わたしはかもめ2004年鴎の便り(12月)

便

12月1日

サブロー、バーチャルマシンを打たせたい

サブローがファンのために千葉マリン内にバーチャル打撃マシンの設置を球団へ訴えた。契約交渉で、4700万円から600万円のダウンの提示を保留。話し合いは金額よりファンサービスなどに割かれた。「子供の頃、球場に試合を見に行くと打ちたくなった。ジョニーさん(黒木)や清水直さんの映像のバーチャル・バッティングセンターをつくり、ファンに打たせてあげたらいい」と語った。球場内のブルペンに選手が使う同様の打撃マシンがあり「つくるのが無理なら試合後に開放しては」と提案した。

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契約更改

選手名年俸前年比
戸部1500▼300
高木保留
サブロー保留

[注]年俸は推定で単位は万円。

戸部
「今シーズンは何もしていないですからね。仕方がないですよ。今年は、途中でバランスを崩して、自分のピッチングができませんでした。結果も出なかったので、悪い方、悪い方に流れてしまいましたね。ブルペンでも準備が上手く行かなかったこともあったし…。ただ、来年は、今シーズンの前半で与えられた場所で頑張っていきたい。体も硬い方なので、このオフの間に1年間怪我なく投げられる体を作らないと。」
高木
「少し、考えさせてもらおうと思って保留しました。今年は先発と中継ぎをやらせてもらって、前半はローテのチャンスを活かすことができませんでしたが、後半は中継ぎとして役割は果たせたと思っています。十分に評価はしてくれていると思いますが…。」
サブロー
「ダウンは仕方がない。ただ、その幅に差がありました。短時間で決められないことですからね。言いたいことを言わせてもらいました。金額以外の時間も多かったです。ファンサービスについての提案など、お客さんが喜んでもらえることを色々話しました。それと、新しいウェイトマシンの導入をお願いしました。肉離れに効果的だと聞いたので、初動負荷、瞬時の力を強化できるウェイトマシンをお願いした。肉離れに悩んでいる選手は多いですからね。これまでパワーを付けることしか考えていなかったのですが、このオフはバランス系も積極的に取り組みたいです。チャンスさえもらえれば、他の日本人選手には負けないと思っています。」

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ロッテが「選手と一緒に大忘年会」を開催[サンスポ]

ロッテは26日にファンが選手と触れあえる「選手と一緒に大忘年会」をサンルートプラザ東京で開催する。立食パーティーのほか「選手とデュエット」などイベント満載。料金は大人8000円、小学生5000円、幼児3000円。

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岩隈楽天へ、仰木監督事実上の白旗で1歩前進

労組プロ野球選手会の松原徹事務局長は1日、選手会とオリックス小泉隆司球団社長の間でプロテクトする際に「取り決め」があったことを明かした。オリックスが岩隈久志投手の説得を断念した場合、楽天へ金銭トレードするというもので、これが規定路線であると明言した。大阪・池田市内で取材に応じ「小泉球団社長も理解してくれているでしょう」と話し「シナリオ」通りの進行をあらためて求めた。仰木彬監督がこの日、引き留めは困難としたことで「楽天岩隈」誕生に1歩近づいた。

岩隈をめぐるオリックス労組選手会間の「取り決め」は、合併新球団がオリックス、近鉄から25選手をプロテクトする際になされた。プロテクトに難色を示す岩隈を全面支持する選手会は「折衷案」として、入団説得を断念した場合は金銭で楽天にトレードする案をオリックスに提案。これを小泉社長が了承し「取り決め」が成立した。

この日、松原事務局長は「シナリオ」を書き上げた理由を説明した。

松原事務局長
「プロテクトしても入団を説得できなければ、お互いに悪いイメージができないように早期決着を図るということ。小泉社長も理解してくれているでしょう。オリックスでプレーするか、楽天行きのどちらか。トレードなら楽天以外はあり得ない。」

あくまでも口約束ではあるが、事務局長はその有効性も訴えた。「文書にしたりはしていませんが、最初からの約束ですから」。また合併が両球団による「営業譲渡」という形をとった以上、法律上でも労働者の意向が優先される−という解釈も、選手会が岩隈擁護を訴える背景にあると思われる。

だがオリックス内部で、その「取り決め」は浸透しておらず、説得を断念した場合でも「それなりの選手との交換トレードが絶対条件」という意見が出ていた。またパ・リーグ最多勝右腕の獲得を目指す動きも、他球団から出始めた。岩隈問題を長期化されている一連の動きを、松原事務局長は非難した。

