わたしはかもめ2004年鴎の便り(12月)

便

12月4日

久保、愛称つけて

◇背番「16」に決定

ロッテの自由獲得枠、久保康友投手(24=松下電器)がニックネーム公募で松坂世代に追いつき、追い越す。4日、奈良市内のホテルで契約金1億円(出来高5000万円)、年俸1500万円で契約。背番号は16に決まった。即戦力の期待に「今までニックネームがなかったんです。活躍したら公募したいですね」と明かした。

常に「松坂世代」という言葉がつきまとう。関大一3年時、センバツ決勝で現西武の横浜・松坂と投げ合った。「松坂世代の最後の大物」と呼ばれる。本人もそれを自覚している。投げ合いたい相手として「松坂、(ダイエー)和田、新垣」の名を挙げた。「同年代がプロで頑張っているのは励みになった」という。

そこで愛称公募だ。「みんなに負けたくない。早く名前を知って欲しい」とライバル意識を燃やした。父雅俊さんは畝傍などで高校野球監督経験がある。父子鷹で幼い頃から牛乳、魚中心と食生活にも気を使った。「酒、タバコは今までも、今後もやらない」と宣言した。早くも備わるプロ意識。愛称もいち早くつきそうだ。

選手名所属契約金、年俸
久保康友松下電器契約金1億円、年俸1500万円
手嶌智新日本石油契約金1億円、年俸1500万円
竹原直隆三菱自動車岡崎契約金8000万円、年俸1300万円
大松尚逸東海大契約金8000万円、年俸1200万円
木興拓哉北海道栄契約金3000万円、年俸450万円
青松敬鎔上宮太子契約金3000万円、年俸450万円
久保
「高い評価を頂いて光栄です。1試合でもチームに貢献できるように頑張りたい。(背番号16に)愛着があるし、縁起がいいです。(同年代について)苦しみながらここまで来ました。その分もプロで力を発揮したいと思っています。投げ合いたいのは、松坂、和田、新垣投手。頑張っている姿が励みになりました。同じマウンドでやってみたいですね。」

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元ハム林獲得

日本ハムを退団した林孝哉内野手が4日、ロッテと契約した。背番号は57で、年俸1200万円(推定)。チームは打てる内野手として期待している。「ロッテに拾ってもらったので、とにかくチームのために必死に頑張ります」と語った。

林は、1992年ドラフト7位でダイエーに入団。2002年のシーズン途中、トレードで日本ハムに移籍。今オフに自由契約となっていた。

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契約更改

選手名年俸前年比
小野4200▼300
加藤2250▼800
1200▼900

[注]年俸は推定で単位は万円。

小野
「提示された金額から、ほんの少し上積みがあったので、納得してサインしました。球団からは『先発として、シーズン最初からやって欲しい』と言われました。もちろん、自分としてはローテーションをしっかり守るつもりで頑張ります。今シーズンは、中継ぎをやりましたが、技術的よりも精神的に上手くいかなかったですね。打たれたら、気持ちがきっちり切り替えられなかったです。でも、腰痛が出て落ちる時に、監督から『先発として考えている。体をしっかり直して調整して欲しい』と言ってもらえて楽になりました。怪我に対するトレーニングも変えていきます。痛みを出ないようにするのではなく、体のバランスを考えて上手く付き合ってやっていきますよ。」
加藤
「今シーズンは成績を残せなかったので、仕方ないです。納得のサインです。札幌で試合を壊してしまいましたが、あの試合でしっかり投げていれば、チームもプレーオフに出られたかも知れない。そんな重要な試合で先発させてもらったのに…。申し訳ないです。でも、フェニックスではいいピッチングで締めることができたのは大きかったですね。球団からも『フェニックスで投げたように、力はある。しっかり状態を維持して、ローテーションに入って欲しい』と言われました。あの感じを維持できるように頑張るだけです。」

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小野、1勝損して300万円減[報知]

