わたしはかもめ2004年鴎の便り(12月)

便

12月15日

西岡、3回目でサイン

西岡が契約交渉し、今季700万円から1000万円の大幅増となる1700万円でサインした。高卒2年目の20歳ながら「よく考えたい」とこれまで2回保留し、3回目でサインした。バレンタイン監督が今江、内と共に「売り出したい」という期待の内野手だ。二塁には堀、遊撃には小坂がいるが「(定位置を)争わないと仕事にならない」とベテラン超えが目標だ。今年はスイッチヒッターにも挑戦し、盗塁数8ながら、チーム最多タイ。「来年は盗塁のタイトルが取れれば」と高い目標を掲げた。

選手名年俸前年比
西岡1700△1000

[注]年俸は推定で単位は万円。

西岡
「前回の交渉から少し間があったので整理することができました。球団は高い評価をしてくれましたし、監督には、たくさん使ってもらって感謝もしています。今シーズンは、2軍のゲームに出て、1軍のゲームに出て、全然違う雰囲気を実感できました。開幕から悩みましたが、右打席に挑戦して、1軍で結果も残せた。プロ野球選手だということを実感しました。来シーズンは、どんなタイトルでもいい、タイトル争いに絡みたい。そして、1、2番を打つことが目標だけれど、使ってもらった打順、守備位置で結果を残したいですね。」

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西岡が900万円増の1700万円でサイン[サンスポ]

プロ2年目で左打ちからスイッチヒッターに転向した西岡が15日、3度目の契約更改交渉で前回提示額と同じ900万円増の1700万円でサインした。故障の小坂に代わって63試合に出場した西岡は「来季は使ってもらえる場所で頑張って、盗塁のタイトルに絡みたい」と話した。

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主軸相手に燃える渡辺俊[サンスポ]

渡辺俊介は今季リーグ3位の12勝(6敗)を挙げ、自身初の2ケタ勝利をマーク。勝率.667はリーグ2位、防御率3.59も同5位と活躍した。被打率.256(566打数145安打)はパ・リーグ規定投球回以上15人のなかで8位(両リーグでは29人中13位)だったが、注目は打線の核となるクリーンアップ(3−5番打者)との対戦。なかでも対4番打者では被打率.190(63打数12安打)。両リーグを通じて唯一、1割台に抑えた(別表)。ちなみに、近鉄・中村とは.000(12打数0安打)、3冠王のダイエー・松中にも.222(9打数2安打)。クリーンアップ全体でみても、.245(192打数47安打)は西武・張誌家の.241に次ぐリーグ2位(全体で5位)と安定していた。来季は全体的に被打率を下げて、2年連続2ケタ勝利、そして初タイトルを狙いたい。

今季の対4番打者被打率
被打率投手所属通算
1.190渡辺俊介ロッテ.256
2.203山本昌中日.258
3.217工藤公康巨人.288
4.231三浦大輔横浜.282
5.241和田毅ダイエー.228
6.2459川島亮ヤクルト.219
7.2461小林宏之ロッテ.273
8.2463上原浩治巨人.225
9.250ミラバル日本ハム.288
.250ベイル広島.268

[注]両リーグの規定投球回以上29人を対象。通算は今季通算の被打率。

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ロッテ始球式、ヨン様ほぼ決定[報知]

◇来年6月、韓国での公式戦

ロッテが来季6月に主催する韓国での公式戦で、韓国人気俳優のペ・ヨンジュンを始球式に招待することが15日、濃厚になった。球団側は先日、ヨン様とCM契約を結ぶロッテ本社に対して、始球式招聘を要請。このほど本社プロジェクトチームも快諾し、実現の可能性が一気に高まった。

プロ野球初の韓国開催となるロッテ・ダイエー2連戦。“目玉”となるヨン様招聘に向け、球団はロッテ本社から全面バックアップを確約された。「本社のプロジェクトチームに話を通して、前向きに考えてもらっています」と球団関係者。ヨン様側の返事次第だが、ロッテとCM契約期間中であることから、受諾する可能性が高い。