松原事務局長
「分配ドラフト(11月8日)は合併球団か楽天のどちらか、ということで全球団が協力したはず。それなのに他球団が岩隈を(トレードで)取るということになれば(分配ドラフトをめぐる)協力態勢がバラバラになってしまいます。」

2日に大阪市内で行われる選手会総会でも、岩隈問題は話し合われる。「総会後に対応策を練ることになる」と松原事務局長は話し「取り決め」が守られなかった場合の対抗手段を検討する考えを示唆した。

◇引き留め断念示唆

オリックス仰木監督が岩隈説得に事実上の「白旗」を上げた。1日、ヤフーBBスタジアムで「今週中にもう1度会えればね。ただ、方向性は同じことですから。進むとは思っていない。状況は変わらないだろう」と話した。前日11月30日には粘りの年内交渉を宣言していたが、岩隈の固い決意を受け止めて、断念することを示唆した。移籍なら楽天への金銭トレードとする選手会とオリックスの「取り決め」について、「(労使交渉の)一連の投げれの中でそれぞれの捉え方に違いがあると思う。そういうやりとりがあったことは聞いている」と複雑な表情。その上で「本人、球団、選手会がそれぞれの捉え方をしているが、僕は客観的な立場で見ている。その中の1つが(正しい)これだとは思っていない」。最終的は処遇には静観する構えを見せていた。

◇小泉社長、説得継続を強調

オリックス小泉球団社長は「取り決め」について肯定も否定もしなかった。「選手会と約束?申し上げられない。我々のきちっとした話が阻害されるのは望むところではないですから」と話すにとどめた。また岩隈についても「彼は絶対に必要な戦力。彼と話して聞いてみたい。途中で色んなことを言われても信じない。同じ球団の一員ですから」と説得を続けることを強調した。

◇古田会長、改めて「他球団」否定

労組プロ野球選手会の古田会長も、岩隈の処遇について「他球団への移籍」という選択肢を改めて否定した。「全員の希望を聞くって面談もやった訳でしょう。他球団とのトレードを考えているなら問題だな。とにかくオリックスか楽天以外にない訳だから」。この日は千葉県内でのヤクルト投手会ゴルフに参加。ドジャース石井一、ホワイトソックス高津、中日から引退した川崎らと共にプレーを楽しんだが、岩隈の話になると厳しい表情に変わった。岩隈のために早期解決を望んでいるが、性急な結論を求める姿勢も否定している。「オリックスのファイナルアンサーがまだですから。それが出てから対策をとりますよ」。状況を見守りながら十分に対策を練る構えだ。

◇知らなかった岩隈「心強い」

松原事務局長の言葉に岩隈は「心強い」と笑顔を見せた。この日は兵庫県内のゴルフ場で近鉄出身の若手26人とラウンド。選手会に対し「『楽天に行けるから』とまでは言われていないけど、球団に意思をちゃんと伝えておくよう言われている。感謝しています」と全幅の信頼を置いた。オリックス−選手会間の約束について「全然知りませんでした」と驚き、仰木発言については「意外と言えば意外です」とコメント。仰木監督、小泉球団社長との個別会談でも平行線が続けば、選手会に「仲裁」を委ねる考えで「今週中に区切り?それはあります」と、早期決着プランを描いていた。

◇知っていた!?三木谷オーナー自信

楽天の三木谷オーナーはこの日、東京・六本木の本社で岩隈問題について「オリックスさんも認めたんでしょう。それじゃあ守らないと」と発言した。「オリックス残留以外は楽天に移籍」の約束が交わされていたことが分かったが、その事実を知っていたのか自信たっぷりの笑顔だった。2日で新規参入決定から丸1ヶ月。分配フドラフト、新人、移籍による戦力は決定、内定含めて56人となったが外国人獲得で苦戦中。三木谷オーナーは「いいんじゃないですか。プロ野球の実力は紙一重だと思っている」と現有戦力の奮起に期待した。ただし「これに岩隈がいたら強い」とも付け加えた。また田尾監督は「こちらは待つだけ」と静観の姿勢を示した。