2000年の最高勝率投手、小野晋吾投手が4日、千葉マリンで契約更改交渉に臨み、300万円ダウンの4200万円(金額は推定)で1発サインした。

小野は持病の座骨神経痛の影響で、今季中盤こそ2軍落ちを経験したが、日本ハムとのプレーオフ争いが激化した8月に復帰し、先発5試合で2勝1敗、防御率2.53と好投。しかし、折しも9月18、19日に日本球界史上初となるストライキが行われ、その2試合(ともにオリックス戦)のいずれかに先発予定だった右腕は、1勝を“損した”形となった。「調子は良かったし、そこで勝ってプレーオフに出ていたら…」だが、小野自身も選手会の一員。悔いてみても後の祭りだった。球団側は「あそこで勝ってくれていたらね」と、幻に終わった試合に勝利した場合にはプラス査定に転じていたことを示唆した。

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小野が300万円ダウン…肉体改造を宣言[サンスポ]

持病の腰痛もあり4勝3敗に終わった小野が4日、契約更改交渉に臨み、300万円ダウンの4200万円でサイン。「ケガの個所はこれからも付き合っていかなくてはならないので、オフのトレーニングは体のバランスを考えたものにするつもりです」と肉体改造を宣言。「(来季は)ローテに入る気持ちで頑張ります」と巻き返しを誓った。

◇日本ハム自由契約の林を獲得

ロッテは、日本ハムを自由契約になった林孝哉内野手(31)を獲得したと発表した。背番号は57。

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自由枠・久保が正式契約…背番号「16」に[サンスポ]

ロッテの自由獲得枠・久保康友投手(24)=松下電器=が4日、奈良市内のホテルで、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円で契約。背番号は16。

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ロッテ入団決定久保、新庄と対戦したい[ニッカン]

ロッテは4日、自由獲得枠の松下電器・久保康友投手(24)と奈良市内のホテルで入団交渉し、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円で本契約した。背番号は「16」に決まった。

切れの良い速球と多彩な変化球が武器の久保は「打者に向かっていく投球を見て欲しい」と話し、目標は「新人王。同じ年にプロ入りした人には負けたくないから」と言い切った。対戦したい打者には「目立つ選手だから」と言う理由で日本ハム新庄を挙げた。

ロッテはこれで新人6選手と契約が完了。10日に入団発表を行う。(金額は推定)

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オリックス小泉社長「岩隈放出ない」[報知]

◇契約順守説得へ

オリックス・小泉隆司球団社長は4日、楽天への金銭トレードを希望している岩隈久志投手の放出を完全否定。本人の要求を受け入れる考えはなく、「次に会う時には(岩隈に)権利と契約を守りなさいと言います。社会人として当然のことですから」と断言。近日中に行われる3度目の直接会談で「残留しか道はない」と告げることを強調した。

また、プロ野球選手会の山崎卓也弁護士が「契約の当事者が変わることに対し(岩隈の)同意が必要。これは民法、労働法にある」との見解を示し、法的根拠まで持ち出したことにも反論。「選手はトレードに応じると書いてある統一契約書にサインしている。私は彼を近鉄からのトレードでもらっている。営業譲渡でもらったのではない」と応酬。野球協約の範囲内で解決されるべき問題との持論を展開した。

さらに岩隈にラブコールを送る楽天にも「ウチの選手として、保留者名簿に公示されているのに“開幕投手を約束”とは、ひどい話ですよ」と強い不快感を示し、球団として正式に抗議する構えを見せた。

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オリックスが選手会に反発…岩隈問題は長期化必死[サンスポ]

オリックスが、労組プロ野球選手会に反撃のノロシだ。4日、大阪市内のホテルで球団OB会に出席した小泉隆司球団社長が、岩隈久志投手を野球協約に則ったトレードで獲得した通常の契約できる選手と初めて位置づけた。「営業譲渡で、選手の同意がなければ移籍はできない」として、岩隈の希望する楽天入りを支援する選手会の主張とは真っ向対立。問題のさらなる長期化は避けられなくなった。

岩隈との残留交渉の席ではもちろんのこと、労組選手会の岩隈支援の声にも大人を対応をしてきたオリックス側が一転、強気に出た。大阪市内のホテルで行われた『ブレーブス・ブルーウェーブOB総会』に出席した小泉球団社長は、選手会の見解に異議を唱えた。