未定だった球場も6月28日に釜山(プサン)、同29日は仁川(インチョン)で行われることでほぼ内定。22日にはロッテとダイエーの関係者が渡韓し、球場設備やホテルなどを視察する。

ヨン様効果で、世間へのアピール度は抜群だ。始球式プランが浮上して以降、球団事務所には問い合わせが殺到している。「ヨン様は本当に来るんですか?」「観戦ツアーの申し込み方法を教えて!」声の主は、大多数が日本のオバサマ達だ。韓流ブームの波が、ロッテの球団事務所にまで押し寄せてきている。千葉商工会議所と協力して「韓国1万人ツアー」を組む計画も進行中。日本プロ野球初となる歴史的韓国開催。スタンドがヨン様信者のオバサマばかりで埋まってしまう懸念もあるが、果たして…。

◇西岡3度目交渉1000万円アップ

西岡が3度目の契約更改交渉に臨み、今季から1000万円増の1700万円でサイン。初回の交渉から上積みはなかったが、「来年いい結果を残して上げてもらえばいいという考えに変わった」と納得し、20歳としては異例の3度目の保留は免れた。来季は遊撃・小坂、二塁・堀とベテラン勢からの定位置奪取を狙う。「盗塁のタイトルをとれれば」と目標を掲げ、元盗塁王の西村、高橋両コーチに教えを請う。

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ヨン様、始球式へ前進

来年6月28、29日の日本プロ野球初となる韓国での公式戦(対ホークス)で「ヨン様始球式」が実現へ向けて前進した。球団として韓国人気俳優のペ・ヨンジュンと女優のチェ・ジウを始球式に起用する案が浮上しているが、瀬戸山代表は「本社にも協力を要請した。実現の可能性は十分にある」と語った。韓国ロッテから正式にオファーを出す見込みで、今月末に瀬戸山代表と関係者が韓国入りし、細部を詰める。実現すればヨン様グッズなども作製、付加価値をつける構想もある。

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退団

ロッテ飯塚佳寛スカウト(59)の15日付での退団が決まった。

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三木谷オーナー、オリに怒りの抗議[ニッカン]

◇岩隈1年後トレード同意してない

楽天がオリックスに反撃ののろしを上げた。去就問題に揺れる岩隈久志投手に関して、楽天の三木谷浩史オーナーが15日、ついに怒りの抗議行動を起こした。14日のパ・リーグ理事会を受け、小池会長の私案とする「1年後トレード案」やオリックス小泉隆史球団社長の発言などに、球団の公式見解を報道各社に文書で配布した。同文書ではタンパリング(事前交渉)疑惑をかけたオリックス側に「事実無根」と厳重に抗議した。

「静観」を決め込んでいた楽天の怒りが、ついに爆発した。オリックス残留か、楽天移籍かで揺れる岩隈問題で、オリックス側の一連の発言に、ついに三木谷オーナーが乗り出した。

前日(14日)のパ・リーグ理事会の内容を、出席していた井上球団取締役が同オーナーに報告。小池会長が「強い要望」で暫定案を発言など、岩隈本人の意思を無視した内容に同オーナーは強い不信感を抱いていた。この日は米田球団代表と同オーナーによる「仙台−六本木」間で電話会談が行われ、オリックス側に徹底抗戦の姿勢を示す文書を報道各社に配布することを決定した。

「岩隈問題に関する見解について」と題する文書では、楽天による岩隈へのタンパリングの事実を否定。それについてオリックス小泉社長による「楽天が謝罪」などの報道について事実無根であると厳重抗議の姿勢を打ち出した。このタンパリング問題が両球団の関係を悪化させる発端となったのは事実。同オーナーはこれまで岩隈問題に慎重に発言してきたが、球団としての抗議行動を取るきっかけになったようだ。