◇職員が統合式

合併新球団オリックス・バファローズが1日、神戸市内の球団合宿所で統合式を行った。近鉄からの入社組を含め職員98人が出席。小泉隆司球団社長は「新会社の手続きも完了し新しい体制が整った。これから起死回生の時です。過去3年の雪辱(最下位)を晴らす覚悟で挑み関西を二分するパのバファローズ、セのタイガースと呼ばれる状況を作り出します」と挨拶した。

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2軍戦に中国代表参加

◇イ7ウ5の奇数で生じる変則日程有効利用計画

日本プロ野球組織(NPB)が来夏、中国ナショナルチームを日本に招き、ファームと試合を行う計画を進めていることが1日、分かった。オリックスと近鉄の合併、楽天の加入により来季からイースタン・リーグが7球団、ウエスタン・リーグが5球団と奇数になるため、従来通りの方法では常に試合を組めないチームが出てしまう。交流戦や社会人との練習試合も検討中だが、それと共に中国代表を招くことで試合減少を解決できる。現在、中国側と詳細を煮詰めている。

これまでも韓国、台湾を含めキャンプへの選手派遣はあったものの、ナショナルチームが長期間、滞在して試合を行うのは珍しい。

来年からの韓国、中国、台湾と4ヶ国・地域による「アジアカップ」開催を目指し調整を続けている。営利を狙ったイベントというより国際化、アジア地域のレベルアップを最大の目的としている。今回の小弟もこうした流れを受けている。

イースタン・リーグに所属する球団幹部は「国際化という意味でもいいことだと思う。リーグのチームが奇数になってしまうが、逆にそれを利用して新たな試みができるのは喜ばしいこと」と話していた。

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記録部会

来季の交流試合実施に向けセ、パでリーグ間の差異調整を話し合った。中継ぎ投手の評価基準などで、さらに協議し20日実行委員会に提案する。

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球界再編検証-4

オリックス、近鉄合併反対の動きが選手会、ファンの署名運動などで活発化するなか、7月7日のオーナー会議で西武堤オーナーが「もう1つの合併が進んでいる」と報告した。同オーナーは「パが4つになれば、セに1リーグをお願いするしかない」と初めて、公の場で「1リーグ制移行」に言及した。

交流戦導入を引き換えに阪神が2リーグ制維持に動いていた最中の8月2日。大阪市天王寺区にある近鉄系列のホテルに、パ6球団の各理事がそれぞれ時間差で到着していた。各球団の責任者は、人目を気にしながら指定されたスイートルームに終結。1リーグ制移行への善後策を協議する密会を開いた。

出席したある理事が明かす。「パ・リーグが(これまで)交流戦を持ち掛けても(セが)乗ってこなかったくせに、何を今更という感じだった」。

7月7日の堤発言以来、パ・リーグでは2つの合併を推し進め、『10球団1リーグ』に着地するのを大命題としていた。

「全員が思いの丈を話した。パ・リーグは一致団結していた」(パ・リーグ球団幹部)。 密会の途中、ある古参の理事がその一致団結を示すかのように、不退転の決意を言葉に表した。

「もし仮に1リーグにならなかった場合、パ・リーグは解散するしかない」。最終的に異論を唱える理事はいなかったという。

もう1つの合併が「ダイエーとロッテ」を指していたことは明白だった。しかし、大義名分となるはずだったダイエー本社の産業再生機構活用が、本社首脳の抵抗にあって先延ばしにされる。思惑通りに事が運ばないことに、パ・リーグ経営陣は焦っていた。そして9月2日、合併の早期決着を促す“極秘文書”をダイエー、ロッテ両球団に送付したのだ。

「思うように進まない合併に、1リーグを考える巨人もいらついていた」(パ・リーグ首脳)。

小池パ・リーグ会長以下、当該球団を除く4球団理事の連名で、合併を要請するという異例の事態。この文書には、1リーグに固執したパ・リーグの並々ならぬ決意が込められた。

まるで“血判状”のような極秘文書が作成されるまでに、パ・リーグ経営陣は幾度も密会を重ねた。もはやライブドアなど眼中になかった。近鉄がオリックスとの合併を破談させ、ライブドアに譲渡すれば自分達が描いた1リーグ構想は崩壊する。パ・リーグは解散の覚悟までして、2つの合併に執念を燃やした。(役職は当時)

