ロッテ自由獲得枠の手嶌智投手(22=新日本石油)とドラフト5巡目の大松尚逸外野手(22=東海大)が、巨人高橋由−上原超えを目指す。手嶌と大松は共に82年6月16日生まれ。同一球団としては上原と高橋由が75年4月3日生まれで有名だが、投手と外野手というところまで同じだ。東京・西新宿のロッテ本社で行われた入団発表で手嶌は「大松に縁を感じます。一緒に頑張りたい」と語った。大松も「いい付き合いができると思う」と笑顔を見せた。2人とも即戦力の期待がかかる。手嶌は久保とともに球団初の自由獲得枠選手だ。大松も日米大学野球で全日本の4番を務めるなど評価は高い。「巨人の上原さんと由伸さん?近づけるようになりたい」と声を揃えた。
既にプロ意識も十分だ。手嶌は会見で地元の千葉・富津市にある観光地の「鋸山をPRしたい。自分が活躍できなければ宣伝できないから発奮材料になる」と観光大使を宣言。大松も「ヤンキースの松井さんのように故郷の石川を代表するスターになる」と目を輝かせた。同一バースデー・コンビでロッテの主役を目指す。
ロッテ・新入団選手 | ||||||||||
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巡 | 選手 | 齢 | 位 | 出身 | 身長 | 体重 | 背番 | 投打 | 契約金 | 年俸 |
自 | 久保康友 | 24 | 投 | 松下電器 | 181 | 82 | 16 | 右右 | 10000 | 1500 |
自 | 手嶌智 | 22 | 投 | 新日本石油 | 185 | 80 | 17 | 右右 | 10000 | 1500 |
4 | 竹原直隆 | 24 | 外 | 三菱自動車岡崎 | 183 | 88 | 25 | 左右 | 8000 | 1300 |
5 | 大松尚逸 | 22 | 外 | 東海大 | 183 | 85 | 10 | 左左 | 8000 | 1200 |
6 | 木興拓哉 | 18 | 投 | 北海道栄高 | 177 | 74 | 56 | 左両 | 3000 | 450 |
7 | 青松敬鎔 | 18 | 捕 | 上宮太子高 | 185 | 83 | 63 | 右右 | 3000 | 450 |
ロッテ重光オーナー代行が、再来年以降の「アジアリーグ構想」に積極的な姿勢を見せた。入団発表に出席後、来年6月に韓国で日本初の公式戦(対ホークス)を行うが「韓国、台湾、中国などと交流戦ができればいいですね。単独チームとしてではなく、パ・リーグという中でやっていければ」と語った。
ロッテ・重光昭夫オーナー代行が10日、パ・リーグが2006年以降に韓国、台湾のプロ野球球団と公式戦で交流戦を開催する構想を明かした。東京・西新宿のロッテ本社での新入団選手発表に出席後「セ・リーグとの交流戦がうまくいけば、韓国や台湾との交流戦も考えていきたい」と話した。
来年6月28、29日には日本プロ野球初となる韓国開催を行うなど、アジア進出に積極的なロッテ。重光代行は「セ・リーグとの交流戦のように、公式戦に組み込む形で実施できれば」として、公式戦期間中に韓国、台湾と交流戦を行いたい意向を述べた。
同代行は、オリックスと近鉄の合併が明らかになった今年6月「韓国、台湾から数チームを呼んでパ・リーグに組み込む」といった“アジアリーグ”構想を打ち出していた。しかし、今回の提案は日本プロ野球のアジア進出、アジア野球の活性化を睨んでのものといえる。将来的には中国も交えて、交流戦を行う構想だ。
パ・リーグと韓国、台湾の交流戦は、あくまで構想段階で、今後の実行委員会やオーナー会議で、ロッテから正式に提案される可能性が高い。シーズン中に行う別組織との交流戦を、公式戦の成績に組み込むことができるか否か、といった問題もあり、実現に向けた具体的提案が注目される。