また「パ・リーグ小池会長の解決私案に楽天が同意した」という同社長の発言についても強く否定。理事会で同意したかのような報道も全面否定した。

楽天の米田球団代表はこの日、三木谷オーナーの見解を代弁した。「小池会長の解決私案は理事会での決議事項ではないし、賛同もしていない。一部報道を利用した個人の発言がクローズアップされている」。既に球団見解でオリックス側に抗議アクションを起こしたと判断しているが、オリックス側の対応によっては、強硬手段に訴えていく可能性も出てきた。

硬直する岩隈問題について静観から一転、徹底抗戦の構えを打ち出した。三木谷オーナーの「反撃」がどう影響するか。17日にも最終結論を下す岩隈問題は、さらに予断を許さない情勢となってきた。

報道関係者各位
2004年12月15日
株式会社楽天野球団

岩隈問題に関する見解について

平成16年12月14日パシフィック野球連盟第21回理事会の議案終了後、小池唯夫会長が説明された「岩隈問題についての解決私案」は、小池会長の私案であり、パ・リーグ理事会において決議された議案でもなく、また、野球協約上の会長の「裁定」でもありません。小池会長が私案を理事会の席で説明されたものであり、各球団が、小池会長の私案につき、決議したり賛否や同意の有無を表明した事実はありません。

いずれにせよ、楽天野球団は、小池会長の私案につき、同意した事実も何ら意見表明をした事実も一切ありません。

楽天野球団は、岩隈選手に関し、オリックス球団が主張するタンパリングの事実は一切ない旨明確に主張しています。

この問題はオリックス球団と選手間の問題であり、オリックス球団は、早急に岩隈選手の意思を確認し、オリックス・岩隈選手間またはオリックス・選手会間で早急に話し合いを行い、問題を解決することを求められていると考えます。

また、オリックス小泉隆司球団社長が「楽天が会長私案に同意した旨」また「楽天がタンパリング問題で謝罪した旨」発言された旨報道されていますが、もしこのような発言があったとすると、事実無根であり、厳重に抗議致します。

◇パ理事会VTR

14日のパ理事会では、小池会長が岩隈問題に関する「強い要望」として「岩隈投手は1年間は合併球団でプレー。来オフに再び話し合う」という妥協案を提示。会議後、報道陣に「他球団の代表にも私の意向を理解してもらった」と話した。オリックス小泉社長も「パ・リーグ全体として、そうしましょうということになった。(楽天の代表もそうかとの問いに)そうです」と追随。また、理事会で楽天のタンパリング疑惑を指摘し、取材陣に「楽天井上球団取締役から『参入当初でわからない部分があった』と説明があった」と話し、遠回しながら謝罪を受けた印象を明かした。

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小泉社長反論

◇「他の理事も理解」強調

楽天からの抗議にオリックス小泉球団社長が即座に反論した。「言葉の解釈の違いは難しいですから」と話しながらも、自身の発言を撤回も弁明もするつもりは一切ない。「小池会長も言われていたでしょう?楽天さんを含めて、他球団も賛同されてます。(説明を聞いただけではなく)意見も述べられてました」と話した。「私の意向を他の理事にも理解してもらった」と間違いはないことを強調。楽天側の抗議に首をかしげていた。

◇小池パ会長“弁明”

岩隈での暫定案を出したパ小池唯夫会長が15日、その真意を説明した。同会長は「年内に円満に解決できればいい。前途有為な投手がこういう問題でいつまでも悩んではどうかと。で、ああいう希望を申し上げた訳です」と、前日の発言は過去の江川問題などとは違い、単純に岩隈を気遣ったものだと強調した。“1年後”という問題について「あんまり言うと協約どうこうとなるから。でも小泉さんは『会長の言葉を重く受け止めました』と言っていたから。あれは唯一無二の解決策ではないし」と話していた。