◇ダイエー、ロッテに送付された早期合併を促す文書

福岡ダイエー球団 代表取締役社長 高橋廣幸様
千葉ロッテ球団 取締役社長 濱本英輔様

要望の件について

秋涼の候を迎え、両球団におかれましてはますますご清祥の段お慶び申し上げます。

さて、パシフィック野球連盟は、大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウエーブ両球団の統合が進み、さらに、もう一組の統合(合併)を行い、現行六チームから四チームへ減ずることにより、セ・リーグと協調し、球界全体の再編成を行うことを目指しております。多くの議論や検討を重ねながら、球界の再編成を進めておりますが、7月7日に開かれたオーナー会議に於いて、内外へ高評された“もう一組の統合(合併)”を決めるタイムリミットが9月8日とされております状況の中で、パ・リーグ理事会の貴球団を除く四球団は、福岡ダイエー球団と千葉ロッテ球団の早期統合を望んでおります。諸事情があまたにわたり存在することは承知しておりますが、パ・リーグ、あるいは球界全体の今後、明日へ向けた発展のために、ご英断を仰ぎたく、ここに要望する次第です。

パシフィック野球連盟 会長 小池唯夫
西武球団 代表 星野好男
大阪近鉄球団 社長(理事長) 小林哲也
北海道日本ハム球団 代表 小嶋武士
オリックス球団 代表 小泉隆司
以上

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岩隈が移籍問題の早期決着訴え…“リミット”5日に[サンスポ]

オリックスの仰木彬監督が1日、神戸市内の球団事務所を訪れ、統合球団への残留を拒否している岩隈久志投手の扱いに関し、「状況が変わるとは思っていない」と残留説得が困難との見通しを示した。3日には再度の直接会談をもつが、楽天以外の球団への交換トレードで事態収拾をはかる構え。一方で楽天入りを希望する同投手は、小泉球団社長との次回会談で結論を迫る考えだ。

金銭トレードでの楽天入りを希望する岩隈はこの日夕、自宅前で“リミット”を5日に設定して、改めて移籍問題の早期決着を訴えた。

岩隈
「来週からは東京に帰りますし、ドタバタしたくないので、今週中にも区切りをつけたい。」

仰木監督との2度目の会談は3日に決定。同監督がヤフーBBで説得が困難という見通しを明かしたことを伝え聞くと、「意外といえば意外ですよね」と目を丸くした。前回の会談後に、電話でオリックス入り拒否の意志を伝えたが、今回は直接会って、正式に残留を断るつもりだ。

岩隈
「僕の気持ちは分かってくれると思います。僕も監督の気持ちはわかりますけど、自分の意志は固めていますから。」

また、小泉球団社長との会談も今週中には行いたい意向。「4日か5日に会う?それが1番いいですね。その時には(結論を)決めるつもりでいます」とキッパリ。何度会っても気持ちは変わらない。岩隈にとって勝負がかりの週末となる?

◇一部報道の密約説を否定

岩隈は楽天へ金銭トレード要求はあくまで自分の希望であって、一部で報道された密約説を否定した。

「今回、自分の意志を尊重してもらえるということなので、それを伝えているだけで、楽天にいけるから言っているんじゃないです」。労組プロ野球選手会がスト中止を決めた9月の労使交渉で口合意が支えになっていることを明かした。

労組選手会の松原事務局長の発言内容には「心強いです」と感謝。2日に行われるプロ野球オールスターフェスティバル(大阪城ホール)で選手会の古田会長とも顔を合わせる。「色々やってくれて感謝しています。ちゃんと挨拶します」と話した。

◇選手会・松原事務局長が楽天へのトレードを支持

労組日本プロ野球選手会の松原徹事務局長は1日、イベントで訪れた大教大附属池田小で岩隈問題に触れ、オリックス側の説得が不調に終わった場合、速やかに楽天へのトレードを支持する方針を重ねて示した。

「スト和解時に、選手の意見を尊重するということを(オリックスの)小泉社長に約束してもらっている。プロテクトにより、説得の権限はあるが、お互いが我儘な印象をもたれてもいけない」。オリックスと近鉄の合併が強くなるためではなく、経営難による統合であることも強調。一方で「11球団での選手の分配じゃない。他の球団が(岩隈獲得に)手を挙げるのはおかしい」と、楽天以外の球団とのトレードには否定的だった。 2日、大阪市内で開かれる選手会の役員会で基本線を固めて、その後の総会で選手会としての姿勢を確認する。

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残留拒否なら岩隈は楽天、選手会後押し[報知]