小泉社長
「選手は統一契約書にサインしています。そこにはトレードをしてもいいと書いてあります。私達は協約に守られた統一契約書に基づいて近鉄からトレードを受け入れました。その中に彼(岩隈)は入っていた。営業譲渡でなく、今回のはトレードです。」

2日の選手会総会では、近鉄からオリックスへの営業譲渡の形態がとられた今回、近鉄の選手は契約に際して同意が必要で『選手の意思が尊重されるべき』との統一見解が示された。それを最大の根拠に、古田選手会長(ヤクルト)もオリックス入りを拒否し、楽天への金銭トレードを希望する岩隈の正当性を主張。

しかし、小泉球団社長は野球協約をタテに「筋の通ったこと。選手会に説明?当然。了承されたから保留者名簿に載せて、12月2日に公示されました。一点の曇りもないです。正論でしょう」と初めて反論。岩隈問題は野球協約に基づいて解決するのが指筋で商法を持ち出すべきでない。もしも機構側が今回の近鉄からの岩隈のトレードを認めないなら、保留者名簿の公示もできないはず。小泉球団社長は野球界の論理をふりかざした。

総会後は中村勝広GMも「来週にも、行動を起こしたい。こんな理不尽なことが横行していいのかと思っている。70年の歴史に汚点を残してはいけない」と不快感をあらわ。週明けにもコミッショナー事務局に直談判しそうな流れだ。オリックスは岩隈の残留説得を続ける姿勢を鮮明に打ち出したことで今後、選手会側の猛反発も避けられない。

◇小泉球団社長が楽天にも怒り

小泉球団社長は楽天にも怒りの矛先を向けた。田尾監督が「岩隈がもし来たら、当然開幕投手」という発言したことに噛み付いて「ルール違反もいいところ。うちの選手なんですよ。ちょっとひどいと思わないですか?」と声を荒げた。さらに、楽天への金銭トレードを求める岩隈本人に対しても「契約を守るのが社会人としての常識ですし、義務」とピシャリ。

◇岩隈は泥沼化の様相に不安

大阪市内の自宅前で取材に応じた岩隈は、小泉発言を伝え聞くや、目が点になった。

岩隈
「何て言ったらいいか分かんない。選手会に相談してやっていかないといけませんね。」

11月29日の小泉球団社長との会談で契約遵守を諭されたことついては「それ、聞いてません」と珍しく強い口調で否定。5日にも大阪を離れるため、次回の小泉社長との会談は週明けに都内で行われる可能性がある。「どうなるんでしょう。小泉さんがどう言ってくるのか分かんないし…。ボクの気持ち?変わらないです」と、泥沼化の様相に不安が少しのぞいていた。

◇古田選手会長は静観

労組選手会会長のヤクルト・古田が『オレたち40、48年会』のゴルフコンペに参加。楽天への金銭トレードを求める前近鉄・岩隈と、合併球団入りを説得しているオリックス・仰木監督の会談が前夜、不調に終わったことを受けて「期限も決断も、全て岩隈が決めること。連絡をとったらもう1度、オリックスと話す、と岩隈がいっていますし」と、問題の処理を岩隈に一任し、静観する構えを示した。

労組・日本プロ野球選手会の松原事務局長
「まだ、向こう(オリックス)がやっているということでしょう。説得する時間が欲しい、ということでしたが、早く決着して欲しい。(岩隈)本人の問題ですが、困ったということになれば対応を考えていく。」

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岩隈問題、オリックス・小泉球団社長が反論[スポニチ]

合併球団オリックス入りを拒否する岩隈久志投手の問題で、オリックス・小泉隆司球団社長が4日、反論に転じた。大阪・梅田のホテルで開かれたブレーブス・ブルーウェーブOB会総会の席上。「岩隈投手は営業譲渡で来たのではない。野球協約上のトレードで近鉄から来た。選手が署名している統一契約書には協約の順守、協約にはトレードできるとある」と選手に拒否権のない「野球協約上のトレード」であると主張、正当性を訴えた。