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岩隈2日考える

岩隈はオリックス小泉球団社長と神戸市内の同社長の自宅で3回目の会談後、大阪・藤井寺球場で会見に応じた。「楽天へのトレードを希望するか、来季1年間はオリックスでプレーするのか、2日間時間をいただいてじっくり考え、2日後(17日)にお伝えしますと返事しました」と噛み締めるように話した。

「1年後トレード案」を耳にした前夜(14日)は強い不快感をあらわにしていた。小池会長の発言を伝え聞き「オリックスでプレーする気にはなれまでん。可能性はゼロです」と言い切ったが、この日は「オリックスでプレーできないとは答えていません」。岩隈なりの同会長への配慮だった。「パ・リーグの会長がリーグ全体のことを考えて言われたことですし、その重みをじっくりと考えたい」。周囲を巻き込んだ騒動になり、リーグの長が異例の妥協案を示す事態に陥り、申し訳なさを感じている。楽天への金銭移籍という希望に変わりはない。17日にも最終決断をオリックス側に伝えることになる。

◇選手会「変わらないはず」

労組プロ野球選手会の松原事務局長は、会談を終えた両者と電話で連絡を取り合った。岩隈から報告を聞き「ああいう小池会長の発言があり、重い言葉だから考える時間が欲しかったのだと思います。スタンスは変わらないでしょう」と語った。また、小泉社長には「2日後の岩隈君の考えを尊重してあげてください」と伝えたという。「1年だけオリックスでプレーして、というのは球界全体に混乱を招く」と、これまでと変わらぬ主張をした。

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岩隈、17日に楽天金銭トレード選ぶ[スポニチ]

パ・リーグの小池唯夫会長から「強い要望」で、来季1年間オリックスでのプレーを提案された前近鉄の岩隈久志投手は15日、神戸市内でオリックス・小泉隆司球団社長と会談し、2日間の再検討を申し入れた。17日の回答を待つオリックスでは「最悪事態」を想定した検討に入るなど、岩隈の楽天希望は揺るがない情勢。二者択一の最終回答で岩隈が楽天への金銭トレードを選ぶ可能性が高くなった。

岩隈は「楽天入り」で貫いてきた結論を先送りした。小泉社長に2日間の猶予をもらって再考を約束。それでも、あらためて希望を問われて思わず本音が漏れた。

「今までと変わらず楽天でプレーしたい。どうしても楽天でやりたいと言えば、考えてもらえると思う」。岩隈の嘘偽りのない言葉だ。会談が行われたのは神戸市内の小泉社長の自宅。昼食を交えて約2時間、岩隈はこうも言った。「正直、結論を出したいと考えていた。でも、その前に小池会長の話が出た。リーグ全体を考えられてのことで、考え直さないといけないと思った」。

会談では、小泉社長から前日の理事会で提案のあった小池会長の「強い要望」を聞いた。来季はオリックスでプレーし、来季終了後に再び話し合う折衷案。「会長の話は重みがある」という岩隈は検討することを決めた。オリックス選手会長の川越にも会い、選手会とも相談する。軟化とも受け取れるが、会談後に双方から電話を受けた選手会の松原事務局長は「岩隈は立派な、大人の対応だったようだ」と、会長案を重んじた23歳を称えた。その上で「(オリックスの)説得は終わったと思う」と“交渉打ち切り”を宣言。9月23日労使合意の「意思尊重」原則を強調した。

会談では野球協約抵触の懸念もある来オフのトレード確約はなく、小泉社長は「(会長案を)球団としてどう理解し消化していくかが課題」として岩隈の翻意に期待を寄せた。17日の回答が拒否だった場合に触れなかったが、この日の会談を受けて球団内では「最悪の事態」を想定し対応策の協議に入った。

「他球団へのトレードはない。これまで通り(オリックスか楽天かの)2つのうちの1つ」。岩隈は最後に強い口調で言った。初心に帰って下す最終決断。思わず漏れた“本音”が“回答”となるのだろうか。

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楽天、岩隈タンパリング疑惑に反撃[スポニチ]

