足する。

◇岩隈またも拒否

近鉄・岩隈久志投手は6日、改めて合併球団入りを拒否する意向であることを明らかにした。この日、日米野球第2戦(東京ドーム)の試合前に「オリックス側から連絡?近いうちにあるでしょう。僕もきちんと気持ちを伝えたい」と話した。小泉球団社長らと初めて会談した10月22日には、はっきりと意思を伝えられず、合併球団にプロテクトされていると見られる。8日に行われる分配ドラフト前の7日にも会い、自らの言葉ではっきりとトレードを要望するなど意向を伝えるつもりだ。

ページトップ

「礒部プロテクト外」でオリックス説明会紛糾

オリックスの分配ドラフトに関する説明会が、選手の反発で紛糾した。楽天との分配ドラフトを8日に控え、オリックス小泉隆司球団社長は6日、神戸市西区の合宿所で、1、2軍選手に説明会を開いた。 当初は小泉球団社長と中村GMが現状を説明し、激励で終わるはずだったが、谷が近鉄礒部公一外野手がプロテクト枠を外れたという報道を受け「本当ですか?」と質問。小泉社長は枠の個人名は「公表しない」と言い続けてきたが、中村GMが「彼は外した」と答えたことから、雰囲気は一変。「拒否し続けたからですか?」などの詰問に遭い、合併新球団への「熱意が感じられなかった」と説明したが、いっそう反発を招く結果になった。礒部を攻撃した訳ではない。自軍ナインには「プロテクトは拒否できない」と厳命しながら、近鉄側の移籍希望は認め、枠に入って当然の礒部を「誠意のなさ」を理由に外した姿勢だ。選手達はその姿勢を追及しようとしたが、球団側は時間を理由に一方的に説明会を打ち切った。

◇岩隈「直接拒否」

合併新球団オリックス・バファローズ入りに難色を示している近鉄岩隈が、次回のオリックス側との会談で拒否の姿勢を直接伝える考えを示した。プロテクト枠に入っている同投手はこの日、日米野球が行われた東京ドームで「オリックスから連絡?近いうちにあるでしょう。前回、小泉社長にお会いした時はほとんど話を聞くだけだったので、次ははっきりと気持ちを伝えたい」と話した。同投手は8日の分配ドラフト後にトレードを志願する構えを見せている。

◇大島も枠外だった

オリックス大島公一内野手が、合併球団のプロテクト枠から外れていることが6日、分かった。8日の分配ドラフトで新規参入球団の楽天指名がなければ、合併球団であらためて去就を協議する。現役続行か、引退してコーチに就任するかが検討される。

◇FA交渉解禁

FA宣言した大村が年内決着を望んだ。FA交渉解禁となったこの日は、藤井寺球場で練習。「どこでも声をかけていただけるなら、本当に嬉しい。まだ(他球団から)連絡は何もありませんが、時間はありますから。年内にはすっきりしたい」と長期戦も覚悟していた。

ページトップ

一場、楽天事実上決定[ニッカン]

明大・一場靖弘投手(桐生一)の楽天入団が6日、事実上、決定した。日本ハム高田繁GMがこの日午前、OB戦出場のため訪れた東京・調布市の明大合宿所で、一場の後見人的な立場である明大の別府隆彦元総監督と会談。同GMは自由獲得枠で一場を指名する意思がない球団の意向を伝えた。楽天以外に一場を自由獲得枠で狙う球団がないことから、事実上の「楽天入団」が決まった。

別府元総監督は先月24日に「高田もGMに就任したし明大OBの下でやるのが1番いいだろう」と“ラブコール”を送っていた。だがこの日の日本ハムの事実上の“お断り”に「これで決まりだな」。一場本人とは直接、話をしていないが「自由枠という最高の評価をしてくれているとこ(楽天)に行くと思うよ」と続けた。西武の自由獲得枠での指名も一部で取り沙汰されていたが、その西武に球団売却話が噴出。この日、一部で掲載された新聞を見ながら「これで西武も難しいだろう。お話はもらっていないが、西武に対しては(話が仮にくれば)お断りを入れようと思う」と親心ものぞかせていた。

ページトップ

一場、楽天入り「決まり」[報知]

◇明大・別府監督が明言

巨人、横浜、阪神との金銭授受が発覚した明大・一場靖弘投手の楽天入りが6日、確実となった。同投手には楽天、西武、日本ハムが関心を示していたが、後見人の別府隆彦・前明大総監督が球団売却問題で揺れる西武に断りの連絡を入れることを決断。さらに日本ハムは高田繁GMが明大野球部合宿所を訪れ、一場獲り撤退を表明した。残った楽天へ自由獲得枠で入団することが決定的となった。

球界を揺るがせ、巨人、横浜、阪神3球団のオーナーの辞任にまで発展した一場騒動。渦中の154キロ右腕の進路が、ようやく決まった。別府前総監督が「日本ハムも西武も、現場は欲しいようだけど(どちらも)難しいでしょう」と発言。取材陣に「楽天入りか?」と聞かれ「決まり」と明言した。

三つ巴だった争奪戦が急展開した。この日午前、明大OBの日本ハム・高田GMが一場獲りから退くことを別府前総監督に伝えた。また、西武には球団の売却話が浮上。別府前総監督は「こういう問題(売却)が出るなら、もう選手をとるとかそれどころじゃないだろう」と経営面なども不安視。「こちらから断ろうと思っている」と7日にも断りの連絡を入れることを決めた。