しかし、岩隈や選手会が主張するのは協約外の原則で、9月23日の労使合意で申し合わせた「選手の意思尊重」。加えて統合は「営業権の譲渡」のため労働法などの見地から「労働者の意思尊重」は法的根拠もある。この点に関しては小泉社長も「分かりません。私はビジネスマン」と話すにとどまった。 また「楽天もあまりにひどい」と田尾監督がラジオで語った「開幕投手は岩隈」などを例に、タンパリング(事前不正交渉)を指摘。コミッショナー提訴も検討中で、既にキーナートGMには電話で抗議したことを明かした。

◇岩隈は早期会談熱望

岩隈は小泉球団社長の反論に対し「何と答えていいのか分からない。選手会に相談しないといけない」と困惑の表情を見せた。中村GMの会談希望にも「予定がいっぱい。仰木さんからいい話は聞いたんで」とやんわりと拒否。楽天への金銭トレードを希望する気持ちは「変わることはない」と言い切り「小泉社長と話したい。でも長くなるようなら会うつもりはない」と3度目の会談の早期実現を訴えた。

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「岩隈問題」コミッショナーに直談判[ニッカン]

オリックス中村勝広GMが「岩隈問題」をめぐる楽天の対応を問題視し、根来泰周コミッショナーに直談判する考えを持っていることが4日、分かった。大阪市内で球団OB会に出席し「来週、オリックスGMとして8割、球界OBとして2割の気持ちでアクションを起こそうと思う」と明言した。

オリックスが岩隈に対し、懸命に残留を説得している状況にもかかわらず、三木谷オーナー、田尾安志監督から岩隈の楽天入団を呼び掛けるような発言が続いている。中村GMはこの一連の言動がタンパリング行為ではと考え「このままでは誤った方向に行く。70年の球界の歴史に汚点を残すことになる」と指摘した。詳細については明かさなかったが、週明けにコミッショナー事務局に連絡を取り、面会を求める。

呼応するかのように、オリックス小泉隆司球団社長も「運転免許を取ったら交通ルールを守れ」と楽天を一喝。「他球団の選手に対しルール違反もいいところ」とまくし立てた。楽天キーナートGMには電話で真意を問いただしたことも明らかにした。

「民法や労働法などの話が出ているがウチの手続きに1点の曇りもない。選手は統一契約書にサインして、そこには『トレードしてもいい』と明記されている。社会人として秩序を乱さず契約を守りなさいと言うこと」。岩隈が拒否する限り、楽天入りへの筋書きは動かないが、5日にも行われる岩隈との会談でもオリックスは白旗を揚げそうにない。

◇岩隈は拒否貫く

岩隈はこの日、小泉社長の「ルール順守」発言などを聞いても微動だにしなかった。「何と言ったらいいか分からない。選手会に確認したい。小泉さんが何を言ってきても自分は変わることはない」と断言した。オリックスの手続きが野球協約に沿っていることは理解しているが、労使間で合意のあった「選手の意思の尊重」を信じ、最後まで契約拒否のスタンスを貫く構え。仰木監督同様、中村GMとの会談も「気持ちを分かってくれてると思うから」と拒否。今後は小泉社長と3度目の会談を行い、あらためて楽天への金銭トレードを希望する。

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球界再編検証-7

◇1リーグへ身売り覚悟した堤オーナー

7月7日。オリックス、近鉄の合併を承認するオーナー会議に、26年ぶりに出席した西武堤義明オーナーが衝撃の発言をした。「もう1つの合併が進んでいる」。近鉄とオリックスに続き、もう1つの合併が成立することは、パが4球団になることを示していた。球界は一気に10球団1リーグ、の流れになった。

1リーグ制移行は、堤オーナーにとって悲願。その動きは、活発だった。福岡の地に魅力を感じながら積極的に合併をもちかけることはないとしていたロッテと、経営再建問題に直面しながら単独保有を打ち出していたダイエーの「仲人」として、両社首脳の交渉を実現させた。西武グループで堤オーナーは「絶対」の力があり、周囲も奔走。政界関係者は「ダイエーの件では大物代議士が動いている」と漏らした。西武関係者も「オーナーは政界にも働きかけをしている」と明かしている。1リーグ制移行へ「3軍構想」も披露し、水面下でアマチュア球界トップとも極秘で会談した。