楽天が岩隈問題について猛反撃に転じた。15日、仙台市内の球団事務所で「岩隈問題に関する見解について」と題した文書を配布。マスコミ各社にもファクスで送付した上で、来季オリックスでのプレーを提案した小池パ・リーグ会長の「強い要望」はあくまで私案であることを強調し、オリックス・小泉球団社長の一連の発言に厳重抗議する意思を示した。

文書では前日のパ・リーグ理事会での小池会長の発言に「賛否や同意の有無を表明した事実はありません」とし、オリックスが主張したタンパリングについても「事実は一切ない旨を明確に主張しています」と明記。小泉社長が理事会後「会長のお話には理事が全員理解を示した」「(タンパリングについて楽天は)反省していますということだった」と話したことに「このような発言があったとすると、事実無根であり厳重に抗議致します」と話した。

米田球団代表は「間違っていることをちゃんと抗議しないと、世の中に示しがつかない。三木谷オーナーにも了解を取りました」と説明。岩隈問題は「オリックスと岩隈選手で解決するもの」と小池会長の要望に沿って交渉するオリックスを強烈に牽制した。

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楽天、新外国人発表でミス[スポニチ]

楽天の新外国人選手発表で思わぬミスがあった。15日に元巨人のゲーリー・ラス投手とデーモン・マイナー内野手との仮契約が発表されたが、ラスのプロフィルの生年月日、出身地が近鉄・岩隈と同じもので公表された。これには「他意はない。ただの入力ミスです。今後こういうことがないよう厳しく注意しました」と米田球団代表は平謝り。すぐさま報道各社に訂正版を送付したが、オリックス入りか楽天移籍か、渦中の岩隈だけに単なるミスとは済まされないドタバタの対応となった。

なおラス、マイナーはともに1年契約で契約金1000万円、年俸はそれぞれ4400万円、4000万円。キーナートGMは「ラスは今季韓国リーグのベストピッチャー。マイナーは巨人のローズ並みのパワーで4番候補。うまくいけば40本打てる」と活躍に太鼓判を押した。

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楽天が大失態!新外国人・ラスの経歴に岩隈のもの記載[サンスポ]

岩隈が楽天に電撃入団しちゃいました、って話を1つ。楽天は15日、ゲーリー・ラス投手(31)=韓国・斗山=と、デーモン・マイナー内野手(30)=パイレーツ傘下3Aインディアナポリス=と仮契約を結んだと発表。ところが、ラスの経歴にオリックスから楽天への金銭トレードを望む岩隈久志投手のものを記載するという前代未聞の大失態。「他意はない」と球団は謝罪したが、誰よりも欲しい最強の“助っ投”への思いが滲み出た?

ナヌ〜ッ!誰もが目を疑った。楽天からテレビ・新聞などメディア各社へはFAXで、担当記者にはメールで配信された『外国人選手の仮契約について』のリリース。「ゲーリー・ラス投手」の後に「81年4月12日生まれ 東京出身」の経歴が紹介されていた。

えっ?東京出身?実は、渦中の岩隈の経歴だった。前日、パ・リーグの小池会長が「1年間オリックスでプレーして、移籍はその後」と提言したばかり。その翌日に岩隈が楽天に電撃入団しちゃった。憶測が飛び交う中、米田球団代表が謝罪の言葉を並べた。「入団するのはラス投手です。他意はありません。単純に入力ミスです。すぐ訂正します」。

時期が時期だけに、前代未聞の大失態。昨年は巨人でプレーしたラスの生年月日は73年1月10日。岩隈とかぶる部分は全くない。それどころか、青い目をした外国人の出身地が東京?実際には米マサチューセッツ州出身。ミスだとすれば、岩隈の入団時用の経歴が、楽天内に用意されていたに他ならない。

その後、配信された訂正版でも、ラスの生年月日は6月10日と間違えたまま。もう1人のマイナーは正しい74年1月5日から、訂正版では誤った75年1月9日に変更されるなど、球団内のドタバタぶりを物語った。