2005年秋には日、韓、中、台が参加して「アジアチャンピオンズカップ(仮称)」を開催予定。球界がアジアに目を向けている時期でもある。重光代行は「2、3年後には必ず実現させたい」と、アジア交流戦の早期実現を訴えていく構えだ。
千葉県の顔になります−。ロッテの自由獲得枠ルーキー・手嶌智投手(22)が10日、新入団選手会見で千葉の「観光大使」となることを宣言した。
生まれ育った場所を有名にしたい。この日、新入団発表に臨んだ手嶌は、“千葉っ子”ぶりを強烈にアピールし、場内の爆笑を誘った。フレッシュな新人達が、「千葉のイメージ=東京ディズニーリゾート」とこたえる中、手嶌は「鋸山です!」。出身地の千葉・富津市にある観光名所を猛然とアピールした。
「地元が本当に大好きなんです。町おこしになってくれれば」と手嶌。「アゴの長さが自慢」という即戦力ルーキーは、外見だけでなく、個性的なキャラクターを前面に出して、地元の活性化に一役買う考えだ。もちろん、マウンドでの活躍あっての“観光大使”。「顔のように伸びのある直球をドンドン投げ込みます」と、下アゴを突き出した。
ロッテが10日、新人選手の入団発表を行った。松坂世代の久保(松下電器)、竹原(三菱自動車岡崎)が「2人で切磋琢磨して新人王を狙いたい」と口を揃えた。唯一の地元・千葉出身の手嶌(新日本石油)は「活躍して、家から歩いて5分の鋸山やマザー牧場をPRしていきたい」と“観光大使”に立候補して、爆笑を誘った。
ロッテ・新入団選手 | ||||||
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巡 | 選手 | 齢 | 位 | 出身 | 背番 | 投打 |
自 | 久保康友 | 24 | 投 | 松下電器 | 16 | 右右 |
自 | 手嶌智 | 22 | 投 | 新日本石油 | 17 | 右右 |
4 | 竹原直隆 | 24 | 外 | 三菱自動車岡崎 | 25 | 左右 |
5 | 大松尚逸 | 22 | 外 | 東海大 | 10 | 左左 |
6 | 木興拓哉 | 18 | 投 | 北海道栄高 | 56 | 左両 |
7 | 青松敬鎔 | 18 | 捕 | 上宮太子高 | 63 | 右右 |
[注]自は自由獲得枠
ロッテが来年の6月28、29日に史上初めて韓国で開催するダイエーとの公式戦の球場を、仁川と釜山で調整していることが10日、分かった。重光オーナー代行は「(首都の)ソウルは2チーム(LG、斗山)が本拠地に使っているので日程的に厳しい。仁川と釜山になるでしょう」と説明。再来年以降の開催については「お客さんが入って成功すれば、2〜3年後には韓国、台湾のチームとの交流試合も実現させたい」と構想を披露した。
巨人、西武、ロッテの3球団は10日、新入団選手の入団発表をそれぞれの球団事務所などで行った。
ロッテの自由獲得枠はひと味違う。手嶌が生まれ育った地元の千葉・富津市の“観光大使”に名乗りを上げた。
会見で「千葉で行きたいところ」を問われ、他の選手が「東京ディズニーランド」を挙げる中「生まれ育ったところに鋸山があります。ぜひ1度、足を運んでください」と爆笑を誘った。自宅から徒歩5分の観光地。ロープウエーで登る山頂からは絶景が楽しめるという。「活躍して1つずつアピールしたい。次はマザー牧場かな」と笑った。
自己PRでも「顔のように伸びがある直球を投げ込みたい」と笑いを取った手嶌。「目標は開幕1軍。(しゃべりに)実力が遅れて恥をかかないよう頑張りたい」と最後は気を引き締めていた。
来年6月28、29両日に韓国で行うホークス戦開催地が仁川(インチョン)と釜山(プサン)に絞り込まれた。ソウルも候補地だったが、重光オーナー代行は「2球団の本拠地で調整が難しかった」と残る2都市で1試合ずつ開催する見通し。ロッテ本社のCMに出演するヨン様こと俳優ぺ・ヨンジュンの始球式には「やっていただければいいですが」とし、さらに「来年の交流戦が成功すれば、再来年以降には韓国や台湾との交流戦も考えたい」とアジア・リーグ構想の実現を訴えた。