楽天は、新規参入が決まった2日、広野功編成部長が明大合宿所を電撃訪問。「(金銭授受の)汚名返上はゼロから始まる新球団でこそできる」と自由獲得枠での入団を猛アピールしている。自由獲得枠の行使を表明している球団はほかにはなく、事実上、楽天入りが決まった形だ。

一場はこの日、取材陣に対応しなかったが、進路については別府前総監督に任せている。近日中にも、広野編成部長が明大合宿所を再訪。一場らと会談する予定で自由獲得枠の締め切りとなる10日までに手続きを済ませる予定だ。また、一場は11日に東京・千代田区の明大を訪問。学校サイドへの謝罪を終えてから「楽天・一場」が正式に誕生する。8月中旬に巨人との金銭授受が発覚してから2か月半。“日本球界を揺るがせた一場は、仙台で産声を上げる新球団でプロの第1歩を記す。

一場靖弘(いちば・やすひろ)
1982年7月5日、群馬・吾妻町生まれ。22歳。小学3年から野球を始める。桐生一の2年夏、正田(現日本ハム)の控えとして全国制覇。3年夏はエースとして甲子園出場。東京6大学通算26勝15敗。リーグ通算379奪三振は歴代5位。全日本大学選手権・広島経大戦では完全試合を達成。家族は両親と兄。183センチ、84キロ。右投右打。

◇日本ハム断念、ダルビッシュ獲得に全力

日本ハムの高田繁GMが6日、東京・調布市の明大野球部合宿所を訪れ、別府前総監督と会談。一場獲りから撤退することを伝えた。高田GMは「ウチも最高の評価はしているが、問題を起こした選手を自由獲得枠で、という訳にはいかない。しようがないね」と白旗をあげた。今秋ドラフトでは1巡目指名で東北・ダルビッシュ有投手の獲得に全力を注ぐことを強調したが、ライバルの楽天が一場で確定したため、ほぼダルビッシュを“1本釣り”できる見通しだ。

明大OBの高田GMは会談後、同窓生らとの草野球を満喫。7年ぶりに「MEIJI」のユニホームに袖を通した。「3番・遊撃手」でプレーし、4打数4安打1四球と大当たり。試合後は西武の球団売却騒動を「来季までの売却は間に合わないのでは。大変なことになったな」と案じていた。

ページトップ

一場、自由獲得枠で楽天新人1号[スポニチ]

巨人、阪神、横浜からの金銭授受問題で明大野球部を退部した一場靖弘投手(桐生一)の楽天入りが6日、事実上決定した。日本ハムの高田繁GMが明大OB戦のため東京・調布市の合宿所を訪れ、別府隆彦元総監督と会談。自由獲得枠での獲得を見送るという球団の方針を伝えた。一場獲得には楽天以外に動いておらず、近日中にも一場本人が楽天入りを正式表明する。

新天地・仙台で一から出直す。紆余曲折した一場の進路が、ようやく落ち着いた。新規参入の楽天でエースになる。傷心の大学No.1右腕に“大きな道”が開けた。

一場獲得について再考する考えを示していた日本ハム・高田GMは、別府元総監督と約15分間の会談。その中で日本ハムは東北・ダルビッシュ有投手をドラフト1巡目指名すること、一場を自由獲得枠で獲得する意思がないことを正式に伝えた。高田GMは「高い評価をしているけど、ああいう問題を起こした選手を自由獲得枠でという訳にはいかないというのが球団の方針。“自由獲得枠で”と言ってきている球団があるのに獲ることはできないでしょう。今回は涙をのむ形になる」と話した。

一場は8月に巨人からの金銭授受が発覚、入団が白紙になり野球部を退部した。10月には自由獲得枠での横浜入りが濃厚になったが、こちらも金銭授受があったことが明らかになり進路は再び白紙となっていた。

西武も伊東監督がラブコールを送ったが、正式な獲得の打診はない。さらにこの日は球団売却問題が浮上。別府元総監督は「西武から話は来てない。こんな状態だし、確認の電話を入れて(西武から話があっても)断ることになる」と説明した上で、明大側にあらためて獲得を打診している楽天について「今日のことは本人にも伝えるし(楽天の)広野編成部長ももう1度会いたいと言ってきている。それで決まりだな」と近日中に行われる交渉で「楽天・一場」誕生を示唆した。

一場本人も楽天については「1からやり直す意味ではいいと思う」と話しており、入団に支障はない。自由獲得枠の締め切りの10日までに正式に入団を表明し、11日には学校側に一連の騒動を謝罪する予定。楽天にとっての“新人1号”で、一場は文字通り1からのスタートを仙台で切る。

◇1号選手は中村

横浜・中村武志捕手の楽天への無償トレードが6日決定し、楽天の選手第1号となった。正捕手候補として中村をリストアップしていた楽天がこの日、横浜側にトレードを正式に打診。中村は相川や鶴岡ら若手の台頭で今季は47試合の出場にとどまり、3年契約が切れることもあって横浜側が申し入れを受け入れた。球団幹部は「出場できる球団でプレーしたいという本人の希望があった。横浜も新球団に協力したい意向があり無償ということになった」と説明した。

ページトップ