この日発表された2人は、実績面から大物外国人とはいいがたい。やはり1番欲しい“助っ投”は、今季15勝で最多勝の岩隈。ITを自慢にする楽天が思わぬ?“ITミス”だ。

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岩隈軟化ムードも気持ちは楽天…17日に最終決断[サンスポ]

オリックス入りを拒否する岩隈久志投手が15日、神戸市内のオリックス・小泉隆司球団社長の自宅で3度目の会談を行った。前日(14日)の小池唯夫パ・リーグ会長の「オリックスで1年プレーした後にトレードする」案を選択肢の一つに入るなど軟化ムードも漂わせたが、関係者によると気持ちは楽天移籍に固まっているという。17日に小泉球団社長に直接、楽天入り意思を伝える。

やはり岩隈の気持ちは変わらなかった。神戸市内の小泉球団社長の自宅で3度目の会談。前日(14日)の小池パ・リーグ会長の『強い要望』を尊重する意向を示して、進路の選択肢の1つに入れる考えを示し、本人の希望で決断は2日後に先送りとした。だが、関係者によると、岩隈の心は楽天への金銭トレードで揺らいでいないことが分かった。

「とにかくオリックスで1年プレーして欲しいと言われても、やはりやる気にはなっていないようだ」と関係者は心境を代弁する。

昼食をはさんで1時間半の話し合い。前日、小池パ・リーグ会長が『来年1年オリックスでプレーした後にトレードも頭に置いて話し合って欲しい』とする私案を出した背景を聞いて、リーグとして事態を収拾したい強い思いを知った。さらに自分の主張として9月23日のスト回避を決定した労使交渉の「選手の意見を最大限に尊重する」という“口約束”の履行を伝えた。お互いの意見をぶつけていく中で楽天への金銭トレード1本から小池案も考慮するまで譲歩した。しかし、根底では変化はなかった。 岩隈は「自分としては9月23日の『選手の意見を尊重する』というのをしっかりと社長に言いましたし、僕はそれを分かってくれたと思っています」と力を込めた。

17日まで決断を表に出すことはない。だが小池私案と楽天移籍の“二者択一”からの回答を小泉球団社長が尊重してくれると信じる。「もし僕が楽天にいきたいといったら?その決断を尊重してもらえるような感じはありましたね。それくらいのいい話し合いはできたと思います」。3度目となった今回の会談を最後にする意向で、17日は小泉球団社長に直接、電話で“意思”を伝える模様。その後、再び紛糾した場合は労組・選手会に交渉を託すつもりだ。48時間後にオリックス側へ“ファイナルアンサー”を突きつける。

◇選手会・松原事務局長は「自分の意思を通せ」

岩隈から連絡を受けた日本プロ野球選手会・松原事務局長は「自分の意思を通すようにとアドバイスをしました。1年でトレード、というのは混乱するでしょう。岩隈君が出すのが最終結論。岩隈君が(オリックスは)イヤだと言ったら、小泉さんも受け入れるでしょう」と球団側の冷静な対応を期待した。

◇小泉球団社長は前向き

2日間の猶予とはいえ、岩隈が受け取った“ボール”を持ち帰った。新入団選手の発表後に会見した小泉球団社長は「自分の方にボールはないもんで。いい返事をくれないかなという感覚。それ以外は考えておりません」と前向きに話した。 自宅へ招いての会談。食事をしながら過ごした2、3時間で感じたのは、オリックスでプレーする可能性が「ゼロではないですよ、ということ」だった。前日の小池会長の『強い要望』を踏まえ、個人の問題だけではなく、リーグ全体のことを考えての判断を求めた。

小泉社長からの報告を受けた仰木監督も、「大分、ホッとしております」と、岩隈に柔軟性が出てきたと解釈。「1年という期間があれば、状況は変わったりする。先の先の話(トレード)は考える必要はないと思う」と、全てはまずオリックス入りから動き出すことを訴えた。一方で、小泉社長は「彼の希望が出てくるなら、それなりの話をしなければならない」と微妙なニュアンスも。2日後の劇的な変化にすがるしかない。