堤オーナーの、1リーグ制移行への「覚悟」を物語る証言がある。

西武首脳は当時、明らかにしている。「1リーグ制へ、実はウルトラC案まで用意している。ダイエーとロッテの合併が失敗した場合、ウチは身売りしてでも1リーグ制へもっていくつもりだ」。ある球界関係者も明かした。「ダイエーとロッテの話が進んでいるのに、ロッテと話をしだした」。

しかし、もう1つの合併は、どの組み合わせでも実現しなかった。ダイエーは合併をかたくなに拒否、時間の問題とみられていた産業再生機構活用が先延ばしとなったことも堤オーナーには誤算だった。ロッテは福岡以外の話には、それほど積極的ではなかった。「もう1つの合併が進行中」と宣言してから2ヶ月後の9月8日のオーナー会議。堤オーナーは「現時点での合併の話はない」と説明した。事実上の敗北宣言だった。

西武のショックは相当なものだった。西武首脳は「オーナー会議当日の直前までダイエーとロッテの合併を模索していたが、最後は断念する形しかなかった」と振り返り「1リーグ制にならなければ、このまま球団経営をやっても同じ結果(赤字)だ」とはき捨てた。球界関係者は「その時点で(堤オーナーは)球団経営の意欲を失った」と指摘した。

9月8日のオーナー会議は、それでもダイエー本社の今後の動向をにらみ「万が一球団が消滅するとか、その他の動きが出たときは、オーナー会議が機動的に審議していく」(議長=巨人滝鼻オーナー)と、1リーグ制移行へ含みをもたせて終わっている。しかしその思惑も世論の反発、選手会のストを経て、完全に消滅する。10月、堤オーナーは西武鉄道の有価証券報告書過少記載問題に端を発し、グループの全役職を辞任した。現在、西武グループの事業再生計画を策定する「経営改革委員会」で、球団保有は確認されている。しかし今夏、堤オーナーが、大きな覚悟をもって目指した球界像とは全く違う形で、来季を迎えることになる。

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楽天「10」永久欠番に[報知]

◇三木谷オーナーJリーグ流指令

10番は永久欠番!?新球団の楽天が、背番号「10」を永久欠番にする意向であることが4日、分かった。応援してくれるファンにささげるためで、9人で行う野球の「10番目の選手」という意味。Jリーグのクラブが、12番を欠番にしていることにヒントを得た三木谷浩史オーナー直々の“指令”。「10番ユニホーム」などグッズの作製も行う予定だ。

◇「10番目の選手」ファンにささげる

球界改革を目指す三木谷オーナーが、また仰天プランをぶち上げた。背番号10を「10人目の選手」であるファンのために、「永久欠番」にするという。巨人の「1」や「3」で有名な永久欠番は、王、長嶋両氏のような活躍をたたえて欠番にする背番号。新球団の、しかも選手ではなくファンのための欠番は前代未聞だ。

きっかけはJリーグ。11人でプレーするサッカーの「12番目の戦士」として、サポーター用に背番号12を欠番にするクラブは多い。現在J1、J2計28クラブ中、三木谷オーナーが社長を務める神戸など、23クラブが12番を空けている。サポーターを大切にし、地域密着を目指すJリーグイズムは“プロ野球1年生”の楽天にとって最高の教科書だ。

明大の主将時代に10番をつけていたドラフト4巡目指名の西谷の背番号は6番に決定した。「遊撃手なので6番」という説明になっているが、10番を空き番号にしたい球団の思惑があったとみられる。

また、三木谷オーナーは兵庫県出身で、長年来の阪神ファン。猛虎の背番号10といえば「初代ミスタータイガース」こと藤村富美男氏の永久欠番。58年に引退した藤村氏の活躍を、65年生まれの三木谷オーナーが見ていたはずはないが、「背番号10=永久欠番」のイメージがあるのかも。