混迷する「岩隈問題」が、主力で2人目の契約保留を生んだ。オリックス谷佳知外野手が10日、神戸市須磨区の球団事務所で契約交渉に臨み、2000万円増の2億9000万円+出来高で年俸交渉は合意したが、前日の川越選手会長同様にサインを拒否。5年ぶり2度目の「保留」に、谷は「ここ何年か最下位が続いていた。合併して、プレーオフにも出たいし、日本一にもなりたい。それには岩隈君の力が必要。できることならチームに残って欲しい」と訴えた。場合によっては、今後予定される川越と岩隈の会談に同席し、2人で説得する考えを示した。
状況は厳しい。岩隈の楽天移籍志願を選手会も支持し、その流れができた。一方、球団は有効な説得材料を見いだせないでいる。谷は「心機一転、新しいところでやりたい気持ちが強いのかな」と推察するが、大黒柱がいなくては日本一もプレーオフも遠ざかる。交渉を、球団任せにはしていられなかった。
オリックス入りを拒否したことに対しても、わだかまりはないと説明する。「今はチームに残ってくれることしか考えていない」。岩隈の入団先が決まるまで、越年も、キャンプへの自費参加へも辞さない構え。決着するまで谷はサインをする気はない。
川越選手会長は、谷の保留について「たまたま同じ考えだった」と語った。7日に仰木監督の殿堂入りパーティーで谷と話した際、意見が一致。ただ「一緒ではない。ほかの人は分からないが、近鉄出身の選手は同調しないのでは。(保留は)岩隈に重圧をかける訳ではなく、早く解決したいという願いからです」と説明。岩隈との直接会談は、早くても20日以降になるという。
谷と川越が岩隈の残留説得に乗り出す異例の意思を示したことを、オリックス球団首脳は歓迎した。2人から直接、その意思を聞いた中村GMは「我々と共同態勢をとってくれるということ。何より、わだかまりがないと言ってくれているのがありがたいな」と話した。14日にも岩隈と3回目の会談を持つ小泉球団社長は「選手の側から自然に起きてきたこと。選手との信頼関係が築けていたからです」と強調した。
オリックスの谷佳知外野手は10日、岩隈が入団を拒否している問題が解決していないことを理由に、2000万円増の年俸2億9000万円プラス出来高払い4000万円の提示を保留した。
1時間30分の交渉時間の大半が岩隈問題に費やされた。前日9日に選手会長の川越が同じ理由で保留したが、谷もその動きに同調。今季は4年連続で打率3割をマークし、アテネ五輪にも出場。来季はFA権も取得するが、球団側には自分自身の問題よりも岩隈問題の早期解決を注文した。
「球団も“チームに残って欲しい”と伝えていることは聞きました。川越と一緒に東京へ行く可能性もあります」と説得に乗り出す考えも示した谷。保留にもかかわらず、中村GMは「嬉しい。2人(川越、谷)とも勝ちたいとの思いで言ってくれた」と話したが、長引く岩隈問題は合併新球団の契約更改にまで影響を与え始めてしまった。
オリックス入りを拒否している岩隈と小泉球団社長が、14日以降に3度目の会談を行うことになった。しかし「次で最後にしたい」という岩隈に対し、球団側も慰留方針を崩していないだけに、話し合いは平行線をたどる可能性が高い。前日には選手会長の川越、この日は谷が「問題解決まで判を押さない」と更改を保留。しかし、岩隈は「気持ちはありがたいが、意志は変わらない」と話し、ナインとの直接会談にも消極的だった。
オリックス・谷佳知外野手も、岩隈残留を願う“共闘保留”に出た。10日、ヤフーBBスタジアム内で契約更改交渉。2000万円増の2億9000万円プラス出来高4000万円の条件面では合意に達したが、話題は楽天への金銭トレードを希望している岩隈久志投手に集中。「彼のことが解決するまではサインしない。直接話をして、考えを聞いてみたい」と保留し、自ら説得に乗り出すことを明かした。