◇“痛み分け”の妥協案も

岩隈は自ら設定した2日後、17日に小泉球団社長に改めて楽天への金銭トレードを申し入れるが、オリックス側も容認できないだろう。現在、お互いの意見は年内決着で一致しているものの、再び膠着状態に陥り、越年する可能性も出てくる。岩隈としては、選手会に調整役を依頼することになるだろうし、機構側もパ・リーグからコミッショナーに移行することが考えられる。ここで岩隈、オリックスの双方が“痛み分け”となる楽天以外の他球団への金銭トレードなどの妥協案が提示される可能性がありうる。

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岩隈「2日間考える」けどあくまで楽天[報知]

◇小泉社長と3度目会談

岩隈が球団側に“名誉ある撤退”を求め、2日間の猶予期間を与えた。オリックスでのプレーを拒否し、楽天入りを要望する岩隈久志投手は15日、神戸市内で小泉隆司球団社長と3度目の会談を行った。前日(14日)、パ・リーグの小池唯夫会長が暫定的に1年間オリックスに所属することを提案したが、岩隈の希望は変わらず。17日まで2日間の冷却期間を設け、球団側に移籍許可の最終決断を迫る。

異例の「小池会長提案」にも、渦中のエースの心は全く揺れなかった。岩隈は神戸市内の小泉社長の自宅で2時間の会談を終えた後、荷物整理のため、藤井寺球場に姿を見せた。

「いい話し合いができた。自分から『2日間、時間をいただき、しっかり考えて答えを出したい』と伝えました。(小池)会長が出した意見。パ・リーグ全体の考えですから」提案自体に強制力はないが、リーグのトップから差し出された妥協案。球界を揺るがす問題に発展し、事態の重大さを噛み締め、収拾を図るためのタイムリミットを自ら設定した。

悩めるエースから「2日間考える」という言葉を引き出し、オリックス側はこの日の会談を「大前進」ととらえた。ところが、事態は全く好転してなかった。「2日間あっても、僕の気持ちは変わりません。あとは、相手がどう考えてくれるか」岩隈が提案した2日間は、あくまで球団側への猶予期間に過ぎない。

選択肢は

(1)
来季はオリックスでプレーし、1年後に再度、岩隈の意思を確認する
(2)
従来通りに楽天への金銭トレードを求める

この2つだ。だが、岩隈の頭には、たとえ1年でも合併球団のユニホームに袖を通す考えはない。

17日、岩隈は改めて楽天への金銭トレードを要望する。それが最終的な結論となる。まだオリックスが説得を断念しない場合、今後の交渉は日本プロ野球選手会に託す方針だ。ぬか喜びだった球団サイドは、ついにファイナルアンサーを求められることになった。

野球協約第107条(選手の貸与禁止)
「球団は、他の球団に選手を貸与し、または呼戻権を留保し、あるいは条件を付して、選手契約を譲渡することはできない」

◇岩隈に聞く

≫小池案を言われて、どう感じたか?
岩隈
「ビックリした。僕からは『選手の意見を尊重して、それを優先してもらえないか』と伝えました。」
≫オリックスでプレーする可能性は?
岩隈
「ちょっと今日は言えません。しっかり考えて、結論を出したい。」
≫オリックスに残留して、1年後に楽天移籍を認める確約はあったのか。
岩隈
「そこまでは話してません。小泉社長には『1年でも長くプレーして欲しい』と言われました。」
≫来オフでも、最終的には楽天入りを望むのか。
岩隈
「そうなってくれると、いいですね。」
≫この案が、両者の落としどころになるのか。
岩隈
「そう言っていいのか。(楽天への金銭トレードと)2つに1つという形になったので、しっかり2日間考えたいです。」