労組・日本プロ野球選手会が、岩隈の全面バックアップを宣言した。同選手会の松原徹事務局長は1日、合併球団「オリックス・バファローズ」でのプレーを拒絶する岩隈久志投手の処遇について、オリックス残留もしくは楽天移籍の二者択一しかあり得ない、とする選手会としての見解を表明。球団サイドが画策する他球団への交換トレードの動きを牽制した。選手会では2日に大阪市内で開く総会の席で「岩隈問題」を提起、本人が望む楽天への金銭トレード実現を強力に後押しする。

球界を代表する若きエースの希望をかなえるため、プロ野球選手会も全面的にバックアップすることを改めて誓った。「彼(岩隈)を孤立させないことが大切。個々の戦いになると厳しいし、選手会として全面的にバックアップしていく」と、松原事務局長は言い切った。

オリックス側は、入団を拒否し楽天への金銭トレードを希望する岩隈を、楽天以外の他球団へ交換トレードしようと画策している。目先の金銭よりも即戦力の獲得が急務なチームとしての結論だったが、選手会にとっては許せるものではなかった。

分配ドラフト開催と、合併球団がプロテクト選手を決めた段階で「オリックスでプレーするか、それがだめなら楽天でプレーするかのどちらか。ほかにはあり得ないと思っています」というのが選手会サイドの見解だ。「選手の意思を尊重して欲しいと、小泉社長とも約束しています」と強烈に牽制した。

結論が長引けば、岩隈が「我儘」と見られ悪者扱いされかねない。救いの手を差し伸べるため、選手会サイドも団結する。2日に行われる選手会総会の席で、合併球団か、楽天の二者択一しかないという見解を選手会の総意としてまとめ、近日中にオリックス側にも伝える予定だ。

「今回は強くするための合併ではなく、経営難での統合だったはず。25人のプロテクト枠に岩隈と中村を入れているということは、23人になる覚悟があってのことでしょう」と松原事務局長はキッパリ。選手会の心強い後押しで、右腕エースの道が開けてきた。

◇岩隈6日までに決着を要求

オリックスでのプレーを拒む岩隈が、6日までに問題の決着をつけたい意向を明らかにした。この日、合併球団の統合式が行われ、正式にオリックス・バファローズの一員になった15勝右腕だが、楽天へトレードでの移籍の意思は固い。

問題を長引かせたくない。3日に仰木監督と2度目の会談をし、4日には小泉球団社長との3度目の会談が行えるように調整中だ。球団側は説得に必死だが、岩隈の意思は揺るがない。6日に埼玉・所沢市内にある義父の楽天・広橋公寿守備走塁コーチの自宅を訪れそのまま東京近辺に滞在する予定のため、それまでの決着を希望した。

「仰木さんは、僕の気持ちを分かってくれていると思うし、僕も仰木さんの気持ちは分かっている。“大阪でやろう”と言ってもらえて嬉しいけど、自分の意思は固めてる」と、再びベテラン監督から慰留されても、拒否の姿勢は変わらない。「早く決着がついて欲しい」新球団がエース流出を防ぐのは限りなく不可能になっている。

◇三木谷オーナー岩隈効果に期待

楽天の三木谷浩史オーナーは1日、都内で楽天入りを希望する岩隈問題について「色々言っちゃいけない」としながらも「岩隈が来れば強くなるでしょう」と話した。

三木谷氏は「現時点で戦力が十分でないのでは」との質問に対し「そんなことはない。若手がどんどんやればいいし、プロである以上、実力の差は紙一重。あとはメンタルの問題だ」と反論。最後に「岩隈が来れば−」と付け加えた。

また、田尾安志監督はこの日、岩隈問題について「11月中に何らかの結論が出ると思ったが、こんなに長引くとは。何か表に出てこないような、そういうもの(事情)があるのだろう。待つしかない」と話した。岩隈を獲得できた場合は「パ・リーグを代表する投手。当然、エースになるだろう」と指摘。獲得できない場合には「どのみち、投手陣は補強する。外国人が(エースとして)計算しやすい」と説明していた。

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仰木監督が交換トレードで岩隈問題の事態収拾へ[サンスポ]

オリックスの仰木彬監督が1日、神戸市内の球団事務所を訪れ、統合球団への残留を拒否している岩隈久志投手の扱いに関し、「状況が変わるとは思っていない」と残留説得が困難との見通しを示した。3日には再度の直接会談をもつが、楽天以外の球団への交換トレードで事態収拾をはかる構え。一方で楽天入りを希望する同投手は、小泉球団社長との次回会談で結論を迫る考えだ。