自分だけがスッキリした気持ちで来季に向かう訳にはいかない。「心機一転(楽天で)やりたいという気持ちは分かる」と、最多勝右腕の気持ちを気遣った谷は「彼がいれば強くなるし、僕も優勝したい。みんな岩隈と一緒にやりたいと思っている」と、ナインの思いを代弁。順調なら2005年オフにFA権を取得するが、「今は何も考えていない」と、複数年契約を含めた具体的な話は一切しなかった。
9日には、同じ理由で選手会長の川越が保留。7日の仰木監督の殿堂入りパーティーで、川越と岩隈問題について話し合い、意気投合したというオリックスの看板男は「これから川越と相談して会う日程などを決めたい。早く解決させないと」と今月中にも“3者会談”を持つ可能性を示唆した。
思わぬ“援軍”に、これまで5度にわたる交渉が不調だった球団側は大喜び。小泉隆司球団社長が「選手との信頼関係が築けていたということ。非常に嬉しい」と目を細めれば、中村勝広GMも「自発的に動いてくれ、心強い限り」と好意的に受け止めた。岩隈問題の決着が長引けばキャンプ自費参加の可能性も出てくる。「それはあります」と自腹を切る覚悟まで決めたチームリーダーが、引き留めに全力を注ぐ。
またまた岩隈問題で保留だ。オリックス・谷佳知外野手が10日、神戸市内の球団事務所で契約更改に臨んだが、年俸2000万円アップ(出来高を含む)の2億9000万円の提示を保留した。理由は前日(9日)の川越英隆投手と同じで、楽天への金銭トレードを要求する岩隈久志投手の問題が早期決着する願いを込めたもの。投打の主軸の“覚悟”が説得の切り札になるのか。
歩調を合わせた訳ではないが、その行動は全く同じだった。谷は年俸2000万円アップの球団提示額に合意はしたものの、サインは保留。前日(9日)の川越に続いて、『岩隈問題』が解決するまでハンコを押さない決意を披露した。
早期決着に向けて、自らの意思で動いた。今回の行動を決めたのは2週間前。川越とは示し合わせたのではなく、偶然の一致。この日の交渉でも大半を『岩隈問題』に費やした。
日本一に輝いた翌97年に入団。頂点から低迷していく“冬の時代”しか知らない。一度でも優勝を味わいたい。そのためには岩隈はどうしても必要な選手。だから“残留”を願う気持ちを行動に移した。「このチームにとって大事な選手。勝ちたいし、日本一にもなりたい。エースがいてくれたら、強くなると思いますから。対戦して、打席に入ると球の伸びが他の投手と違います。入らない?今は考えていない」と力を込めた。
日程さえあえば、会談も辞さない構えだ。「川越と話して、会える機会があえば会いたい」と川越との“共同説得”も視野に入れている。「これは(岩隈への)プレッシャーではなく、あくまで呼びかけ。(長引けば)自費キャンプも仕方ない」。打の中心選手も問題収拾のために、立ち上がった。
順調ならば、谷は来シーズン中にもFA権を取得するが、今回の交渉では、球団とは話をしなかった。「FAの話があれば、する気もありましたが、なかったので、そのままでいました」。契約年数も複数年でなく、単年の提示にも納得している。中村GMは谷のFAについて「(権利を)取得した時に考えるスタンスです」と話した。
谷と思わぬ“共闘”となった選手会長の川越はこの日、20日前後に岩隈との会談を実現したい意向を示した。「7日の仰木監督の野球殿堂入りを祝うパーティーで谷と話した時に、同じ考えというのが分かった。一緒にやろうという訳でないけど…。連絡をとって20日くらいには東京で会いたいですね」。早期解決に向け、仲裁役を買って出るつもりだ。
投打の柱である川越と谷が契約保留という手段で岩隈問題の早期決着を訴えていることに対して小泉球団社長は喜びを隠せない様子。「選手会をあげて、川越も協力しますということだし、心強いですね。選手との信頼関係が築けて嬉しく思っています」。来週にも行われる岩隈との3度目の会談で選手達の思いを伝えるが、かたくななな気持ちを動かすことは容易ではない。