◇小泉社長楽観的

オリックスは、3度目の「小泉−岩隈会談」を“大前進”ととらえた。神戸市内の自宅にエース右腕を招いた小泉球団社長は「今までと違った雰囲気で話せた。1対1の意思疎通はできたと思う」と実りある会談だったことを示唆した。

同社長は14日のパ・リーグ理事会で、小池会長が“強い要望”として「来年はオリックスでプレーし、その後は本人の意思を尊重」と発言したことも岩隈に報告。「来季、彼が希望すれば、また話し合うことになる。1年間という話だが、我々はずっと同じユニホームでプレーしてくれることを望んでいる」と従来通りの主張を繰り返した。

報告を受けた仰木監督も「今までのかたくなさから気持ちが変わってきたというか開けてきたんだろう。小池会長の発言は球界全体のイメージを考えれば、非常にいいタイミングだった。もう先の先まで考える必要はない」と、近日中の残留決着という楽観論まで披露した。「少し時間が欲しいということで、今度は選手会長の川越と会ってもらう」と同社長。“小池発言”をバックに、オリックスが強気な姿勢を見せ始めた。

◇松原氏決着熱望

労組・プロ野球選手会の松原徹事務局長は15日、岩隈が17日に出す回答によって最終決着がつくことを熱望した。岩隈と小泉球団社長との会談の内容を伝え聞いた松原事務局長は「それ(回答)を最終結論にして欲しい。あらゆる説得は終わった、と最終結論を受け入れて欲しい」と岩隈が楽天移籍を選択した場合には、オリックスが説得を断念し、移籍を認めることを望んだ。

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楽天編成、格安で済んじゃった[報知]

◇日本人51選手更改終了し残額5億円

サプライズ補強なし!?楽天は15日、元巨人のゲーリー・ラス投手と、パイレーツのデーモン・マイナー内野手の入団を発表。同時に、予定していた日本人選手51人の契約更改を終えた。全員が1発サイン。チーム編成は“中締め”を迎えたが、大型補強のないまま来季を迎えることになりそうだ。

楽天のチーム編成資金は22億円だが、米田純球団代表は「20億円強になりそうだ」と指摘。更改した51選手の年俸総額は11億9990万円で、新人7選手の契約金、年俸を合わせると15億7890万円。日本人選手獲得は基本的に終わっており、残り6億2110万円が助っ人獲得に充てられる。

ラスは契約金1000万円の年俸4400万円、マイナーは同1000万円の4000万円。残りは5億1710万円だが、実際は外国人の住宅手当などの諸経費も引かれる上、高額年俸が予想される礒部と吉岡が未更改なので、資金はさらに少なくなる。

マーティ・キーナートGMによると、外国人は今後投手2人、野手1人の獲得を予定。米田代表は「身の丈に合ったコストで、全体のバランスを考えながら編成する」と高額補強を否定。三木谷オーナーのポケットマネー10億円も、投入の気配なし。来季はキーナートGMの「獲得する外国人選手は皆、日本でブレークする可能性がある」という思惑が的中するかどうかが、チームの成績を左右しそうだ。

◇オリックスに“抗議”

楽天が岩隈問題に関するオリックス発言に対しての“抗議文”を15日、マスコミ各社に送付した。「岩隈問題に関する見解について」と題し、14日のパ・リーグ理事会後のオリックス小泉球団社長の発言について「『楽天が会長私案に同意した旨』、また『楽天がタンパリング問題で謝罪した旨』報道されていますが、もしこのような発言があったとすると、事実無根であり、厳重に抗議致します」と遺憾の意を示した。

また、岩隈が1年間、オリックスでという小池会長の提言についても、「理事会において決議された議案でもなく、また野球協約上の会長の裁定でもありません」と、楽天球団として同意していないことを強調した。

米田純代表は「オリックスに対して抗議する予定はありませんが、この文書が三木谷オーナーの意見と思っていただいて構いません」と話した。

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