23歳の心は、容易に解きほぐせそうにない。69歳の指揮官が、苦渋の“大岡裁き”で、事態収拾に乗り出すという、悲壮な決意をのぞかせた。

仰木監督
「方向としては、今まで通りだな…。ボクが会って、事態が進むとは思わないし、状況が変わるとも思っていない。」

先月29日、小泉球団社長と岩隈が都内で2度目の直接会談を行ったが、結局は、楽天への金銭トレードを希望する岩隈と、残留を訴える球団との主張は平行線。9月のスト中止の際に、労組選手会と小泉球団社長が口頭合意した「選手の希望を聞く」という“口約束”が、双方の拡大解釈を生み、岩隈問題は独り歩きしている。

混迷状態の中、仰木監督は今週中にも岩隈と2度目の会談に臨む。事態収拾へ向け、仲裁役という任務を負う覚悟を示したのだ。

仰木監督
「ボクは、選手の気持ちも分かるし、違った立場でもやってきて、そういうのも分かる。今回の経緯も、本人の考え、球団の考え、選手会の考えと、ボクは客観的に見てきた。こうだ、ああだという中で、これが絶対とは考えてないから。」

統合球団ではプレーできない岩隈の気持ち。分配ドラフトで戦力を分け合った楽天にはトレードさせられない、球団のメンツ。現場の指揮官として、エースを放出するという大きな痛手。ただ、他球団との交換トレードなら、3者の“キズ”の深さも最小限で済む。

仰木監督
「岩隈を諭す?そうですね。」

胸のうちに秘めた“妥協案”で、事態の収拾をはかるしかないというのが仰木監督の考えだ。船出したばかりの統合球団。前途は依然として、波高し…だ。

◇中村GMもイライラ

岩隈の移籍志願に中村GMの悩みも尽きない。「GMとしての立場ではなく、球界OBとしての立場から見ると、不条理なことが多すぎる。ストレスがたまるよ」。先月18日に直接会談を持ったが、残留へ翻意させることはできなかった。

「日を追うごとに、方向性がこじれているというか…。だから、オレは会わない方がいい。感情的になってもいけないから」。打開策が見出せず、イライラが募っている。

◇新球団「オリックス・バファローズ」発足式

オリックスと近鉄が統合した新球団「オリックス・バファローズ」の発足式が1日、神戸・西区の合宿所で行われた。近鉄球団からの入社の職員はこの日時点で22人。発足式に伴い、辞令が交付された。最終的には、近鉄から27人が加入する見込みで、旧オリックスの113人を加え、計140人の職員で新球団がスタートする。

小泉隆司球団社長は「全ての手続きが終わって、第1歩を踏み出します。親会社がそれぞれにあって、近鉄と合わさった訳ですが、気持ちとしては、新たな球団をスタートさせたような思いです」と、船出に際しての心境を語った。

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仰木監督断念!「楽天・岩隈」誕生へ[スポニチ]

合併球団オリックス入りを拒否している岩隈久志投手の楽天移籍が1日、決定的となった。楽天への金銭トレードを希望する同投手の意志が固いことから、オリックス・仰木彬監督が慰留を事実上断念したもの。労組・日本プロ野球選手会でも同投手の楽天への金銭トレードを強く支持しており「楽天・岩隈」の誕生は秒読み段階に入った。

リーグ最多勝右腕の去就が最終局面を迎えた。仰木監督はこの日「球団として説得する方向は今まで通りだが、状況が変わるとは思っていない」と発言。3日に岩隈と2度目の直接会談を行うが「僕は問題を客観的に見ている。こうしなさいとか、ああしなさいとかは言わない」とエースの慰留を事実上断念する意向を示した。

前日には「堂々めぐりになっても粘り強く説得する。トレードはあるはずもない」と語っていた指揮官が急転の白旗。苦渋の決断の背景にあるのが岩隈と“共闘”を打ち出している労組・選手会の存在だ。スト回避が決定した9月23日の労使合意で「合併球団の移籍では選手の意思を配慮、尊重する」と申し合わせた。その“約束”を最大の盾としての全面支援で、この日も松原事務局長が「今回は経営難によるもので、チームを強くするための統合じゃない。そのために合併球団か楽天のどちらかに、ということで分配ドラフトに全球団が協力した。その中で(楽天以外の)他球団へ行くのはルール違反」と言及。今回の騒動を「中村や岩隈が抜けるのを覚悟でプロテクトしたはず。他の選手をプロテクトできたのに、ある意味冒険したということ」と、オリックス側の“戦略ミス”と位置付けた。