営業サイドも背番号10のユニホームなど、グッズ販売を計画中。来季、宮城球場のスタンドが「背番号10」で埋まるかもしれない。

◇開幕戦に男前呼ぶ

楽天が本拠地・宮城球場での来季開幕戦に、女性客を狙ったゲストを呼ぶことが4日、分かった。人物は未定で、三木谷オーナーは「ヨン様?怪我人が出てしまう」と苦笑い。Jリーグ・神戸の今季ホーム開幕戦に、人気アイドル・松浦亜弥や元X−JAPANのYOSHIKIを招くなど実績は十分。東北美人を満足させるイケメン?ゲストが開幕戦を盛り上げる。

◇スコアボード電光化が決定

楽天がライブドアに勝った−。改修中の宮城球場の手書きスコアボードが、来季開幕までに大型電光掲示板に生まれ変わることが決定。ライブドアは新規参入を目指していた際、納期の問題で電光化を断念していた。三木谷オーナーは「ウチには一級建築士がいるからね」と満足げ。6日にスコアボードの解体式が行われ、報道陣もヘルメット持参。スコアボードもろとも「不可能の壁」を派手にぶっ壊す。

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三木谷オーナー「ヨン様ファンを楽天へ」[ニッカン]

楽天三木谷浩史オーナーが主婦層を中心とした女性ファン獲得指令を発令した。東京・六本木の本社が入るビルには、隣接する会場で行われる「ペ・ヨンジュン写真展」に女性ファンが殺到している。時代に敏感な三木谷氏が黙っている訳がない。「女性が来やすい球場にしないとね」。

これだけのヨン様ブームが席けんするのは、主婦層を取り込んだこと。手っ取り早いのはヨン様を始球式に招待することだが「それだと試合を見てもらえないよ」と興味はない。「来年すぐとはいかないけど、レストランの充実や女性に喜んでもらえる企画を用意しますよ」と意気込んだ。

改修工事で女性トイレを増設、営業部門もカップルシートの実施など動き始めているが、地元仙台では早くも手応えを感じ始めている。先月末、私設応援団の先陣を切って「楽天イーグルス・レディースファンクラブ」(伊沢理恵会長)が発足会見を開いた。「恋人はイーグルス」を合言葉に、300人でスタート予定だったのが、早くも1000人規模まで拡大した。

「チアガールも大丈夫」という20代も名を連ねるが、30代以上の主婦層も負けていない。「3年後には優勝」と目標を掲げ、これまで東北と無縁だった優勝セールに期待している。東北の野球ファンを喜ばせるだけでなく「ヨン様規模」で女性ファンを刺激すれば、球界全体のファン層拡大にもつながる。楽天のお手並み拝見だ。

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王、孫「メル友」関係で大物外国人獲りだ[ニッカン]

「新生ホークス」でGMを兼任するダイエー王貞治監督が、ソフトバンク孫正義社長と「メル友」として球団運営にあたる。王監督は4日、福岡市内の球団事務所で角田雅司代表、ソフトバンク顧問の竹内孝規氏らと今後の球団運営に関する意見交換を行った。

「新GM」とソフトバンク側をつなぐ強力なパイプ−。情報通信大手のソフトバンクらしい、メールがそれだ。「メールで孫さんとは直接、話ができるよ。具体的な話はまだしてないけど、今は予行演習の段階」と王監督。当面の重要件名は、この日の会議でも話題に上った外国人補強。孫社長の「インパクトのある選手を」の一声で、それまでのリストは破棄した。

「今は具体的な名前もない白紙の状態。今までと1ケタ違うところまで手を伸ばせるからね。実質的な力のある選手を優先してもらう」と王監督。バルデス、井口の穴を埋める2人が基本線だが「1人になるかも」と一極集中で大物取りに動く可能性も示唆。その際、必要なオーナー決済を、王GMがメールで取ることも可能−という訳だ。従来のホットラインならぬ「メル友」関係で、王監督が新チームづくりへ機動的に動く。

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