分配ドラフト開催の経緯における“道義的”な問題以外にも、オリックス側が岩隈の意思を無視できない要因には法的な問題がある。今回の統合は「営業譲渡」という形態が取られているため、労働組合法など民法上で使用者(近鉄)は労働者(岩隈)の承諾がなければ譲り渡せないとの解釈がある。このため法的手段に訴えられた場合、敗訴の可能性が高いとされる。 この夜、大阪市内の自宅で取材に応じた岩隈は「(気持ちは)揺るぎません」とあらためて楽天への移籍を強く訴える姿勢を見せた。「玉虫決着の中で、それぞれに捉え方の違いがあったと思う」と仰木監督。いずれにせよ、現場トップが岩隈の翻意は困難と判断したことで、岩隈の金銭トレードによる楽天入りは秒読み段階に突入。オリックスはエース流出という最悪の事態を迎えることになった。

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「オリックス・バファローズ」正式発足[ニッカン]

オリックスと近鉄の合併球団「オリックス・バファローズ」が1日、正式に発足し、神戸市西区のオリックス合宿所で統合式を行った。

式には小泉隆司球団社長、中村勝広GMら球団取締役に加え、職員約90人が参加。近鉄から新たに加わった職員約20人からは自己紹介があり、職員は晴れやかな表情を見せながら、新球団の船出に臨んだ。

合併球団の目標に「積極、思考、協調」を掲げた小泉社長は「清新な気持ち。新しい球団を盛り上げていこうという気持ちが全員にある。大阪ドーム、ヤフー(BBスタジアム)を満員にしたいので、そちらを向いてやろうと言った」と話した。

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“初アクセス”はいつ?ソフトバンクが楽天とアポ取れず[サンスポ]

ダイエーホークスを買収するソフトバンクの孫正義社長が2日阪神の電鉄本社(大阪・福島)と中日新聞本社(名古屋市内)を訪れ、手塚昌利、白井文吾両ーナーに挨拶。その一方で楽天だけとは未だにアポが取れない状態という。同じITベンチャー企業とあって、“確執”めいた噂も…。

スピードが何よりのインターネット(IT)。再編問題では電光石火、新規参入を決めた楽天。ソフトバンクも時機をみて、球団買収に動いた。ところがそのオーナー同士となると、不思議とアクセスができない。

球団買収の正式承認前に、各球団を表敬訪問している孫社長。ダイエーの蓮見社長と共に先月24日の日本ハムと巨人が手始めだった。29日はロッテ、西武、オリックスの3球団を、蓮見社長だけで回った。1日には阪神、中日を訪れるが、未だに楽天だけが予定に入っていないという。

関係者によると、基本合意後、ダイエー側から各球団に対して挨拶回りを打診。各オーナーとの日程の調整を進めてきた。ところが、楽天からは“返事”がない…。ソフトバンク関係者も「あとは楽天だけですが、今のところ予定はありません」と首を傾げる。 楽天側は「アポイントについては詳細は話せないことになっています。非常に忙しい方ですから」とコメント。この日も三木谷オーナーは都内で企業を訪問して講演。お互い、多忙なのは間違いないようだが…。

しかし、同じIT企業のライバル同士。三木谷オーナーはソフトバンクの参入審査を要求した経緯もあり、“牽制”の意図も見え隠れする。因縁の“初アクセス”は一体、いつのことやら−。

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岩隈はオか楽天、選手会が牽制[ニッカン]

労働組合・日本プロ野球選手会の松原事務局長は1日、岩隈投手の所属の問題に言及し、オリックスと楽天以外にあり得ないという見解を示した。

「オリックスでプレーするか、楽天行きのどちらか。トレードなら楽天以外はあり得ない」とし、当該球団以外へのトレードの動きを牽制した。

同事務局長は分配ドラフト開催の経緯に触れ「合併球団(オリックス)か楽天のどちらかに、ということで全球団が協力した。それなのに他球団が岩隈をとることになれば(両球団の)ほかの選手も同じことになる」と説明した。プロテクトについても「選手を確保するのが目的。岩隈や中村が抜けるのを覚悟でプロテクトしたはず」と話した。

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